蓮華温泉(白馬乗鞍岳〜フスブリ山〜一難場山)
- GPS
- 15:46
- 距離
- 26.4km
- 登り
- 1,710m
- 下り
- 3,005m
コースタイム
- 山行
- 5:27
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 7:27
天候 | 両日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ゴンドラ:この日は7時から運航開始 平岩からの移動:13:59の電車で南小谷駅まで移動(240円)。南小谷からは栂池高原までの連絡バス利用(530円)。全部で1時間ほどで到着。 ※ 13:59を逃すと次の電車は15:50。これになったら電車待ち時間に温泉に入る予定だった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
蓮華温泉〜フスブリ山の登り、一難波山〜林道までは地形が複雑。雪は十分繋がっていたが、標高850m付近で沢割れしていたため、沢を避けるルートに変更。 |
その他周辺情報 | 夕食:まつしろ食堂。長野インター前のセブンイレブンに併設。好きな小鉢料理を選ぶスタイル。安い。 |
写真
感想
初めての蓮華温泉。
2年前は知り合いに誘ってもらって計画していたが、コロナが騒がれてきたため中止に。ようやく行くことが出来た。
7時過ぎに栂池へ。駐車したすぐそばに知り合い発見。彼女も蓮華に行くとのこと。
そしてゴンドラを待っていたら他の知り合いが。彼も蓮華。蓮華大人気ですね。
ゴンドラを降りて、ロープウェイに乗るのかと思いきや、ロープウェイは使わず厳冬期と同じくゴンドラ終点から歩くことにw
こういうスタイル好きです。たいして時間の短縮にもならないので、ロープウェイ代を節約するのはいいですね。
なにげにはじめての天狗原。そこからハクノリ大斜面を登る。ここ滑ってみたい。
ハクノリは強風。でも、Tシャツ一枚の上にフーディニ羽織るだけでも寒くない。春ですねー。
白馬大池は雪がたっぷりで、湖面上を歩けた。GPS見ると池の上を普通に歩いているってのが結構気持ちいいw
途中で一本取り、天狗の庭へ。
デブリが邪魔だが、気持ちいい滑走もあった。ダラダラとストップスノーを滑りながら蓮華温泉へ。
チェックインし荷物を片付けて、温泉でビールを飲む。
熱いお風呂が好きではないのでビール飲み干したらすぐ帰るかなーと思っていたが、ぬるくてずっと浸かっていられる感じ。
でも人がたくさん来たので空気を読んで20分くらいで引き上げた。
2日目はフスブリ山から稜線を北上して下山。
蓮華温泉から振子沢を少し詰め、トレースを外れてフスブリ山への取り付きを探る。
蓮華温泉ツアー客のトレースを外れると大雪原。我々だけの世界へ。
と思いきや、登高ルートに決めた沢筋には数日前のトレースがあった。
固く辛い沢を詰めていく。沢底を歩いていると沢登りやアイスのアプローチを想起させられる。
ずるっと滑ることもありなかなか気が抜けない。
荷物の重いyoshikito君は苦戦していた。踏み抜く感じではないので、僕は途中からシートラに変更して30mくらい登ってリッジに出た。そこからはゆるい雰囲気のシール歩行で山頂へ。
フスブリ山のなだらかな山頂で一本。ここで昨日の天狗の庭ぶりにスマホの電波が入った。
気になっていたマスターズの3日目の状況も見れて良かったw
そこから箙岳へ向かう。風吹大池方面に軽く滑走。板が走って気持ちいい。登山道から外れて西側に落としてしまったが、シール登高ですぐに復帰。
そこからひたすらシールで歩いて行く。私のシールの粘着力が外れて苦戦したが、tartletさんが拭き取る布を貸してくれた。シールと滑走面の水分を拭き取ると粘着力が回復。これは春スキーにはもっておいた方が良いと学んだ。
ダラダラと箙岳へ登頂。だが、またそこでシールの粘着がダメになった。この先の登りは緩いので、もうシールは仕舞うことに。
先日の雨飾山で学んだ通り、シール無しでもヒールさえフリーにしておけばそこそこ登れちゃうので。クトーつければ全く苦労せずに登れる。
箙岳から蒲原とのコルへ。ここはシールをつけたままの他2人はダラダラ高度を落としたが、滑走モードにすぐに切り替えられた私は滑ることに。
これが今日イチの気持ちいい滑走だった。ストップスノーもなく、飛ばせた。
そしてまたダラダラとシール無しで蒲原山へ。そこでまた一本。木地屋からきた2人パーティとスライドした。今日蓮華を出てから初めて人に会ったw
一難場で追いつき、下部の雪の状況を教えていただく。
木地屋までの雪切れはないとのこと。素敵な男女パーティのおふたり、情報ありがとうございました。
そこからは一難場を木地屋に落とさず、初めての北尾根へ。
私がApple WatchでちょくちょくGPSを確認しながらルートを間違えないように先導していく。
斜度を落とすごとに重くなっていくが、まだまだ気持ちいい。荷物は13,14kg程だったが、これくらいであれば十分に楽しく滑走ができる。
一部、 沢に入りすぎてしまって嫌らしいトラバースを強いてしまったが、これはこれで登山ぽくて私は好きだ。
1050m付近からは沢筋へ。900mくらいからか、沢が割れ始める。これ以上沢筋滑走は厳しそうなので、tartletさんの提案に従い途中から881mのコルに向かって登り返し、それを北に回り込むことにした。これは悪くなかった。
そこからは汚い雪面を板をいじめながらダラダラ下山。
600mで林道に合流。東側に少し登り返したが、途中からはオートパイロットで滑走。苦労なくアスファルトの車道に降り立つことが出来た。
思っていたより雪が多くて助かった。
そこからは板を担いで車道を歩き、平岩駅へ。電車が来る10分前に駅に到着できてパーフェクト!
