太陽ギラギラ!真夏の白峰三山縦走(北岳→間ノ岳→農鳥岳)〜素晴らしい3日間!でもテン泊装備の重さにぐったり〜
- GPS
- 50:25
- 距離
- 26.7km
- 登り
- 2,829m
- 下り
- 3,521m
コースタイム
6:40広河原インフォメーションセンター--(30分)--7:10白根御池小屋分岐--(1時間40分)--8:50大樺沢二俣--
(右俣コース 2時間5分)--11:02草スベリ分岐--(16分)--11:27小太郎尾根分岐--(36分)--12:14北岳肩ノ小屋--
(41分)--13:42北岳山頂--(36分)--14:50吊尾根分岐--(33分)--15:23北岳山荘
トータル8時間43分(内、休憩2時間22分 正味歩行6時間21分)
■8月11日(日)■
6:11北岳山荘--(29分)--6:40中白根山--(56分)--7:40間ノ岳--(56分)--8:58農鳥小屋--(57分)--10:17西農鳥岳--
(35分)--10:52農鳥岳--(28分)--11:45大門沢下降点--(2時間31分)--14:58大門沢小屋
トータル8時間47分(内、休憩2時間12分 正味歩行6時間35分)
■8月12日(月)■
5:48大門沢小屋--(2時間32分)--登山道入口--(21分)--8:41開運トンネルゲート--(25分)--9:06第1駐車場
トータル3時間18分(内、休憩15分 正味歩行3時間3分)
天候 | 快晴続きでレインウェアのお世話には一度もなりませんでした |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
奈良田の早川町営第1駐車場(40台・無料)、第2駐車場(160台・無料)に車を停めて 広河原までバスで入ります。 ※公称40台ですがおそらく40台も停められないと思います 山梨交通 南アルプス登山バス⇒ http://yamanashikotsu.co.jp/ バスは第1駐車場が始発だと思いますが、当日は1台のバスに全員座れることを確認できたため 第2駐車場まで直接2台のバスが向かいました。 律儀に第1駐車場のバスが通り過ぎるのを待って第2駐車場発の2台(すし詰めだったらしい)も後に続きました。 奈良田バス待合所(第1駐車場)の水洗トイレは男女別で清潔です(第2駐車場のトイレは評判悪いようです・・)。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■奈良田〜北岳山荘■ 大樺沢二俣までは沢の左岸から右岸、右岸から左岸へと渡りながら進みます。 登山道にも所々水が流れていますが泥濘はないためむしろギラギラした夏空の下 涼しげです。 肩ノ小屋〜北岳山頂〜北岳山荘の登山道はガレているので慎重に。 特に山頂から北岳山荘までは300m近く一気に下るので躓いたりしないよう注意 しましょう。 山頂から北岳山荘へ向かって歩き始めてすぐ、踏み跡に引っ張られて谷に迷い込まないよう気をつけてください (恥ずかしい話ですが我々がやってしまい肝を冷やしました(かなり危険でした・・・)。猛省) ■北岳山荘〜大門沢小屋■ 中白根山を過ぎると岩がゴロゴロしてきます。間ノ岳から先、大門沢下降点までの 稜線は全体的にガレているのでスリップ、落石に注意が必要です。 特に農鳥小屋から西農鳥岳までは急登で自分の下を続々と登山者が登ってきます。 絶対に石を落とさないよう細心の注意を払って歩く必要があります。 我々が農鳥小屋を通過した8月11日は水場は使用できませんでした。 一両日中には使用可能って書いてあったような・・ 下降点から大門沢小屋までは噂どおり長くやっかいな下りです。膝を痛めないよう 慎重に下りましょう。 途中左手の沢を見下ろしながら滑りやすい道を進むところで道が崩壊していました。 ※GPSのログではN35°36′40.13″、E138°14′52.88″(2106m)地点です 沢沿いに歩くところは一部ロープなどの補助もありますが滑り易いので気をつけてください。 ■大門沢小屋〜奈良田■ 下降点から大門沢小屋までの下りと比べればだいぶ楽です。しかし、大門沢小屋までの道が でかい岩がごろごろした中の下りであったのに対し、小屋から奈良田までは乾いた土の急傾斜が多いです。 ゴール間近で気が緩みがちですが引き続き慎重に。 ■温泉■ 奈良田の里温泉: 1回入浴500円、お茶が一杯付いた休憩室利用+1回入浴1,500円 タオル・歯ブラシ・髭剃り等の販売あり。貴重品用コインロッカーあり。 ぬるっぬるのいいお湯です。シャワーはボイラーシャワーと原泉シャワーがあります。 期待せずに食べた食堂の蕎麦は美味かった。 |
写真
感想
昨年北沢峠をベースに甲斐駒ケ岳・仙丈ケ岳に登った際、北岳を見ては「来年は北岳がいいかなぁ」と話していました。
そんなぼんやりした願望が6月にはっきりとした形を成してきて、当初広河原から1泊で北岳ピストンの予定でしたが、
山友Yの提案で2泊3日で白峰三山を縦走するというプランとなりました。
貧脚の私はそれからというもの60Lのザックに漬物石やら束ねた新聞やらを詰めて20kgの重さにして出発直前まで
スクワットに励みました。テン泊装備を背負っての2泊3日の山行にかなりびびっていました。
■8月9日(金)■
今年も夏のアルプスは車中泊です。仕事を終え風呂に入ってザックを車に積んで出発。
奈良田に23時に着いたときすでに10台以上の車が停まっていました。
暗闇で缶ビールを1本飲み、Yに到着のメールをし仮眠をとります。暑くって、狭くって今年も寝苦しかった。
■8月10日(土)■
3時半に起きのんびり支度。5時半始発のバスに余裕をもって乗車でき一安心。
縦走を終えこれから芦安で車を拾い名古屋まで帰るという方や、神奈川からいらしたソロの男性、
第2駐車場から乗り込んできた釣り師2人、彼らと道中いろいろ話しができたので退屈しませんでした。
広河原にはバスがひっきりなしにやってきます。まさに登山基地、気分が高揚してきます。
ここでYと合流し吊り橋を渡り、広河原山荘で登山届を提出したら登山開始。
それにしても暑い、甲府で40.5℃が観測された日だもの、そりゃあ山だって暑いさ・・・
大樺沢二俣からは右俣コースへ。小太郎尾根分岐まで辛い辛い登りの始まり。
テン泊装備の重さがこたえます。そしてしつこいようだけれど暑い〜
帽子のつばの先から汗の雫がポタポタ垂れる、そんな暑さの中登りました。
草スベリと合流し更に17、8分の登りに耐えるとようやく稜線上に出ます。仙丈ケ岳ドーン!甲斐駒は雲の中・・
20kg近い装備を稜線上まで担ぎ上げられたという安堵感と、肩ノ小屋が近いという安堵感から元気が出てきます。
実際にはなかなか辿り着かない肩ノ小屋に着き、生ビール(900円)で喉を潤し、尾西のドライカレーを食べながら、
今日はここまでとするか、北岳山頂を踏み北岳山荘まで今日のうちに進んでしまうか検討。
北岳山頂からの眺望はこれからだと期待薄だけれど、明日歩く距離を少しでも短くすることを重視して北岳山荘まで
進むことに決定。
北岳山頂からの景色は時間が時間なので素晴らしいとはいえなかったけれど、甲斐駒もここにきて顔を出して
くれたので満足。日本第2位の高峰のピークに立てたという達成感も大きかった。
北岳山荘に着いたときにはテントも相当な数張られていました。ワンゲル、山岳部の大きいテントが目立ちました。
我々は山荘から間ノ岳の方へ少し進んだところの窪地を確保して張りました。
夕方山荘東側のベンチでビールを飲みながらのんびり過ごしましたが長袖でないと寒かったです。
※訳ありビール250円/本・・・みんなこれ買ってました
22時半ころYに起こされました。テントの外に這い出るとすごい星空が広がっていました、天の川もしっかりと
分かります。正にミルキーウェイ!。
苦労して担いだ三脚の出番です。でも星なんて撮るのは初めてでいまいちな結果に。
ISOを低くし過ぎたのがいけなかったようで、写っている星の数が少なかった。
夜明け前、かなりの強風でテントが煽られましたが丁寧に張り綱を張っていたので無事でした。
