トムラウシ山・化雲岳・沼ノ原/大沼・ヒサゴ沼(トムラウシ短縮登山口〜天人峡温泉ルート)
- GPS
- 33:07
- 距離
- 51.6km
- 登り
- 2,609m
- 下り
- 2,961m
コースタイム
- 山行
- 5:59
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 6:46
- 山行
- 9:56
- 休憩
- 2:28
- 合計
- 12:24
- 山行
- 6:26
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 6:39
天候 | 1・2日目は晴れ、3日目は曇〜雨風・4日目は雨風やや強め |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
化雲岳・天人峡温泉ルートは水の流れる登山道、特に雨天時靴浸水は不可避。上の方は一部笹狩り整備がされておらず、笹藪を掻き分ける道になっています。 |
その他周辺情報 | 御やど しきしま荘 12:00~17:00の日帰り温泉あり、利用しました。(\900) |
写真
装備
MYアイテム |
grane
重量:-kg
|
---|---|
個人装備 |
基本の服装(1)
手袋(1)
スパッツ/ゲーター(1)
登山靴(1)
ザック(1)
サイドバック(1)
トレッキングポール(1)
食料(2)
行動食(適量)
非常食(適量)
水筒・飲料(1)
GPS/地図(地形図)(1)
保険証(1)
携帯電話(1)
カメラ(1)
レインウェア(1)
エマージェンシーシート(1)
シェラフ(1)
シェラフカバー(1)
その他寝具(1)
コップ(1)
食器(1)
スプーン箸(1)
ヘッドライト(1)
防寒具(1)
|
共同装備 |
テント(1)
テントマット(1)
テントポール(1)
テントレインカバー(1)
ペグ(12)
ガスカートリッジ(1)
コッフェル(1)
ガスストーブ(1)
|
感想
今回は旭岳から白雲岳避難小屋・忠別岳避難小屋・ヒサゴ沼避難小屋を用いた大雪山縦走計画をしており、キャンプ指定地・避難小屋の利用をギリギリ前日まで検討していた結果、白雲岳避難小屋は通常通り運営するとの解釈でいました。しかし、念のため宿泊予定の申請を出してみたところ、例のテンプレート的なお断りメールが来てしまい断念することにしました。
この代案は大雪山縦走の前夜になって緊急で計画を作り直したため、かなり変わった登山計画になりましたが、これで大雪山のメインルートは全て踏破するものになりました。キーは天人峡温泉ルートで、登りには厳しそうなため下山で利用しました。特に雨天時に危険を伴うという情報が多かったので、雨天を危惧し続ける登山となりました。1泊2日の2人PTと、3泊4日+1日(予備日)の2人PTが合同で行動し、それぞれが楽しめる、行ってみたかったルートなど、目的が合致する山行計画を考慮する必要があり、ちょっと難しい話でした。
1日目(晴れ、風MAX2~3m/s)車両デポに協力して頂き、天人峡にデポしてからゆっくり昼にトムラウシに登り始めるという異例の登山です。短縮登山口は人気が高く、駐車場がパンパンになることを再確認させられました。ギリギリ駐車できましたが1台で行って本当に良かったです。駐車場で迎え入れのツアーガイドの車両が待機することもあります。登山を開始すると次々と下山してくる人達とすれ違うのですが、やはり単独行の人も多くて車両1人1台と考えるとナルホドなあーと思いました。カムイ天上を越えてコマドリ沢へ下り始めるとガイドツアー団体下山者とのスライドがピークを迎えます。15時コマドリ沢につく頃にはようやく下山者がいなくなる感じで、これがギリギリ無難な下山時間なのでしょう。しかし、この時間設定で17時半頃下山・林道を抜けて温泉に入り、札幌に帰ると24時になるのではと心配になります。コマドリ沢のから上がるとすぐ雪渓の沢形に花が綺麗で写真撮影が捗ります。ちょっと上がるとガレ場となりトラバースして前トム平までやや急登、ナキウサギの声は聞こえるものの姿は見えません。重い荷物で中々足が進みませんが、なんとかトムラウシ公園の手前まで行くと夕暮れの美しい逆光に光る花々が美しく、日中と異なって涼しげでこういう夕方登山もいいなあと思いました。チングルマはまだかなり咲いており、綿毛になる前にギリギリ間に合ったという感じでした。南沼の手前で少し先、200m程度の所でゆっくり歩くヒグマが見えて、動向を眺めたところ草を食べてはコチラを振り返ること十数回、徐々に互いに距離が開きお別れとなりました。南沼キャンプ指定地は満員で石だらけの場所にテントを1つ、狭い所にもう1つギリギリ張って、具だくさんの豚汁と焼きそばの夕食を作って堪能しました。