コーラ買って電車に飛び乗り、南小谷からバスで栂池へ。時間の無駄なく車に戻れて最高だった。
15時過ぎに栂池出発、途中ご飯を食べて、さほど渋滞には苦しまずに20:30前には都内へ。
私が計画していたら、普通に振子沢から蓮華に向かい、2日目はダラダラ木地屋に降りていただろうが、tartletさんyoshikito君のおかげでしっかり登山感のあるロングルートを楽しむことが出来た。
2日間快晴かつ雪崩リスクが比較的少ない素晴らしい状況で蓮華温泉ツアーを楽しめて最高だった。
アルパインエリアの一歩手前であるハクノリから糸魚川の里山につなげる趣も良い。
【備忘録】
・4G電波は天狗の庭まで。蓮華は電波全くなし。2日目はフスブリ山で電波復活。その後は時々圏外だが、だいたい電波を拾える。
・蓮華温泉はビール販売あり(アサヒ)。
・露天風呂までは結構登る。ブーツで行く必要あり。
・日焼け対策をケチらない。金アネッサをバックアップ含めて2つ持参する。
・泊まり山行においてメイク落としシートと化粧水は必須装備。泊まりが久々で忘れてしまった。帰宅後肌ガサガサ。
・Apple Watchでのヤマレコ表示は山スキーにおいて秀逸。特に今回のようにルートを細かく確認したい時にはとても助かる。私のガーミン(fenix 5x sapphire)では、都度PCに接続してgpxを読み込まないとルートを表示できないため、スマホで簡単に地図を転送できるapple watchがベター。とはいえ、高度計が見られて堅牢性の高いGarminはnice to haveなデバイスなので、Garminとapple watchの併用はとても良いと思った。
・(これは完全に自分用→)クトーが片方何度か外れた。帰宅して見てみたら、外れやすいクトーのオレンジ色のパーツの片方がベースにしっかりはまらない。押し込むことで解決できそう。不良品か?ブーツ履いたままクトーつけると押し込みが甘くなるので、面倒だけど都度ブーツ脱いでクトーをつけよう。
4年前は予定重複、3年前は悪天、2年前はコロナ、1年前は悪天、と長らく待望していた蓮華温泉スキーツアーが、これ以上ないコンディションで実現できて、感無量でした。
蓮華温泉といえばシーハイルルートとの組み合わせ、というイメージが個人的に強かったものの、この時期だとどうも遅すぎるらしい。普通に木地屋に林道で降りるしかないかなぁ、と提案すると、yoshikitoが「稜線を平岩駅方面まで行きたい」と言い出す。最初はへ?と思ったけど、探すと確かにいくつか記録がある。その中で、一番現実的だと思った「フスブリ山〜蒲原山〜一難波山」と抜けて、大所に下山するというルートを提案した。
このルート、いくつか懸念点はあった。蓮華温泉からフスブリ山に詰めあげるところの地形と、一難波からの下山ルート、そして雪の具合。前者2つは事前に地図を読み込んで複数選択肢を用意。最後の雪の具合はどうにも分からなかったが、最悪このメンバならドロドロ状態でも降りれるだろうと。
当日、yoshikitoの車のハッチバックを開けると、何故かパンパンの60Lザックが入っている。小屋泊なのに?と思ったら、「GWの準備のためにテン泊装備全部詰めてきた」と言い出す。そんなこと、事前に全然聞いてない。むしろ、2日目の行程を警戒して、荷物をかなり削ってきたんですが、私。来週は本気の全荷のつもりだったけど、まさか今週から担いでくるとは思ってなかった。こりゃ私も多少なりとも荷物を増やさねば、とスナック菓子をデポしてビール2缶を代わりに詰め込む。それでも、明らかに私が最軽量だった。。
駐車場に着くとやたらと人が多いなぁ、と思ったら、この日は早朝からゴンドラを動かしてたらしい。いままでで一番、山スキーヤーが多い。天狗原への登りも、乗鞍岳の大斜面も、ツアー客が数珠つなぎになっていた。その人たちも乗鞍岳山頂以降まで来ることはなく、以降は(2日目も含めて)ほぼ貸し切り状態だった。登りの時点では素晴らしいザラメ&フィルムクラストだったが、残念ながら乗鞍からの滑走は、ハッキリ言って悪雪。が、快晴の空の下で、北アルプスの光景を見ながら滑走できるのはなんて贅沢か。途中で1時間ほどのんびりしたけど、それでも14時には到着。もちろん露天風呂にも行き、担ぎ上げたビールで乾杯。最高過ぎる。(私だけビール飲んでたら恥ずかしいと思ってたら、女性風呂もビール持ってる人だらけだったw)
