TJAR南アルプスのつまみ食い
- GPS
- 29:37
- 距離
- 125km
- 登り
- 9,353m
- 下り
- 8,889m
コースタイム
- 山行
- 10:49
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 11:01
- 山行
- 8:29
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 9:03
- 山行
- 8:49
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 10:10
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
ザック
着替え
レインウェア
ウルトラライトダウン
バッテリー
日焼け止め
エマージェンシーブランケット
携帯トイレ
その他小物(歯ブラシや耳栓など)
スマホ
財布
ヘッデン
非常食(菓子パン)100g程度
行動食300g程度
|
---|---|
備考 | 水(ソフトフラスク)はザックの上の方に横置きにしたほうが安定するし背中が痛くならない。 装備重量は水と食料以外で3.1kg, 水はmax2l, 食料400gで合計5.5kg。 |
感想
前回来たときにガスっていて何も見えなかった北岳・間ノ岳・塩見・荒川のうち後半の2座をリベンジすることにした。折角なので一部TJARのルートで行くことに。今回の予定ルートは駒ヶ根→市野瀬→仙丈ヶ岳→塩見岳→前岳(ここまでTJARルート)→悪沢岳→二軒小屋→椹島。
宿は1日目両俣小屋(予約不要)、2日目三伏小屋(予約済)、3日目椹島ロッジ(予約済)。
1日目
5時に駒ヶ根を出発してまずは市野瀬までのロード区間を走る。順調に行けば2時間半くらいで行ける見込みなのだが早速トラブル発生。なんと中沢峠が全面通行止めになっており、歩行者もダメっぽい雰囲気だったので仕方なく引き返した。
取り敢えず引き返したが迂回路はない。そんな道を軽々しく全面通行止めにするなよ、少なくとも歩行者くらい通せよという気しかしないがそう言っても始まらないので代替案を考える。google map上に迂回路はないが近くに戸倉山とかいう山があるらしく、登山道を調べてみるとどうやらこいつを登れば市野瀬に行けるようだ。初日の宿は仙丈小屋が取れず両俣小屋を予定しているので15時に着かないと夕食抜きになる。なので市野瀬には8時半、最悪9時には着きたい。幸い走りやすい山だったのでサクッと越えて9時前に下山してそのまま突っ走って市野瀬到着は9:20くらい。強行するかどうか微妙なラインだ。登りを標準ペースの3倍速で刻んで13時前に仙丈を越えられればギリギリなんとかなりそう。
というわけで序盤からガンガン飛ばしていき、ほぼ3倍速で刻んで行けていたのだが山頂まであとひと踏ん張りのところでスッと力が入らなくなった。1時間ごとに行動食を一口ずつ補給していたがハンガーノックは防げなかった。獲得標高はこの時点で4000m弱。南アルプスの女王の肩にもたれかかって休んでいたらそれまで山頂付近にかかっていたガスが取れてさっと明るくなり、ちょうどよい暖かさで本気で寝そうだった。20分は休んだだろうか、全身に血が巡ってくるのを感じて行動を再開したが流石に15時着は絶望的だ。でも16時には着けそうだし1食くらい非常食で代用しても死にはしない。というかTJAR戦士はそんな感じで行動してるわけだしこっちはちゃんと小屋の暖かい布団で寝られる。十分だ。
仙丈を通過して大仙丈を越えたあたりで午後の日差しを浴びて白く輝く貴公子(甲斐駒)が雲の合間から姿を現した。素晴らしい景色を堪能したあとは樹林帯に入り木と格闘しながら(一度枝が鎖骨に直撃した)小屋に下りて一日目なんとか終了。予報が外れて夕方も雨が降らなかったのが救いだった。
2日目
前回走ったときは北荒川岳の登りとその先の北俣分岐への急登がキツかったと記憶しているので覚悟して進む。前日のダメージが残っていて得意なはずの登りですぐに息が上がる。午後から天気が崩れる予報なので蝙蝠岳に寄ったとしても塩見岳を正午に通過したい。熊ノ平でmaxまで給水して核心部に挑む。
