雪をかぶった快晴の間ノ岳、三峰岳〜嶺朋ルートより〜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 2,547m
- 下り
- 2,545m
コースタイム
ガツガツ歩いたり写真撮ったり、休憩したり、体調不良でノロノロだったり。
(30日)
6:50広河原ー7:00嶺朋取り付きー8:20崩落地ー11:30嶺朋下降点ー11:45ボーコン沢の頭ー13:00八本歯のコルー14:00トラバース分岐ー14:50北岳山荘
(31日)
5:20北岳山荘ー5;50中白根6:10ー7:30間ノ岳8:20ー9:00三峰岳9:20ー10:30間ノ岳ー12:00中白根ー12:30北岳山荘12:45ー13:50八本歯のコルー15:50二股ー16:30白根御池小屋
(1日)
6:30白根御池小屋ー7:45広河原
天候 | 2日間共に晴れ♪ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
芦安〜広河原まで乗り合いタクシー1000円+協力金100円 バスは11月9日まで。 乗り合いタクシーはは4日までで終了と聞いた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
29日の昼過ぎから一晩中雪が降ったようで30日は真っ白な山が綺麗でした。 北岳は翌31日には結構融けてしまったところも多かったですが、間ノ岳方面は真っ白でした。晴天が続けば少し融けるでしょうがこの感じだともうっそろそろ根雪になりそうですね。 <嶺朋ルート> 今は地図にはないルートで広河原からボーコン沢の頭まで尾根をダイレクトに登るルートです。 一般ルートではありませんのでむやみには入らないように注意。 取り付きが分りませんでしたが、ゲートのところまで行ったら行き過ぎだと思ってください。ペンキマークが上に見えたのでそれに向かって直登しました。 踏み跡は薄いですがペンキマークは多数。 マーキングはかなり多いので迷いはしないでしょうが外したとしても尾根をダイレクトに上がって行く感じなので登り続ければ樹林帯は抜けられると思います。 急登、倒木多い、軽い藪漕ぎ、マークやテープ以外の標識などはナシ。 VR経験者であればそこまで難しい感じではないです。 <ボーコン沢の頭〜八本歯のコル〜北岳山荘(トラバース経由)> 嶺朋ルートが終わり、池山吊尾根に合流しボーコン沢の頭に出ます。 しばらくは快適な稜線歩き。少し雪が出て来ました。 八本歯の頭からコルに下るところは雪が中途半端に付いているこの状況では割と難しく感じました。岩の上に薄く雪が付いて滑るし、岩がむき出しだったり、雪道だったり・・・。 以前のようにロープなどは掛けてありませんので細い岩場は注意。 八本歯のコルからボーコンの頭方面には進まないようにという看板が出ています。 八本歯のコルから先、岩場に雪が付いて少し気を遣いました。 アイゼンはいらないかな?あった方がいいかな?微妙なラインです。 凍ったりすれば必須。 晴れが続けば雪が解けるでしょうが、この後は時期的に気温も下がるし雪なども増えてくるでしょう。 <北岳山荘〜間ノ岳> 2800mぐらいから上は雪が付いています。 日の当たる岩の北岳は晴れて解けてるところも多かったですが、北岳山荘以南はそれまでに比べ雪が増えます。 稜線歩きが多く、危険箇所は少ないですが、雪山装備は必須だと思います。 朝のうちはアイゼンが効いて歩きやすかった。間ノ岳の山頂に近付くにつれ雪が増え、足首から場所によっては脛ぐらいまでの深さ。 昼からはこの雪ならアイゼンなしでも歩けそうな感じです。 31日の朝自分が歩くまではトレースありませんでしたが(前日小屋の方が歩いたということで残ってるところもありました)下山時、多くの方が登って行ったので雪が降らなければしばらくはルートもはっきりしているでしょう。 <間ノ岳〜三峰山> 細い岩の尾根を歩きます。 間ノ岳から下る時は少し注意。急な岩場に雪がありますが、まだしっかり付いていなく八本歯のところと同様とても微妙な感じです。 尾根上を歩くときは問題なしです。 三峰岳は360℃山に囲まれたピークです。 <八本歯のコル〜二俣> 現状雪の付き方がとってもいやらしいです。 通過が夕方でしたが、朝はたぶん雪が凍ると思うのでアイゼンは必須でしょう。 凍っていなくてもガレた場所は歩きにくいです。 滑落などと言う事にはならないでしょうが転んだりはしやすいと思います。ペース的には通常よりもかなり遅くなってしまうと思います。 ただ梯子のところ含め一時的に雪がなくなるところもあるので微妙。 バットレスの取りつきの辺りからは雪は無くなり夏道になります。 <二俣〜御池小屋〜広河原> 危険個所は特になし。 整備された少し急な登山道。 御池小屋から広河原間のちょうど中間ぐらいの沢のところが少しだけ崩れ気味でした。 |
写真
装備
個人装備 |
ザック 1
エマージェンシーセット 1
行動食 1
アイゼン 1
ピッケル 1
防寒具 1
地図とコンパス 1
着替え 1
水 4L
雨具 1
冬季用シュラフ 1
マット 1
バーナー 1
コッヘル 1
食事 2日分
予備のグローブ 1
ツェルト 1
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感想
以前から今年中に干支の最高峰新蛇抜山に登りたいと行っていたけど、なかなか機会が無く今年も残り僅か。
10月の最後に連休が取れたのでこれがラストチャンスかな?
