剱岳・奥大日岳 〜憧れの頂へ〜
- GPS
- 56:00
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 2,108m
- 下り
- 2,114m
コースタイム
- 山行
- 3:34
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 3:41
- 山行
- 7:13
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 7:49
天候 | 【8月18日(月)】曇り→晴れ 室堂到着時の稜線上の雲はほどなく晴れた。 剱御前小舎からは一服剱から上に雲があったが、それも剱沢キャンプ場に着くころには消えて、剱岳全体が見渡せた。それからは日没まで快晴。 【8月19日(火)】曇り時々晴れ 日の出前の時点で剱岳上部は雲の中。それは終日続いた。 午前中から、室堂からの強風により飛ばされそうになるテントが複数。うち1張は留守中に飛ばされかけていたものを私が直した。別の1張は設営中に飛ばされ、剱沢小屋より下の方の見えないところまで飛んでしまったようだ。回収出来たか不明。強風は深夜も続き、夜中にテントを張り直す方がたくさんいたようだ。 【8月20日(水)】曇り時々晴れ 5時前の出発時は雲に覆われていた。剱御前小舎付近の稜線は室堂からの強風で展望はなかったが、7時頃になると時々ガスが消えて室堂付近や薬師岳まで見えることがあった。奥大日岳への稜線から剱岳を見たかったが、残念ながら上部は雲がかかって見ることが出来なかった。 雷鳥平まで下りて天気を調べると午後から荒れそうなので下山決定。予報は当たり、12時頃から気温が急に下がり、小雨が降り始めた。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
【立山黒部アルペンルート】 7:30 室堂 →(バス→ケーブルカー→ロープウェー→バス)→ 室堂 料金:往復9,050円(手回り品200円+300円) 計 9,550円(1人) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆室堂周辺 残雪なし。危険個所もなし。 ◆剱沢キャンプ場周辺 剱沢小屋と剣山荘間に残雪が2ヵ所。傾斜があまりないのでアイゼン不要。 ◆剱岳(登り) クサリ場多数あり。以下は渋滞発生ポイント。 渋滞時は安全で風を避けられる場所で待つこと。 ・No.5 岩峰トラバース前の鉄橋を渡るのはちょっと怖い。 ・No.6 長い下りのクサリ場はあまり危険は感じなかったが渋滞した。 ・No.7 一枚岩はボルトを登る。 ・No.8 岩壁トラバースは足の置き場に注意。 ・No.9 カニのたてばい。先行者からの落石に注意。 ◆剱岳(下り) 登りより緊張する。以下は渋滞発生ポイント。 ・No.10 カニのよこばい。壁側を向いて身体を岩から離し、右下にある足場に乗れればOK。そこからよこばいに歩く。その先に長い下りハシゴあり。 ・No.12 平蔵の頭。登りはなんてことないが、その先の下りによる渋滞あり。 ・No.13 前剱の門。急斜面のクサリ場で渋滞する。 ◆剱御前小舎〜奥大日岳 最高点直下にガレ場あり、滑落に注意。 |
その他周辺情報 | ◆立山黒部アルペンルート 平日でも観光客が多くて混雑していた。 ◆温泉(大町市) 薬師の湯(今回は入らなかった) |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
【8月18日(月)】室堂→剱沢キャンプ場
昨年7月以来の室堂は、先日までの雨を感じさせないような晴天。立山も大日岳も姿を見せてくれている。今回の山行のメインは剱岳。憧れの山だ。
室堂で玉殿の湧水をたっぷり補給してから歩き始める。立山経由も考えたが、初日は食料などで装備が重いので、無理せず雷鳥坂から登ることにした。
連休明けなので登山者は多くない。雷鳥平キャンプ場もテントは少ない。既に出発した後だと思うが。
雷鳥坂からは室堂全体が見渡せる。時々、立山の稜線に雲がかかるが、別山乗越に着くころにはその雲も消えていた。
剱沢への下りでは、剱岳が正面に鎮座していた。この日の剱岳は機嫌が良いようだ。キャンプ場に着いてからも剱岳は素晴らしい景色を見せてくれた。
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【8月19日(火)】剱沢キャンプ場←→剱岳
いよいよ剱岳に挑戦する朝を迎えた。
3時に起床、4時21分に出発。後立山連峰の向こうは朝日でオレンジに染まっていた。登頂まで晴れていてくれればいいのだが。
