大同心稜を詰めたまではよかったが、Wヘッデンの大失態!!
- GPS
- 12:29
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 1,753m
- 下り
- 1,739m
コースタイム
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 3:02
- 合計
- 12:28
天候 | 最高の冬晴れ。風も珍しく弱め |
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過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
赤岳鉱泉まではあまり雪なしも、2000m辺りから所々スケートリンク。大同心稜もそれほど雪深くはなかった。大同心の基部から右にトラバースし、左のルンゼを詰める。途中のチムニー直登に不安を感じ、左の岩場を登る。大同心から奥ノ院への稜線へは素直に直登。後は赤岳まで気持ちのいい稜線歩きで、危険箇所特になし。 |
その他周辺情報 | 尖石温泉縄文の湯 (天然ではない方) |
写真
感想
雨が降っていたので、ふとYAMAPのマイページのバッジを眺めていた。「日本のウルトラ・プロミネント峰」というよく分からないバッジが目に留まる。説明も、「プロミネンスが1500mの地点」と説明に全くなっていない。最近の思考停止カルチャーの元凶だが、ググってみる。説明を読んでもさっぱり分からない。朝から30分ほど手を動かしながら考え、自分の言葉に落とし込んだ。プロミネンスとは、「山頂から、あらゆる縦走ルートにある自分より高い山(自分より高ければどこでもいい)を目指す時、最低でも下りないといけない垂直距離(標高差)」のようだ。かなり分かりやすく書けたと思ったが、「山頂から下りる」視点なので結局分かりにくい。コヨーテさんを無駄に混乱させてしまった。何故これが気になったかというと、実は日光白根山がこの21峰しかないウルトラプロミネンス峰に登録されていたからだ。まあ、簡単に言うと周辺で際立ってピーキーな山なんだろう。昔からずっと行きたいと思っているので、レコを色々調べたが、まだロープウェイの冬期営業が始まっていないのと、天気がいまいちなので断念した。
次に頭にあったのは越後駒ヶ岳だった。まだシルバーラインの通行規制前で、「自家用車で銀山平船着場まで行っていただくことは可能です。また、銀山平船着場から石抱橋までは通行可能ですが、国道352号線は枝折峠方面・福島県方面とも既に冬期通行止めとなっておりますので、通り抜けはできません」と親切な回答が魚沼市役所建設課から来た。しかし、ここも天気が冴えなかった。
最後に本屋で偶然見つけた「クライマーズ・ハイ」を一気読みし、谷川岳の馬蹄形周回にもそそられたが、天気がさっぱりに見えたので諦めた。
「どこに行くか?」
土曜日は冴えない天気のオンパレードだったが、日曜日は晴天が予想されている山域も多かった。日帰りなので、登山者目線での近場に限定される。こうなると、もう八ヶ岳か甲斐駒ヶ岳しか思い付かない。甲斐駒は最近行ったばかりなので、八ヶ岳に行き先が決まった。みんなのレコを見ると、日曜日以降の降雪で、やっとリアル雪山がスタートしているようだ。オフシーズンの間に、アイゼンのバックル交換、ハードシェルの止水ファスナーの付け替え、アルパインパンツのつぎはぎ、アルパインクルーザー3000の新品交換(無償交換)を済ませていたので、準備万端だった。
「八ヶ岳のどこを登るか?」
