塩見岳〜間ノ岳・北岳縦走
- GPS
- 76:05
- 距離
- 31.0km
- 登り
- 3,180m
- 下り
- 3,323m
コースタイム
<8月12日> 塩見小屋5:00→6:15塩見岳7:15→8:15雪投沢源頭8:30→9:45北荒川岳(昼)10:45→11:40竜尾見晴11:50→12:30阿倍荒倉岳12:35→13:05熊の平小屋
<8月13日> 熊の平小屋5:20→5:55三国平5:55→6:15小ピーク6:25→7:00三峰岳7:15→8:10間ノ岳8:45→9:55中白根山(昼)11:25→12:00北岳山荘12:30→13:40北岳14:05→14:40肩の小屋
<8月14日> 肩の小屋5:15→5:50小太郎山分岐6:25→7:30白根御池小屋7:50→9:30広河原山荘(生ビール)
天候 | <8月11日> 晴れのち曇り <8月12日> 晴れのち曇り <8月13日> 曇り時々晴れ <8月14日> 晴れ時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
●8月10日(日)
久々の電車利用。
「あずさ」に乗り、上諏訪経由岡谷で飯田線に乗り換え、伊那大島下車(駅周辺は何もありません)。
乗客が我々2人だけの路線バスで大河原まで乗車し、宿の送迎車に乗り「赤石荘」に到着。
今回こちらに泊った理由として、
登山口に最も近い温泉宿であることと、豊口登山口(ゲートまで)まで無料送迎してくれることです。
これはマイカー利用ではない者にとって非常にありがたいことで、
1泊2食付きで1人¥8,550と宿泊代も格安。
ゆっくり露天風呂につかり翌日に備えます。
●8月11日(月)
赤石荘を4:30に出発、
早朝から申し訳ないと思いながらも、宿の専務の運転で登山口ゲートまで送ってもらいました。
朝食もおにぎりにしてもらい、久々の南アルプス(20年振り)山行スタートです。
駐車場にはかなりの車が止まっており、ほとんどが塩見岳ピストンと思われます。
ここから林道を30分ほど歩き、本格的な登山道に入ります(バスはここまで入ります)。
近年鹿の数が非常に増え、樹木の皮を食べてしまう被害が拡がり、
いたるところに樹木を守るためのテーピングをしています。
その後いかにも南アルプスらしい原生林の中を順調に登っていましたが、
三伏峠まであと少しの所でトラブル発生。
ショルダー部を固定していたビスが外れているのがわかり、登山道を戻り探しましたが見つからず。
タオルを使い何とか肩に負担がかからないように固定しましたが、結果1時間ほどロスしてしまいました。
三伏峠は景色が良くないので、ここから10分ほど登った三伏山で昼食。
ここの山頂は狭いながらも眺望は抜群で、
翌日登る塩見岳の雄姿を見ながら、宿で用意してもらった大きなおにぎりをほおばりました。
本谷山に着いたころから雲が出始め、塩見小屋まではほぼ樹林帯の中を歩き、
塩見小屋より散々言われていた15:00到着厳守はクリアでき、
昨日同じ赤石荘に泊ったご夫婦と早速カンパイ!
この御主人は今回の塩見岳登頂が日本百名山99山目で、残るは利尻岳とのことですが、
奥さんは既に利尻岳に登っているとのこと。
ご主人、最後にふさわしい山を残しましたね。
尚、ここの夕食は特に期待していませんでしたが、かなりレベルの高い夕食でした。
南アルプスの山小屋も最近ではかなり内容が充実しているようです。
(参考までに甲斐駒・仙水小屋では刺身、百間洞山の家ではあんな山奥にもかかわらずトンカツが出るとのこと。
山小屋の夕食目当てに計画を立てるのも楽しいですね。何時か泊りたい。)
●8月12日(火)
小屋の裏手でご来光を仰ぎ、いよいよ塩見岳を目指します。
天候は快晴、天狗岩をさほど問題なく通過しましたが、塩見岳が遮るように聳えています。
それでも晴れていればさほど問題なく高度を稼ぎ(但し雨の日の下りは要注意!)
