揖斐川 赤谷→タンド谷溯行→千回沢山→イチン谷下降
- GPS
- 15:27
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,101m
- 下り
- 1,095m
コースタイム
- 山行
- 11:07
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 11:48
- 山行
- 3:23
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 3:34
天候 | 2日とも快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 夜叉ヶ池の里さかうち の食堂でジビエ(鹿肉)陶板焼き定食1300円を食ったが、胡椒味強め。繊維質多め。でも食えて良かった。 |
写真
感想
●Ynsさん投稿の山行記録(大阪わらじの会)
http://osakawaraji.jpn.org/?p=8956
●動画
https://youtube.com/shorts/St9gKNSO7U8?feature=share
一日目18:15の滝、懸垂下降
●溯行図
後日、noteとかにアップするかも。
●経緯
2020年11月に同じ山岳会だが まだ一度も会ったことのない、しかし、時々おもろそうな計画で沢登りをされてるYnsさんにメールで沢登りのお誘いをした。が、話は進展せず、こちらも忘れていたが、2021年7月に「そういえば」と思い出し、もう一度メールしてみたところ、数回メール往復後、9月下旬〜10月上旬に この千回沢山の谷に一泊で行くことになった。今年6月に一緒に石徹白川の谷に行った岡ちゃんを誘うと、岡ちゃん角ちゃんコンビも一緒に行くことになった。
Ynsさんの作ってくれたルート案を見て1日目の行程が長いな、とは思って色々やりとりしたが、まぁあとは行ってみての現場判断で ええか、と当初計画通りで。
●出発まで
前夜、京都市で岡ちゃん角ちゃんを拾い、小谷城(おだにじょう)SICから下道でセブン寄って八草(はっそう)トンネル通って、道の駅 夜叉ヶ池の里さかうちで一杯ひっかけた後、前夜泊。朝4:50起床でBon JoviのLivin' On A Prayerかけて歌いながら赤谷出合の待ち合わせ場所に着くとYnsさんが立って待ってはった。
駐車地には俺らの他に もう一台ワゴン車が止まっていて その人は俺の車が着く前に出発しはったらしいが、Ynsさんによると沢屋ではないらしい…。
沢準備をしてると、何か人の話し声のような音が遠くから聞こえてきて変やなと思ったら、約50m離れた道沿いの樹林帯に猿の群れが居てなんだか騒がしかった。
1日目の予定ルートが長いので朝6時半出発目標と前からYnsさんにゆわれていて、なんとか5分遅れくらいでスタート出来た。最後まで準備をしてたのは やはり俺やったw
●山行メモ
1.Day1
1.1.赤谷出合→タンド谷出合
ゲートを超え、10分弱 踏み跡を辿った後、川床へ降りる。予想よりも流量が多い。コケない限り流されることは無い水勢だったが、川底の岩のヌメりが強く、慎重に渡渉を繰り返す。さほど苦労はないが、川原歩きが長引きそうと思うと、うんざりもする。が、時々GPSを見ると予想よりは早めに進んでたので、こりゃピストンではなく、計画続行やなと勝手に思う。Ynsさんは千回沢山ピークは踏まずに、千回沢山ピークの1km弱北にある標高千mコルの乗越を時間不足時のプランBとして推していた。
途中、finetrackのフローティングロープや白い浮き輪を持った先行者1人に、右岸に虎ロープが何本か垂れ下がったゴルジュの淵で追い着き、少しの邂逅の後、その次にある5m弱の滝を少し手前の左岸の泥付き斜面から這い上がるが、岡ちゃんが這い上がれず、8mm10m立ち木にフィックスしてゴボウで登ってもらう。
この滝以後は全く苦労することなく、ひたすら川原歩きでタンド谷出合着。
1.2.タンド谷出合→千回沢山
