烏帽子岳から野口五郎岳、水晶岳、鷲羽岳、雲ノ平、高天原
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- GPS
- 101:15
- 距離
- 51.0km
- 登り
- 4,333m
- 下り
- 4,325m
コースタイム
<8月3日> 烏帽子小屋5:20→7:20三ツ岳7:40→9:00野口五郎小屋9:20→9:35野口五郎岳10:00→12:00東沢乗越12:05→12:50水晶小屋(昼)14:00→14:35水晶岳15:00→15:30水晶小屋
<8月4日> 水晶小屋5:15→5:45ワリモ北分岐5:55→6:40鷲羽岳7:15→7:55ワリモ北分岐8:05→8:55祖父岳9:15→10:00スイス庭園10:10→10:15キャンプ場分岐(昼)11:40→12:15奥日本庭園12:20→13:50高天原峠14:00→14:40高天原山荘15:20→15:35高天原温泉16:50→17:10高天原山荘
<8月5日> 高天原山荘5:10→5:55水晶池6:00→8:05岩苔乗越8:20→9:10水晶小屋9:35→10:35 2833mピーク(昼)11:30→12:40野口五郎小屋
<8月6日> 野口五郎小屋4:50→6:00三ツ岳6:10→7:10烏帽子小屋7:25→8:00烏帽子岳8:35→9:05烏帽子小屋9:35→10:35θ崔賄10:50→11:50番地点11:55→12:15高瀬ダム
天候 | 8月2日 : 雨のち曇り 8月3日 : 晴れのち時々曇り 8月4日 : 晴れのち時々曇り 8月5日 : 晴れのち曇り 8月6日 : 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
・七倉〜高瀬ダム間のタクシーは7、8月は5:30より乗車できますが、9月以降は6:30〜だそうです。(要確認) ・ブナ立尾根は北アルプス3大急登の1つで覚悟していましたが、道はよく整備されており、登りやすくなっています。 ・コース上は特に危険個所はありませんが、東沢乗越〜水晶小屋間は雨天時滑落注意。 ・烏帽子小屋と野口五郎小屋は羽毛布団を使用しています。 |
写真
感想
今回の山行の目的は、鷲羽岳登頂と高天原温泉。
裏銀座を槍ヶ岳まで踏破したい気持ちもありましたが、
自家用車をわざわざ七倉まで取りに行く手間と上高地の喧騒を避けたかったので、
止む無く高瀬ダムにもどるコースにしました。
●8月1日(土)
夜行はきついので、松本のビジネスホテル(リッチモンドホテル)で1泊。
当日は祭りのため17:00から車両通行止めになり、雨にもかかわらず街中賑わっていました。
我々も街中をぶらぶら散歩していたところ、ICI石井スポーツの前を通りかかり暇つぶしに寄ったはずが、
カミさんはMILLETのザックを衝動買いしてしまいました。
夜は串揚げ屋「串いってつ」で時間限定・一杯100円の中生を各々3杯飲み英気を養い、21:00過ぎに就寝。
●8月2日(日)
ホテルを4:30に出発、ワイパーを動かす天候に先が思いやられるも七倉に6:00到着。
七倉で登山届を提出。
ここから登山口の高瀬ダムまで5人で相乗りタクシーで向かい1人¥500。
いよいよブナ立尾根に取付くことに覚悟を決めスタートしましたが、道は大変良く整備されており、
烏帽子小屋までの道中が12〜1番の番号でほぼ等間隔でマークされているので
次の目標を設定しやすく、思ったより登り易い登山道でした。
とは言っても雨中の登りはやはり厳しく、烏帽子小屋に着いたときはバテバテで、
到着後即ビールで英気を補給。
この日は18人の団体さんもいましたが、合計60名ほどで小屋の中は所々スペースもあり、余裕でした。
