黒部川 赤木沢
- GPS
- 30:09
- 距離
- 35.9km
- 登り
- 2,488m
- 下り
- 2,474m
コースタイム
- 山行
- 13:29
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 15:39
天候 | 25日:晴れ時々曇り、26日:雨時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
赤木沢自体は(沢登り経験者なら)簡単。 北ノ股避難小屋は安全に使用できるかは微妙。自己責任で使用可。 ----- 追記(tekari7) ----- ・飛越新道〜北ノ俣岳 ぬかるみが多い。ローカット靴は浸水する。 降雨時は水が流れて小沢状態。 上部は朽ちた木道が続き、歩きにくい。 ・北ノ俣岳〜太郎平小屋 なだらかなアップダウン。快適な木道続く。展望広大。 ・太郎平小屋〜薬師沢小屋 細い道が続く。なだらかな水平移動が多い。 川は魚影が濃い。 ・薬師沢小屋〜赤木沢出合【沢登り】 河原歩き。数回渡渉する。 ときどき腰まで水に浸かる。水は非常に冷たい。 途中でゴルジュの左岸高巻きがあるが、踏み跡濃く安全に通行可能 ・赤木沢出合〜中俣乗越【沢登り】 出合は極上の美しさ。 赤木沢には小〜中規模の滝が数多くかかるが、いずれも高まきや直登が容易。 最後の大滝は手前の小滝を上がってから左岸を登ってトラバース、落ち口へ。 ロープは使わなかったが、初心者のみの入渓は控えたい。 ・中俣乗越〜北ノ俣岳 赤木岳周辺は偽ピークが10ほどあり、精神的にキツい。 赤木岳北面は大岩がゴロゴロ。夜間は迷いやすそう。 |
写真
装備
個人装備 |
ザック
ザックカバー
シュラフ
シュラフカバー
登山靴
登山用雨具上下
フリース
速乾性シャツ
靴下*2
地図(本・予備)
遡行図*2
コンパス
マップケース
笛
銀マット
ベニヤ板
ヘッドランプ
軍手1
ライター1
替え電池
テーピング
キジペ
食器
ナイフ
タオル*2
お金
登山計画書*3
身分証
スマホ(GPS内蔵)
ファーストエイド
ポリタンク2
時計
日焼け止め
食糧
運動靴
沢足袋
沢用靴下
登山用タイツ
ヘルメット
ハーネス
ガイド機能付き確保器
カラビナ3
80cm*6mmロープスリング
120テープスリング
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共同装備 |
8.2mm*50mロープ1
ハンマー2
ハーケン6
4人用テント1(未使用)
コッヘル大中
お玉
ヘッド3
EPIガス小缶3
|
感想
沢登りをやってるからには一度は行っておきたい!と思っていた赤木沢に行ってきました。大学の部活のOB達で行きました。
大学の部活で沢登りを始めたのですが、今までは奥多摩・丹沢・奥秩父(たまに上越)の沢ばかりでした。北アの沢は初!