当初はピークハントにこだわって、野呂川出会〜両俣〜熊ノ平〜新蛇抜山〜熊ノ平〜間ノ岳〜広河原というルートを考えていましたが、一般ルートだけだと何か物足りないなぁと思い、広河原基点、嶺朋ルートで間ノ岳〜三峰岳〜熊ノ平(泊)〜新蛇抜山〜熊ノ平〜両俣〜野呂川出合という計画に変更。
ただ、二日間共にロングコースなので歩ききれるかどうか・・・。
10月30日
芦安の駐車場に着いたときは雨。
こりゃあ山の上は雪か・・・(後で聞いた話だと山の上は前日の昼から一晩中雪だったそう)
乗り合いタクシーは人数が集まらず定時までは出発しないので広河原出発は7時ちょっと前。
広河原から吊橋を渡り、広河原山荘とは逆の左側に曲がります。
もう一つ吊橋を渡り少し歩くと東屋があります。
嶺朋ルートの取り付きはこの辺り。
そのまま進むと林道のゲートがありますがそこまで進んだら行き過ぎ。
上を見ると木にペンキマークが見えますが取り付がはっきり分らなかったのでマークを目指して尾根を直登します。
嶺朋ルート登り始めると踏み跡は薄いですがペンキマークはこれでもかっていうぐらい沢山あります。なので、下を向いて歩かないでしっかりと上(前)を向いて歩けば迷わないと思います。
地形図を見ると分ると思いますが尾根をダイレクトに登っていくので結構な急登です。そして森の中は倒木が非常に多いです。崩落地を過ぎ、更に急な登りを繰り返し、倒木を跨ぎ、乗り越え、くぐりながら登ります。
デカいザックを背負ったままだと倒木の間を通れず、ザックを下ろして越えたりとかもしながら進みました。
長く急な樹林帯を抜けると・・・。
バットレスがドーン!!と目の前に。
雪が付いたこの角度からの北岳は大迫力です。
登りがキツかったのもあって、北岳をぼーっと眺めながらコーヒー淹れて結構長く休憩しました。
ハイマツが多く出てくるあたりでペンキマークも付けられないところ、ハイマツが茂って細いルートを隠してしまっているところでほんの少しだけでしたがルートを外してしまい、ハイマツ漕ぎをしながら進むハメに。
大きな岩を正面に右側目一杯を巻いていくのが正解。
ハイマツ帯を越えると嶺朋ルートの下降点の標識。
その後は池山吊尾根と合流し、ボーコン沢の頭へ。
雪が少し出始めた稜線歩きをしばらく楽しみ八本歯の頭へ到着。ここからコルまでの細い岩場の下りは雪の付き方が中途半端で歩きにくく少し緊張しました。
八本歯のコルの先で朝同じタクシーだった方と会い、おしゃべりしたり休憩したりしながらのんびり歩きに。真っ白に雪が付いた間ノ岳を見て、今日はアレを越えて更に先まで進むのは難しいだろうなと。
トラバース道を歩き北岳山荘へ。
今日はここまで。
北岳山荘宿泊者はこのあと到着の方を含め4名。
皆でイロイロとお話してあっという間に日が暮れました。
小屋の方にイロイロとお話を聞いた感じと、思ったよりも多い雪を考えると明日熊の平まで降りて下山するのは難しいと判断。
間ノ岳、三峰岳をピストンして広河原に下山するのが現実的かな。
(31日)
朝4時頃起床。
外は満天の星空で、甲府の夜景も富士山のシルエットも綺麗に見えます。
この時間から歩き始める予定だったけど、出来るだけ暗い時間は歩かないで欲しいという小屋の方からの注意もあり、明るくなり始める直前まで星を見ながら待機。
5時過ぎてしばらくしてからアイゼンを付けて出発。
昨日小屋の方が間ノ岳まで歩いたという事だったけど足跡は雪がそこそこあって深く潜ったところだけ。
ほぼ誰も歩いていない感じのところをヘッデンと星明りを頼りに歩きます。
出発を遅らせたので歩き始めてそれ程経たないうちに東の空が色付いてきて、富士山と北岳、間ノ岳が綺麗。
あまりにも綺麗であっち見たりこっち見たりでなかなか足が前に出ません。
中白根の少し手前で御来光。
富士山の横から登る朝日が本当に綺麗・・・・。
多分口開いてただろうな。
中白根までは朝の景色が綺麗過ぎて立ち止まる事が多く相当時間がかかりました。
その後自身の最も好きな山「間ノ岳」へ向かって歩きます。
やっぱりデカくて格好いい♪今日は真っ白だし踏み跡もないし。
かなりの時間日の出や景色を眺めていたし、夏道のようにはガツガツ歩けないのでのでだいぶ時間がかかって間ノ岳に。
貸切の山頂でごろ〜ん(^―^)
雪の3000mにしては風も無く天気も良くて気持ちイイ♪
そうこうしている間に同泊の二名が登頂。
お話したり写真撮ったり。