お風呂から帰ってきてからも、持ってきたビール&酒を楽しみ、山の上とは思えない美味しいハンバーグをいただく。最高の贅沢だった。21時ごろ、寝落ち。
翌日、5時起き。yoshikitoが担ぎ上げてくれた食料のおかげで、朝から贅沢させてもらった(ありがとう!)。6時半頃出発するが、さすがに朝は斜面がガチガチ。滑るなんてとんでもない、という状態。林道を歩く間も、クトーが無いと怖くて仕方ない。振子沢もガチガチで、クトー無しではちと厳しい。特に20kg(推定)を背負っているyoshikitoが辛そうだった。そりゃそうだろうな、と思いつつ、自分もアレをやれないとマズイので、ちょっと焦燥感を覚える。フスブリ山の取りつきは分かりにくかったが、過去ログのおかげで良いルートで登れた。が、ここもなかなかテクニカルな登りになる。多少緩んできたのでクトーは要らなくなってたが、荷物が今より重いと確かに滑りそう。一回メンバが落とした荷物を拾うために空身で斜面を往復したが、空身だと全く苦にならない。やっぱり軽量化が重要だろうなぁ・・・
途中の尾根に上がるまでが一番苦労したものの、そこからフスブリ山頂までは緩やか。そこからの稜線も、アップダウンは結構あるものの、穏やかな斜面で、これぞツアースキー!という素晴らしいルート。木地屋にそのまま降りるなんて勿体ないことをしなくて良かった。Tシャツでも汗ばむほどの陽気、ノンアルビールでも持ってくればよかった。
問題は、一難波山からの下り。結構複雑な地形で、ルート取りを心配していたが、ffff-tttt君のGPSのおかげで的確にルートを選択してくれて、ちょっと外れたときも素早くリカバリできてありがたかった。イチイチスマホで位置確認しながら移動していたら、このスピードでは行動できなかっただろう。雪切れを心配していたが、900mくらいまでは全く問題なし、以降で沢割れしていることは予想していたので、目をつけていたコル超えのルートにスイッチ。狙った林道にピタリと降りれた。林道にも十分雪があったようなので、歩く距離を縮めるために平岩駅方面に滑り込む。結果、「乗れると良いな」といってた13:59の電車に間に合わせることができた。そこからバスを乗り継いで1時間、完璧なタイムマネジメントで下山できた。
過去ログがあったとはいえ、あまり記録がないルートなので結構心配していたが、結果的に満足度が高い良いルートを満喫できて、本当に素晴らしい山行になった。今度は2泊して雪倉にも行きましょう!またよろしくお願いします〜。
【備忘録】
・上は出発時点でTシャツ+LWアンダー。風が強いタイミングで薄手フリースを羽織るタイミングがあったが、あとはペラペラのウインドブレーカーで十分だった。今回はシェルは持たずに雨具で代用したが、出番なし。下はいつもどりMWとハードシェル。
・宿はシーツがないので、ポリゴネスト4×3を持参。40Lザックにガチガチに詰め込んだら、ビール3缶、日本酒(600ml)、焼酎(300ml)を入れても問題なしだった。(そして、ビール1本と焼酎が余った。。)
・今回は未知ルートだったので、登りは300m1時間、それ以外は夏山徒歩前提で予想時刻を考えたが、やはりルートミスもあったりするので、それくらいのマージンがあってちょうど良いのかもしれない。
・やはり早朝出発だと、どんなに日中が暑い日でもガチガチになる。クトーはあったほうが良いし、朝は登り基調のルートじゃないとエライめにあいそうだ。
・シール無しでクトーを使ってウォークモードで歩くワザはなるほどな、と思った。シールを貼るよりも圧倒的に時短になる。ただ、急斜面だと滑ってしまうので、緩くルートが描けるようなところじゃないと無理そう。
・下山の雪切れを考慮するのであれば、ピッケルは持ち物に入れておくべきだった。クライムダウンには、あれば絶対に便利で安全。