2日目(晴れ、風MAX3~4m/s)ご来光のトムラウシ山ですが、我々は間に合うワケもない時間にのんびり出発です。もともと日が出る瞬間を捉えたいという希望はありませんでした。山頂に着く前にゾロゾロと十数人が下山してくる傍ら、北海道分水嶺ルートで有名なガイド引率中の野村良太氏と遭遇し、少しだけ初めて会話できて、それから山頂にあがりました。登頂間際から日の光が見えており、下は雲海が広がり、山頂に上がると十分に上がった朝日を眺めながら1時間の朝食タイムです。その頃には最早ご来光登山組は全員下山、4人で山頂での朝食とまったり、最高のコーヒーブレイクでした。北沼に降りたところで2人は下山のため周回ルートへと別れました。今日の道のりは長く苦労が予想される化雲岳を目指しました。休み休み、1段ずつ岩山を下山して行き、天沼の横ではチングルマが咲き乱れる場面が多くて良かったです。そこから先は遥か遠くに見える化雲岳を目指して進む木道です。右側・ヒサゴ沼の方からガスが来ていたのでそちらの展望は無かった気がしますが、壮大な大雪山の縦走感のある登山道を堪能できました。化雲岳への登りはちょっと手応え有り、しかし天候に恵まれて良い風景が続きました。一番良かったのは化雲岳から五色岳方面へ降りてすぐの分岐周辺、広大な花畑で、トムラウシ公園よりもチングルマやコザクラが広がっていました。ここまで雪渓が遠くて水が取れなかったので寄り道になってでも雪渓を取りに歩きました。ところが、五色岳へ向かう途中に前にもあった大雪渓が残っており、ちょっと無駄な事をしたなと思いました。ようやく着いた五色岳で大休憩、そこからまだ7kmもある事に気付きました。ちょっと降りると五色ヶ原の広大な木道が素晴らしいものの、かなり廃れてきており木道横を歩かざるを得ない場面が多いのです。また、水場周辺には蚊が多くて苦労しました。沼ノ原が近付くと川辺の道、大雪渓が残っていて野営用に綺麗で冷たい水が取れました。五色の水場手前で泥で滑る急な傾斜、蚊も多くて酷く苦労、写真も動画も撮る余裕がなく、急いでそのまま沼ノ原へ登り返しました。木道が始まると雰囲気が一転、湿原特有の神秘的な最高の場所です。大沼に入ると無人、もしかしたら今日は他に誰もいないキャンプ場となるかもしれない・・・。未踏ルートを繋ぐため沼ノ原分岐まで往復してから風の当たらないクチャンベツ側の大沼入口にテントを張って、染まりきらず雲掛かる夕焼けを撮影・堪能して、翌日の好天を願いながら夜を迎えました。
3日目(雲〜雨、風MAX2~3m/s → 12m/s)朝起きると天気は最悪ではないものの、霧雨がテントを少し濡らします。どちらにしても行くしかありません。ここまできたら兎に角、ヒサゴ沼避難小屋に戻ってからどうするか考える他ないので、準備を早めて計画より早い6時過ぎに出発しました。昨日、体験済みの快適でない・・・蚊に刺され、泥壁を登る、五色の水場から五色ヶ原の木道までの道のりを気合いで一気にクリアして、ガスガスの木道を歩く頃には天気が少し良くなったのでレインウェア装備を解除しました。ところが朝露の笹掛かりの道が多く、ズボンが何度も濡れては乾くことを繰り返し、なんとか五色岳着。大沼で疲れが癒やされたせいか、予想より楽に登って来れました。順調に化雲岳周辺に戻る頃、急に雨風に晒されました。風速10m/s程度・小雨が服を濡らし続ける1時間で、いまさらレインパンツを着る余裕もなかったので、レインウェア上着だけで凌ぎました。2年前に雪渓が多すぎて嫌な印象だったので、今回は反対側・ヒサゴ沼へは遠回りの方、向かって右側ヒサゴのコルから行くルートを選んだのは失敗でガチガチの雪渓を下る必要があったし、北風が当たり続ける時間が長く、靴が完全に浸水してしまいました。