なんとか天気が持った唐松岳・五竜岳
- GPS
- 12:12
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,925m
- 下り
- 2,230m
コースタイム
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 9:05
- 山行
- 3:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:10
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
毎日あるぺん号にて白馬八方バスターミナルへ 八方アルペンラインでゴンドラ・リフトを乗継ぎ八方池山荘まで。片道 1,550円 荷物15kg以上は追加料金がかかります 復路 白馬五竜スキー場のゴンドラ・テレキャビンでアルプス平からエスカルプラザまで。片道 950円 荷物10kg以上は追加料金がかかるようです エスカルプラザからJR白馬駅まではタクシーで2,100円 白馬駅から長野駅まではアルピコ交通特急バスで移動。1.600円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
八方尾根 八方池までは遊歩道を兼ねているため、木道、階段が整備されており登山装備が無くても問題ない。 八方池から先も整備はされており、危険個所もない。 主稜線 唐松岳から南下する場合、山荘を出発して直ぐに牛首の鎖場がある。地図に表記は無いが危険箇所。さらに、唐松岳からだと下りになるためかなりの高度感がある。初心者の通行はお勧めしない。 その先五竜山荘までは気持ちのいい稜線が続く 五竜岳への登りは中盤以降岩場の連続で注意。 遠見尾根 白岳からの下りは岩場も多く、鎖のある場所もある。ストックなどはしまって、両手を空けて通行すれば特に問題ない。 その後は傾斜の緩い尾根道が続く。所々急斜面もあるが、そういった所には階段が整備されているため、危険はない |
その他周辺情報 | 登山届は八方アルペンライン切符売場側で提出できます。 ルート上に水場は無い。唐松岳頂上山荘、五竜山荘ともに有料で給水できるが、できるだけ事前に準備しましょう。 五竜山荘は一泊二食で9,500円。モンベルクラブのカードを持っていると500円引きなので、会員のかたは持っていくと良いでしょう。 五竜、八方両スキー場とも周辺に温泉・入浴施設多数。今回はみみずくの湯を利用。600円 |
写真
感想
夏は高山に一番気楽に登れる時期。
そんなシーズンだというのに、7月の梅雨明け以降、都合がつかなかったり、天気が悪かったりして、前回の登山から実に2ヶ月ぶりの山行となった。
昨年の仙丈ケ岳から見た北岳が忘れられず、当初は北岳あるいは白根三山縦走をと考えていたが、あいにく土砂崩れにより夜行バスが広河原に入れないとのこと。昨年利用した甲府からの路線バスなら、奈良田回りでアクセスできるようだが、1時間以上余計に時間を取られるようで、残念ながらこの夏は諦めることとした。
また、仲間との休みも合わず今年の夏も単独山行。さらに、2ヶ月ぶりの登山ということもあって今回は余り厳しい所は避けようと思い、ロープウェイで上がれる唐松岳から五竜岳へのプチ縦走をすることにした。
台風が来たりして、当日まで天気予報は二転三転。結局前日の予報では風が強く、午後から雨。中止も考えたが、唐松岳までは特に危険個所も無いようなので、そこまで行ってから考えようと、予定通りに出発した。
アクセスは今回は毎日あるぺん号。早朝に登山口まで運んでくれるので、アルプスへの単独登山には非常にありがたい。たまたま隣に座った単独行の青年も同じ五竜、唐松へ向かうが、自分とは反対回りの計画とのこと。宿泊予定地は同じ五竜山荘でテント泊とのことなので、山荘での再会を約束して白馬五竜で彼とは別れた。
6時位に八方のバスターミナルへ到着。近くのコンビニで水・食糧を調達した後、ゴンドラアダムの乗り場へ移動。ここで登山届を提出し八方池山荘までの通しのチケットを購入。
ゴンドラは運行開始直後なのに既に何人か列をなしていたが、スムーズに乗ることができ、途中眼下で放牧されている牛を見ながら、あっという間に標高1830mの八方池山荘に着いた。
天気も曇りとはいえ直ぐに雨が降り出しそうな様子もなく、風も無い。まずは一安心。しかし、いつまでも天気が持ってくれるとは限らないので、早速登山を開始した。
八方尾根の登山道は「八方尾根自然研究路」を兼ねているため、八方池までは木道、階段で整備された開けた尾根道が続く。周りには高山植物が植えられていて、目を楽しませてくれる。
