【筑摩郡の山】岩殿山・麻績川支流〜池沢
- GPS
- 07:31
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 664m
- 下り
- 649m
コースタイム
- 山行
- 7:06
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 7:31
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
上りのゴルジュ高巻きの下りに二度、下り沢のゴルジュの側壁降りに一回懸垂下降 |
その他周辺情報 | テンホウ穂高店の担々麺餃子ミニカツ丼セット |
写真
装備
個人装備 |
ハーネス+メットフェルト地下足袋
シュリンゲ+ビナ+確保器
防寒具
カッパ
シュラフカバー
小マット
水筒
その他沢個人基本装備(ナイフや灯り地図磁石)
|
---|---|
共同装備 |
ツエルト
ノコ
焚き火セット
ザイル8mm×20m
小鍋
|
感想
日帰り日程のみでも、手持ちの計画をスッと出す松。しかもまだ未踏の信州ふるさと120山の岩殿山だ。地形図を見れば完全に断層起源と思われるマッスグ谷。しかも犀川と麻績・筑北盆地に挟まれた地味な山域の上、よく見ると廃村跡が2つある。
手持ちの資料で調べると、京ヶ倉の山稜が日岐大城だった16世紀に、岩殿山の北方稜線にも仁熊城があり、その2つの山稜をつなぐ2つの廃村跡は、戦国時代起源なのではなかろうか。夏道からでも修験コースがあって興味深い岩殿山だが、今回は完全に独自ルートから。何が出ることやら。
松は前日のヤマのあと下山ポイントにて泊まりそこに車をデポ。米は6時に到着。入山ポイントまで行き、廃れ林道を進む。廃屋数件のあと入渓。水少ねえ!地形図通りマッスグな沢で、車が走れそうだ。美観というほどでもない。新第三紀層の砂礫岩層で右岸側には傾斜80度くらいの層理面が露出していることが多い。
丸山の廃村跡は興味はあったが寄り道はやめて山頂への沢に入る。時々ゴルジュ風に狭いのだが水ではなく倒木を泳ぐことになる。巨岩の迷路も詰まっていて、パズルを解きながら前進する。標高700くらいで行けないチョック滝(水なし)ゴルジュを右岸をまく。かなりの急傾斜と寂しいブッシュ。二度懸垂で沢に降りる。ザイルは20mなので。
稜線に上がると北方からの道を少し使う。この道も結構安全とは言えない罠が多い。山頂は展望なし。少し戻ると聖岳や四阿屋山、白馬なんかも見えた。狭くて良い山頂だけど展望はない。南西面を下って沢へ。岩盤の急滝の連続で、巻いたりへつったり滑ったりして下る。結構ブッシュも寂しくて危ない所多し。地下足袋の指をギリギリめり込ませて落下を耐えるシーンが連発する。ノーザイルぎりぎりのポイント多し。最後の大滝は側面の泥壁が途中で岩盤になり、懸垂下降する。20mザイル持っていてよかった。道迷いで尾根を外して沢に降りてしまって遭難死するのはこんな沢だろう。
横尾峠への林道に上がって、道を下る。池沢集落を通る。村の設置した過去の炭鉱や鉱山の案内板がある。車を回収して、テンホウ穂高町店で担々麺+餃子+ミニカツ丼をガツガツ食べる。午後三時すぎでもやっていて食べたいだけ食べさす良い店だ。明科駅前の三好屋は、残念ながらタイムアウトだった。
今年の夏は暑かったねえなどと話す。近況、仕事のこと、カレー弁当や玄米のことなども。誰にも合わない静かな山で、地図読みしてルート探して、ピンチを感じて動悸も上げて、良い一日だった。
国土地理院の五万図幅『信濃池田』には私にとり、どうしても登りたい沢が四本あった。
「中房川支流深沢右俣」から有明山へは2017年9月末に、「乳川谷」から餓鬼岳へは2018年7月に溯って内容あるそれぞれの登路に満足した。
私の登山の基調の一つに、地図上の不思議地形の踏査が挙がる。今週末の二本の沢登りは正にその地形図上の興味から湧いた計画である。「えっ? ココ、現地はどーなってるの?」 二本の岩塔に挟まれた後に岩記号が連なる「天満沢」、そして断層由来であろう“まっつぐ”な「麻績川左岸支流」から岩殿山へ。共に見せ場もあって、岐阜からわざわざガソリン焚いて出掛けた甲斐のある山行と成せた。
ただ、美しさはなく、デリケートな上り下りもあって一般にはお勧めしかねる。“直線”から逸れると途端に悪くなる。個人的にはシュッとしたラインを引けて、大いに満足した。
【追】もう一本、行ってみたい沢を見つけた!
【追々記】ああっ、その沢が何故か10月に登られてシマッタ! なんで?
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する