塩見岳〜蝙蝠岳〜間ノ岳 コース定数:72
- GPS
- 79:41
- 距離
- 34.1km
- 登り
- 2,918m
- 下り
- 3,177m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 2:20
- 合計
- 11:30
天候 | 8/11(月)曇り〜12(火)雨〜13(水)晴れ〜14(木)雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
http://www.ibgr.jp/general-route/tozan/ 帰り:山梨交通 広河原〜JR甲府駅 http://yamanashikotsu.co.jp/index.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
北俣岳〜蝙蝠岳は、見慣れない塩見岳南東からの姿を見ながら砂浜のような柔らかな砂地や、トトロの森を思わせる茂みをのんびり歩く、心と体に癒しを与えてくれる快適コースでした。 |
その他周辺情報 | **三伏峠小屋テント場** 8/11(月)の三伏峠小屋テント場は、鳥倉登山口14:00スタートで一番最後に登って行っても充分な空きがある感じでした。テント場の条件は、どこへ設営してもあまり差がない安心テント場だと思います。 **熊ノ平小屋テント場** 8/13(水)の熊ノ平小屋テント場は、16:30到着で満員御礼、一般的なテント泊スケジュールの場合、北岳方面からの縦走者の方が早く到着するので、塩見岳方面から寄り道しながら楽しんできてしまった自分は、16:30着でこの日一番遅いテント泊客でした。(幸い、快適な設営場所が残っていて川のせせらぎを聞きながら爆睡) **広河原~夜叉神峠間は不通** 県営林道南アルプス線の広河原〜夜叉神峠間は落石のため不通となっています。 広河原からは奈良田経由でJR甲府へバスで出ました。(アクセス欄URLご参照下さい) 広河原から甲府まですべて山梨交通バス利用の場合は、広河原発14:00と16:40の2本なので、下山タイムスケジュールには余裕をもって組み直しました。 バスに乗り遅れてもジャンボタクシーか広河原1泊という選択も、急いで怪我をするよりはいいですね。 |
写真
装備
備考 | 今回の忘れ物(^^;) 携帯スペア電池!! 自宅連絡は最終日のAMに1回だけ、写真撮影はかなりセーブ |
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感想
当初、塩見岳〜農鳥岳〜間ノ岳〜北岳を3泊4日で計画、台風一過で4日間快晴の期待を胸にお盆休みを迎えました。が、結果としては雨の三伏峠で停泊、農鳥は中止、北岳山頂もお預けでしたが、3日目に蝙蝠岳のオプションが入り、とても楽しい山行でした。
**1日目**
伊那大島駅周辺でブラブラしようと、バスの出発時間に1.5Hの余裕を持って到着。でも蒸し暑くて駅前の登山者用あずまやで早昼飯をとってそのまま食休み。
去年の中央アルプスの初日は途中の水場が枯れていたので、今年は駅で確実に調達しておきました。(去年は水場まで10分の藪こぎの末、水は枯れてる、戻り道でPETボトルを落としてきてしまう、で散々だった)
駅では悪沢岳〜聖岳を目指すアメリカはメイン州出身の日本語教師さんと談話しながらバスの到着待ち。登山客としてこの駅へ我々が一番乗りでしたが、バス停向かいのあずまやで話に夢中になっていて、結局、バスが来て列に並んだのは最後尾(Oh!myガーッ!)。でも補助席があったので全員余裕で座れました。
初日の2.5Hの登りは霧が立ち込める涼しい林道登り。水場には南アルプスの天然水が豊富に流れており、すかさず水道水と入替。
山の中でテントのフル3泊は初めてで、今回は20kg近いザック重両のせいか、歩きやすい道ながらもだいぶ疲れた気がしました。
初日夕食でいきなり失敗!主食は持参したおにぎり3個とポークウインナーでしたが、ゆでたてのウィンナーがあまりにおいしく、ついご飯が食べたくなってしまったので、1食余計に持ってきたアルファ米を湯戻しして堪能。が、この白米は最終日の牛丼用の白米で、予備食はチキンケチャップ味のアルファ米だったことに食べ終えてから気づき、最終日はケチャップご飯+牛皿の贅沢な食べ合わせとなるのでした…。