初心者向きということで特に困難は箇所はなく、沢自体はスムーズでしたが、(日曜が雨予報で土曜しか遡行できなかったために)強行日程となりアプローチと下山が地獄でした...。もう6年近く山やってきて、色々無理もしてきたつもりですが、こんな長時間行動は初めてです笑。
大学時代の同期が計画を立ててくれて、念願の赤木沢へ。
予報が悪化しつつあるということで、沢中泊を交えた2日分の行程をほぼ1日に凝縮した。
メンバー全員が遠方よりアプローチしたため、寝不足の状態で3時から登山開始。月齢18の大きな月に煌々と照らされながら緩やかな道を登っていく。序盤は細かいアップダウンが多く、なかなか高度を稼げない。おまけにぬかるみが多く、迂闊に足を突っ込めないため、集中力が必要な登山道だった。時折、湿地帯が出現して楽しい。
北ノ俣避難小屋は綺麗な状態だった。使用不可との貼り紙が登山口にあったが、十分に使用できる。水場もしっかりしており、渇水期でも頼れそうである。
飛越新道の上部は朽ちた木道が続く。気を抜くと足を踏み外すほど劣化しており歩きにくい。さらに上部はハイマツの海が延々と...。展望も広大でアルプスの雄大さを感じながら徐々に高度を稼ぐ。早朝は朝露でびっしょり濡れるので注意。
主稜線に上がると劔〜槍まで代表的な山が一度に展望でき、気持ちが高まる。太郎平小屋までなだらかな木道を軽快に歩く。景色が良いので疲れも吹っ飛ぶ。
太郎平小屋から薬師沢小屋まではアップダウンの少ない単調な道が続く。コースタイムが全く縮まらず、長く感じた。ゆっくり歩くには良い道だけど。
薬師沢小屋のすぐ前に河床へ降りる梯子が設置されている。下に降り立ち、沢装を身につけた。アルプスの沢ということで、気分が高揚する。沢周辺は一足先に紅葉が始まっていた。
赤木沢出合までは数回の渡渉を交えつつ河原歩きが続く。途中で、渓流釣りをしている人がいた。釣果はそこそこ良いらしい。途中でゴルジュ帯が出てくるが左岸を高巻きする。踏み跡が濃く安全に通行が可能である。連瀑帯を過ぎると出合である。
赤木沢出合は極上の優雅さと神秘さに包まれていた。自然に形成された堰堤状の岩に阻まれた清流は深い釜を湛えて、飲み込まれそうなほどの美しい輝きを放っていた。
ここで集合写真を撮って、右手の赤木沢に入る。へつりながら釜を越えると次々に滝が現れた。河床は赤く染まっており、これが名前の由来なのかと妙に納得しながら遡行を続ける。滝は簡単に直登できるものが多く、ときどき右岸や左岸からの高巻きを交えた。周辺は紅葉の最盛期を迎えていた。左岸斜面に注ぎ込む陽光に照らされて眩いばかりの黄金を放っていた。足元を走る数多の魚影に興奮しつつも、稜線に傾く太陽に足を速める。
大滝は最後の最後に鎮座していた。重厚な岩壁を纏いながら、静かに冷風を送り出していた。
手前の小滝を越えて右手に張り出した壁?を登って巻く。落石しそうな急登だった。最後は草つき斜面に続く明瞭な踏み跡からトラバースして落ち口へ。安全に歩ける。
大滝を抜けると、あとは快適な詰めだった。巻機山の米子沢を思い出した。スケールがデカい。
だんだん陽が傾いてきて、ガスに巻かれると一気に寒くなってきた。稜線に上がる頃には少し薄暗くなっていた。赤木岳〜北ノ俣まで稜線歩きが続くのだが、ガスで視界が無いうえ、偽ピークが10近くあり、精神力を試された。
結局、主稜線から北ノ俣避難小屋への下りで日没を迎えてしまった。秋の日はつるべ落としというのは本当で、一気に真っ暗闇。ヘッデンを出してダラダラ進む。心も身体も疲れ果てて...。ほとんど寝ずに2日間行動しているメンバーもいて、なかなか試練の山行だった。
北ノ俣避難小屋に着く。駐車場の立て札には、倒壊の恐れあり使用不可と書かれていたが、そんなことはない。十分に立派な小屋だ。疲れた身体には御殿のように感じられた。皆で料理して、差し入れもしっかり食べて、お腹も完全燃焼した。
翌未明、激しい雷鳴に目が覚める。予報よりも天気の悪化が早い。昨日のうちに遡行を終えて本当によかった。もし沢中泊していたら遭難レベルだった。アルプスの沢は天候判断が最大の難関だと感じた。
帰りはぬかるみの道、沢のようになった登山道をひたすら歩く。全身びしょ濡れで終えた。少し無理したが、前日のうちに晴れの赤木沢を遡行できたのは良かった。
今度は沢中泊でゆったりまったり黒部源流を歩き尽くしたい。
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