タンド谷出合から、一瞬斜度が上がった気もするが、何の悪場もなく川原歩きは続き、あっという間に標高660m二又着。ここから斜度は上がるがひたすらに癒し渓。2m程度の小滝のシャワークライミングなども時折たのしみながら、標高715mの二又着。先行してると後ろからYnsさんに「標高千mのコルには行かないんすね」と確認され、正午前やし、この調子の癒し渓が続くと仮定すると、2時間半で千回沢山ピーク着では?14:30に千回沢山ピーク着なら、暗くなる17:30まで3時間あるから、3時間下降すれば泊適地の川原まで降りれるんやない?という発想。Ynsさんは「千回沢山ピーク寄るなら17時以降まで行動確定」という予想やった。まぁ結果としては、千mコルを越えてたらヘッドライト点けずに泊適地に辿り着いてたという可能性はある。水平も垂直も移動距離は短縮されるから。でも、まぁ行ってみないと分からんけど。
で、ひたすら癒し渓かと思いきや、標高1100mあたりの二又でピークに近いほうの左又を選んだあたりから、脆い岩かつズルズルかつ急傾斜という三重苦のような谷になり、岡ちゃん登れず、先行してた俺からフィックス垂らすが長さは足りず、Ynsさんが8.2mm25mを引っ張って俺のフィックスに繋げて、若い二人はそれでアセンダーで登る。標高1170mで支稜に出て、そこからは斜度もゆるくなり、少しで主稜線。主稜線には踏み跡があるように見えたが、すぐに消えて、軽めの藪漕ぎ。だが、各自バラけて藪漕ぎしてて団体行動のメリットを活かせてないと感じた場面もあり。それでも20分ほどの藪漕ぎでピークに着いて小休止。快晴で、越美山地(含む奥美濃)の山並みを見渡す。笹などは生えていても、東方向南方向の眺めは良い。能郷白山や磯倉なども見えた気がする。山がたくさんありすぎて、名前が分からない…。門入方面も入ってみたいな、と上から眺めてて そない思た。
1.3.千回沢山→イチン谷 標高815m泊地
ピークからコンパスで頻繁に北東方向を確認しながら薄めの笹薮を漕いで降りていく。斜度が少しキツくなり、滑り易いが笹や灌木を持てばコケずに降りれるが、思い切って、ズルズル滑ってみたり。で、浮石が目立つ斜面になってきて、落石フォールラインに当たらないようにジグザグにトラバースしながら暫く降りる。やがて もっと傾斜がきつくなり、草付きと樹林帯に分かれるところで暫く樹林帯を辿った後、数mトラバースして まだ水の流れていない沢筋に降り立った。
遠くに目を向けると多分、今年2回いった冠山や昔、梶谷さんと福井側から詰めあがった若丸山などの景色が素晴らしい。
沢筋を辿り、崖っぽくなると、左右どちらかの樹林帯を辿って巻き降りたが、概ね、右岸側から巻き降りることが多かった。タンド谷は かなり上まで水が流れてたが、イチン谷は なかなか水が流れ出さなかった。ようやく水が流れだしたころには かなり陽が傾いていた。
詳細は溯行図に記すが、5〜15mクラスの滝がポンポンと出始めて、そのうちの2〜3は、右岸側の樹林帯を辿るように巻き降りたが、それ以外は、Ynsさんのテープスリングの捨て縄で懸垂したり、一度、滝落ち口より15mほど上流側の立ち木で捨て縄しようとしていた時は、落ち口付近での摩擦で回収が無理やろうという想像で俺の軟鉄ハーケンを打ってロープスリングで捨て縄したり、…などもした。多分Ynsさんは捨て縄を3〜4個はセットしてた。俺も先の軟鉄ハーケンの他に、8mm10mの末端を30cmほどナイフで切って、落ち口近くの左岸側に捨て縄セットしたりした。
17:30を過ぎると さすがに暗さで視界もなくなってきて、「やっぱり要るかー」ぽろぽろヘッドライトを出し始めたりしてから、「この滝を懸垂して降りたら、もう川原みえてるから あそこで泊まれるやろ」ってゆうのを2〜3回繰り返した。(オレオレ詐欺ならぬ、"最後の懸垂 最後の懸垂"詐欺)
で、18時15分頃に 何回目かの最後の懸垂をした後、これなら泊まれんこともないし焚き木は よぉけあるっ!ってゆう小さい川原があり、そこから下流は少しの間、狭まってる感じに見えたので、もぉココで寝ましょう!と連呼し、せやなってことで泊地決定。
