クリスマスは「両神山」独占(日向大谷→梵天尾根→四期萩)
- GPS
- 13:01
- 距離
- 37.3km
- 登り
- 3,037m
- 下り
- 3,349m
コースタイム
- 山行
- 12:23
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 12:41
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
GPSはスイッチ切り忘れでタクシーに乗ったところまで記録されています。歩いたのは大滝温泉まで距離にして28Km位でしょうか。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
★日向大谷→両神山★ 鎖ありますが掴まなくても登れます。コースは明瞭。前半のトラバース部分は谷側へ滑落するとアウトになりそうな場所あり。ロープが張ってある場所は過去滑落事故があったのだと思います。ピストンの場合は疲労がたまるので帰りに要注意。本日の積雪ではチェーンスパイクで充分だったがこれから寒くなると軽アイゼンの方が良いでしょう。 ★両神山→白井差峠★ 山頂直下のロープを潜って梵天尾根に入ります。尾根通しなので迷うことはないと思いますが、尾根の広い部分は支尾根に誘いこまれないようにコンパスで確認しながら下りた方が良いです。過去に道迷い遭難が何件か起きてます。 ★白井差峠→秩父御岳山下の林道★ 梵天尾根の続きのバリエーションルート。基本尾根通しですが、薄い踏み跡だけなので2万5千の地形図とコンパス必携。ピークに到達した後に進む尾根を正しく見極める必要があります。標識は一切ありません。秩父市と小鹿野町の境界の杭が目印になります。リボンも所々出てきますがルートのマーキングというより林業の作業用と考えた方が良さそうです。あまり当てになりません。倉明山と四期萩への登りは痩尾根と岩稜帯ありルート間違うと進退窮まります。と言うよりもともと人が通る所ではないので進めるかどうかを良く見極める必要があります。ロープ出すような箇所はありませんでした。熊の糞があったので出る季節には熊鈴ならした方が良いでしょう。 |
その他周辺情報 | ★トイレ★ 両神山荘駐車場、1回100円、ペーパー付き水洗。 清滝小屋(冬期)、ペーパー付き。 ★水場★ 弘法の井戸は出てました。 清滝小屋の水場は凍結防止のため止まってました。 ★温泉★ 下山した落合の近くに大滝温泉があります。(木曜定休) |
写真
装備
個人装備 |
ドライレーヤー
ベースレイヤー上
長袖シャツ
ハードシェル
フリース
ダウンジャケット
ベースレーヤー下
ズボン
靴下W
グローブW
雨具上下
靴
帽子
バラクラバ
ザック
行動食
非常食
飲料(ペット2本
ナルゲンボトル1本)
テルモス0.8L
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
懐中電灯
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯電話
時計
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
軽アイゼン
チェーンスパイク
スパッツ
熊鈴
現金
|
---|---|
備考 | フリース、ダウンジャケット、熊鈴、スパッツ、軽アイゼン、ツェルト、予備電池、非常食は使用せず。水はペット2本、ナルゲンは全て消費、テルモスのお湯は半分残っていました。 |
感想
【本日のコース】
初めての両神山、何かアクセントをつけようと下山でバリエーションルートを入れてみた。梵天尾根は良く歩かれているので白井差峠から先で地図にない尾根筋を秩父御岳山の麓までつなげてみた。ヤマレコではあまり記録がなくバリルート愛好家のサイトと松浦本を参考にした。途中アクシデントがいくつか発生、詳細は後ほど。
【両神山荘→両神山】
日の出前に出発。道は明瞭でヘッドランプで困る所はない。東からピンクに染まる空が美しい。写真を撮影していると上の方がモーゲンロートに輝く。もう少し標高を上げて清滝小屋の上まで行っておけば一層美しい景色が楽しめたかも知れない。次回登るときは山頂近くで日の出を拝むことにしよう。良く歩かれている道なので詳細は省略します。
【両神山→臼井差峠】
梵天尾根への取付は頂上から少し下ったベンチの近くにロープが張ってある場所。日向大谷からピストンの登山者が迷いこまないような措置なので通行禁止ではない。ここから先は基本的に尾根通しなので迷うような所はないはずだが、過去道迷いで遭難事故も数件発生している(埼玉県警のサイトで確認)のでしばしばコンパスで方向を確認した。途中鎖場は出てくるが危険箇所はない。アップダウンが激しいので梵天尾根のこの部分だけでお腹一杯になるかもしれない。
【白井差峠→芋掘ドッケン→倉明山→四期萩】
梵天尾根の続き、ここから先が今日の核心部。標識は全くなしの完全バリエーションルートなので気を引き締める。計画ではここを11:30に通過できない場合、中双里へエスケープする予定だったが11:13到着で進むことに決定。パンとエネルギーバーで昼食の後、出発。ところが出だしからコースをミスってしまった。あまり良く確認せずに1本隣の尾根を下ってしまった。目標となる1441ピークが出てこないので顔を上げて見回すと「あれっ!」右に見える。高度計確認すると下り過ぎ。あわてて登り返して正規の尾根に復帰。めちゃ疲れた。