■8月11日(日)■
大門沢小屋に到着する時間から逆算し、6時過ぎに出発。すでに相当な人数が間ノ岳方面へと向かった後だ。
中白根か間ノ岳の山頂で御来光を迎えようという人が多かったようです。
前日の疲れ、Yに言わせればその2日前のチビヲを背負っての木曽駒登山疲れが残っていたのか、ただ自分が貧脚な
だけなのか、おそらくその全てだろうが足がなかなか上がらない。
それでも中白根山を過ぎ、間ノ岳へ到着するころには体も隅々まで覚醒しそれなりのペースで歩けるようになっていた。
そして何といっても間ノ岳からの眺望が素晴らしい。日本の3000m峰がほとんど見えた(ようです)。
北岳と農鳥岳の間にあるから間ノ岳、なんてテキトーな名前の付け方をされた不遇の山だけれど山頂からの眺望は
ただただ素晴らしかった。
名残惜しいけれど先はまだ長い。農鳥小屋へ向かい下って行きます。この下り、気を緩めることが出来ません。
昨日バスで聞いたところによると農鳥小屋のオヤジ(深沢さん)が間ノ岳から下りて来る登山者を小屋前のドラム缶に座って
双眼鏡で監視しているそうなんです。
ちなみに、いろいろ噂の多いオヤジですが、この日はとっても気さくないいおっちゃんでしたよ。
有名な農鳥小屋のトイレは使いませんでした。Yに聞いたところ、噂どおりかなりワイルドだったそうです。
西農鳥、農鳥への登り返しはしんどかった。かなりの急登なので直下を歩く登山者へ石を落とさないよう慎重に歩きます。
途中振り返ると間ノ岳のでかいことでかいこと。山全体がガレているような灰色の大きな山体で迫力があります。
農鳥岳まで進んだところで、ビール。
登って下りて、登って下りて、登って・・ここからは下り基調、まずは大門沢下降点まで下ります。
広々した下降点には写真でもよく見る、遠くからでも目立つベルの下がった黄色い鉄塔が立っています。
昼食をとり、(自分の中では)今日のハイライト大門沢小屋までの長い下りへ挑みます。
全行程を終了した今、きつかった記憶はすでにほとんど無く、楽しかったことしか覚えていないんだけれど、
この下りは間違いなくきつかった。
むき出しになったでかい石を踏んでひたすら下ります。沢が左手に見えてからは乾いた滑り易い道となり、おまけに
一歩間違うと沢まで真っ逆さまという神経を使うコースが続きます。
小屋に着き、テントの受付に向かったところ「もうあんまり空いてるとこないと思うよ」と、こわもての小屋番さんに
言われ慌てましたが、幸運にも水場のすぐ脇に余裕をもって一張り分のスペースを確保できました。
白峰三山縦走もここまで来るとほとんど終わったようなもの。緊張が解けた中Yと飲んだビールは美味かった。
■8月12日(月)■
いよいよ最終日、バスの時間を気にする必要がないので今日ものんびり出発。それでも6時前には出発してます。
最終日だし、コースタイムが短いし、と気が緩みがちだけれど油断のならないコースでした。
栃木の大田原高校山岳部の40人パーティに途中、河原にかかる橋のところで追いつきましたがあっという間に
彼らは見えなくなりました。
どんな脚をしてるんだ?
冷たい沢水で顔を洗ったりしながら先へ進む。吊り橋が3つ出てくるけど最初の吊り橋が一番高度感があって揺れたかな。
吊り橋を渡り終えると登山道も終わり。あとは林道をテクテク歩き開運トンネルゲート、そこから南アルプス公園線
を奈良田の第1駐車場まで歩けば、楽しくもきつかった白峰三山縦走のゴール!
車で少し戻って奈良田の里温泉(1回入浴500円)へ。ぬるっぬるのいい湯でした。
3日間の登山の汗を流し、食堂で冷かけ山菜蕎麦(これ美味いです)とノンアル(Yは生)で締めました。
帰り道、身延線の甲斐常葉駅まで東京へ帰るYを乗せて行きましたが、車から降りたら
あまりの暑さに頭がくらくらしました。
あぁ山に帰りたい・・・
* * * * *
しばらく今年の夏山の思い出を肴に美味い酒が飲めそうです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する