恐れつつも、「今までに行ったことがない」をテーマに大同心に的を絞った。勿論ソロかつテクなしなので、大同心基部からはトラバースしてのルンゼ詰めだ。これをもってして、「大同心稜を詰める」と表現して伝わるのだろうか?八ヶ岳VRに詳しいひかりものさんのレコを検索し、大同心に行った時の軌跡をダウンロードした。その他ネットでも色々検索したが、大同心北西陵のクライミングや、裏同心ルンゼのアイスクライミングなど極端なレコしか見つけられなかった。
八ヶ岳山荘駐車場に午前5時頃到着した。最上段の駐車場もガラガラだった。外に出ると満天の星空に「こんなに(自宅から)近いのに十分感動できるな...」と、いつもの自己満足の真っ暗な写真を撮る。赤岳山荘までの林道歩きでは、4・5台の車に追い抜かれた。それを目で追いかけながら、この季節は赤岳山荘まで行くべきだったと後悔する。「何のためのジムニーや...」。八ヶ岳山荘駐車場が空いていたのもそのせいかもしれない。
美濃戸山荘を越え、今日は北沢ルートでまずは赤岳鉱泉を目指す。途中まで、車に抜かれた以外は、林道歩きから一切誰にも会わなかった。赤岳鉱泉まで残り少ない所で、ダブルアックスをザックに付けた3人組の登山者に追い付いた。やたらとカッコよかったので、「どちらに行かれるんですか?」と聞くと、予想以上にシニアだった彼は、「ちょっとアイスを...場所はよく分かっていません」。赤岳鉱泉で着替えている時に聞くと、3人の内1人がこの辺りに詳しいらしく、やはり裏同心ルンゼでアイスクライミングとのことだった。「やっぱり、長くやってるとそっちに流れるのかな」と、それ以降やたらとクライミングの事ばかり頭に浮かんでしまう。
たまに地面がスケートリンクのように滑るので、2000m辺りでチェーンスパイクを付けていた。しかし、赤岳鉱泉でいったん坪足に戻す。地面にあまり滑りそうな雪もなく、アイスキャンディも製造中だった。彼らよりも一足早く準備を終え、まずは硫黄岳の方へ向かおうとするも、やはりノッケが分からない。テント場の方に行ったりして右往左往する。諦めてYAMAPを取り出し、なんとか登山道に乗った。歩き始めてほんの直ぐで、ロープの張られた「大同心沢」と書かれた道標にたどり着いた。ロープはいつも張られているが、その先にはトレースがしっかりと延びていた。ここで、チェーンスパイクを再装着する。
ここから先はバリエーションルートとは思えないほど、ちゃんとした登山道だった。が、やたらと急登だ。ルートをYAMAPで見ると気持ちのいいほど「まっすぐ」だったので当たり前なのだが、予想を少し上回っていた。色んな所を掴みながら滑らないように気を付けながら登っていく。すると、かなり雪深くなってきた頃、上から3人のパーティーが下りてきた。下りだからかもだが、彼らはピッケル、アイゼン、ヘルメットだった。僕は、その時、ストック、チェンスパ、ノーヘルだった。先頭のリーダーのような女性に、「ラッセルありそうですか?」と、ど素人丸出しの質問をすると、「どこに行こうとしてるの?」と少し呆れがちな笑顔で、当たり前の質問を返された。「大同心の手前からルンゼを上がって大同心に行こうとしてます」というと、「あー、大同心稜を詰めるのね?」と聞かれ、よく分からず「はい」と答えた。山屋らしい少し怖い雰囲気を醸し出したその女性にいきなりビビっていた。「基部まではトレースありますよ。でもその後は分かりません」
すっかり萎縮し、そこで彼らの真似をするように、ピッケル、アイゼン、ヘルメットに装備を変更した。それ以降も急登は続くが、時折視界が開けてきた。初めてこんなにも形が分かる中央アルプス、御嶽山に乗鞍岳、それに続く北アルプスが見える。しかも、いつもあるような靄が全くなく、これでもかという澄んだ景色だった。やはり、晴れた日の冬景色は格別で、改めて雪山シーズンのスタートを感じ取った。今日は「汗をかかない」もテーマに登っていたので、その後もゆっくりを心がけながら登っていく。後でそれが仇になるとは思いもよらなった。