1.4.夜の宴。〜翌朝
Ynsさんが一人でツェルト張り、岡ちゃん角ちゃんが二人でツェルト張り。俺は焚き木集めと焚き火起こし担当で、超重大ミッションに備えて、まず川で缶ビールを冷やすw
晩御飯は岡ちゃん角ちゃんにオマカセなので、とにかくよさげな焚き木を?き集めるが、湿気の多い流木が多くて段々不安になる。とくに、乾いた枯葉や松葉や細い枝が少なくて、最初のブーストがかなり不安だったが、火を点けてみると、LOGOS防水ファイヤーライターのおかげもあってか、順調に火がつきだして、風もいいくらいの感じで吹いてくれて、ほっとっても順調に火が回り始めた。で、少しだけYnsさんのツェルトりを手伝ったり、皆の粗挽きソーセージを炙ったり。そうこうしてるウチにツェルト張りも終わり、とりあえず乾杯。岡ちゃんが担ぎあげたカシワ、白菜、エノキ、椎茸やら、途中で採ったナメコっぽいのやらウスヒラタケの入った茸鍋を、鍋キューブ入りで作ってくれはって、それがめっさ美味かった。こんなにエエ飯くってエエの?「美味いもん喰いたかったら下山してから喰ったらええねん」ってゆう師匠の三浦さんに怒られるわ、と思った。
350cc缶ビール(第三のビール)の他に泡盛をPET200ccコップ2杯もってきてたが、多すぎて2杯目は少し余った。
ワークマンのウォームクライミングパンツってゆう厚手のズボンを焚き火で必死に乾かそうとしたが、乾ききらず、その上にダウン膝丈ズボンと雨合羽ズボンを履き、上半身は、ワークマンメリノウール長袖+焚き火で乾かした長袖ラッシュガード+薄手フリース+合羽 でシュラフカバーに潜り込んで、Ynsさんの立ててくれたゴアテックスツェルトに入って寝た。地面の石の凹凸が結構大きくて、寝にくかったが酔いもあり、すぐに寝たと思う。4時前には目が醒め、そのあと、うとうとしたり起きたりを繰り返してるウチに明るくなる。寝る前、「6時起き8時行動開始」と言ってたが、起きたら朝6時半。かなり明るかった。
2.Day2
2.1.泊地
朝飯は岡ちゃんにウスヒラタケ入りマルタイ棒ラーメンライス(ごはんは前晩の残り)を作ってもらって かきこみ、インスタントコーヒーを飲んでから まったりとパッキングし、Ynsさんに「スイーツとして食べられる」と教えてもらったヌメリツバタケモドキを採ってから出発すると8:15になってた。
2.2.イチン谷 標高815m泊地→赤谷出合
そもそも、なぜ朝8時出発にしたか、というと、Ynsさんが14時には車に戻りたいというので そこから逆算して、2時間マージン見て、まぁ要は6時間あれば難場があったとしても14時までには戻れるやろうという想像。
暫く川原歩きが続き、途中、谷がグネっと曲がってるところではゴルジュがあり、5〜10m程度の滝がかかっていた。が、昨日のように捨て縄をして降りるようなところはなく、高く巻き降りるようなこともなく水線沿いを降りられたが、2ヶ所、俺だけが水線沿いを降りて、他3人は高巻いたゴルジュがあった。最初のほうは高巻いたほうが早かって、後のほうは水線沿いのほうが早かった。ピンテが谷沿いに二か所あったが、まぁあんましアテにしないほうがいいかなという気がする。
10時半に標高500mの東向きから北向きに変わる屈曲部の8m滝を右岸の虎ロープ利用で懸垂して降りた後は、滝らしい滝はなく、ひたすらに癒し渓のテン場にしたら最高やろなという川原を歩き通して11:21に見覚えのあるイチン谷出合。あとは半時間の歩きで駐車地へ。特に若者二人がイチン谷下降からの川床のヌメリに苦労してた。それにしてもピーカンの絶好の沢びより やった。
・総じて
沢登りって、「計画通りに出来るかどうか分からんけど、色々工夫し、現場で調整しながら なんとか行ってみる。」ってゆうのがオモロい部分やと思ってる。今回も不安要素やリスク要素、特に夕方の下降で、泊適地がどこにあるか分からない状態でのヘッドライト懸垂下降は ちょっとオイって気がしないでもないが、俺的にはかなり楽しめた。茸鍋も絶品で、ウスヒラタケやナメコっぽい何かも美味しくて、ゆうことなかった。Ynsさんにも若者二人にも荷物をたくさん持ってもらってしまってて、途中すこしは担がせてもらったが、なんか申し訳ないような、年寄扱い?!されてるような そんな感じもした。