**2日目**
早朝から強い雨、気圧配置からも一日こんな感じのようでしたので、ここで停泊としました。うれしいことに命中度抜群の猪熊隆之さんのヤマテン最新情報「塩見岳周辺」が三伏峠小屋に貼り出されており「翌日の天候は穏やかな晴れ」とあり、「よし、今日は英気を養おう!(単なるこじつけ)」と連泊手続きついでに朝食後のデザートとして山小屋の「特製カレー」を注文し、テントで翌日以降のプランを立て直しながらおいしく頂きました。自分にとってカレーは毎日食べても飽きない御馳走です。
この日は、再プランを組んだり、昼寝をしたり、いまTVドラマでやっている新田次郎原作「扶養の人」を読んだり、雨上がりの散歩などをして、ゆっくり過ごしました。今年新調したエアーマットも大きくて快適、一日があっという間でした。
本読みついでに、食事用の水を汲みに行くのが面倒(片道10分)だったので、テントから滴る天水をコッヘルに溜めてみたところ、あれよあれよという間に一杯に。2日目夜はパスタ、スープ、レモネードを水汲みの苦労をせずしていただくことができました。
**3日目**
漆黒の空に輝く金星。猪熊さん、ありがとうございます。予報通り晴れました。好天にほくそ笑みながらテントをそそくさとたたみ、一路、塩見岳の代表的な景色のひとつ、三伏峠のお花畑へGo。おとといはガスっていた沢越しに、立ちはだかっていた塩見岳が想像以上に大きく飛び込んできて、思わず「オォ〜ッ」と唸ってしまいました。今回の山行での初塩見でした。
お花畑を登りきると、その先は断崖絶壁、その上には月が浮かんでいて、これもなかなかの眺めでした。
烏帽子方面へ向かう親子4人とあいさつを交わしながら、いよいよ塩見岳へ。
途中、富山〜静岡トレイルランの選手や支援者とすれ違いながら塩見小屋着。小屋前の見晴らし台からの眺めは良かったのですが、眺めが良すぎて天狗岩直下を行く先発者まではっきりと見え、あの岩場のとっつきはどこら辺で、道はどう切ってあるのだろう?と登る前から及び腰気味。プルーンとキャラメルをほおばって出発。
岩場を登りながら「ここが下りでなくてよかった」とひとりつぶやき上へ上へ。天気と景色が後押ししてくれて、いいペースで西峰到着。塩見小屋で談話したご夫婦も間もなく到着。頂上ではみんな笑顔でした。360°見渡す限りの眺望、見えないけど多分大渋滞しているであろう富士山もきれいなシルエットで浮かんでいました。
西峰が少しにぎやかになってきたので、ここは遠慮してブランチを東峰に移して摂ることにしました。
今回最も見たかった景色が、塩見岳東峰からの白砂青松の仙塩尾根。最高の眺めでした。南東には蝙蝠岳が間近に見え、単眼鏡で尾根を辿ってみると平らなザレ場やハイ松の間を行くなだらかな道が山頂まで続いていて、あそこもいいところだろうな…とぼんやりみていました。仙塩尾根眺望を果たし、今回の大きな目的を達成してちょっと名残惜しんでいたその時、先ほど頂上でシャッターを押してくれた方が早々と頂上をあとに…というのも、これからザックをデポして蝙蝠岳往復するとか。確かにさっき、蝙蝠岳のことをしきりに気にしていました。
頭のネジを巻きながら、蝙蝠岳まで片道1時間、休憩と帰りの登りで約1.5時間、そのあと仙塩を辿って熊ノ平小屋か…。でも、蝙蝠岳ってこんな場所だから今回行かなければおそらく一生行かないかも。今日はすでに計画より1.5時間貯金はできている、仙塩尾根も多分コースタイムより0.5〜1時間は早く歩き切る。今日の天気は高気圧がかかってはいるものの下界気温も低めなのか、積乱雲も見当たらないので、夕方まで目一杯歩いても雷雨の心配はなさそう。単眼鏡で見ても蝙蝠までの尾根は起伏も少なく道も穏やかな感じ。蝙蝠岳に向かうこの方は山頂でお聞きした豊富なキャリアとは裏腹に控えめな雰囲気から、無謀な寄り道をする印象はなかったので、このオプションは時間的に行ける!お邪魔をしないように自分のペースで距離を置きつつ蝙蝠往復に「便乗」させていただきます、と御挨拶。
歩き出しと山頂で少し言葉を交わしただけですが、この稜線にだれか居る、というだけで気持にもゆとりが出て、今日の縦走路後半のプレッシャーで歩行ペースがあがることもなく、ゆったりと天空の尾根を散歩できました。悪沢岳が目の前に迫り、塩見岳は塩見小屋でみた雰囲気とは正反対におおらかな山容でいくら見ても飽きませんでした。
