★北ア最難関区間★北葛岳〜七倉岳〜船窪岳〜不動岳〜烏帽子岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 3,342m
- 下り
- 3,134m
コースタイム
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 10:15
天候 | 21日 晴れのち雷雨 22日 晴れのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
船窪小屋の水場は崩れてしまい、水が汲めません(近くまで見に行きましたが、一旦降りたらロープが無いと上がって来れません)。ご注意ください。小屋で200円/0.5Lで買えます。 全般に足元が非常に悪く滑落に十分注意。特に北葛〜七倉と船窪岳前後。また不動岳〜南沢岳は薮が酷くザックが引っかかりまくる。また、体力がとても必要です。 |
その他周辺情報 | 七倉山荘日帰り入浴 660円 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
2ヶ月間仕事が忙しかったり天気が悪くて山にいけませんでした。ボルダリングジムで体力は維持していましたが、やはりテント担いで縦走とは使う筋肉が全然違うようで、いまふくらはぎが絶賛筋肉通です。
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7/22 七倉山荘〜船窪テント場〜七倉岳〜北葛岳〜七倉岳〜船窪テント場△
昨年8日間の縦走で最終ゴールだった七倉山荘にまた来ることになった。四連休初日でなかなかの混雑。タクシーも予約が多くてフリーで登るにはしばらく待たねばならなそうだ。
船窪新道の急登は半端なく苦しい。今日はとんでもなく暑くて、朝にも関わらず汗が吹き出してくる。天狗の庭手前まで来ると急に景色が開け、槍ヶ岳や立山が見えてきた。2ヶ月山に登っていなかったので新鮮な眺めだ。
船窪小屋でテントの受け付けをする。今日は混むだろうからテント場の予約をしていたのだが、21人の予約が入っているそうで驚愕。そして水場が崩れていて使えないという情報もあり二重にびっくりだった。北アルプスで一番危険な崖の中の水場を楽しみにしていたのだが残念…
※一応水場の状態をみにいきましたが、頑張れば汲めるというレベルではありません。崖の中には降りられると思いますが、多分二度と上がってこれないでしょう。
一番乗りでテントを張り、北葛ピストンに向かう。この稜線は18年前に歩いているが、記憶があまり無い。危険な岩稜が続きわずかな区間だがアップダウンが凄い… こんなに凄い稜線だったか。途中、錆びたワイヤーのささくれで手のひらを切ってしまい少々出血。迂闊だった。その後は手袋を履いて慎重に行くようにした。
北葛岳は残念ながら濃いガス。誰もいないし誰も来ない。風が当たって涼しいので20分ほど昼寝をした。帰りも慎重に進み、無事七倉岳まで戻った。
船窪小屋で水を買い、テントに戻ろうとしたところで雨が降ってきた。どうせ15分で着くからと思いそのまま進むがやがて滝のような豪雨になり一気にずぶ濡れになってテントに戻った。テントの中も浸水しておりエライ状態だったが仕方ない。服を全部脱ぎ、乾かしながら夕食を作った。
テントは10張りほどで満杯になるほどでは無かったが、船窪にしては大混雑だ(前回泊まった時は私以外1張りだった)。その後雷雨になり雨は2〜3時間ほど降り続いたので皆さん何も出来ないようでテント内で黙々と炊事、食事をしていた。
ーーー
7/23 船窪テント場〜船窪岳〜不動岳〜南沢岳〜烏帽子岳〜烏帽子小屋〜高瀬ダム[下山]
周りも起き出したので3時半に起床。昨日の天気がうそのような星空だ。昨晩の残りご飯をリゾットにし腹ごしらえ。縦走ではこれが一番簡単でよい。
船窪乗越までとんでもなく下る。標高は2200mを切る。おそらく北アルプスの鞍部のうちここが最低点ではなかろうか。そこから船窪岳まではアップダウンを2回ほど繰り返すが、ここからは危険度も高く非常に厳しい。たっぷり1時間半かかって船窪岳に到着。看板がバリバリに壊れて倒れていた。
先は長いので涼しいうちに更に進む。船窪岳〜不動岳がこの縦走で一番厳しい区間で、花崗岩の風化した稜線の恐ろしさを痛感させられた。18年前にも通過しているのだが、当時は大雨だったので周りが全く見れなかった。危険箇所への対応も重要だが、何よりも必要なのは体力だろう。テント装備では非常に厳しいこうていだ。不動岳の最後の登りは300m以上の標高差だ。はるか上に見える岩峰を見上げ、ひたすら上を目指した。
不動岳は物凄く眺めの良いピーク。前回は土砂降りで休憩すらできなかった。花崗岩の裸地もありコマクサが咲いている。北アルプスの中でも印象に残る名山だと思った。風が気持ちいので長居をして休憩した。立山・剣、針ノ木・蓮華、薬師・水晶など飽きることなくパノラマを堪能した。
難所は超えたと思っていたがそうでも無かった。南沢岳まではまた200m以上下り、登らねばならない。しかもここの区間が薮が最も酷く、ザックが引っかかりまくってなかなか進まないのだ。ところどころ花崗岩のガレの上を進むので滑落への配慮も必要で気が抜けない。極めつけは暑さが酷く、南沢岳への登りで熱中症になりかけていた。あと3分で山頂という所までフラフラになって到着。何と小さな雪渓がある!これはここで食事にするしかない。水筒の水も少なくなっていたので助かった。カップ麺やチャイを作ってこの天の恵みを充分堪能した。
南沢岳から先は登山道の整備は良くなり、順調に進んだ。周辺は可愛らしい池やお花畑も多くとても癒される場所だ。北アルプスでもこんな魅力的な湿地帯はそうそうあるわけではない。烏帽子岳は北から見ると様にならないが南まで来ると槍ヶ岳のような尖峰になる。気合を入れて山頂を落とした。幸い山頂にいる間は雲も晴れて景色を堪能できた。烏帽子岳、とても良い山だ。また登りに来よう。そして沼やお花畑も堪能しよう。
ラストのピークをいい形で登れて大満足で稜線を後にした。昨年も下ったブナ立て尾根は急で長いが歩きやすいのであっという間に下れる。あと1時間で下山というところで雨に捕まった。昨日のような豪雨になるかとカッパを来て身構えたがあまり酷くならずに高瀬ダムまで到着出来た。
ダムにはタクシーがいなかったが、堰堤を見るとちょうど車が登ってくるのが見えたので待っていた。タクシーの運ちゃんと無駄話をしながらあっという間に七倉山荘まで戻ってきた。
おしまい
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