北荒川岳の山頂は今回も電波が入ったので翌日の天気予報をげっとして次に進む。北俣分岐への急登は前回と違って塩見岳の全容を見たあとなのでそれほど苦にならなかった。天気が良いとなんとなく行けそうな気持ちになる。
蝙蝠岳に寄って塩見岳を別の角度から眺めていたら他の山にガスがかかり、塩見岳の真上にもうっすら雲が湧いてきたのであまり休憩せずに塩見岳に向かう。正午過ぎに着いてなんとか晴れてる塩見岳をげっと。その先の鎖場を通過して三伏小屋に向かう途中で振り返ったら山頂は雲の中だった。結構ギリギリだった模様。この日も結局雨は降らず、夕食後に外に出たら林の中に夕焼けが見えた。
3日目
この日の予報も午前晴れで午後から雨。午後は前日よりも大気の状態が不安定になるとのこと。12時下山を目指すべく予定を少し早めて4時半に出発し、この日の朝食会場は小屋からちょっと登った先の烏帽子岳。ご来光を拝みながら朝食を済ませて小河内岳へ。山頂付近に小屋があるので遠くからでも判別できる。少し行った先で小河内岳にヘリが飛んでいくのが見えた。ヘリからだとこの山域はどう見えるのだろう。
高山裏避難小屋の先の水場でmaxまで給水し、この日の一番の登りに進む。前岳までの急登は前回経験していて心構えができていたので適正ペースで最後まで行けた。前回と違って視界がはっきりしていたが前岳直前のヤセ尾根はやっぱり怖い。ハイマツが邪魔だけどこれがないと崩落が早まるのだろう。すれ違いができるポイントもほぼないが幸い今回も誰にも会わずに通過できた。
予定通り9時半に悪沢岳に到着し、仙丈からの縦走路を目で辿ってみる。雄大な景色はそれだけで魅力があるが、そこに意味付けがなされると達成感と相まってより幸せな気持ちになれる。名残惜しいが周囲の山々から湧き上がる雲の勢いが強く、予報どおり天候が荒れるのが早そうなので午前中の下山を目指すべく先へ進む。
千枚岳から二軒小屋に下りるルートは明瞭だがだいぶ荒れている。具体的には踏んだ感触が普通の登山道の迷い道レベル。石ころ、落ち葉、枯れ枝などが積もっていて柔らかい。崩落気味の箇所もあるがきちんとロープが張ってあったり、迷いそうなところにはかなり新しいピンクリボンが付いていたりするので一応整備はされているようだ。樹林帯に入ってからはかなり走りやすいトレイルになっているが、二軒小屋が見えてからの最後の下りのガレ場は崩れやすく、落ち葉の積もった斜面は滑りやすく歩きにくい。この区間は誰にも会わなかったし後半やたら蜘蛛の巣が多かったので二軒小屋が一般営業しなくなった2019年以降は利用者が相当少ないと思われる。ではなんでそんな廃道みたいなルートをわざわざ選んだかというと田代ダムというダムカード入手難易度がクソ高いダムがあるからである。田代ダムは公共交通機関でアクセスするのは非常に困難で、この機を逃すわけにはいかないということで午前中に下山して田代ダムに寄り、絶賛工事中で大型ダンプカーが行き交う幅の広いロード区間を10kmほど走って椹島着。13時前に着いたのでカレーを食べて暇つぶしに赤石ダムまでひとっ走りして3日目終了。結局雨は全く降らなかった。この時間に着けるならそのまま白樺荘まで走ってそっちに泊まりたかったが完全予約制なのでそうもいかない。
翌日は畑薙第一ダムまでバスで移動してそこから白樺荘、井川ダムを経由して(ここまでTJARルート)ダムカードを貰いつつ接岨峡温泉まで走り、ひとっ風呂浴びて奥大井湖上駅から長島ダムまで鉄道、長島ダムでダムカード貰って一休みしてバスで千頭駅、代行バスと鉄道を乗り継いで帰宅。この日は首都圏は土砂降りだったらしいが自分のところは代行バスに乗ってる間に夕立ちみたいのが来た以外ずっと青空が見えていた。道中で前から気になっていた静岡のさわやかに寄ってハンバーグをいただいた。人気店だけあって味も食感も洗練されていて美味しかった。ご馳走様でした。
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