【丹沢】四十八瀬川小草平ノ沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,120m
- 下り
- 1,108m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:大倉バス停からバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
東京起点沢登りルート120の遡行図通り |
写真
感想
夏休み最後の山行。沢登りの場数を踏むために丹沢の沢に行ってきました。元々は勘七ノ沢遡行、水無川本谷下降の予定でしたが、僕にはまだレベルが高いとの指摘を頂いたのでより簡単な小草平ノ沢に転進した次第です。
実は小草平ノ沢には2年前にも先輩に連れて行ってもらったことがあり、その時に犯したあるミスが(少し大げさに言うと)僕の山人生の転機になりました。僕にとっては云わば「その時歴史が動いた」な沢な訳で、その当時のことを思い出しつつちょっとセンチな気分で歩いてきました。
ロープワークの確認などをしていたら夜が明けてしまった。渋沢発の始バスに乗れるように小田急線に乗ると大概混んでいるという経験則から、今回は少し出発を遅らせることにした。結局何だかんだで混んでいた。
大倉は五か月ぶり。林道で二俣まで歩くのはつまらんので大倉尾根経由で行く。曇り空だというのにうじゃうじゃと人がいる。大倉から今回の最高点堀山の家まで1時間強。1時間は切りたかった。打って変わって人気のない荒れた道をサクサク下る。途中右手30m下に勘七ノ沢が見え、逃がした魚の大きさを感じる。
懐かしの小草平ノ沢入渓点に到着。いきなり難しそうな滝が掛っている。誰も来ないだろうと思ってパンツ一丁になって着替えていたら同じく小草平を遡行するという御夫妻が現れ危うく前科が付くところだった。どうせすぐ抜かれるだろうと思いながらも一足先に入渓する。
先の滝は右から容易に登れる。その先も簡単な滝が次々に続く。巻ける滝もなるべく登る。一本だけ登れずに左から巻いてしまった滝は、下降時の宿題とする。それにしても前に来た時の記憶が全くない。
ガイド本に所要時間2時間と書いてあるだけあって沢のスケールは小さく、悪く言えば狭苦しいのだが、僕はこれ位コンパクトな方が好ましいように感じた。この先いくつも支沢を束ねるような広がりのある沢では、自分がその取り留めなさに飲み込まれてどこかへ行ってしまうような気がして落ち着かない。自分でも何言ってるんだかわからん。
3:2の二俣上の6m滝に辿りつくとぱっと記憶が蘇ってきた。忘れるはずもない。2年前に来た時は先輩方が滝で訓練している間、2時間も本を読んで待っていたのだから。あの時とは何もかも違う。今回は僕がこの滝を登るのだ!
でもまず先に遡行を終わらせよう。6m滝を左岸から巻き、2つ程滝を越えるともう水が枯れてしまう。稜線に近づくにつれビンやら缶やらワイヤーやらのごみが増えるのは残念。最後はジグザグの踏み跡を歩いて稜線に着く。入渓から1時間ちょっと。短い。 30秒に1度通過する登山者を眺めながら休憩。
初めは気分を変えて先程詰めた沢の左岸の尾根を下る。尾根の末端から少し下ったところで先程の御夫妻とすれ違う。間もなく6m滝上。まずは支点を作る。壁は岩がぼろぼろで、ハーケンを打つまでもなくハンマーで叩いただけで崩れる有様だったが、沢床に丁度いい岩があった。昨日買ってきたハーケンを2枚打ち、懸垂下降。続いてロープにアッセンダ―代わりのフリクションノットを掛けて滝を登ってみる。トポ通り落ち口が難しかった。次は再び懸垂下降をする途中、仮固定してから登り返す。フリクションノットの結び目が壁と干渉して動かしづらい。もっと立った滝か空中懸垂でないとあまり練習にならないか。寝不足のせいか頭が痛くなってきた。最後にロープを使わずに登ってみる。登り初めは簡単だが落ち口手前で右へ抜けるところで苦労する。一度目はロープを掴んで降りる。二度目はロープなしで登り切ることができた。
本当は1/3システムでザックを引き上げたり、滝の途中で詰まったときを想定してハーケンを打って降りたりもしたかったのだがここで時間切れ。ハーケンを抜いて左岸の立木から懸垂下降で降りる。薄暗くなってきて焦っているせいかやや雑だった。後はロープを出すことなく、登りを思い出しながらなるべくクライムダウンで降りる。最後のF1から連続する滝は右岸の巻き道を探すもよく分からず、日暮れの焦りから必死に上へ登って登山道に出る。最後の最後で泥塗れ。入渓点でギアを解除してザックにしまうと、水を吸ったせいで朝の倍くらい重く感じる。真っ暗な林道をヘッドライトも着けずにとぼとぼ帰った。
まとめ
小草平ノ沢は1級だけあって簡単で訓練に適した沢だと思った。懸垂下降のセットの遅さや登攀力不足など色々と課題も見えてきた。次こそは勘七ノ沢にチャレンジしたい。
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