小屋のご主人曰く、
この夏の烏帽子キャンプ場の申し込みは天候不順がたたりTOTAL50張にまだ届かないとのこと。
物搬用ヘリも飛ばせず参っているとのことでしたが、夕方に虹が出たので翌日の天気に期待しました。
●8月3日(月)
3時過ぎに起床。外に出ると満天の空。
朝食にカップラーメンと魚肉ソーセージを食べ、5時過ぎに日の出とともに出発しました。
雲海になっていたため下界は曇りのようですが、山上は快晴で最高の縦走スタートです。
途中小振りですがコマクサの群生地を通り、三ツ岳からは右に水晶・赤牛岳、左に表銀座・槍ヶ岳を望み、
特に水晶岳の雄姿は素晴らしく、野口五郎岳までは正に稜線漫歩。
野口五郎小屋にて雪渓で良く冷やしたビールを1本¥600で購入し、野口五郎岳山頂でカンパイしました。
真砂岳より先はハクサンイチゲを中心としたお花畑が見事で雷鳥の親子も現れ、
東沢乗越からは赤茶けた尾根をひと登りすると水晶小屋に到着。
予約していたのが良かったのか隅のスペースを当てがわれ、昼食を済ますと水晶岳に向け出発。
小屋の裏手に出ると初めて黒部五郎岳・雲ノ平を望むことができ、ついに30年ぶりの山頂に立ちました。
小屋に戻る途中、2度雷鳥にも遭遇し、この日は3回も雷鳥と遇うことができました。
水晶小屋は収容人数が少なく混雑を覚悟していましたが、この日は35名ほどで、2畳に3名とまあまあ快適でした。
夕食はカレーライスで、食後にカミさん持参の水より大切に持ってきた2ℓワインを1/4ほど飲み就寝。
●8月4日(火)
小屋より野口五郎岳付近から昇るご来光を拝み、この日も5時過ぎに出発。
昨日に続きこの日も快晴、まずは鷲羽岳に向かいました。
ワリモ北分岐でザックをデポしピストンします。
ワリモ岳を越え一度下り、登り返すと百名山81山目の鷲羽岳山頂に到着。
過去2度も三俣山荘まで来ておきながら当時は百名山を意識していなかったため、
割愛していたことが後々後悔することとなっていたのです。
足下に鷲羽池を見ながらの360度の大展望、十分に満足の後雲ノ平に向かいました。
祖父岳から雲ノ平までの道は以前はキャンプ場にダイレクトに降りられたはずですが、
今は植生保護のためか、四角形の3辺を通る感じでかなり遠回りに感じますが、
水晶岳を間近で見ることができ素晴らしい眺めです。
スイス庭園を経由し、キャンプ場で久々に水を補給し昼食。
一緒に休んでいたご夫婦より、
田部井淳子さんとNHKご一行様が30分ほど前に祖父岳方面に向かったとのこと。
そう言われれば雲ノ平への下りでそれらしき10人程の団体とすれ違いましたが、
その時は気がつきませんでした。
そのご夫婦は昨日高天原山荘でご一緒だったとのことで、
立山より入山し槍・穂高までの縦走記録をNHK総合テレビで9月23日朝に放映するとのことです。
雲ノ平は今回の山行では通り道的なポジションでしたが、チングルマ・コバイケイソウを中心としたお花畑が本当に素晴らしく、
正に天上の楽園、四方がすべて山!
特に黒部五郎岳・水晶岳の姿が秀逸です。
30年振りに寄ってよかった!
さて、高天原への分岐を見落とし奥日本庭園まで行ってしまうというハプニングもありましたが、
ほぼ予定通り高天原山荘に到着。
到着後、早速念願の高天原温泉に向かいました。
15分ほど下ると温泉沢沿いの露天風呂に到着、
カミさんは上の女性専用露天風呂に、私は混浴風呂に入りました。
泉温もちょうど良く、こんな山中での湯浴みはまた天国。
気が付いたら1時間ほど入っていました。
女性用はぬるいと言われましたが、ちょうどよかったとのこと。
山荘までは登りのため汗をかかないようにゆっくり登り、到着後ビールでカンパイ!
