赤岳・横岳・硫黄岳(行者小屋テン泊) 厳冬期とは思えない好天山行
- GPS
- 29:35
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 2,003m
- 下り
- 1,996m
コースタイム
- 山行
- 4:03
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 4:30
- 山行
- 7:16
- 休憩
- 4:01
- 合計
- 11:17
天候 | 20日 曇り時々晴れ 21日 晴れ 稜線部で微風 20日テン泊、テント内で夜半は−10度 21日は好天で殆ど風なし、アウター脱いでも汗ばむくらいの陽気。 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車券でコーヒーのサービスあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸口(八ヶ岳山荘)ー(北沢ルート)−赤岳鉱泉−行者小屋 ・美濃戸口から美濃戸、堰堤広場までは車道を進む ・堰堤広場から赤岳鉱泉、行者小屋まではアップダウンの少ない林間のルート ・この間はチェーンアイゼンを利用 行者小屋−地蔵の頭 ・行者小屋からはアイゼン、ピッケル、ヘルメットを装備 ・前半は林間の登り、森林限界を越えた後は階段は雪に埋もれているが、クサリは出ているので、危なそうな場所はクサリを利用して登る。 ・地蔵の頭直下のナイフリッジはリッジの先端にトレースはあるが、その下にあるトラバースのトレースを利用。 リッジ先端のトレースを付けた人のバランス感覚にびっくり... ・危険個所は地蔵の頭直下のナイフリッジ、他は危なそうなところはクサリが出ている。 地蔵の頭−赤岳山頂(往復) ・雪面の急登、トレースも明確で、雪面も締まっているので登りやすい。 ・但し、転倒即滑落となる可能性があるので注意。 地蔵の頭ー横岳 ・日の岳ルンゼの急登、トラバースはしっかりとしたトレースができていて登りやすい状態になっていた。 ・ここも滑り落ちると、どこまでも落ちていきそうな場所なので注意! ・鉾岳は西側を回り込むように進む。最初は岩場、途中から雪面のトラバース。 ・雪面のトラバースも西斜面で雪が締まっていたのでアイゼンを効かせながら進む。ここも滑落注意箇所! ・鉾岳を過ぎると横岳までの間の注意箇所は終わり、再び東側に出て石尊峰、三叉峰を過ぎると横岳に到着。 横岳−硫黄岳 ・横岳直下の階段の取付きと、その後のカニの横ばいが注意箇所 ・階段は下りで利用する際、最初に足をかけるところで注意。階段を下ると直ぐに西側に出てクサリのトラバース。その岩場を越えて東側に出ると今回はしっかりとしたトラバースのトレースができていたので、それを利用。 ・横岳直下の難所もコンディションが良く、あっさりと通り過ぎる。その後は大タルミまで緩やかな下り。 ・強風地帯の大タルミも今回は殆ど無風。大タルミから硫黄岳の登り返しでは日差しもあり暑いくらいの陽気。 硫黄岳−赤岩の頭−赤岳鉱泉−行者小屋 ・硫黄岳から赤岩の頭までは緩やかな下り。 ・赤岩の頭からは急斜面の下り。気温が上がってきたせいか、雪が緩くなり、アイゼンに雪がくっついて滑りやすい状態になる。 ・樹林帯にはいると後は林間のルートを赤岳鉱泉を経て行者小屋へ戻る。 ・赤岳鉱泉までの林間ルートはいたるところにショートカットができている。ルートによっては誤った方向に進む登り返すことになるルートもあるので、ショートカットを使うときは注意。 行者小屋−(南沢ルート)−美濃戸−美濃戸口 ・行者小屋からの帰路はチェーンスパイクを利用。 ・美濃戸までは林間ののんびりとしたハイキングコース、美濃戸からは車道を進む 今回のルートでの注意箇所は、 ◎地蔵の頭直下のナイフリッジ ◎日の岳ルンゼの登り ◎鉾岳のトラバース ◎横岳直下のカニの横ばい ただ、コンディションが良かったため危ないという感じもなく、あっさりと通過。 悪天時、積雪状況によってはシビアな状況になり、転倒即滑落、大怪我になりかねない場所なので要注意! |
写真
装備
個人装備 |
ザック 1 50L
ストック 1
ピッケル 1
アイゼン 1
ヘルメット 1
ヘッドランプ 1
ストーブ 1
カートリッジ 1
ライター 1
コッヘル 1
カトラリー 1
水筒 2 0.5L(保温)+1L
食糧 5
行動食
ダウンジャケット 1
Tシャツ 1 予備