・カップラーメンメシは・・・個人的にはビミョウ。やっぱりカレーメシ、ハヤシメシが鉄板だな。
・行動食は2日間でシュガードーナツ3つ入り(750kcal)とランチパックツナ、アップルパイでちょうど良かった。
スキーヤー、ボーダー憧れの地、残雪期の蓮華温泉に行きました。雪山奥地の露天風呂につかり、雪山縦走もできて、スキーツアーの醍醐味を存分に味わうことができました。
山スキーの楽しみ方分類として、パウダー、スティープ、ツーリング(ツアー)があると思うが蓮華温泉はツーリングを楽しむことができる。※実際、どのように体系化されているのかはよく分からない。スキーツーリングはとても楽しい。スキーだと時間・ラインとも自由度が高いので、いろいろな山旅ツアーを計画することができる所が好きなんだと思う。蓮華温泉については、BC道具を購入した5年前に(ゲレンデでも滑った経験は少なかったがyoutubeで見た動画が良すぎて購入してしまった)、会社の先輩に話してもらった。スキーでしか行けない温泉がある。今だけ、この番組をご覧のあなただけといった謳い文句は騙された感があるので好きではないが、スキーでは行けない温泉というのはとても魅力的だった。技術と体力、そこに至るまでの努力がないと行けない温泉と考えると惹かれる理由も納得できる。結局、努力することで何かに到達する遊びが好きなんだと思う。
ゴンドラを降りていつものように天狗原まで登り、今シーズンは初めてとなる乗鞍岳、白馬大池へ。キャンプしている人がいて、来シーズンは自分もやりたいなと思った。この時期でもイグルーが作れそうな雪質だった。天狗の庭経由で蓮華温泉へ。トラバースすると蓮華温泉の赤い屋根が遠くに見えて、既にツアー感がある。行程自体は乗鞍の大斜面がカチカチしている以外は難しいところなくすぐに到着した。宿でしばらくゆっくりして、露天へ。温泉旅館についている露天と違って、本当に露天風呂で気分が良い。ぬるめの硫黄泉でずっと入っていたかったが、湯舟が小さく待っている人がいたので、そこそにして出ることにした。やや変態的だが、雪山の奥でまっぱというのが気持ちよかった笑。宿に戻ってだらだらし、夕食、内湯と行って就寝。この辺りはもう完全に温泉旅館だと思った。
2日目はロング、蓮華から平岩まで。白馬、小谷にはよく来ていて一部を切り抜いた山行は既に何度もあるので一筆でとのいうのをやりたかった。今回は全行程を通すと、乗鞍岳-フスブリ山-箙岳-蒲原山-一難波山だったが、箙岳以外は登ったことがある。朝、フスブリ山まではカチカチ。荷物が重いので特にトラバースがめちゃくちゃ怖かった。体感、スラブ3級課題。スキーのまま主に沢地形を登ったが、滑落してやばいところであれば荷物が重い時は大人しくシートラする方が安全だし速そうだと思った。フスブリ山からはツーリング。見た目に遠い次の山でも、スキーだと思いのほか速く到着した。一難波山からは本格的な滑走となる。荷物が重すぎて必死だったが、二人のライン読み・リードのおかげで冒険的でとても良いラインを取ることができた。上手く車道に出ることができ、20分歩いて平岩駅着。ツアーらしく電車とバスを乗り付いで栂池高原へ戻って来た。とても良いツアースキーを楽しむことができた。ありがとうございました。
今回、歩荷トレを兼ねたが荷物が重いとトラバースと滑走がよりシビアになる。単純な登りは体力が必要なだけでゆっくり歩けば大丈夫。楽しさを追求するのなら、山小屋を上手く利用するロングルートか、ベースキャンプスタイルが良いと思った。無補給スタイルも素敵ではあるが、ルート検討と装備を十分に行った方が良い。それと荷物が重くて靴下が薄いと足裏が痛い。シールの着け外しには時間がかかるので、今回教えてもらったヒールフリー&クトー作戦はとても有効だと思う。
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昼食の際に話を聞いて5年くらいでしょうか?良いところでした。テン場泊できることが分かったので、来年はテン泊で行きたいと思います。
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