八方池を過ぎると樹林帯に入り、岩場もあったりとグッと登山道らしくなる。丸山ケルンの辺りまで来ると目の前に白馬三山が目に入ってくる。が、この日は生憎の曇りで三山は雲の中。上に行ったら雲が晴れるのを期待して先を急いだ。
予定のタイムよりだいぶ早く唐松岳頂上山荘に到着。山荘前に着いたらいきなり剱岳が目に入ってきた。若干雲がかかっていたが、その雄大な山容に感動。かなり難易度の高い山だと聞くが、いつかは登ってみたい。
休憩もそこそこにまずは唐松岳山頂を目指す。が、ここで恐れていた風と若干の雨が降ってきてしまった。幸い山頂に着くころには雨は止んでくれたが、周りの山には相変わらず雲が広がっていて剱岳も白馬三山も、目指す五竜岳も雲の中。まずは山荘前まで戻り昼食をとりながらこれから先へ進むか考えた。昼食の間に風も雨もとりあえずは止んだため、せっかくここまで来たことだしやっぱり先に進むことにした。
山荘を出て後立山の主稜線を南下すると、いきなり牛首の鎖場がある。皆さんの過去のレコを読んで結構な難所だと覚悟していたが、予想以上に険しい。特に唐松岳から進むと下りになるため、高度感がかなりある。想定以上の難所に若干変な興奮を覚えながら慎重に下った。
牛首を越えた後は特に難所もないが最後の白岳への登り返しがそれまで歩いた足にはかなり辛い。目指す五竜岳も山小屋も見えないためかなりきつかった。
白岳を越えてようやく五竜山荘に到着。ここまで来れるか分からなかったため予約を入れていなかったので、まずは今宵の宿を確保。一泊二食で9,500円。モンベルの割引があったため、9,000円だった。
その後、荷物を降ろして目の前の五竜岳を眺めながら今日のうちに登るか、翌日登るかひとしきり考えた。山頂は完全にガスの中。普通ならパスだが、明日もあまり天気は良くない予報。夕食まで時間もあることだし、思い切ってアタックすることにした。
荷物はデポしてカメラとストックだけもって山頂に向かった。山荘を出て少し進んだところで下ってきた人から雷鳥がいることを教えてもらい、初めて雷鳥を見ることができた。幸先いいなと思ったが、良かったのはここまで。想像していたよりずっと長い道のりなのに荷物を置いてきたため水分補給も出来ない。また中盤以降かなりの岩場が続きストックが非常に邪魔になった。
この山行で一番つらい場面を何とか乗り越えて山頂に到着したが、残念ながら一面真っ白。予定より時間がかかっていたこともあり、足早に山頂を後にした。
当然岩場は下りのほうが大変で、かなり苦労しながらなんとか無事下山した。
五竜山荘の名物夕食カレーを食べた後、日の入りを見ようと山荘前で一休みしていると、バスで一緒だった青年を発見!ソロだと言っていたのに、素敵な山ガール二人と楽しく談笑していたのでお邪魔させてもらうと、彼女たちも同じバスに乗っていて五竜から登ってテント泊をしているとのこと。自分より山経験も豊富な三人と日の入りまでのしばらくの間、楽しい山談義が出来た。
残念ながら雲が多くてこの日は夕日は見られず。星空もダメかと思ったが、寝る前に外に出てみると見事な星空が見れた。
翌日は5時前に日の出だったので4時前に起床。日の出を待っていると、山荘の外で昨日の3人と再会し、一緒に日の出を楽しんだ。雲海から登る朝日とそれに照らされるすっきり晴れた五竜岳の美しさは格別で、諦めずにここまで来て良かったとしみじみ思った。
朝食後はそのまま下山した。昨日の辛さからもう一度五竜岳に登る気力は無く、また水等を持っていくにはザックを背負っての山行となるため、再度の登頂はいつの日か鹿島槍からの縦走で再度チャレンジする時にとっておくことにして今回は素直に諦めた。
白岳まで登り分岐を遠見尾根方面へ。地図上のタイムで4時間。持っているガイドブックにも「飽きるほど長い」と書かれていた遠見尾根。はじめの白岳からの下りこそ岩場、鎖場、ヤセ尾根と中々に歩き甲斐のある道だったが、西遠見山を過ぎると樹木に囲まれた細く緩やかな尾根道が延々と続く。変わり映えしない風景が続き、早い時間のため登りの登山者ともすれ違わず、自分がどの程度歩いてるのか分かりにくい。クマのものらしき糞が登山道に落ちていたり、すぐ側で物音がしたり、ちょっと不安になるルートだった。自然とペースは速くなり、予定よりかなり早く小遠見山を迂回して通過。
ここまで来ると八方尾根同様遊歩道となりよく整備されている。地蔵の頭もパスして沼方面へ廻りその下のお花畑を満喫しながら歩くと、やがてアルプス平駅に着いた。すると間もなく本降りの雨が。山行中に降られず良かったと思いながらテレキャビンに乗りこんだ。
テレキャビンに乗って驚いたのがおしぼりが付いていたこと。ひとしきり汗をかいた後にはありがたいサービス。その他お花畑を見る客には無料で傘を貸し出していたりと凄くサービスがいい。最近白馬のスキー場で五竜の評判が上がっているとの噂も納得。
