白峰三山 北岳-間ノ岳-農鳥岳
- GPS
- 51:11
- 距離
- 28.6km
- 登り
- 2,751m
- 下り
- 3,418m
コースタイム
- 山行
- 3:27
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 4:16
- 山行
- 3:29
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 4:43
天候 | おおむね晴れ、午後はガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
10/8、9(金、土)大阪 → 甲府 → 広河原 バス:大阪駅前(東梅田) 22:00 → 甲府駅南口6番線 06:52(9,000円) バス:甲府駅 6:55 → 広河原 8:48(1,990円+協力金200円) <復路> 10/11(月)奈良田 → 身延 → 静岡 → 大阪 バス:奈良田温泉 13:50 → 身延駅 15:20(1,000円+ザック200円) JR:身延 15:30 → 静岡 16:56(ワイドビューふじかわ10号・静岡行) 新幹線:静岡 17:07 → 新大阪 18:57(ひかり519号・岡山行:12,260円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
概ね良く整備されていて、迷う場所はなし。間ノ岳から農鳥小屋への下りはザレていて滑りやすいので注意。 西農鳥岳から農鳥岳の間は意外にも?変化に富んだ岩場が続くが特に難しいところはない。 大門沢から奈良田までは、左手に沢をみながら狭いトラバースが続く箇所があるが、こちらもよく整備されている。 |
写真
感想
計画を立てる度になぜか悪天候に見舞われ、計画倒れが続いていた白峰三山の縦走。この秋、ようやく歩くことができた。
当初は金曜に有休を取り、人の少ない北岳を満喫するつもりだったが、この時期の平日は甲府からの登山バスが始発でも広河原11時着。ちょっと遅すぎるので断念。
仕事の都合をつけられたので月曜有休に変更し、朝9時広河原をスタート。同じバスに乗ってた方々と抜きつ抜かれつしながら、北岳肩の小屋へ。すでにテント場A〜Cはいっぱいで、下の方のDにテント設営。
テント設営後は肩の小屋の前でくつろいでる方々とサッポロ生ビールをいただきながらささやかな交流会。ソロならではの楽しいひととき。
この日は終始ガスに覆われてたが、午後遅くになって上の方から晴れ間が出てきて、ブロッケンを拝むことも出来た。
日が落ちるとかなり冷え込んできたので、ダウン上下着たままシュラフへ。早めの就寝。
2日目朝3時。テントから顔を出すと満天の星空。そして目の前に富士山。3000m稜線のテント場、やはり気持ちいい。
この日は農鳥小屋までのゆるい行程なのでのんびり支度し、テント場で御来光を拝んでから出発。
程なく辿り着いた北岳山頂からの眺望は最高だった。南ア北部はもちろん、時計回りに中ア、御嶽山、北ア、そして八ヶ岳。特に北アルプスは乗鞍から白馬まで全部見えていた。この素晴らしい眺望を拝めただけでもここへ来た甲斐があった。
北岳山頂の混雑はそれほどなかった。月曜休みの人は少なかったようで、皆自分よりも早めに行動していたようだ。北岳からは先、間ノ岳方面は、さらにのんびりと静かな山歩きを楽しめた。
「南アルプスの山々はでかい」よく耳にはしていたが、目の前に見えているはずの間ノ岳を目指すものの、なかなか辿り着かない。目の錯覚なのか見えている以上に大きく感じる。アップタウンもいちいち大きい。何度も偽ピークに騙される。あぁこれが「でかい」ということなのかと、身をもって体感。
山頂ひとりじめだった間ノ岳を下りはじめると、この山旅の核心部と言っても過言ではない農鳥小屋がすぐに見えてきた。オヤジに双眼鏡で狙われてるかもしれないと思うと変な気合が入る。
農鳥小屋はオヤジを含め、すべてが噂どおりだった。
