日本百名山#7 槍ケ岳(燕岳〜表銀座〜上高地 2泊3日)
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 37.8km
- 登り
- 2,770m
- 下り
- 2,709m
天候 | 晴れ→雨→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
帰路)上高地→《TAXI》→松本駅→《JR》→聖高原駅→《徒歩》→麻績インター→《夜行:さわやか長野号》→梅田 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【1日目】 中房・燕岳登山口(05:20)・・・第2ベンチ(06:13)・・・合戦小屋(09:30)[休憩 20分]・・・燕山荘(12:00)[休憩 70分]・・・燕岳(14:00)[休憩 30分]・・・燕山荘(15:00)[休憩 5分] 【2日目】 燕山荘(07:00)・・・大下りの頭(08:30)・・・切通岩・・・大天荘(09:00)[休憩 10分]・・・大天井岳(09:40)[休憩 5分]・・・大天荘(10:20)[休憩 8分]・・・大天井ヒュッテ(11:00)[休憩 20分]・・・ヒュッテ西岳(12:30)[休憩 30分]・・・水俣乗越(13:30)[休憩 3分]・・・ヒュッテ大槍(14:00)[休憩 42分]・・・槍ヶ岳山荘(15:00)[休憩 20分]・・・槍ヶ岳(15:50)[休憩 5分]・・・槍ヶ岳山荘(16:30)・・・ヒュッテ大槍(17:00) 【3日目】 ヒュッテ大槍(07:00)・・・グリーンバンド・・・天狗原分岐(08:30)・・・水俣乗越分岐・・・ババ平(10:00)・・・槍沢ロッヂ・・・一ノ俣・・・横尾(14:00)[休憩 20分]・・・徳沢(14:30)[休憩 20分]・・・明神(15:40)[休憩 10分]・・・河童橋(16:00)[休憩 20分]・・・上高地バスターミナル(16:50) |
写真
感想
【第1日目】2007/8/2(水)
和歌山〜(新大阪)〜京都〜<夜行バス>〜JR穂高駅
〜(taxi)〜中房温泉〜合戦小屋〜燕山荘〜燕岳往復 《7時間40分》
今年も夏山へ!毎年お世話になるリーダーKさんのもと、
会社メンバー(20〜50代の男女7名)で4泊5日(うち車中二泊)の山旅。
前日21:10新大阪発の夜行バス(さわやか信州号白馬行き)の予定が、
私のみ当日急遽2時間残業(!)23:00に京都にて合流することに。
余裕を見て30分前に京都に着くよう、和歌山から特急に乗ったのに、
この日、JRが姫路で人身事故、京都山崎で踏切立ち往生のWパンチで東海道ダイヤ、ベタ遅れ。
結局、京都へは22:50分過ぎに着き、八条口(バス乗り場)まで走って走って・・・・
ギリセーフ。。私の人生、なんかいつもこんな感じ。
そんなこんなで乗り込んだバスは、翌朝(8/2)4:00に無事、JR穂高駅に到着。
まだ夜が明けきっていない中、洗顔等すませ、登山準備にかかる。(ねむい・・)
登山スタート地点の「中房温泉」まではタクシー2台で。(7000円/台)
運転手さんのいろんな話を楽しく聞きながら、九十九折の道を登っていきました。
途中「力水」で水を汲むといいよ、という運転手さんのアドバイスで水汲みも。
40分ほど走り、中房温泉に到着。すでに何組かのパーティーが身支度中でした。
この日の目的地、燕山荘(えんざんそう)へは登山口より距離5.5km 標高差1303mの道のり。
ちなみに、この坂は「合戦尾根」と呼ばれ、アルプス三大急登の一つにあげられるそう。
”急登”の名の通り、合戦小屋までは景色が開けないうえ、エンエンの登り。
寝不足のカラダにはこの急坂、結構、こたえました。
第1・第2・第3ベンチ、富士見ベンチと30分ごとの休憩ポイントを過ぎ
約3時間で合戦の頭(2489m)に出ると、
いきなり大天井(おてんしょ)岳と槍ヶ岳が見えてきて、ほっ(^^)
このあと、合戦小屋で休憩。
ここでは名物のスイカが売られていましたが、1/12で800円!とお高いので
私は300円のネクタリンを食べました(んま♪) ちなみに、冷やしトマトもありました
休憩後、この日の宿、燕山荘までは約1時間で到着。
途中の道のりではまたまた槍ヶ岳が見え隠れして、写真ポイントがいっぱい♪
燕山荘到着後は、山荘の広場で「昼食」&「泡」タイム。
そのあと、ここに荷物を置いて、燕岳(つばくろだけ)頂上へサブザックで往復しました。
この日は写真のようにとてもいいお天気で、
カルストと緑の不思議なコントラストの燕岳は、これまた写真ポイント満載、でした!!