高山植物に励まされながら西峰に到達!
南は荒川三山、東は富士山、西は北・中央アルプス、
北は白峰三山から仙丈ヶ岳まで360度の大展望です。
南アルプスの中でもこの塩見岳は中心に位置し、周りに高い山がないため素晴らしい景色を堪能できます。
またこの山頂は東峰を含め山の頂らしい山頂で、久々にお山のてっぺんに満足しました。
十分休憩の後、北俣岳に向かいますが、ここから雪投沢出会までの下りはかなり急で、スリップ注意!
ここをクリアすれば熊の平小屋までの道はもう問題ありません。
北荒川岳山頂ではサルが出没しましたが、ハイマツの実を食べていて特に襲われることもなく、
塩見小屋で用意してもらった「いなり」とカップ麺の昼食をとり、
あとはひたすら熊の平小屋までの樹林帯の道を歩きました。
(展望はほとんどありませんが、大した上り下りもなく、最も静寂な区間です)
熊の平小屋はテラスもあり、正面には農鳥岳を眺められる水量も豊富な気持ちのいい山小屋です。
グリコのCheeza(これは本当にワインに合い最高!)をワインのお供に昼間からいい気分になりました。
布団も1人1枚のスペース確保。
●8月13日(水)
この日、朝方まで雨が降っており出発の様子を見ていましたが、5時過ぎに雨も止み
予定より30分遅れで出発。
樹林帯を抜けると三国平の広々とした尾根に出、三峰岳まではやせた岩稜地帯を登ります。
この山頂で既に2999mの高さがありますが、目の前にはそれよりさらに190m高い巨大な間ノ岳、
右には農鳥岳、左手には仙丈ヶ岳、と南アルプスの山は大きい!
特に農鳥岳は鳳凰三山方面から望む姿とは異なり、山の大きさを実感できます。
急に登山者の増えた間ノ岳の広大な山頂を後にし、いよいよ中白根山までの3000m稜線漫歩です。
過去2回間ノ岳を目指しながら、2度とも台風で断念したコースをやっと歩くことができました。
中白根山から北岳山荘への下りの途中でこの日2度目の雷鳥に遭遇、
この雷鳥は1羽でしたが人が近づいても全く逃げず、グァグァ鳴きながらポーズもとってくれました。
そして最後のピーク3193mに喘ぎながらも22年振りに立ち、
こんなにも山頂は広かっただろうか、と記憶も途切れていましたが、
それでも4度目のこの山の登りが最も楽でした。
それほどまでに過去3回登った八本歯コルの登りがきつく、二度と登りたくないコースとなっていました。
肩の小屋は宿泊の最終地だったので、ここで残りのワインをすべて飲み干し、
この日も1人1枚の布団スペースを確保できました。
●8月14日(木)
最終日は標高差1500mを一気に下るだけでしたが、後半の白根御池から広河原までの道はかなり急で、
登る方がより大変そうなのは、すれ違う登山者の顔を見ればわかります。
その中には韓国からの団体さんも多数いました。
また先にすれ違った登山者の中には、白根御池に宿泊し北岳をピストンする登山者もかなりいて、
理由を聞くと、白根御池小屋の食事がかなり良く、それを目当てにしている人も多いとのこと。
そして広河原山荘に9:30無事到着。
生ビールの幟を見つけ各々1杯を飲み干すも、ここで生ビール(\900)を朝から飲めるとは思わなかったので、
最高の締めをすることができました。
ここから甲府に向かうギュウギュウ詰めのバスに乗り、桃の木温泉で途中下車。
「山和荘」の露天風呂(\1,000)で久々の汗を流し、
タクシー相乗り(1台\7,000)で甲府に向かいました。
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