笊ヶ岳 伝付峠入口in 〜 老平out 2日で一人しか会わないno密の山


- GPS
- 20:35
- 距離
- 33.2km
- 登り
- 3,651m
- 下り
- 3,743m
コースタイム
- 山行
- 11:54
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 12:47
天候 | 11日 晴れ時々曇り 夜は土砂降り 12日 雨時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
https://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/people/images/basu191024.pdf https://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/people/pdf/busflyer.pdf 乗合タクシー \200 https://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/people/images/amehataoosimasen.pdf 老平(おいだいら) 14:12(下り線3便) (前日19時まで予約) (有)角瀬(すみせ)タクシー 0556-45-2062 すず里の湯 \550 (ヴィラ雨畑 0556-45-2213) 11時〜20時まで営業中でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
写真にて解説。全体的にハードで悪天時はかなり不安です。 良く写真で見るポイントは注意すれば大丈夫ですが、その他も危ない区間が多く気が抜けません。 |
写真
これ自体は登りでは難しくありませんが、梯子を上から釣っているワイヤーは梯子の一番上の段に固定されているものの、その段が壊れかけている! 通過した後に焦りました。
水は昨日からの雨で多い感じです。
上流側にケルンが見えて、ルートのラインはそちらだったけど、踏み跡はこちらが濃かったし、みんなの足跡も全体に分布している。
そりゃあ今日は誰にも会っていないし・・・・
乗合タクシーの停留所はこの向かいですが、何もないので馬場まで歩くことにします。
装備
MYアイテム |
![]() 重量:-kg
![]() |
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感想
山の日の飛び石に休暇を取って、懸案の笊ヶ岳(二百名山)に周辺の2500m超峰を加えてテント縦走を計画。結果から言えば飛び石の間に休暇ではなく、前に取れば天気が良かったのだが、この日程で強行したのは反省点。やっぱりメインピークを雨でも良いという妥協などすべきでは無いorz
水曜日は自宅で3時間弱寝て、12時前に出発。給油後に甲府南まで高速道路利用。相模湖ICの先で事故渋滞があり出鼻を挫かれる。コンビニで食料を買い出し、伝付峠入口の駐車スペースに到着は3時頃、先行車は所沢ナンバーが1台いたが先行か仮眠中かは不明。
昼間なら工事の大型車が多数通るようだが、まだ夜中なので全く気配はない。約1時間ほどは林道歩きで発電所を通過する。右岸・左岸と渡り返して、尾根を乗越してワイヤーと木を組み合わせたつり橋を渡る。レコで何度も見ている壊れかけた橋などを慎重に通過して東電の管理小屋で一度開けたところに出る。その後も沢沿いに崩落を避けながら徒渉も繰り返して二俣に到着。ここからは沢を離れて高度を上げていく。
峠の手前の水場で補給。テンバ到着後の水汲みは1時間弱掛かるとすると、食事が遅くなるだけではなく夕立の心配もあるので、迷ったが4.2Lまでフルに補給して出発。しかし、1年ぶりのテン泊と合わせ、体力不足が露呈してこの先のペースはさらに低下した。
峠ではザックを置き、展望台まで空身でピストン。ここで後から来た人と立ち話。笹山まで行き、台風が来るから明日下山とのこと。自分も伝付峠と笹山の間に赤線が無いのでいずれは行きたいとも思っているが、今日のルートをテン泊でもう一度登るのは気が進まない。増してや下るなんて無理だ。