暫く登ると、ますます大同心がでかく眼前に迫って来た。自分は横からかすめ取るように登るのに、この岩峰をクライミングで直登する人たちもいる。いつかは自分も!という思いを強くしながら登って行く。すると、少し登山道が厳しさを見せ始める。ひかりものさんの軌跡を追いながら、「トラバースのし所」を探っていた。「まだ、厳しいが登れるな...」。早月尾根のような険しい尾根を登って行く。すると、ここが基部かな?と思う所に辿り着いた。そこには男性クライマーが2人休憩していた。1人はシニアで、もう1人は僕より少し若そうにも見える。そのシニア男性は少し的外れに愛想がよく、若者はつっけんどんだった。「大同心へのルンゼはここからトラバースですかね?」の質問に、シニアは自分が裏同心ルンゼから来たルートを無意味に指さし「こっちから来た😃」、ヤングは興味なさそうに「どうですかね?」と答える。どっちも使えない...。ひかりものさんの軌跡だけが頼りだった。ここかな?と思ったところをトラバースしようとしたが、行き詰まる。それで、もう一段尾根を登ると、それらしいトラバースにトレースが付いていた。「お!これやな?」とそちらに行くと、比較的イージーなトラバースへと繋がった。しかし、ここに来るまでがそれほどイージーではなかった。
そのトラバースをこなし、左手にいかにも「登れば?」という岩場が出て来た。しかし、トレースはそのまままっすぐ「それ、アカンでしょ?」という方向についている。ヤマップを取り出し、ひかりものさんの軌跡を見ると、やはり「登れば?」の岩場を辿っていた。「そうだよね〜!」。岩場を登って行く。そんなに難しくもないが、そんなに心地よくもない。絶妙なバランスだった。ひーひー言いながら、自分の思う道をチョイスし、最後の難所「チムニー」にやって来た。北鎌尾根の最後に出てくるようなチムニーで、雪の付き方が中途半端なのか、オーバーハング過ぎてそこをそのままは登れない。反り返りすぎて、ひっくり返る危険があったからだ。そうなったら「あの世」行きだ。左右の岩場はそんなに難しくは見えなかったので、僕は左の岩場を登ることにした。今シーズン初めてはめたアルパインテックグローブで岩を掴む。また夏とは一味違った岩の感覚だった。一段、また一段と登り、最後のテラスへのとっかかりをピッケルで探る。雪が少ないのかなかなか引っ掛からない。幸い足場はしっかり確保できていたので、時間を使ってピッケルが決まるポイントを探る。一度、これやな?と思ったポイントにピッケルをかませ足を上げるとピッケルが滑った。ヒヤッとし、岩に掛けた足が震えた。正に、クライミング講習でよく起きた足の震えだった。気を取り直してピッケルを固め直し、何とかテラスに乗り上げた。「ふぅ〜…、なかなか手強いわ…」
ここから、ひかりものさんの軌跡は不自然に右に行ってた。しかし、テラスから見ると左に登れそうな岩場が見えた。今日は根拠なく時間が無尽蔵にあると思ってしまっていたので、念のため左に上がって行く。そして、登れそうだなと思っていた岩場の前に立つと、大きなチムニーに上から大岩で蓋がされたようになってしまっていた。「こりゃ登れんな...」。そしてその先は大同心の岩壁そのものだったので、おとなしく来た道を引き返し、ひかりものさんの軌跡をたどった。