燕山荘ではグループで一部屋割り当ててもらえて、布団もふかふか♪
窓からは槍ヶ岳の穂先と表銀座の尾根道が見えて、抜群のロケーション!
トイレもきれいで、快適に眠りに就くことができました。
明日は晴れるといいなぁ・・・と思いながら、夢路へ・・。
【2日目】2007/8/3(木)
燕山荘〜大天井ヒュッテ〜ヒュッテ西岳〜水俣乗越〜北鎌尾根〜ヒュッテ大槍
〜槍ケ岳山荘〜槍ケ岳往復〜槍ケ岳山荘〜ヒュッテ大槍 《約12時間》
宿泊した「燕山荘」で朝食を4時半にすませ、朝5時半出発。
いよいよここから「アルプス表銀座縦走」の始まり、です。
ずっと気持ちよい「雲上散歩」のはずが、朝から天気はどんどん下り坂。
ガスがかかっては消え・・の繰り返しで、台風の影響か、風も次第に強くなってきて。
しばらくして初めての鎖場、「切通し岩」に到着。
鎖と梯子を使って慎重に下りると、右手上部の岩にこの登山道を開いた
「小林喜作」さんのレリーフがありました。
ここから先はこの喜作さんの名前の尾根(喜作新道)を縦走。
大天井(おてんしょ)ヒュッテまでの道のりは長く、おまけに寒く冷たい雨!
荷物は重いし景色は開けないし・・
こんなときはふと 「なんで自分は、こんなことしてんだろ」 とちょっと情けなくなったりします。
で、歩行約3時間(!)で大天井ヒュッテに到着。
ここで、雨対策を万全にして、次のヒュッテ西岳へ。
途中からまたガスが晴れてきて、ヒュッテ西岳へつく頃には青空も見え始め
槍ケ岳や常念岳の雄姿を眺めながら、また気持ちよく尾根歩きを楽しむことが出来ました(^^)
ヒュッテ西岳に到着後は、昼食タイム。(1時間休憩)
燕山荘で買ったお弁当をほおばりました。
(このお弁当、栗おこわ・中華おこわ・しゅーまい2種・佃煮のお弁当。
ボリュームがあってとっても美味しかった! @1000円)
ここで、燕岳でも一緒だった女性中心の団体さんと再び合流。
いかにも山の達人ぽい、引率の方のお話が聞こえてきました。
「ここから先はカベのテッペンを歩くようなものです。風がキツければ屈むなりして落っこちないようにしてください。この先「こんなとこイヤー」と思うような箇所もありますが、イヤ〜と叫んでも連れて行きますので、そのおつもりで。」
へぇーーそんなに険しいのかーー ・・と、出発準備がてら
他人事のように聞きながら
昼食後、このヒュッテ西岳を発ちました。
(このあと、この言葉の意味を思い知ることに・・)
このあと、どんどん下り道。
せっかく登ったのにどこまで降りるねんーーーっってくらい降りたところ、
水俣乗越。
ここから東鎌尾根へ。槍ヶ岳山頂までの標高差は約600m。
深い谷からの登りはハシゴ場の連続で、中には足のすくむようなほぼ垂直の長ーーい鉄ハシゴも・・
小さなピークを何回か越えながら、ひたすら登り・登り・登り・・
またかかってきたガスと強い風の中、槍の穂先がたま−に見え隠れするものの、
進んでも進んでも大槍ヒュッテに行き着かず、10時間歩き続けで、疲れもピーク。
一行の口数も減って、みな黙々とした登山行でした。。
そんなこんなで15時ごろ、ヒュッテ大槍にやっとこさ、到着!。
ここで重い荷物は置き、サブザックに替えて、休むまもなく槍ヶ岳山頂(3180m)へ。
(この頃、台風の影響で、風はますます強く・・・)
殺生ヒュッテ⇒槍ヶ岳山荘を経て、ガスで何も見えないなか、
槍が岳山頂にやっとこさ、到着。(大槍ヒュッテから約1時間半)
頂上までの最後の登りはしごは、強風に翻弄されながらのスリル満点の行程でした・・・
想像していたより狭ーい頂上の、これまた想像していたより朽ちていた「祠」にて写真撮影。
で、帰路に。下りがまた恐怖。
またまた強風に翻弄されながらハシゴ場&ガレ場をひたすら降り、
約45分で、無事、冷や汗かきながらヒュッテ大槍に戻りました。
晩ごはんはこの日の行程のツラさが癒されるような、
ほっとする洋食メニューとサービスのグラスワイン。
このあと、ワインの酔いも手伝って、一行は泥のように眠りに就きました。
【第3日目】2007/8/4(金)
ヒュッテ大槍〜槍沢ロッジ〜横尾〜徳沢〜明神〜上高地 《約9時間》
