【北ア】新穂高から行く奥穂高岳・ジャンダルム・西穂高岳
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- GPS
- 11:10
- 距離
- 27.6km
- 登り
- 3,434m
- 下り
- 3,421m
コースタイム
- 山行
- 9:35
- 休憩
- 2:45
- 合計
- 12:20
天候 | 天気@ 晴れのち時々ガス 気温@ 新穂高温泉15℃(AM3:30頃)、奥穂高岳12℃(AM8:30頃)、西穂高岳17℃(正午頃) 風@ 北東の風のち南西の風(そよ風程度) |
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過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
AM3:00の時点で、深山荘前の登山者用無料駐車場(市営新穂高第三駐車場※記号P5)は満車につき駐車不可。鍋平にまわり、段々畑状の登山者用無料駐車場P8に駐車。ここから新穂高登山指導センターまで行く場合、高低差約200mの登山道を下る必要がある。所要時間下り20〜30分、登り30〜50分位。指導センター目の前の県営公共駐車場(注:臨時※記号はP3)は、繁忙期のみの営業。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
@概況@ 今年の夏は雨が多く、アプローチの樹林帯では湿潤な登山道なことが多く、滑りやすいシチュエーションが慢性的に続いているといった状況だった。この日の天気は午前中の早い時間帯は晴れの絶好の登山日和で、以降はガスが湧いてくる状況で、気温も高かった。9月も中旬に差し掛かり北アルプスはいつもなら秋の気配が濃くなってくる頃合いだと思うが、この日は夏山の雰囲気そのものだった。 以下、各セクションごとの状況 @鍋平から新穂高登山指導センターまで@ 無料駐車場P8からロープウェイ鍋平高原駅へとしばらく進み有料駐車場(無舗装・登山者専用)があるところから車止めロープを跨いで登山道方面へと向かう。高低差約200mの登山道は基本的に泥っぽく、雨の後などはグチョグチョになりやすくスリップに注意。今回も割と滑りやすく注意する必要があった。 @新穂高登山指導センターから白出登山道入口まで@ 右俣林道。特に問題は無かったが、山側からの落石には常に注意がいる。 @白出登山道入口から穂高岳山荘まで@ 登山道に入ってしばらくは傾斜のゆるい石畳の登山道で歩きやすくて快適。路面は湿潤でスリップには注意。重太郎橋を過ぎると岩を切り開いた断崖路が鉱石沢まで続く。鎖、鉄ハシゴ、人工ステップ、ボルトがしっかりと設置してあり、それらを適切に使用すれば問題は無い。鉱石沢を過ぎれば、荷継沢出合までやや急勾配な登山道。荷継沢を横断したら、標高差800mのガレ場を延々と登る。ペンキマークが豊富にあるので特に問題無いが、不明瞭な部分もある。落石や浮き石に注意はいるものの登るぶんにはそんなに問題は無い(ただし要体力)が、ここを下りに使う際は要注意で、特に雨や視界不良の際は滑って非常に危険。 @穂高岳山荘から奥穂高岳まで@ 穂高岳山荘からの取り付き部分はいきなり壁を登るシチュエーションで、ここが一番注意を要する部分。実際に転落などの事故も多いよう。ここを過ぎると傾斜は穏やかになり奥穂高岳山頂に至る。 @奥穂高岳〜ジャンダルム〜西穂高岳@ 国内最難関の登山道の名にふさわしく、常に断崖絶壁が続く行程。ペンキマークなどは必要最小限で、進むべきルートを自分自身で判断して、しっかり身の安全を確保できることが求められる。技術的な難易度のことばかり意識してしまいがちだが、奥穂高岳から西穂高岳へは降り基調とはいえ累計登りが1200mもあり、逆方向からだと1600mにもなって、まずは相応の体力筋力があることが大前提であると個人的には思う。 奥穂高岳からジャンダルムへは途中に馬の背と呼ばれる切り立った細尾根があり、僅かな足場を頼りにしての登り降りが非常に緊張する。