そこからはもうどこを登ってもいい道だったが、雪付きが甘かった。大同心への稜線にはトレースがなく、ふわっとした新雪で下が本当にあるのか不安だった。「もし、空洞だったら下まで落ちて死ぬのかな?」と変に不安になる。だったら多少歩きにくいが、雪に埋まり切っていないハイマツ帯を歩くかと、無意味な藪漕ぎをしながら遂に大同心の頭に乗り上げた。そこには樹木もなく平らなスペースが広がっていた。真ん中にちょっとした腰掛けられるような岩がある。多分、この上の横岳への稜線からも同じ景色なのだろうが、正に360度の大絶景で、しかも完全なるプライベート空間だった。「足震わした甲斐あるわ〜!」。ここで、どれくらい時間を使ったか分からないくらいダラダラする。他の山域は風が強かったらしいが、珍しく八ヶ岳はほとんど無風でとても暖かかった。ぼつぼつ行くかなと思った頃に、「せや!」とテルモスの山専用ボトルに入れてきた熱湯で、「北海道濃厚ミルクシーフー道ヌードル」を作る。ちゃんと、カップヌードルが出来上がるほどの陽気だった。
ここから横岳への稜線へ向けては、気持ちのいい「真っすぐ」を継続する。あまり道ははっきりしなかったが、できるだけ稜線を維持した。あまりラッセルに苦しむことなく、せいぜい30分ほどで、奥ノ院への稜線に合流できた。ここからは本当に気持ちのいい稜線歩きだった。今年の2月に赤岳側から縦走した時は必死だったが、まだ雪量も少ないおかげか特に危険さを感じることなく歩いて行く。無意味に名もなきトップに寄り道をし続け、時には先がどうなっているかを知りたくて無意味にラッセルもしてみた。はっきり言って時間の使い過ぎだった。赤岳から阿弥陀岳のテッパン稜線、いつになく霞のない北アルプス、こんなにもわかる中央アルプスなど、あまりにも美しく見える景色に時間の感覚を失ってしまった。
完全に油断してしまっていた。地図もほとんど広げず、ひたすら前に続く道をゆっくり歩く。赤岳展望荘の手前にかけてどんどん高度を下げたが、登り返しのことも全く気にならなかった。赤岳展望荘を越えてからは、かなりの急傾斜の登りなる。少し前から男性と女性のペアの登山者が視界に入っていた。しかし、その急傾斜のところでは女性がかなり先行し、二人は別々になっていた。「あれ?ペアじゃなかったのか…」。急傾斜の序盤で、少し話をしながら男性登山者を追い越し、女性の方には追い付けないまま赤岳の北峰に登頂した。時刻は午後2時20分だった。そこから女性が南峰にいるのが見えた。いつも大混雑なはずの赤岳山頂が今は僕とその女性登山者だけだった。わざと北峰で時間を使い、女性が南峰を後にするのを待つ。
誰もいなくなった南峰に向かって歩き始める。午後2時半に南峰に登頂した。途中から赤岳の裾野越しに見えていた雪化粧の富士山が、正面にくっきりと見える。誰かのレコで見た「本物」の赤嶽神社の祠と偽物を比較する。言われた通り、偽物の方が立派に見えるのが面白い。途中で今日は行かないと決めた阿弥陀岳は、いつものように「ぶさかっこいい」。こんなに山頂に人がいないのは、明らかに時間が遅いからに違いないのに、なんの焦りもなかった。さすがに南峰は早めに切り上げ、赤岳山頂荘に戻ると、先ほどの男性登山者が追い付いていて、女性登山者とともに庇の下で休憩していた。また軽く挨拶し、「どうやって下ります?」と質問された。その男性も時間のことは全く気にしていない風情だった。「ホントは阿弥陀岳行こうかなと思ってたんですけど、行ったことがないので地蔵尾根で下りようと思います」。途中から今までチャンスのなかった地蔵尾根を歩きたくなっていた。引き返すことにはなるが、また文三郎尾根を下りるよりもよっぽど楽しそうだ。彼も、「私も、阿弥陀岳行きたかったけど、今からだと時間が厳しいですよね!」。そうか時間か…。この時やっと、リアルに時間のことを考えた。時刻は午後2時50分頃だった。「2時間くらいで着くのかな…」。地図も何も見ずに、なんとなくそう思っただけだった。