無事下山後はたまたま同じくらいに下山した男性二人組の登山者と一緒にタクシーで白馬駅に移動。聞けば同じルートで登った後だという。ここでも短い時間だが山仲間と話が出来て楽しい時間を過ごせた。しかも二人は本当は八方に行くところを、僕のために駅まで回ってくれたようだ。もしここを読むことがあったら、改めてありがとうと伝えたい。
駅に着いた後は長野まで特急バスで移動しようとしたが、次のバスまで時間があったため近くの温泉「みみずくの湯」で汗を流し、駅前のそば処「松庵」で昼食を済ませてからギリギリバスに乗車。長野に移動して新幹線で家路についた。
今回、天気に不安はあったが行けるところまで行ってみようと頑張った結果、満足のいく山行が出来た。もちろんこれを過信せず、今後も無理はしないよう心がけたい。反省点としてはやはり五竜岳への往復だろう。今後の事を考えて、サブザック、アタックザックの類を近いうちに購入しようと思う。
また、今回は何人かの素敵な登山者に出会えたことが大きい。一人山行だと孤独になりがちだが、おかげで非常に思い出深い登山になった。当初の目的だった白馬三山や剱岳といった眺望はほとんど楽しめなかったが、それを補って余りある楽しい登山だった。
初めまして。
s_fujiwaraと申します。
終了間際はやや天候が崩れたようですが、山行中はほとんど見通しが良くてよかったですね!
八方、唐松岳は去年、一昨年と出かけましたが、いづれも雨で散々でした。
今年も再挑戦しようと計画していましたところ、ちょうど今年の計画と同じコースを歩かれていましたので、お気に入り登録をして参考にさせていただきます。
今年は好天に恵まれまれたらいいんですけどね
s_fujiwara さん
はじめまして、コメントありがとうございました。
これもご縁と思い、フォローさせて頂きました。よろしくお願いします。
危険箇所でなくても、木道や岩場など雨が降ると危険度が全然変わりますから、本当に山行中に雨に降られずに良かったです。
唐松岳、五竜岳はそれぞれ違った魅力のある素敵な山なので、次の山旅では天気に恵まれるといいですね。
僕の記録が少しでも参考になれば幸いです。
アルペン号のときの隣人です(^_^)
牛首は危険ポイントですよね
僕が通過するときは女の子が完全に戦意喪失して足を出せなくなって一苦労でした(^_^;)
show-g さん、こんにちは!
レコを見に来てくれてありがとうございます!
今回の山旅ではお世話になりました。
二日目の雨は大丈夫でしたか?
牛首は本当になんで危険ポイントになってないんでしょうね?今まで行った危険ポイントと記されているところと比べても、決して劣らないような…
足が止まっちゃうのも解ります。って僕は逆に興奮してましたが(^_^;)
プロフィールを拝見させて頂きました。show-g さんも神奈川の方だったんですね。
行動範囲も被っている所もありますし、またどこかでご一緒出来たらいいですね。
フォローもさせて頂きましたので、よろしくお願いしますm(__)m
僕もフォローさせていただきました♪
五竜から唐松岳頂上山荘に到着した辺りから雨に降られて下山はずっと雨で、
八方池からは雨でも観光の人が多くて歩くのも一苦労でした(^_^;)
次回は晴れた後立山連峰をもっとたっぷり歩きたいですね(^_^)
フォロー返しありがとうございました。
危険個所は無事雨に降られる前に抜けられたのですね。良かった。
牛首で雨に降られたら流石に怖すぎます(((;゜ Д ゜)))
別の方のレコで「後立山は剱岳を見るためにある」なんて言葉を見ました。
今度こそ、晴れの後立山連峰を縦走したいですね(^^♪
pong さん、はじめまして。
数日前、逆コースで歩いた者です。
同じ場所で、感じ方が違うのが興味深く、コメントさせていただきます。
遠見尾根は、登りでは、それなりに変化があって、楽しかったので、
今度は、ぜひ、登りでチャレンジしてみてください。
私のときより、稜線では、天候が良く、うらやましかったです。
これからも、素敵な山歩きをしましょう。
MUSICA001 さん、初めまして。
コメントありがとうございます。
コメントはいつでも大歓迎ですので、お気になさらず。
MUSICA001 さんのレコも拝見させていただきました。
八方尾根のゴンドラを除いて、一日でぐるっと一周歩かれたんですね。羨ましい体力です。
登りの遠見尾根は最後の登りが楽しそうですね。
雨には降られなかったけど眺望は楽しめなかったので、またの機会にはチャレンジしてみたいと思います。
これもご縁と思いフォローさせて頂きました。
よろしくお願いします。
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