まずオヤジ。とにかく話しまくる。うっかり普通に話しかけたり、軽い感じの合いの手をうつと、こちらが何を言ってるの理解できていないようで、一方的にうるさがられ怒られた。耳が遠いのとマスク越しでこちらの口の動きが見えないために、大きくゆっくり話す必要があるなと学習。
そしてトイレ。扉は壊れまくりで外から丸見え。鍵はヒモ。さらにそのヒモを引っかかる場所が見当たらず、結局掴んだまま用を足すことに。。。
とはいえ、オヤジの愛はすこーしだけ、いや、これを書いている今もじわじわと伝わってきている。テント泊は1Lまで水無料で、もらいにいったタイミングがちょうど機嫌が良いときだったのか、こちらが余計なことを言わないように学習していたからなのか、1Lちょうどで入れるのやめたら、遠慮せずもっといれていいよーって笑顔で言ってもらえた。その後も二言三言会話して、今度は怒られずにテント場に戻ることが出来た。
ひとつ残念だったのが、ビールが売り切れで無かったこと。でもよくよく考えたら小屋閉めも近いこの時期、想定の範囲内だった。途中の北岳山荘で念のために仕入れておかなかって自分自身にがっかりしたが、白い虹にブロッケンもまた拝むことが出来て、振り返ると2日目も良い1日であった。
3日目は農鳥岳を超えて奈良田までの長い行程。朝4時過ぎに出発。この日は西からの強風がとにかく凄くて、真っ暗な中歩いた西農鳥岳への登りは、何度も吹き飛ばされそうになる。耐風姿勢を取りつつ慎重に西農鳥岳へ登頂。夜明け前の山頂からは、農鳥岳の向こうに見える富士山がとても美しく、特に印象に残っている。
西農鳥岳〜農鳥岳は意外にも北アルプスを思わせる岩稜帯。でも難しいところはない。岩場を登ったり下ったりしながら農鳥岳山頂に到着すると、タイミングよく今まさに御来光があらわれようとする瞬間で、この山旅で1番の美しい時間をじっくり楽しめた。歩いてきた白峰三山の峰々に、塩見や荒川三山などもよく見えていて、南アルプスへの想いがさらに強くなった。
農鳥岳での御来光をひとしきり楽しんだあと、大門沢下降点まで下る。ここから奈良田まではさらに2000mほど延々と下ることになるが、一定の標高までは目の前にずっと富士山を眺めながら歩くことができる素晴らしきルート。途中に小屋もあり、美しい森もあり、沢もあり、とにかく変化に富んでいて、長かったが飽きることは無かった。
下山後は奈良田温泉で女帝の湯と食事を堪能し、バス、JR、新幹線と乗り継いで、予定どおりに帰阪。
念願だった白峰三山、振り返るととても良き山旅となった。またいつか、雄大な南アルプスの稜線を、のんびり気ままに歩いてみたいと思う。
レコの様々な情報からほぼ間違いないと思いコメントさせていただきました。農鳥山頂から下降点までの間でお話しさせていただいた者です。
予定通り大阪まで無事帰着なされたようですね。昨晩までに白根三山には結構な降雪があり、大門沢は小屋のすぐ上まで白くなっているようです。前衛の鳳凰三山の観音岳山頂付近も白くなっています。今週になってだいぶ気温が下がり、先週末は暖かさは嘘のようです。先週の選択は大正解であったかと思います。
下降点以南の稜線もまた格別です。また、どちらかでお会いできることを楽しみにしております。失礼いたしました。
大門沢小屋まで降りて休憩していると、前夜に農鳥小屋に泊まっていた女性が降りてこられて少し会話したのですが、昨夜小屋に泊まっていた地元の方で、とても歩くのが早い方がいらっしゃるとおっしゃってて、間違いなく下降点でお話しして、あっという間に姿の見えなくなった方に違いないと思っていました。
この1週間ほどの天候を振り返ると、確かにこの日程で三山縦走できて本当に良かったと思っています。ラッキーでした。そして下降点から先の南側も良さそうですね。つぎはどこを歩いてみようかと、いろいろと思いを巡らせている次第です。いつの日かまた、お邪魔させていただきますね。ありがとうございました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する