雪は少ないので歩きやすいがアップダウンがあるので結構足にくる。途中厳しい岩場が出てくるが登山道ではないので鎖、梯子は一切なく両手足総動員で登る箇所もしばしば。直登か巻きかの選択を迫られ、ヤマ感で乗り切る。雪の上は猟師のものと思われる踏み跡と犬の足跡はあったが枯れ葉に埋もれて判断つかない所も多数。倉明山への途中では岩場に遭遇。直登したが天辺で行き詰まる。仕方なしに戻る際にコンパスを落としたのに気づかず先へ進んでしまった。戻る時間もないので腕時計のコンパス機能で凌ぐ。いくつかの無名ピークを経て倉明山。次のピーク四期萩へは一旦戻り別の尾根に入る。慎重に地図とコンパスで確認し尾根に乗った。時間も押しているので次の四期萩への途中で滝沢ダムへ下りるエスケープルートをとろうと2万5千の地形図を確認しようと探したら無い。どうやらポケットから落としたらしい。山と高原地図はあるが大雑把すぎて複雑に走る尾根の形が確認できない。これだと却って危険だと判断。計画のルートを断念するなら判るが、変な判断だけど仕方なく「エスケープ」を断念し「本来のルート」で四期萩へ向かう。
尾根の屈曲部分と登ってきた両神の稜線が美しい。急峻な岩場を超えてやっとの思いで最後のピーク四期萩に到着。山名標識もない質素な山頂。さて後は下るばかりと下山の尾根の方向を確認しさっさと下る。ところが尾根の形が地図と違う。またルートミスだ。5万の地図では尾根の細かいニュアンスまで描かれていないので間違った。登り返して正規の尾根に復帰して林道を目指す。
【林道→大滝温泉】
秩父御岳山の西側の林道へ出た所で携帯が通じたのでタクシーを予約、しばらく林道を下り途中のショートカットのハイキングコースへ入った。どんどん先を急ぐと道が登りになった。林道のショートカットだと下るはずなのにおかしいなと思ったがそのままズンズン先へ。ところが崩落箇所にぶつかり進めない。高巻いたが先に道がなかった。無理矢理数m進んだが行き詰まった。そこでズルッと滑って危うく滑落しそうになった。ハイキングコースなのになんで滑落?事態が飲み込めなかった。ともかく回りの木につかまり道へ復帰、来た道を引き返した。標識まで戻ると、なんと作業道へ入り込んだのだった。ハイキングコースは途中で斜め下に付けられ、作業道の標識もあった。作業道の方が道幅が広くハイキングコースとの分岐に気がつかなかったのだ。正規のハイキングコースを下り、ようやくタクシーの待つ大滝温泉に戻れた。
【感想】
陽の短い真冬にこのコースはちょっと無理だったか。結果的に計画の通りこなしたものの時間的には大幅に遅れ林道に届いた先でまさかの滑落寸前。その昔登山は家に帰るまでと教えられたがまさにその通り。途中地形図とコンパスを落としたのがトラブルの始まり。コンパスはザックの胸ストラップに固定していたのが、それをはずした瞬間に落としたのに気がつかなかった。地形図はマップケースにいれていたのだけど出し入れが面倒になりズボンのポケットに入れ直したのが落とした原因。ともあれ落とし物は予備の物でなんとかリカバリーできたので大事には至らなかった。
遅れの原因は地図読みに時間がかかったこと、ミスコースが4回、荷物が重すぎたこと。結局フリースとダウンは使用せず。ダウンはビバーク用に必要としてもこの天候と気温ではフリースは不要だった。スパッツも結局使用せず。チェーンスパイクとアイゼンの両方持参したが、これもどちらか1つで良かった。厚着しているのでベースウェイトも重い上にこの荷物だと夏に比べかかった時間は2割増しくらいになっている。結局最初から最後まで人に全く出会うことない珍しい山行でした。色々あったが普段は人が一杯の人気の山頂を独占できたしバリエーションルートの3つの三角点も踏めたし今年最後の山行としては満足度高かったです。
コメント
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はじめまして
無事、帰還できて良かったですね。私の記録はあまり参考にならなかったのではと思います。倉明山と言う名前は初見ですね、参考にいたします。
araigengaさん
白井差峠から先はレコが少ないので大変参考になりました。ありがとうございました。三角点の点名と山の名前は一致していなくて「倉明山」は点名が「滝ノ沢」、「四期萩」はやはり点名で山名は「茂萩山」だそうです。芋堀ドッケンも四期萩もどなたかがプレートかけたはずなのですが見当たりませんでした。たぶん土地の所有者の方がはずしたのでしょう。
araigengaさんのハンドルネームの意味考えていたらハタと気がつきました。素敵なネーミングですね。他のレコも参考にさせていただきます。
kennogu
昨日登ってきました。
地図がB5サイズの5枚程の束?で折りたたまれた状態で落ちていました。
印刷日時が2014/12/24でしたので間違いないでしょう。
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