その期待は一服剱で打ち砕かれた。周囲はガスで白く覆われてしまった。登ることに集中するしかないわけだ。
いくつものクサリ場、ハシゴ、核心部の平蔵のコル、カニのたてばいを越えていく。難所では渋滞が発生し、時には渋滞を作りながらも事故を起こさないように慎重に登る。
8時10分、剱岳に登頂。
何も見えない。あるのは達成感だ。ガスの晴れ待ちは強風で寒いので無理と判断し、コーヒーを飲んで下山する。
下りの最初にして最大の難関、カニのよこばいには苦労した。勇気を出して体を岩から離さないと見えない足場。なんとか安全を確保し、文字通り横に這っていく。その先には長い下りハシゴ。乗り移りに気を付けねばならない。渋滞による待ち時間は身体を冷やさないように岩陰で待つ。
前剱で先行の団体を抜くとその先は空いていたのでマイペースで歩くことが出来た。
下山したら晴れると思っていたが、剣山荘でも、剱沢小屋でも、剱沢キャンプ場でも、見えるのは前剱まで。この日の剱岳は機嫌が良くなかった。
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【8月20日(水)】
予定では仙人峠に向かい池ノ平小屋にテント泊する日だが、曇り予報で剱岳の展望が厳しそうなので、予定を繰り上げて奥大日岳に向かう。
強風は前日の夜から続いていたが新室堂乗越まで来ると弱くなり、立山町あたりは晴れ間が見える。登山道の少し広い場所にザックをデポし、アタックザックで山頂に向かった。
室堂乗越でも剱岳は見えない。昨日登った山を見たいのだが、残念ながら見えるのは前剱までで、山頂は最後まで見えなかった。
奥大日岳の三角点は2605mだが、最高点は2611m。最高点は立入禁止となっている。山頂からの剱岳は見えなかったが、南側の天狗平と、遠く薬師岳は見ることができた。ここではジンジャーレモネードとエスプレッソラテを楽しんだ。
登ってきた登山道を戻り、デポしたザックを回収して雷鳥平に下る。五色ヶ原まで行こうかと考えたが、時間を計算すると到着が17時。さらに雷鳥平キャンプ場で天気を調べると、午後から雨予報なので下山を決めた。
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【反省】
計画通りにはいかないもので、池ノ平山からの剱岳展望は次回に持ち越し。今夏は天気の悪い日が多い。剱岳が良く見えるのは久しぶりらしく、剱沢キャンプ場から剱岳が見えただけでも良かったと思っている。
【次回の予定】
今回の山行を早めに切り上げたので休日が余っている。金曜日に日帰り、または土日で1泊したいが準備が間に合わないかも。
2週間後は烏帽子岳から鷲羽岳、黒部五郎岳、雲ノ平、高天原、湯俣という∞山行を計画している。そのときには太平洋高気圧が頑張ってくれるだろう(希望的観測)。
剱岳登頂、おめでとうございます♪
お二人とも凄いですね!
depor021さんのこのレコは臨場感があり、大変興味深く拝見させて頂きました。
高所恐怖症なので剱岳はとても登れそうにもないのですが、同じように剱沢キャンプ場でテントを張り、目の前に堂々とそびえる剱岳を眺めるだけでも価値があるなぁと思いました。
まぁ、頑張って、前剱まで…(笑)
ayamoekanoさん、いつもコメントありがとうございます。
憧れの山頂に立つことができました。
高所恐怖症の登山者とは珍しい と思いきや、結構いますよね 剱岳の頂上ではなく、仙人池から阿曽原温泉を目指すのも楽しいのではないでしょうか。密かに今秋、休みが取れれば、今回行けなかった池ノ平山で紅葉を楽しみたいと企んでいます まあ、難しいでしょうけどね。。。
depor021さんは翌日に大日まで行かれたんですね
天気は微妙でしたが3日間の山行羨ましい限りです
私も剱沢にもう一泊を考えてはいたのですが
テント場でやはり飛ばされた方がいらっしゃったのですね
お助けご苦労様でした
あの風は設営も撤収も気を付けないといけないですね
2週間後は雲ノ平ですか
またまた羨ましい
今度は全行程がいい天気だといいですね
as2000さん、コメントありがとうございます。
妻(tanya)がぐんまちゃんをよーく覚えていました。
奥大日岳は、去年7月に残雪と悪天候で登れなかった山なので、今回登れて良かったです。
張り直したテントは、中に荷物があったのでテント場を転がっただけで済んだようです
遥か彼方に飛ばされたテントは、我々のテントのすぐ横を飛んで行ったようです。飛んでいくテントを見たのは初めてで唖然となりました
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