気を取り直し南へ。暫くは古い林道で幅も広く「登山者に注意」なんていう看板もあったりするが、崩壊が進み登山道すら薄くなっているところも出てくる。以後は時折展望が開けるものの、ザックの重さに体力を削られ、ただゆっくりと歩を進めるだけとなった。
生木割山を過ぎ、偃松尾山は空身でピストンして今日の予定地点に到達。もちろん誰も居ないのでテントサイトは苦労しなかった。まだ天気は持っていたがとても水場まで降りる気力は無い。笊ヶ岳山頂まで頑張る気力は無かった。
食事をしてシュラフに入る20時頃から雨が降り出し次第に強くなる。風はテントには当たらないものの、上空をかなりの音を立てて吹き荒れている。ラジオを持っていないので携帯圏外の山域では天気予報の変化が分からない。基本に従わない山行は危険を伴うことになりかねない。もし台風が早くこちらに来ているのであればエスケープか? それの事前調査も不足している。椹島に降りるルートの危険度は?それに降りたとしてもその後が大丈夫か?(台風で椹島も孤立しない?)、車の回収は?、それより今回はお金をそんなに持って来なかった・・・・う〜ん、こういう状況で強行するのはマジで遭難するときのパターンだ。
結露で若干の浸水もあり昨日に続いて睡眠不足の状況だが、小笊ピストンを諦めて少し遅くして予定コースで行くしかないと覚悟する。
3時過ぎに起床。雨は断続的に降っているが、昨日の激しい状況よりは若干マシかな。ぐしょぐしょのテントはそのまま丸め込んでヘッデンで出発。幸いなことに樹林帯がほとんどで吹きっ晒しが無いため、少し濡れても寒くなるようなことは無い。椹島分岐を過ぎ、笊ヶ岳に登頂した。もちろん展望がゼロのガスガス。ゆっくり休むことも適切ではないので、ベルトのポケットに移しておいた一口羊羹とジェルを補給して布引山へ向かう。
あとは我慢の下山、急降下で木の根が滑りやすい。人は全くいないので滑落はもちろん捻挫程度のけがであっても危険な状態になるので慎重の上にも慎重に。実際にスリップダウンは数回やってしまったが事なきを得た。
広河原の水量も気になったが、例の丸太を跨ぐ方法で無事に渡れた。その後もいくつか危険個所を過ぎ、林道に出てホッとしたがその先も思った以上に長く疲れた。
老平のPには車が一台もなかった。馬場まで降りてヴィラ雨畑に寄ってみる。幸い今は11時から営業しているようで、乗合タクシーに乗車地点の変更連絡を入れて、貸し切りで風呂にも入ることができた。
タクシー(大型バン)も貸し切り。連絡を入れたので停留所ではなくヴィラ雨畑に着けてくれた。これで200円は申し訳ない。バスで伝付峠入口まで行き、湧き水を汲んで帰路に付く。先に風呂に入れたので時間の節約になりJAの直売所で桃(一宮産だが)を買うことができた。
R20の甲斐大和でどうしても眠くて30分ほど仮眠。その後、渋滞回避で都留から以前にも通ったことがある裏道を抜け、最後は厚木からR246経由で21:30頃帰宅。
コメント
この記録に関連する登山ルート

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このエリアは色々と総合力を要するコースが多いので、詳細なレコを見るだけで楽しませて頂けます。
天気が良ければもっと楽しめるコースだと思いますが、小屋もなく人も全くおらずで天気が荒れると非常に心細い感じでした。車2台の二人くらいで行くのがベストですが、今回使った乗合タクシーのおかげで単独でも縦走できました。
裏銀座からの北ア大縦走もお疲れさまでした。
私もルート計画だけ立てたことありますが(逆ルートでしたが)ハードル高いなぁと実行には移せませんでした
fireさんの実行力に脱帽です
たしかに伝付峠は上りで歩いた方が良さそうですが笊ヶ岳からの下りもキツそうですねー
どちらもキツイというのがヒシヒシと伝わるレコでした
お疲れ様でしたー😃
コメントありがとうございます。
仙塩尾根の縦走は私とは反対の南行きはきついなぁ・・・と思ってみておりましたw。
老平の駐車場が小さく3時着では停められないリスクがあること(計画時には天気が良い前提でした
sakuraさんの体力&技術なら全く問題ないコースだと思いますよ。