あとYns師匠による茸講習。「これは〇△タケです。たぶん…」を信じて食べたが、全部うまかった。講習あざましたー。また、茸とは別で、溯行中下降中や、焚き火泊中の 他愛のない会話中のYns師匠のユーモアの効いた返しがオモロくて、ケンシロウの三年殺し?のようにジワジワ来ている…。
んでもって、行き帰りの車中はBon Joviかけまくりで楽しかった♪
お初のかたお二人を含む即席四人チームだったがメンバーに恵まれてたと思う。
●関西⇔徳山ダム奥 旅程
10/1
20:39 西チベ宅発
21:35 京都で岡ちゃん角ちゃんを拾う
23:22 道の駅 坂内で前夜泊
10/2
05:00 道の駅 坂内発
05:45 赤谷出合P着
沢登りタイム
10/3
12:15頃 赤谷出合P発
13:11〜13:56 道の駅 坂内で昼飯等
15:33 京都市で岡ちゃん角ちゃんを降ろす
16:04〜16:53 給油後、コンビニで買い食い休憩
16:58〜17:15 野菜とかスーパーで買い物
17:45 西チベ宅着
●交通費
・京都⇔徳山ダム奥の交通費 3人割り勘
・高速代+ガソリン代 で 3150円/人
・西チベ⇔京都市
・高速
・往き
・宝塚→中国池田370円
・吹田→小谷城 の間の吹田→京都東の按分 1010円
・帰り
・吹田←小谷城 の間の吹田←京都東の按分 1010円
・ガソリン代
片道70km×2÷12.5km/l×156円/l=1747.2円
・小計
370+1010×2*1747.2=4137.2円
・合計
7287.2円
カマちゃんに「ゆるふわ癒し系沢」と言われて、リハビリ兼ねて(?)ツノもどう?癒し系らしいから!と誘って一緒に参加することに…。
今回の沢旅が後々、「”技術的には”ゆるふわ」というテーマだったことに気付く(笑)
慣れないヌメリの河原歩きからスタート。
大丈夫だろうと思って置く足元が滑る滑る…
オロオロしながらひたすら開けた河原を歩く。
そして徐々に川幅も狭くなり沢っぽい!状態に。
途中、嫌らしいガレガレ?モロモロ?な斜面や、
1人の力では到底登りきれない(這い上がられない)箇所を経て、藪の稜線へ。
稜線の藪は身構えていたよりマシだった、というよりかはカマちゃんが上手く誘導してくれたのでスムーズに前進できだと思う。まとまって動くことが大事なのだと実感!
そこから先は怒涛の下り。
沢を詰め上がって夏道下山、というのが私の経験してきた沢スタイルだったけれど、沢を下降するというのは人生初だ多分!やっぱりヌメヌメする岩に足を置くのは登り以上に緊張した。懸垂も何回したか覚えて無いけど、5時半過ぎたあたりでまだまだ行動中で「ん?どこがゆるふわなんや?」と思った。ヘッテンつけて懸垂なんて初めて。
とにかく野宿ポイントについた時は嬉しかった!
とりあえず、乾杯!その後は途中でメンバーが拾ったキノコを洗うのに専念、そしてようやくご飯タイム!
星も綺麗だったな〜
今回初めてご一緒になったynsさんは、妙に冷静だけどクセ強い濃厚キャラで個人的には色々ツボであった。
カマちゃんは変わりなくカマちゃんだった。
いつもの睡眠時間より倍慣れるし山では健康になるね!
ゴロゴロの寝床だったけど、朝まで爆睡。
普段の凝り固まった身体には硬い石が良き。
翌日はささっと(?)(でも疲れてる)初日の出合いポイントに着き、駐車場まで帰る。思ったより早く帰れて、よかった!と思った反面、めちゃ天気良くて勿体なかった気もするが…。
道中はカマちゃんにずっと運転してもらい、
ウトウトしつつ、ぼんじょび歌いながら(?)京都まで帰った。道中から沢中、帰路までずっと濃厚な時間だった!
メンバーが濃厚だったから余計、、、
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する