宿泊した大槍ヒュッテで朝ごはんを5時にすませ、6時にヒュッテを出発。
(大槍ヒュッテは今年50周年を迎えるのだそうで、
スタッフ手作りの携帯ストラップを記念にプレゼントしていただきました♪)
ここからは一路、上高地まで約20km。ひたすら下り・下り・・です。
下り行程もまたまたガスで全く槍ヶ岳が望めないまま。
もう一度チャンスがあればぜったい再チャレンジしてやるぞーと強く思いながらの、
無念の下山でした。
(実は、執念深い女ですーー (笑))
ヒュッテ大槍から槍沢へはひたすらゴロゴロの岩場をジグザグの下り。
前日までの登りで酷使した筋肉が、普段割りと鍛えている私でも結構ツラく、
他のメンバーはなおのことヒザや腿がツラそうでした。
下り途中では、高山植物のお花が色とりどり。
コマクサ、白山イチゲ・・・・人を寄せ付けない峻険な坂に可憐に咲く花々・・。
この荒々しさと可憐さの対比が、アルプスのもうひとつの魅力です。
槍沢へ下りたところで小さな雪渓をいくつか横断。
実は私は昨年の穂高行でも、冬の金剛山でも雪渓でスッテンコロリン〜の経験があり、
それを知るメンバーから冷やかされながらの雪渓歩き。
今年は無事、コケずにクリアできました。(ほっ!!)
槍沢カールから沢伝いに下りると、景色が開けてきて、お天気も回復。
下からはこれから槍ヶ岳へ登る人の列が、切れ間なく続いているのが見えます。
このあと、天狗原分岐で休憩。
それから沢沿い歩いてひたすら下り。水俣乗越分岐、ババ平の槍沢キャンプ場を過ぎて、
ようやく槍沢ロッジに到着。
槍沢ロッジではトイレが水洗! 噂ではお風呂もあるそうです。(すご!)
槍沢ロッジを過ぎ、二の俣→一の俣→横尾までの下り道は傾斜が緩やかになるので、
メンバーの「サブ3.5ランナー」と走って下りよう!ということになって、後ろをついていく。
ひたすら梓川の清流と美しい山々を見ながらのラン。
でも、でも、普段のランと違う点、それは、10kgはあろうかと思える、重ーいリュック。
重い//紐が肩に食い込む--待ってぇぇ〜(涙)
・・てな感じで到着した横尾から先は、昨年の穂高行きと同じ道のり。
ここの広場は槍へ向かう人と穂高へ向かう人の分岐点になっていて、いつもとても賑やかです。
このあと、徳沢園までまたまたジョグ。
ここでは完全に前述のサブ3.5ランナーに置いてきぼりをくらいました。くそーーー
(この 横尾〜徳沢園〜明神〜上高地 は単調な林道が続いて、結構距離が長く(約10km)
意外とツラい道。登る人にとっては、いいUPになると思うんですが、
下りの最後の行程にコレがくると、結構、萎えます・・・)
で、やっと到着した徳沢園にて、泡タイム〜♪
缶ビール350+500ml、あけてしまいました。ぷは〜〜♪♪
このあと、前回寄れなかった明神池を外から眺めて(有料のため、節約・・)
梓川の向こう岸をひたすら河童橋に向け、約1時間、歩きました。
ここまで来るとハイヒール姿の観光客の姿もみられ、登山の終わりをヒシヒシと感じます。
15:00ごろ、無事、上高地到着。お約束の、河童橋♪
お土産を購入したのち、、松本まで乗り合いタクシーで出て、松本にて入浴&反省会。
このあと、JR聖高原駅まで電車に乗り、麻績(おみ)インターから夜行バスに乗車。
3列シートのゆったりバスでぐっすり寝て、翌朝7:40、無事大阪・梅田に到着しました。
毎年、山に登れば登るほど山が好きになります。
普段ほぼ終日PCや図面と格闘しているので、
携帯も通じない、全く切り離された別世界に身を置けることの幸せを毎回感じます。
普段見られないような絵の具を塗ったような空の青、絵画のような山々の雄姿・・
ツライのぼりも怖いガレ場やハシゴ場も含め、また、ますます登山にはまってしまいました。
あと、今回の旅で驚いたのは、圧倒的な女性と、外国人(韓国人・中国人)の数の多さ。
韓国の方は装備や服装がとってもリッチで、この点も驚きでした(^^)
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