燕岳・大天井岳・槍ヶ岳縦走(小屋&テント泊)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.6km
- 登り
- 2,722m
- 下り
- 2,657m
コースタイム
- 山行
- 6:17
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 7:50
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 7:47
天候 | 8/17(日)雷雨→曇り→雷雨 8/18(月)小雨→晴れ→曇り 8/19(火)小雨→曇り→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
URLです→http://www.nan-an.co.jp/ ・中房温泉まではタクシーで移動 ・上高地から沢渡(茶嵐P)はバス移動 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・喜作新道及び東鎌尾根は鎖、梯子整備済みですが、雨天時は滑りやすいです。 ・長雨の影響で、所々ですが登山道の崩落あり。(小屋で情報収集をしてください) |
その他周辺情報 | ・沢渡温泉:梓湖畔の湯利用(\720)源泉かけ流しです。 |
写真
感想
8/17(日)
家を出る時から雨で、テンションも下がり気味でしたが、5時に豊科駅近くの南安タクシーに到着。今回は、入山口と下山口が違うことから、奮発してマイカー回送サービスを利用しました。それで、中房温泉まではタクシー移動となりました。
運転手さんによると、昨日は大雨で中房温泉への道が通行止めになっていたそうで、本日4時に解除されたとのこと。う〜ん、危なかった…ちょっと車酔い気味でしたが、中房温泉に到着。残念ながら雨でした…しかも空はゴロゴロと雷鳴がします…
雨具完全装備で、合戦尾根に取り付きました。今回からの新兵器であるダブルストック(カーボンシャフト!)の出番です。ただ、なんともぎこちない動きで最初はやや苦労気味です。それでもペースを作れるようになってくると、腕の推進力も使えるので、なんか4駆のような気分です。
しかし、雨も雷も変わらないまま、合戦小屋まで上がってきました。ここで、この先、どうするか検討を兼ねて、天候待ちとしました。この先、どうするか思案している方々も多く、結局、雷次第って感じのようです。それでも、雷鳴が減ったこともあり、登山続行を決断し出発!合戦沢ノ頭を過ぎると、一時的でしたが、大天井岳、槍ヶ岳が姿を見せてくれました。それに励まされ、燕山荘に到着!時折、再び雷鳴がするので、山頂はパスしました〜去年、登ってるし…そして、予定では大天荘のテント場が本日の目標ですので、再度、今後の行程を思案…燕山荘泊か天候待ちして大天荘に向かうか。本当に悩みました〜ただ、12時近くに、空が明るくなり、雷鳴も収まった感じでしたので、意を決して大天荘に向けて出発しました。
先行して2パーティー見えるので、励みに頑張って歩きます。すると再び槍の姿が見えてきました。同時に雨もパラパラ落ちて、急がないと…と気を引き締めます。とにかく、早く早くと頭の中で思い続け、ハイペースで大下りの頭へ到着。一気に降って、登り返すと、足が上がらない…ここに来て、朝からの疲労が…でも頑張って、大天荘への登りに取り掛かりました。すると再びゴロゴロって…マジかい!とテント装備で坂道ダッシュです。酸欠でクラクラしながら大天荘に駆け込みました〜テント装備ですが、受付で迷わず「素泊まりで!」と…正直、雨、雷、疲労で心が折れました…
こんな天候なので、素泊まりや昨日からの停滞の方々もいました。それでも、絶対的にお客は少なくて、寝床は広々使えそうです。夕方、一瞬ですが、空が赤く染まり、槍、穂高連峰の大パノラマを堪能できました!明日は、9時頃までは雨、霧でそれ以降晴れてくるとのヤマテン予報を信じて、就寝です…ただ、風が強く窓がガタガタいってます…
8/18(日)
朝、起きると外は雨と霧です…ある意味予報通り。自炊ですので、談話室で食事をして、晴れる予報を信じて出発です!まずは大天井ヒュッテへ向けて降ります。大天井ヒュッテを通過すると、すぐに登山道の一部が土砂に埋まってます…長雨だからな〜とこの先の状態が不安になります。そして、表銀座と言われているのに、とにかく人がいない!超マイナールートのような雰囲気です。雨は弱くなり、常念岳方面は薄日が差してきているので、晴れてくれ〜と念じながら歩き続けました。そして、ビックリ平に到着!天気のせいでビックリできませんでしたが…ここで、女性2人組と会いました。大天荘で一緒だった方で、「槍までですか?」と尋ねると「天候待ちで1日費やしたから、水俣乗越から上高地へ降ります」とのこと…今回は、予定半ばで下山される方が多かったですね。お二人は足が速く、その後も自分の視界に時々入りますが、どんどん小さくなり…寂しい…