あわよくばと思っていたヴィラ雨畑での入浴も出来て、コースプラン自体は悪くなかったんですが、10日を休みにして12日に筋肉痛で出勤する覚悟があればもっと良かったんですねどね。やっぱり展望の山は「多少の雨でも・・・」なんて考えてはダメですね。
老平への下りも急できついですが、笊を目指す多くの方が日帰りでピストンされるので、私のようなヘタレでなければ騒ぐこともないのかもしれません。
笊ガ岳は8期の坂巻先輩が2015年7月に単独行で行方不明になった山です
彼は200名山を狙ってアクティブに活動していましたが同行者が無く帰らぬ人となりました
二軒小屋から笊ガ岳、椹島のコースでしたが残念です
単独行はくれぐれも気をつけてください
ココペリを手放さないように
安全登山をおねがいします
そうでしたか、先輩が遭難・・・実は雨のテントの中で何となく外が明るくなったような気がして、暫く異様な雰囲気でした
もう一度、学生時代の基本に戻ってやり直します。
難コース、悪天の中、お疲れ様でした。ご無事で何よりでした。
雨雲レーダーを見ていましたが、雨雲が南アルプス方面にあって、辛いだろうなあと思っておりましたが、下山のご連絡で安堵いたしました。
老平への下り、テントを担いで、結構嫌になったのではないでしょうか。見えない木の根があって、雨が降っていると滑りますよね。ゆっくり下りられたようで何よりです。(私もゆっくり下りましたが、何回か転びました。)
さて転付峠、かつての南ア南部への登山の前山越えの由緒ある道ですよね。私も若い頃からの憧れで、今後どうやって行こうかと思案しております。私の場合はテントを担げない日帰り中心のヘタレなので、色々と思案中です。
今度、道の様子を色々とお教えください。
お疲れ様でした。
ペテガリへ向けた準備山行として少し負荷を掛けたつもりでしたが、天気は予想以上に悪くなって、人も全くおらず不安が増しました。笊の大展望が見られないことも考えれば、延期しても良かったはずなのですが、ちょっと「山が逃げる」ことを気にしすぎでしょうかね。
広河原の丸太通過は前回の練習があったのでその分自信を持って渡れましたよ。
ココヘリはペテガリに間に合うように先ほど申し込みました。
追伸
伝付峠越えはやってみたいクラシックコースの一つですが、今は二軒小屋が営業停止しているのでちょっとハードルが高くなっていますね。二軒小屋から徳右衛門岳(〜蝙蝠岳〜仙塩尾根)や伝付峠〜笹山の赤線未接続区間も気になります。
夜の雨のテントの中で何となく外が明るく感じられた、闇夜の奥深い山の中では正直ぞっとしますね。お疲れ様でした。
自分の中の不安が幻覚を見せているのだと自分に言い聞かせておりました。
あるいは、強風だったので、雨の中でも月がのぞいていたのかもしれません。
今までにない不安感は自分の衰えを感じていることもあるのだと思います。
山が急速度で逃げないよう、特にこれからの10年はトレーニングをちゃんとやることが必要だなと思います。実行できるかが問題ですが・・・・
お久しぶりですfireboltさん
還暦仲間(微笑)として、手に汗握り読ませていただきました。
どこのお山かな・・・と見たら一度は行きたい二軒小屋のあたりなんですね。
私も数年前は怖くなかった山も、今は「怖いな・・遭難するかも」と今日登って良かったのか
自問自答しながら歩くことが多くなりました。
(一般的にはたいした山ではないのですが、ワンゲル出身でもなく基本がないので)
握力が哀しいくらいないのでロープをつかむのも不安で、今年は数値+5を目指して筋トレしています。
筋肉は裏切らないことを信じて。
二軒小屋はシーズンの営業を見合わせているようですが、一度は行きたい素敵なところですね。今回はその東側で3000mに届かない2600mくらいまでの尾根縦走でした。(白根南嶺の南部)
筋肉は裏切らないと思うので、これからは特に体幹とバランスを維持強化することを考えて行きたいと思います。今回の久しぶりのテント山行はその2点を痛切に感じました。
還暦仲間!頑張りましょう。
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