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Yamareco

記録ID: 5979946
全員に公開
アルパインクライミング
槍・穂高・乗鞍

奥穂高岳南稜

2023年09月24日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
09:40
距離
10.9km
登り
1,692m
下り
1,689m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:19
休憩
2:19
合計
9:38
距離 10.9km 登り 1,692m 下り 1,699m
5:18
5:19
8
5:27
5:28
57
6:25
6:58
32
7:30
7:37
43
8:20
8:58
20
9:18
9:19
7
9:26
9:42
11
9:53
10:00
57
10:57
11:19
48
12:07
12:10
7
12:17
12:18
13
12:31
12:37
7
12:44
28
13:12
13:13
37
13:50
4
13:54
13:55
19
14:25
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2023年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
コース状況/
危険箇所等
当該コースは一般登山道ではありません。
撤退を視野に入れ、最低限、危険箇所を安全に下降するギア・技術を持たざる者は安易に踏み込むべきではありません。

今回のルート状で藪漕ぎと呼べる箇所は一切ありませんでした。
以下にルート上でやや難度のある岩場の登攀およびその他留意点を列挙。
・下部の小滝のチムニー登攀※ステミングでクリアしました。
・三叉路ルンゼの選択※事前情報から右ルンゼは酷い藪漕ぎのようだったので、今回は中央ルンゼを選択。
・中央ルンゼからスラブ帯を巻いた先の岩壁登攀※右ルンゼを選択した場合は岩場の登攀はパスできるかもしれません。
・トリコニー喫のチムニー通過直後の岩塔登攀。※これを登らなくとも巻けるようです。
・トリコニー曲からの下降