しかし、こんな視界の悪い日は雷鳥さんが登場です!しばし癒されて、歩いているとヒュッテ西岳が!ここで大休止です。鎖、梯子が連続する区間の始まりですから、ストックは収納しました。また、栄養補給とヒュッテでホットカルピスを購入です。いや〜本当に美味しかったです。そんなこんなで、急速に天候が回復し始め、日が差してきました!ヒュッテの方も「久しぶりに晴れたね」って言ってました。準備が完了した頃に、大天荘で一緒でした男性が2名追いついてきました。さらに大天井ヒュッテからの男性も到着。ちょっと賑やかになり、天候回復の喜びを分かち合いました。
男性1名が先行し、続いて自分が出発です。歩きだしてすぐに、青空とガスに越しに槍の姿が見えて、俄然、やる気が出てきました!ここから水俣乗越までは激降りです。勿体ないと思いつつも、鎖、梯子を降りつつ、時折、ピークを越えるという地味に体力を奪う道でしたが、無事に水俣乗越到着!去年はここから天上沢へ下降しましたが、今年は東鎌尾根に突入です。休憩がてら、雨具を収納して、カンカン照りになった状態で、いよいよ槍へ出発です。
ルート自体は整備が行き届いていて、歩きやすいですが、テント装備で、雨に打たれて歩いていた所を急に天日干しにされたのだから、体が悲鳴を上げてます。それでも、この天候に自分はラッキーなんだな〜と思いましたね。尾根上なので眺望も良く、槍、北鎌尾根、燕岳、槍沢などなど嬉しい道です。途中、核心部と言われる、3段梯子をちょっとドキドキしながら通過しました。
息を切らしながらも順調に高度を上げるとい「ヒュッテ大槍まで40分」の看板を見つけました。これには励まされました!40分で大休止!40分で甘いジュース!と自分の尻を叩き続けて到着です。ジュースを飲んで休憩していると、後続の男性2名と大天荘で見かけた女性1名が到着です。自分はテント場を確保したいので、一足先に槍ヶ岳山荘に向けて出発しました。
ここからは、目の前に槍ヶ岳を見ながら、最後の登りです。穂先の真下を通過して、見慣れた感のある、槍ヶ岳山荘に到着です!しかし、休む間もなく、テント場手続きです。本日は余裕があり、無事に確保して、テント場へ向かいました。自分の指定された区画は飛騨乗越からの風を受ける位置なので、重りはがっちり組みました。一息ついてから、晴れているうちに穂先に向かいました。テント場で知り合った男性、大天荘で一緒だった男性も、穂先へ行くようで、3人でなんとなく取り付き、無事に登頂!
これで、個人的な課題であった、東西北鎌尾根制覇完了!!を達成した瞬間でした〜なお南鎌尾根は無いですが、大キレット〜北穂〜奥穂〜西穂まで縦走しているので、槍ヶ岳東西南北鎌尾根コンプリートとしましょう!あくまでも自己満足です。
槍ヶ岳山荘に戻り、食事をしたり、服や雨具を乾かしたりしながら時間を贅沢に使いました。しかし、19時頃から雨が降り始め、風もかなり強くなり、テントを揺さぶるほどになってきました。石を山積みにして良かった…明日はどうなることやら…
8/19(火)
3時半頃に寒くて目が覚めて、外を覗くと相変わらずのガスと強風です。雨は降っていないようです。今日は下山のみで急ぎではないので、周囲の動きを気にしながら、ここよりは暖かいだろうと、山荘へ行きました。かなりの方が朝食のお弁当を食べていましたが、出発はためらっているようです。時折、雨交じりですが、山荘の前は飛騨側からの風よけになっているので、テント場とは大違いです。
5時過ぎから、自分もテントに戻り、取り敢えず片付け開始です。問題は、この強風の中でのテント撤収です。霧雨なので、撤収中にビショビショになってしまった。これはダメ!と思い、ザックにすべてを詰め込んで、小屋前の屋根下に移動して、荷物整理をしました。天候は回復の兆しを見せず、ほんの数秒だけ穂先と青空を見せてくれた程度でした…
まあ、晴れるのを待っても仕方がないから下山するか〜と6時27分頃に下山開始。ダブルストックの威力で、ハイペースで降りました。天狗原分岐付近で雲の中から脱出し、雨具の上だけ撤収しました。再び、降り、短い雪渓を抜けると大曲に到着。ここも通過し、槍沢ロッジまで降りて大休止です。しかし、ここから横尾まではパラパラと雨が降り続け、なんとも面倒な天候だな〜と感じました。横尾は明るく、これならと雨具は完全撤収し、上高地までの長く気だるい道を歩きました…やっぱり、標高差で1500m近く降ると暑い暑い…無事に上高地に到着しましたが、前穂吊尾根は雲の中でしたので、槍もダメなのかな〜と…
基本は悪天候でしたが、メインの日が晴天だったので、非常に恵まれた山行きでした、槍ヶ岳鎌尾根制覇バンザイバンザイです\(^o^)/
この不安定な天気の中槍縦走お疲れ様です。
憧れのルートですので興味深く拝見しました
不安定な天候の中の葛藤や決断のご様子が良く伝わりました。
いつかは僕もこのルートを頑張ってみたいです
fumihiko_onoさんこんにちは
今回は、天候に振り回された日々でしたが、その分、自己判断に関しては十分に認識することができました。
鎌尾根制覇は、コレクター的な部分もありましたが、毎夏の目標としてきたので、本当にやった〜って感じです
fumihiko_onoさんのレコを読んでいて、かなりの健脚ぶりが伝わってきますので、表銀座ルートは全く問題ないと思います
諸事情により、来週計画していた明神岳は行けそうにありませんが、代わりの山を物色中です
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