地蔵の頭まで急な傾斜を下りていく。登るときはあまり気にならなかったが、かなりの斜度だった。あまりにも急な所はアイゼンを横にしながらカニ歩きで下りていく。地蔵の頭にはすぐに到着した。赤い帽子を被らせられたお地蔵さんを前からじっくり見つめる。なかなかの男前だった。地蔵の尾根はかなり危ない個所が多かったが、そういうところにはしっかり鉄パイプの手すりや鎖が施され、それをしっかり掴んで歩けば問題ないだろう。スピードがあまり出せないのが玉に瑕だ。今回は慣れからくる気の緩みで、地図をほとんど見ることなく、トレースと道標そして自分の変な記憶だけに頼ってしまった。それが痛恨のミスを引き起こしてしまう。この地蔵尾根は業者小屋につながっているのだが、僕はなぜか直接赤岳鉱泉につながっていると勘違いしてしまっていた。それで、標高が2400mを切った地点で現れた小屋に「え?なんか早ないか?」と思ってしまう。これが業者小屋で、ここから南沢ルートで行けば美濃戸口まで一本だ。そこに道標があり、右を差し、「赤岳鉱泉・美濃戸口」とあるのを見て、反射的に「赤岳鉱泉やな」と思ってしまう。どうやら声に出して「あかだけこうせん」と言っていたらしく、そこにいた女性登山者に、「私達も赤岳鉱泉行きます」と声を掛けられた。「赤岳鉱泉行かれるんですか?」と聞かれたので、「いえいえ、僕は赤岳鉱泉から美濃戸口に下りて今日帰ります」と言うと、「え?」という怪訝な顔をされたような気がした。その時は、時間的に遅いから「え?」と思われたのかと思ったが、今から思えば、「美濃戸口に行くのになぜわざわざ赤岳鉱泉寄るの?」だったのだろう。
行者小屋から赤岳鉱泉が意外に遠かった。やっと着いた赤岳鉱泉で、ハードシェルの上下を脱ぎ、アイゼンを外したりして片付けをすると、さらに20分ほど時間がかかってしまう。この頃には、さすがに完全に時間を読み間違っていることに気付いていた。赤岳鉱泉からはツボ足で猛烈早歩きだった。たまにつるっとして焦ったが、できるだけ急ぎたかった。かかとが靴擦れして痛かったが、そんなことを言っていられなくらい時間を読み間違ったことにショックを受けていた。しかも、当たり前だが「秋の日は釣瓶落とし」だ。日に日に日没が早まっていることも、もっと気にしておくべきだった。午後4時半を超えると急に暗くなってきた。しばらく我慢して早歩きしていたが、足元がよく見えないと滑って危ないので、たまらずヘッデンをザックから取り出し装着した。僕が使っているマイルストーンのMS-H1 ハイブリッドは朝ある程度使ったら、充電しないとあまり明るさが持たない。このヘッドランプは電池も使えるのだが、暗がりでバッテリーを外し電池に入れ替えるのは中々の苦行だ。予備のヘッドランプ(BDのFlare)もファーストエイドポーチに入れてあるのだが、ポーチをザックから引っ張り出すのが面倒だった。結局、かなり暗い光量のまま、無用な不安感を抱えながら歩いてしまった。
何とか6時少し前に真っ暗の中、八ヶ岳山荘に帰って来た。朝と同じく満天の星空が広がっていた。駐車料金を支払うために、車のワイパーに挟まれているだろう請求書を取りに行く。しかし、なぜか車には何もつけられていなかった。「変だな…」と思いながら、八ヶ岳山王の入り口まで歩いて行く。すると、明かりは点いていて中に人はいるが、鍵が閉まっていた。外から挨拶すると、社長が気付いてくれて従業員に鍵を開けさせてくれた。「すみません、駐車料金を払いたいんですが…」。どうやら山荘は6時が営業終了時間で、今まさに6時を回った所だったようだ。値上げされて800円になった駐車料金を支払い、既に片付けられたコーヒーマシンを物欲しげな目で見つめてみたが、「どうぞ」とは言われなかった。「そういえば、ここお風呂はやってるんですか?」「はい、やってます」「僕は今入れますか?」「いや…。もう営業終了してますので…」。踏んだり蹴ったりな気分だった。久しぶりに大失態を犯した自分の慣れを戒めながら、今度は間違えないようにちゃんと「尖石温泉縄文の湯」をナビに入れた。
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