塩見岳 〜近そうで遠い! 南アルプスの漆黒の鉄兜〜


- GPS
- 13:42
- 距離
- 27.2km
- 登り
- 2,255m
- 下り
- 2,247m
コースタイム
- 山行
- 9:19
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 11:02
- 山行
- 2:12
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 2:32
天候 | 11日 晴れのち曇り 12日 明け方豪雨、その後曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ 鳥倉登山口〜豊口山のコル:樹林帯の登り コースは明瞭 豊口山のコル〜三伏峠:樹林帯のトラバース 木製の桟橋・梯子が滑りやすい 三伏峠〜塩見小屋:三伏山・本谷山のアップダウンがある 塩見小屋への登りが苦しい 塩見小屋〜塩見岳:天狗岩をトラバースし、塩見岳直下の岩場にアタックするこの工程の核心部 要所では鎖が整備されている やや高度感あり ガレているので落石を起こすと下の登山者を巻き込む可能性大で要注意 ≪危険動物情報≫ ・ヤマビル、マダニ、ヘビ、クマ:遭遇せず |
写真
感想
アクセスに難がある南アルプス中部・南部の中でも
鳥倉林道を利用すると比較的簡単にアクセスできる塩見岳
昨年秋に小河内岳に登った時に、圧倒的な存在感に魅せられた山でした。
晴天に恵まれたお盆休み初日に念願の塩見岳登山が叶いました
11日の深夜1時に越路に着くと、第二駐車場も満杯。
幸いなことに私の軽自動車なら置くことができる最後のスペースを確保できました。
貴重なお盆休みの晴れの日、しかも山の日なので
混雑することは覚悟の上でしたがこれほどとは…
その理由は後ほど知るになるのでした。
夜明けとともに鳥倉まで自転車を漕いで進み、いざ入山。
はじめ曇り立ちだった空も、次第に晴れ渡り
森に朝日が差し込むと森がどんどん色づいて
中央アルプスを眺めながら歩いていると眠気も吹き飛びました。
三伏峠小屋に早めにチェックインして宿泊用荷物を置いてから塩見岳へ
烏帽子岳から見ていると、アップダウンの少ない稜線をサクッと歩いて
短時間でたどり着けそうに思いましたが…
近そうに見えて、遠いことを味わいました。
三伏山、本谷山の登り返しが地味にきつい。
美しい樹林帯を歩く区間も多いが、同じような風景が続き冗長に感じてしまう
お盆を過ぎて秋の色になったアルプスの樹林帯は
花も少な目でご褒美も少な目なのもしんどさに拍車をかけます。
長い樹林帯歩きを経て、塩見小屋への急登を登るといよいよ塩見岳が目の前に
天狗岩から塩見岳直下は険しい岩場のルートで緊張しました。
高度感満点の岩場ではないものの
足元はガレていて不安定なところも多く、自分が転滑落しないだけでなく
落石させると下の登山者を巻き込むので、その点でも気が抜けません。
今まで登った山の中でも、危険と感じた五指に入る山でした。
たどりついた山頂では絶景が待っていてくれました。
北・中央アルプスこそ雲で見えませんが
北には甲斐駒・仙丈ケ岳・間ノ岳・農鳥岳
東には富士山
南には昨秋に向こうからここを見ていた烏帽子・小河内、はるかに荒川・赤石
天気が下り坂で雲がどんどん湧いてきてしまいましたが
塩見岳山頂からの展望を存分に楽しむことができました。
山頂で他の登山者諸兄がやってくるトレイルランナーに声援を送っている
何かな?と思うと、4年ぶりに開催されたトランスジャパン!
参加者は町では食料・飲料を購入可ではあるものの
山中では山小屋でも水のみ調達可とのこと
それでもレースの参加者に声援を送らんと、多くの人が駆けつけていたのでした。
道理で駐車場が恐ろしい混雑のはずです。
トランスジャパンの参加者から力をもらって
行きに長いな…と感じたルートへ
疲れた脚どりで歩く帰路は行きよりもっと長く感じました。
小屋の夕飯が17時からなので、それに間に合うように戻らないと…
ガスもどんどん湧いてきて、展望も乏しくなる中
疲れた体に鞭打って、何とか16時半に戻ることができました。
山で泊まる時は、夜は満点の星空を楽しみ、朝は日の出を見に行くのが醍醐味ですが
夜から雨が降り始め、明け方には豪雨となったのでただ寝て過ごすのみでした。
こんな土砂降りでは雨が止むまで小屋で待機させてもらわないと…と思ったものの
朝食後に雨は上がって晴れ間も見えるようになりました。
晴れ間から塩見岳も姿を見えて、
「思ったより遠かったでしょ?でもまたおいで」と言ってくれているようでした。
念願の塩見岳登頂が叶いましたが、
今までの登山でトップ3に入るハードさでした。
鳥倉から日帰りで塩見往復は無理ではないだろうけど
自分はもう無理しない方が良いかな…
慎みの大切さも感じた山旅でした。
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