一名は農鳥岳へもう一名は北岳に戻り、自分は三峰岳へ。
最初は真っ白な雪原を下り、その後は細い岩尾根を下ります。
結構急な斜面に雪が付いていて、八本歯の頭のところのような感じで注意しながら歩きました。
30分程で三峰岳山頂へ2999mのピークは一面山に囲まれた場所。
360度素晴らしい眺めです。
南ア南部の3000m峰達も雪に覆われて綺麗。
ここからだと農鳥岳が格好イイです。
休憩し、少し様子見に熊ノ平の方に下ってみましたが、引き返します。
間ノ岳への登り返しが意外とキツく、疲れました。
もし行けたら両俣の方から下ろうと荷物を全部担いできたので戻るのが結構大変。昨日あまり眠れなかった事もあり、ペースが上がりません。
間ノ岳から北岳山荘までがだいたいCT通り。
一旦休憩してから下り始めましたが、三歩進んで休憩・・・。
なんだか頭痛いし、息も切れる。調子が悪いな・・・。
装備の違いや雪の有無もあるけど夏の3倍ぐらい時間が掛かってる。
八本歯のコルぐらいまでは何とか帰りのバスに間に合うペースでしたが、その後全っ然ペースが上がらず、しかも八本歯のコルから下が雪とガレのミックスで非常に歩きにくく更にペースダウン。
ぐったりしているところでバットレスの方を見るとなにやら黒い動物が。
この時期にあまり標高の高いところに熊がいるかどうかは疑問でしたが、カモシカにしては色も真っ黒だし、足も短かったので熊なんじゃないかと思います。
親子連れだと思います。
この時点で最終バスはもう無理そうかな??もう、急いで下る元気ないし。
二股手前ぐらいで気力も体力も無くなり下山を諦め今日は御池小屋までで終わり。
翌朝明るくなってから広河原に戻り、始バスまで時間をもてあましました。
その後は急いで帰宅してすぐ仕事。
目的の場所には辿り着けませんでしたが、面白いルートと雪の間ノ岳を楽しめ満足の行く山行でした。
体調不良は高山病?と思いましたがどうやら風邪っぽいです。
先ほど帰宅しましたが、
ボーコン沢の頭から北岳山荘までの、薄雪のトレースを辿らさせていただきました。
あの、ビブラムはmamepyon のS8でしたのね。
レコを、よく見てから、また〜。
mamepyonさんの日記、奈良田で車中泊しようかというタイミングで拝見しました。
入山する直前、某サイトの現地最新情報(たぶん10/30時点)で、「熊の平に向かった登山者が引き返してきました」、、、。
これって、mamepyonさんでは!?
mamepyonさんの愛する間ノ岳。
八本歯の通過中に仰ぎ見れば、二度と忘れることはないでしょう。
素晴らしかったです。とんでもない迫力でした。
間ノ岳貸切、、、。相思相愛ですね。
こんばんは
ボクが登った時は降雪直後で、踏み跡は全くない状態でした。ボーコン〜八本歯のコルまでのビブラムの跡はその後誰かが歩いていなければきっとボクの足跡ですね
計画で池山吊尾根登るとあったのでレコ間に合えばと思ったのですがちょっと間に合わなかったですかね。
熊ノ平に向かって引き返してきた登山者・・・。間違いなくボクだと思います
30日山荘には4名しかおらず、一名は農鳥へ、二名は間ノ岳ピストンでしたので。小屋の方ともルートのお話をイロイロしましたしね。
大好きな大きな大きな間ノ岳は白根三山の中でもとりわけ真っ白で美しかったです。
山頂はしばらく独り占めでお決まりのごろ〜んをしてました
今年の干支の山。新蛇抜山は残念でしたが、
これは、またmamepyonさんらしい山登り。
流石です。
もう、山は着実に冬に近づいていますね。
先日、奥秩父から白い白根三山を眺めて、
そう、思いました。
南アは今年は行けずじまいでした。
行っとけばよかったなあ、本当に思います。。
間ノ岳、ほんとうに素晴らしい山ですものね。
S8、直って良かったですねえ。
この日の前日が一日雨で当然山の上は雪だった為、思い通りのペースで進めず、目的の山には辿り着けずでした
でも、それ以上に真っ白で素晴らしい景色に出会え、誰も踏んでいない雪の上を一人静かに歩けたのは良かったなと思います
ボクのデジカメでは上手に撮る事は出来なかったけど星明りに照らされた間ノ岳と北岳は素晴らしかった。日が昇る瞬間も感動モノでしたよ。
靴もバッチリ直ってこれから冬山のシーズン開幕です
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