ジャンダルムへはペンキマークに従って南側を登り降りするのがいちばん安全だが、今回は他の登山者で詰まっていたので、南東面から登山道ではない部分を登った。ここは角度が急なのでオススメできない。 天狗のコルから間ノ岳にかけても難所が続き非常に恐ろしい。天狗の頭に向けていきなりの高い壁はしっかりした鎖があるものの、高度感か凄くて恐ろしい。逆方向なら余計に恐ろしい。天狗の頭から間天のコルへの南西面は、逆層スラブとなっており、足がかり手がかりを確保しづらく、しかも急壁の降りとくれば危険極まりない。 間ノ岳を過ぎても壁の登下降が続く。西穂高岳はすぐそこに見えるが、何度も登って降りてを繰り返さなければならず、それらはもれなく急な壁であり、疲れた体にはなかなか堪える。 @西穂高岳から西穂山荘@ これまでと比較すると厳しさは数段マシになるものの、岩稜帯であることに変わりはなく注意が必要。特に西穂高岳直下と独標直下は急斜面の岩稜帯なので、特に降りの際は要注意。また、西穂高岳ー西穂山荘間は人気のコースなので登山者が多く、落石や接触など、他者に危険が及ぶことのないように配慮が必要。 @千石尾根(途中まで)と旧ボッカ道@ 西穂山荘ーロープウェイ西穂高口駅間の千石尾根登山道は説明不要の素晴らしい整備状況。この登山道の中間地点に旧ボッカ道の分岐があり、その案内を示す標識も新たに設置されていた。こちらの旧ボッカ道の上部は急斜面に沿ったトラバース路で、道幅は狭く滑落に注意を要するものの、笹は刈払い済みで明瞭だった。一方、下部は森の中の緩やかな行程だが、渡渉が7〜8回あり、川のような道のようなという感じの部分もあり、やや不明瞭。要ルートファインディング。 |
その他周辺情報 | 中崎山荘 奥飛騨の湯?https://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=3311 ひがくの湯?https://shinhotaka.com/place/766 ひらゆの森?http://www.hirayunomori.co.jp |
写真
感想
今回、最初の計画では蓮華温泉からの小蓮華山、白馬岳のハイキングだったのだが、岐阜からの重要アプローチ道である東海北陸道が夜間通行止めということで、断念。代替案を物色しているうちに、新穂高から西穂高岳への唯一の自力アプローチ道である旧ボッカ道が再整備されたという情報を得た。西穂高岳のみのピストンだと短すぎるので、奥穂高岳から西穂高岳へと一周する計画とした。奥穂高岳から西穂高岳の縦走は過去に経験しているが、ロープウェイを使わずに歩きのみではやったことがなかったので、是非ともやってみたいと鼻息荒く臨んだ。バカバカしいと思わなくもないが、達成感は半端なく、身も心も満たされた充実の登山だった。
以下、備忘録。
@着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーのアミアミ上下、半袖Tシャツ、アームカバー、靴下(中厚手)、ソフトシェルパンツ、薄手グローブ、腕時計、帽子、3シーズンミドルカットブーツ
@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
ハードシェルジャケット、ハードシェルパンツ、化繊中綿ジャケット、ヘルメット(使用)、予備化繊ベースレイヤー、予備薄手グローブ、スリング、カラビナ、サングラス(使用)、ヘッドランプ2個(1個使用)、予備のGPS機、気象観測計(使用)、スマートフォン(使用)、モバイルバッテリー、予備単3乾電池(リチウム乾電池)、ICOS、エマージェンシーシート、絆創膏、テーピングテープ、ロキソニン、ダクトテープ
@飲・食料@
ポカリ4.5リットル(うち3.5リットル消費)、おにぎり梅干しと辛子明太子3個(1個消費)、薄皮ミニアンパン5個入(3個消費)、粗挽きフランクロール(消費せず)、プロテインバー2個(1個消費)、塩分チャージアメ5個(3個消費)、ICOS(3本消費)
ザック総重量9.35kg(スタート時)
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