途中、大量の雪渓水を3リットル取得してヒサゴ沼避難小屋へ向かうと、丁度テントを撤収して避難小屋に入る1組の夫婦らしき方と一緒になり、結局翌朝までこの2PTで戦々恐々として過ごすことになりました。ヒサゴ沼避難小屋は平和ですが、誰かが入ってくるかもしれないので2階に2PT、4人で居て色々と話をして翌日の行動について話し合い続けていました。天人峡ルートは歩いたことがなく、その夫婦が前日に登ってきたとき、コースタイム6時間なんて守れず、11時間かけて登ってきた苦労話を聞いて覚悟しなればならないと思いました。具体的には笹藪・ハイマツ漕ぎが結構あって、笹藪で足元が見えないのに穴があるとかなんとか・・・。モバイル通信ができないのでAMラジオの1時間おきの天気予報を聞くと、上川地方大雨洪水注意報がでたり、札幌の洪水警報が流れる度にヤバイかもしれないという思いが募ります。外に出てみると大した事がないのに、2Fは屋根が近いので雨風の音が強烈で、過剰にバチバチときます。朝4時には出発できるように早めに就寝、翌日の準備・作戦検討は十分にできました。
4日目(雨・風MAX10~12m/s)昨夜は思ったより雨が降らなかった印象でした。(眠っていた間はわからないのに)外に出てみると、濡れは濃霧によるもので雨が弱く早めに出発することができそうで、先に出発させてもらいました。私としてはまず化雲岳周辺の雨風をクリアできるのか?下山中に雨で増水した、水の流れる登山道はどの程度のリスクがあるのか?の2点がずっと心残りでした。もう2名はレインウェアナシで行くとの話でしたが、我々はとりあえずレインウェアフル装備で出発すると、右回りでヒサゴ沼からちょっと上がり始めたところから雨が降り、山陰から抜けると強めの風(8m/s程度か)に雨打たれました。何とか行けそうな感じ、co1900m当たり・ヒサゴ沼分岐あたりから北風の向かい風に立ち向かいます。時々12m/s近い風ですが、その程度だとザックレインカバーが引き剥がされる程度で、問題はありませんでした。化雲岳の岩陰でザックレインカバーを締め直して、風が緩んだ瞬間を突いて小化雲岳方面の縦走路を急ぎます。予想していた通り、小化雲岳の横を過ぎるまで2km以上、向かい風の雨風が当たり続けました。ハイマツ帯に入ると無風、数回休憩が取れて良かったです。流石の夏山、冬と違ってかなりマシです。ポン化雲岳横にあるポン沼周辺は話に聞いたとおり、地平線の彼方まで広がるチングルマの花畑(ガスで奥まで見えないんですけどね)雨に打たれつつも一応堪能してから、時折、ハイマツか軽く掛かった漕ぎで降りて行きます。登山道は水溜まりが多いですが、元々雨に打たれているし靴は濡れているので沢登り(沢下り)に近い楽しさです。・1664あたりかな?登山道は川の様で、水溜まり不可避な場面が何十回と現れますが、超低リスクな段差少なめの緩やかで優しい沢下りになります。第二公園というのがどこだったのか解らないまま、恐らく湿原の雰囲気が現れた所から第一公園が近付くまで似た様な感じで、足の疲労感が全くない下山が楽しめました。第一公園直前で水の流れる泥壁を1メートルくらい降りる場面がちょっと危なく、そこをすぎると神秘的な木道とガスに包み込まれた湿原歩きでは、木道がツルツルなのに朽ちて、変に傾いているせいで1〜2回転倒しかけました。問題視していた第一公園の湿原が終わる・1317を越えて、下りが始まると普通の森の中の夏道で、かなり長く感じました。蜂には永遠とまとわりつかれるし、一気に足・足裏に疲労が来て、こりゃ登るの大変だなぁと思いました。凄まじい滝が横目でチラチラ見えたあと、展望の少ない2時間の歩きの末、天人峡温泉登山口に到着、天人峡の足湯を見つけて足を休めたあと、すぐ近くのしきしま荘を覗くとタイミングよく12時過ぎに日帰り温泉の一番風呂に入る事ができて、4日間の疲れを綺麗に落とす事ができました。(汚れか・・・?)
これで大雪山は一段落がついた気がして、来年はどこを歩こうか?また新しいルートを行くことを考えることになりそうです。写真は多すぎてコメントを入れきるのに疲れてしまいました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する