靴下 1 予備
グローブ 1
タオル 1
地図 1 山と高原地図
コンパス 1
GPS 1
テント 1 冬用
テントマット 1
シュラフ 1 冬用
ランタン 1
予備電池 単3×2・単4×4
エマージェンシーシート 1
ファーストエイドキット 1
携帯電話 1
健康保険証/運転免許証 1
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感想
昨年の12月末以来、2015年初めての赤岳。
事前の天気予報ではコンディションは良好、期待感大きく出発。
20日はいつもよりゆっくりとスタート。
今回は行者小屋テント泊なので11時に八ヶ岳山荘を出発するが、平日の仕事の疲労感と寝不足、テン泊の重装備でペースがなかなか上がらない。曇ってはいるが風もなく、比較的暖かだったのが救い。
北沢ルートのハイキングコースをゆっくりと進む。ほぼコースタイム通りで15時30分に目的地の行者小屋に到着。
平日ということもありテントサイトは、混み合っていることもなくゆとりを持って設営。
夕方になると雲も抜け始め、明日の天気は良さそうな予感。18時には夕食を済ませ、体調回復と睡眠不足解消のため早めに就寝。
夜半の気温は−10度だったが、この時期としては寒くない方か?時々結露が凍った霜が降ってくるが、シュラフの中は暖かく、寒さで目が覚めるということはなかった。
翌日は4時起床、朝食、準備を済ませ、日の出前の5時にスタート。
登りは地蔵尾根からヘッデンの明かりを頼りに登り始める。急登だが雪は締まっていて登りやすい。樹林帯を越えると階段は雪に埋もれているが、危なそうな場所はクサリが出ているので安心。
本日、地蔵尾根一番乗りだったらしく途中風でトレースが消えかかっているところもあったが、ステップをきりながら登っていく。
地蔵尾根核心部の地蔵の頭直下のナイフリッジ、リッジの先端にトレースができているものの、殆ど片足幅くらいしかない。このトレースを付けた人のバランス感覚に只々関心。
さすがにこれを渡る勇気はないので、少し下にできていたトラバースのトレースを利用。
日の出前に地蔵の頭に到着、地蔵の頭でご来光を堪能。
日の出を楽しんだ後は赤岳山頂へ。
週末とはいえ早朝のせいか日は少ない。山頂間近で「今なら独り占めですよ」と声をかけられた方は昨年末、展望荘で同室だった方、思わぬ偶然にびっくり。
山頂は晴天の中、風も穏やか。
八ヶ岳の山々から北、中央、南アルプス、富士山、奥秩父、浅間と360度の大パノラマ。
冬場の澄んだ空気のせいか、いつもより山々が近くに見える。
しばらく山頂からの景色を堪能した後は、横岳、硫黄岳への縦走ルートにスタート。
最初の核心部、日の岳ルンゼ...
しっかりとしたトレースがついていて特に危なげなく通過。
その次の鉾岳のトラバース...
西斜面のせいか雪面が締まっていてアイゼンが良くきく。
石尊峰で景色を楽しみ、三叉峰を越えて横岳に到着。
もっとシビアな状況を予想していたが、良すぎるコースコンディションに正直拍子抜け...
とはいえ、快晴微風という快適な陽気で横岳山頂で少し長めの休憩。
コーヒー飲みながら、腹ごしらえをして、景色を楽しみ... 至福の時間。
横岳でゆっくり休んだ後は、硫黄岳へ。
まずは横岳直下のカニの横ばい...
最初の階段の取付きが少々気を使ったが、西側のクサリ場も、東側のトラバースも夏道をコンディションは変わらず、ここでもあっさりと通過。
その後の大タルミの強風地帯でも、風はなく横岳で着込んだアウター、バラクラバは全く不要。日差しのせいで暑いくらい。硫黄岳山荘で直ぐに脱ぐことに。
大タルミから登り返して硫黄岳に到着。
広い山頂から通ってきたルートを一望。テントの撤収や帰り時間の制約がなければ昼寝をしたいくらいのポカポカ陽気。
メインイベントの赤岳から硫黄岳への縦走を終え、赤岳鉱泉を経て、行者小屋へ戻る。
13時前には行者小屋に到着、テントを撤収し昼食を済ませ14時30分に南沢ルートから帰路につく。
アップダウンの少ないルートをのんびり進み16時30分、無事八ヶ岳山荘に到着。
2015年初赤岳は天気、コースコンディションともに恵まれ、2月の厳冬期とは思えない快適過ぎるくらいの山行。
2014年は6回登っている赤岳、今年は何回くらい登るのか?とりあえずあと3回は登って、通算20回の大台越えが目標か?
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