剱岳(2022年 夏合宿)



- GPS
- 18:24
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 2,288m
- 下り
- 2,317m
コースタイム
- 山行
- 3:21
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:44
- 山行
- 7:41
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 9:49
- 山行
- 3:00
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 3:37
源次郎尾根 主稜で使用する登攀具は,懸垂下降のためのロープ(60 mあると下まで楽に降りられる)と,喫到着前の岩場で使うスリングやカラビナ数個で充分.危険個所はあるが傾斜は緩かったり,足場がしっかりしているので大丈夫.不安な人はロープで確保したほうがよい.カニのヨコバイ・タテバイのほうが恐怖感がある.
天候 | 1日目:曇りのち晴れ 2日目:晴れ時々雨,午後は晴れ 3日目:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
予約できる山小屋 |
|
ファイル |
食料
(更新時刻:2022/08/19 12:28)
個人装備
(更新時刻:2022/08/19 12:27) |
写真
装備
個人装備 |
シュラフ
シュラフカバー
マット
コッヘル
食器
ロールペーパー
個装袋
医療具
予備電池
歯ブラシ
タオル
傘
サンダル
着替え
メインザック
サブザック
ヘルメット
帽子
サングラス
ウェア
防寒着
防寒具(ネックウォーマーなど)
レインウェア
ハーネス
ゲイター
登山靴
クライミングシューズ
ピッケル
アイゼン
カラビナ *2
環付カラビナ *3
PAS
捨て縄
ビレイグローブ
確保器
ナイフ
水容器
笛
コンパス
地図
計画書
トポなどの資料
筆記用具
ライター
ヘッドライト
細引き
非常食
行動食
保険証など
現金
携帯電話
|
---|---|
共同装備 |
4人用テント *2
2人用テント.銀マット
火器
鍋(複数)
炊事具
おぼん
燃料ガス
60 mダブルロープ *2
50 mダブルロープ *4
カラビナ *44
環付カラビナ *14
60 cm スリング *26
120 m スリング*11
クイックドロー *8
ギアラック *2
カム *2セット
ナッツ *2セット
スノーバー *6
捨て縄 *3
ツエルト *4
無線
医療具
ラジオ
天気図
|
感想
大学のスキー山岳部での合宿1年目.当初の計画では8月6日から始まる予定だったが,11日入山に変更になった.(私は元から11日入山予定)10日の午後に台風8号の予報があり計画の変更の相談が行なわれたが,これ以上の変更が難しいので停滞覚悟で突入することに.
11日(1日目)は予報通り安定した天気だった.真砂沢まで下る予定で無事に完遂できるかと思いきやトラブル発生.剱沢のテント場で幕営した.11日の記録の詳細は後日,部のブログの方に記載されるので,こちらを参照されたい.↓
( https://ut-tusac.blogspot.com )
12日(2日目)の朝食は素麺.山で素麺を食べるのは初めてだったので新鮮でおいしかった.しかしおいしいのは初めだけ.量があるので後半はしんどかった.最後はしょうゆを継ぎ足して一気に飲み込んだが,ゆで汁に粘性があり醤油が攪拌されておらず,めちゃしょっぱかった.
予定していた源次郎尾根 主稜は計画通りに完遂でき,無事に山頂も踏めた.全体を通して思っていたよりも植生が多く,喫までは木の根や植生が特に多い.1つ目の岩場はややハングしており,リーチと腕力がないと少し難儀するかもしれない.安定した足場から手の届くところにハーケンが打たれているので,心配な人はセルフ確保をしたほうが良い.後続を巻き込まないためにも.実際,先行者の方が登ろうとしたときに,体が上がらずフォールしてしまった.セルフを取っていなかったら完全に巻き込まれる位置に立っていたので危なかった.
2つ目の岩場で先行者に追いつく.4人組のパーティーに先を譲っていただき,時短のためとその方々のロープとカラビナ・スリングを使用して私がリードで登った.足を乗せるホールドが小さいので,登山靴が滑らないか心配になった.ロープは出さなくてもよいが左側が切れ落ちているので,落ちると死ねるかもしれない.中間支点のハーケンが2つあるが,1つ目をクリップすればその先はらくらく.2つ目はクリップしなかった.登り切った先の太い木に240スリング巻いて支点構築.時短のため,後続はフリクションノットで登った.
8時頃からだったか,喫に到着する前に雨が降り出してどうなることかと思ったが,すぐさま強い雨にならなかったので雨具を着用して先に進んだ.地面や岩がびしょ濡れになるほどは降らなかったので,登山靴のフリクションは充分に効いた.10時くらい,曲から懸垂下降するときには完全に止んだので安心した.懸垂地点には,鎖で作られた頑丈な支点のほかに,リングボルトが3本打たれた支点があり,これらは干渉しない位置取りにあるので,混んでいるときは2か所からの同時下降が可能.しかし,実際に同時下降するかどうかは賛否が分かれる模様.
60 mロープを1本持ってくる代わりに30 mを2本持ってくるという手もあると,他パーティーの方から教わる.1人当たりの荷物量を軽くできるからいいかもしれない.その方々は,「元々60 mだったロープが,チンネを登った時,懸垂下降の際に落石によって2つに分かれた」と言っておった.なので,「懸垂下降するときには,余って地面に置かれるロープは壁から離れた位置に片付けて置くとよい」とのことでした.ありがとうございます.
懸垂下降を終えて曲から本峰に向かうルートの岩場は,事前に調べて予想していたよりも脆くて,落石させないように気を遣う必要が大いにあった.我々が登っているときも先行者からの落石があり,身が引き締まる思いだった.別山尾根を通過するときも雨は降らなかったが,雲の中だったので鎖が少々濡れていた.ロープで確保されていない分,別山尾根のほうが怖い.鎖にセルフを取れば安心できる.
14時くらいに幕営地に無事に戻る.よもやま話やら昼寝やらをしてゆるゆると過ごす.風が強いので半袖では寒い.メンバー全員が集合してから明日以降の計画について話し合う.翌日以降,計画を遂行するには真砂沢まで下る必要があったが,足首や膝の不調,頭痛があり気分がよくないと訴えるメンバーが3名おり,この状態で真砂沢まで下るのはリスクが大きいと判断.その上,台風による悪天候の予報もあるため,次の日で下山することに決定.7日間の合宿の予定がわずか3日間で終了となった.
OBの先輩が持ってきてくれたスイカ(5 kgらしい)を割って,夕食後のデザートとした.山で食べるスイカはうまい.先輩に感謝.
この日の夜は月がとてもきれい.12日はちょうど満月なので,大量に満月光線が降り注いでいた.ヘッドライトなしで行動できるくらいで,月の明るさを改めて感じた.
13日の合宿3日目.下山時には食料を食い尽くすため軽くなることが期待されるが,早期下山に加え,途中下山したメンバーの共同装備が加わり,入山時と変わらぬ重さのザックを背負って室堂を目指す.この3日間で最も良い天気となり,ある意味爽快な気分で下山した.
計画通りとはいかなかったものの,4年前には台風で山頂も見られなかった剱岳に登頂することができ,源次郎尾根 主稜も楽しかったので満足度はあった.先輩たちは心残りが大きそうだったが.部活としてもほとんど合宿の体をなさない,後輩への継承がなされない結果となってしまったので,リベンジ山行が組まれるかもしれない.
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する