ここは500mlも置いてあり、周りを見れば女性を含め大半の人が350mlではなく、
500ml缶サントリーモルツをうまそうに飲んでいました。
また夕食もこんな山奥にもかかわらず山菜そばと冷や奴が付き、おいしく頂きました。
尚、この日は定員以下で1人布団1枚のスペースを確保できました。
●8月5日(水)
朝は水晶岳に遮られて暗いと思っていましたが、5時を過ぎると結構明るく、
山荘のご主人の見送りを受け出発。
薬師岳を背景とした高天原湿原のすがすがしい景色を右手に見ながら昨日通った岩苔乗越を目指しました。
途中、水晶池に立ち寄り湖面に映る水晶岳を眺め、約3時間で到着。
乗越の直下で最後の水補給をした後、車の関係で今まで歩いてきた裏銀座ルートを戻りました。
烏帽子小屋まで行くこともできましたが、混雑が予想されるのと3日前に泊ったばかりなので、
比較的空いていると思われる野口五郎小屋に泊ることにしました。
案の定、我々はこの日6人目で、結局15名と少なく、
小屋の方には申し訳なかったのですが、快適に過ごすことができました。
この小屋は烏帽子小屋と経営が同じで夕食もほぼ同じ内容で、且つ羽毛布団でした。
この日も野口五郎岳山頂周辺で雷鳥の親子に遭遇。
●8月6日(木)
いよいよ最終日。
夜明け前はガスっていましたが、徐々に晴れて三ツ岳に到着する頃には槍ヶ岳まで眺めることができました。
山行初日に烏帽子岳登頂をしていなかったので、天候も良くなってきたのを幸いに烏帽子小屋よりピストンをすることに。
最後の鎖場を登ると山頂に到着。
しかし私が撮影に夢中になっていて、先に歩いていたはずのカミさんがいません。
10分ほど経って遅れて到着。
烏帽子岳への分岐標識を見落とし、そのまま縦走路を南沢岳に向かってしまったとのこと。
後日撮影したビデオを確認すると、道を間違ったところがしっかり映っていました。
最終ピークで最後の景色を堪能し、4日前に登ってきたブナ立尾根を一気に下り、
途中50名ほどの登山者(ほとんどが女性)とすれ違いながら昼過ぎに高瀬ダムに到着。
タクシーが待機してくれていたので乗車し七倉で下車。
葛温泉・高瀬館で汗を流し、5日間の山旅も無事終了しました。
しかし若い頃と違い、疲れてこのまま東京に戻る気力もなかったので、
大町温泉で1泊して帰ることにしました。
尚、テレビをつけたら酒井法子の失踪事件で大騒ぎしていました。
※初日の登りを除けば、4日間天候に恵まれ、この天候不順の中素晴らしい山旅をすることができました。
きれいな写真いいな〜
高天原温泉も行けて、いいな〜
スイス庭園の花柄シャツ美女、スラックス裾靴下スパッツ?も・・カッコいいな〜
湯俣に降りたら、もっと良かったのにな〜
羨ましい記録、拝見させてもらいました。
ありがとうございました!
当初の計画では竹村新道を下り、湯俣温泉でひと浴びの予定でしたが、七倉で登山届提出の際、あまりお勧めできない、と忠告されたことと水晶小屋にてある登山者から竹村新道下部で熊が出没したとの情報があったので、コースを変更してしまいました。
でも、山+温泉は必須条件ですよね。
はじめまして!
素晴らしい山行記ときれいな写真、とても参考になります。
私にとって、水晶岳・鷲羽岳・雲ノ平は宿題中の宿題です。Akanekoさんほど体力はありませんが、レポに魅せられて、裏銀座からのアプローチも検討したいと思います。
それにしても、今年の夏は全般的に天気が悪かったと思っていましたが
usagi2kameさん、こんばんわ。
黒部源流の山々はすばらしいところです。
もしまだ行かれてないのであれば、是非足を向けてください。
ご参考までに、もしテント山行であれば(もちろん山小屋利用でも)三俣山荘を拠点に、
]姫岳→水晶岳→雲ノ平→三俣山荘
黒部五郎岳往復
と身軽にして楽しんでいる登山者にも会いました。
新穂高温泉から入ったようですが、マイカー利用であればいいプランだと思いました。
また、高天原温泉
もし行かれていないのであれば、是非に!
但し雨天時はぬるくなるそうです。
Akanekoさん 今晩は。
早速の情報提供ありがとうございます。
前に新穂高から三俣蓮華岳まで行き、黒部源流と雲ノ平を、今後の最優先の宿題として、目に焼き付けました。
まさに地形図をそのまま見ているような山容に時間を忘れて見入ってしまいました。
三俣山荘を拠点にしての山行はとても魅力的ですね
高天原
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