北俣岳分岐へ戻り再びザックを背負って急なザレ場の下り、北荒川岳への登り返し。ザックをデポして3時間も散歩した後だっただけに、荷物の重さが1.5倍位に感じられました。熊ノ平小屋までは、急な登りや下りが長く続くところがないので、1.0Hで休憩のペースで淡々と歩きました。安倍荒倉岳への案内木札に「六分安倍荒倉岳」と書いてあったので、ザックを置いて上がってみると、あれれ?10秒位で到着!?三角点と山頂木札が枝にぶら下がっていて拍子抜け。登山道の案内木札は「←一分(矢印+いっぷん)」と書いてあったようです?まじまじと木札を見ましたが解読不可能でした。
そこからはゆるく下って山小屋到着。16:30でした。いや〜よく歩いた。楽しかった。
テント場は満員、空きスペースを探しながらウロウロしていると、林の中に1~2回テントを設営したと思われる1坪ほどの空間があり、草木を傷めないように出入り口を決めて設営。下は腐葉土で柔らかく、最高の立地でした。
ケチャップライス&牛皿の贅沢ご飯を用意していると、うれしいことに先ほど蝙蝠岳往復された方がミカンを持ってきてくださいました。自分が北俣岳分岐を先に出る際、便乗お礼にキャラメルを置いて行ったのですが、律儀にそのお返しにと。水分と栄養を考えて重いミカンを持ってきているあたり、さすがベテラン。量とおいしさが決め手の食料プランの自分とはやっぱり違います。そんな貴重な食料だったのでしょうが、いただいてしまってすみません。とても甘くておいしかったです。この次は自分もミカンをもってこよう。おすそ分け、ありがとうございました。
**4日目**
テントを畳んだ4:30頃から雨が降り出しました。気圧配置から今日は悪天候、でも昼まで曇りがもってくれれば、と思っていましたが三峰岳への稜線へ出るなり、横殴りの風雨。稜線までの登りはとてもきつくて長く、小一時間で雨具の中の上着は汗でびっしょり。
この日は北岳山頂へは向かわず、北岳山荘の先を八本歯へトラバースして14:00広河原発のバスへ確実に間に合うスケジュールに変更していたので、立ち休みを小刻みにとりながら、体を冷やさない様に朝からゆっくり黙々と歩きました。
三峰岳へ着くと、すでに昨日のミカンの方が居てびっくり。やはり天候を見越したスケジュール、余裕行動からそのキャリアを感じさせられました。
間ノ岳は3回目だし、きっと数年のうちにまた来ると思うので記念写真1枚とってそそくさと北岳山荘へ。さすがに寒い。指先カットのグローブしているだけでも全然違います。
北岳山荘のテント場は2回使わせていただいていましたが、こんな日でも食堂を無料休憩に開放していただけるなんて知りませんでした。教えてくれたミカンの方と北岳山荘に感謝。
濡れた上着を着替えて1時間位休憩した後は、ひたすら下るだけ。自分は下山が下手で過去2回、左ひざを痛めているので、左俣の急峻な下りは意識的にゆっくり降り、予定通り13:30に広河原到着。着替える余裕はありませんでしたが、バスに乗れてほっとしました。
今回、蝙蝠岳に行ったことがとても大きな満足と思い出です。ミカンの方にまたどこかの山でお会いした時には、お礼にミカンを渡したいと思います。(お名前くらい聞いておけばよかった)
雨の中を1日歩いたことも初めてで、パッキングの工夫、物のポジションをもっと改善してレベルを上げたいです。帰宅したらシュラフの一部が濡れていたので、これが初日だったら一大事でした。まだまだ経験を積まねば。
自分の備忘記録として初めてのヤマレコ活用、便利機能一杯で驚きました。
もし、最後までつたない記録を一読してくださった方がいらっしゃいましたら、お礼を申し上げます。どうもありがとうございました。
また、お気づきのアドバイス等もいただければぜひお願いします。年1回の泊まり山行、時々の週末の里山歩きに生かしたいと思います。
山登りしない人にとっては見たこともない景色です。
山梨側に下って行ったんだ、近くにいても行ったことないところです。
ここも近いので来たら連絡ください。
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