上高地から約2時間かけて岳沢小屋へ。もう疲れてしまいました。薄手のシェルでは役不足なほど、かなり肌寒かったです。
2023年09月24日 06:16撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 6:16
上高地から約2時間かけて岳沢小屋へ。もう疲れてしまいました。薄手のシェルでは役不足なほど、かなり肌寒かったです。
少し休憩して取付きへ向かいます。テン場を抜けるだけ抜き、途中から枯れ沢へ降りてゴーロ歩きです。
2023年09月24日 07:04撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:04
少し休憩して取付きへ向かいます。テン場を抜けるだけ抜き、途中から枯れ沢へ降りてゴーロ歩きです。
雪渓もわずかになってます
2023年09月24日 07:20撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:20
雪渓もわずかになってます
見事な柱状節理。左から取付きますが、かなりザレてます。
2023年09月24日 07:24撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:24
見事な柱状節理。左から取付きますが、かなりザレてます。
幾つかの小滝を越えていきます
2023年09月24日 07:39撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:39
幾つかの小滝を越えていきます
下部は酷いガレで歩き難いです
2023年09月24日 07:39撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:39
下部は酷いガレで歩き難いです
下部小滝群のうち、おそらく核心部のチムニー。ステミングで登りました。右壁のクラック沿いにはハーケンが打ってあり、一目で傷んだスリングが掛かってましたが、当然これを使うのは論外です。
2023年09月24日 07:40撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 7:40
下部小滝群のうち、おそらく核心部のチムニー。ステミングで登りました。右壁のクラック沿いにはハーケンが打ってあり、一目で傷んだスリングが掛かってましたが、当然これを使うのは論外です。
小滝を越えるとルンゼの三叉路に到着。見た目も明瞭な中央ルンゼを選択しました。
2023年09月24日 07:51撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:51
小滝を越えるとルンゼの三叉路に到着。見た目も明瞭な中央ルンゼを選択しました。
後ろを振り向くと快晴を期待できそうな展望
2023年09月24日 07:51撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 7:51
後ろを振り向くと快晴を期待できそうな展望
急ですが、乾いているので快適に登れます。
2023年09月24日 07:52撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 7:52
急ですが、乾いているので快適に登れます。
見た目より急ですが、手足ともに豊富で問題なし。
2023年09月24日 08:01撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:01
見た目より急ですが、手足ともに豊富で問題なし。
下部のスラブ帯へ到着しました。ここまで藪漕ぎは一切ありませんでした。
2023年09月24日 08:19撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:19
下部のスラブ帯へ到着しました。ここまで藪漕ぎは一切ありませんでした。
スラブの岩壁へぶつかると、右側の明瞭な踏み跡を追って急な痩せ尾根を巻き上がっていきます
2023年09月24日 08:24撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:24
スラブの岩壁へぶつかると、右側の明瞭な踏み跡を追って急な痩せ尾根を巻き上がっていきます
すると上部でまたしても岩壁に阻まれるので、岩壁を巻くように右へ着いた踏み跡を追って少し進むと...
2023年09月24日 08:33撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 8:33
すると上部でまたしても岩壁に阻まれるので、岩壁を巻くように右へ着いた踏み跡を追って少し進むと...
下方に延びたハイ松の枝に手掛かりとなるスリングが巻き付けてある3mほどのクラックあり。登れそうですが被さるように上部で邪魔をしているハイ松を嫌ってさらに右へ移動。
2023年09月24日 08:42撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 8:42
下方に延びたハイ松の枝に手掛かりとなるスリングが巻き付けてある3mほどのクラックあり。登れそうですが被さるように上部で邪魔をしているハイ松を嫌ってさらに右へ移動。
こちらの凹角はといえば
2023年09月24日 08:42撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:42
こちらの凹角はといえば
まあ行けないことはないですが、こちらも上部の密なハイ松がちょっと嫌な感じ
2023年09月24日 08:43撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:43
まあ行けないことはないですが、こちらも上部の密なハイ松がちょっと嫌な感じ
そして更に右へ移動。こちらは一層急で右は切れ落ちてますが、上部はすっきりとしており(そのように見える)、出だしは細かいですがこれまでのなかで最も登路に適しているようなので、これを選択。ここにも古びたスリングが掛かった残置ハーケンあり(※当然このスリングに命を預けるのは論外)
2023年09月24日 08:43撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 8:43
そして更に右へ移動。こちらは一層急で右は切れ落ちてますが、上部はすっきりとしており(そのように見える)、出だしは細かいですがこれまでのなかで最も登路に適しているようなので、これを選択。ここにも古びたスリングが掛かった残置ハーケンあり(※当然このスリングに命を預けるのは論外)
ワンポイントの岩場を越えて下部を撮影
2023年09月24日 08:57撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:57
ワンポイントの岩場を越えて下部を撮影
上を見上げるとトリコニ―は目の前に。ちなみにハイ松の海ですが、登路は明確に切られており、終始藪漕ぎのレベルではありません。
2023年09月24日 08:54撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 8:54
上を見上げるとトリコニ―は目の前に。ちなみにハイ松の海ですが、登路は明確に切られており、終始藪漕ぎのレベルではありません。
同上
2023年09月24日 08:57撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 8:57
同上
絶景です
2023年09月24日 09:10撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:10
絶景です
とにかく巻かずに稜線通しに直登していきます
2023年09月24日 09:12撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:12
とにかく巻かずに稜線通しに直登していきます
モノリス岩と霞沢岳
2023年09月24日 09:25撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 9:25
モノリス岩と霞沢岳
トリコニー喫。このチムニーの中に入り、突き当りを右へ折れると登路が見つかり、自然に上部へ導かれます。
2023年09月24日 09:28撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 9:28
トリコニー喫。このチムニーの中に入り、突き当りを右へ折れると登路が見つかり、自然に上部へ導かれます。
更に稜線通しで進みと、このスリングが巻かれた残置ハーケンが打たれたクラックに沿って一登りで稜線に飛び出します。ここは上部がしょっぱいので、右手は小さなカチ、右足はスメアで左のカンテのスタンスを活用すると攻略できます(検法
2023年09月24日 09:31撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 9:31
更に稜線通しで進みと、このスリングが巻かれた残置ハーケンが打たれたクラックに沿って一登りで稜線に飛び出します。ここは上部がしょっぱいので、右手は小さなカチ、右足はスメアで左のカンテのスタンスを活用すると攻略できます(検法
トリコニー喫を越えて
2023年09月24日 09:31撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:31
トリコニー喫を越えて
大迫力の岩峰群。快晴で良かった!
2023年09月24日 09:39撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 9:39
大迫力の岩峰群。快晴で良かった!
2023年09月24日 09:39撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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2023年09月24日 09:40撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:40
2023年09月24日 09:40撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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トリコニー曲へ続くリッジ
2023年09月24日 09:42撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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トリコニー曲へ続くリッジ
このナイフリッジもインパクト大
2023年09月24日 09:42撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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このナイフリッジもインパクト大
トリコニー曲
2023年09月24日 09:42撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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トリコニー曲
2023年09月24日 09:43撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:43
北穂東稜のゴジラの背に似ている岩稜歩き。見た目より容易
2023年09月24日 09:47撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:47
北穂東稜のゴジラの背に似ている岩稜歩き。見た目より容易
2023年09月24日 09:51撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:51
トリコニ―景。こちらは登路から離れているのでパスします。
2023年09月24日 09:52撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 9:52
トリコニ―景。こちらは登路から離れているのでパスします。
トリコニーを振り返る。左から喫曲景
2023年09月24日 09:55撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 9:55
トリコニーを振り返る。左から喫曲景
このギャップも手前からクライムダウンします。
2023年09月24日 10:03撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:03
このギャップも手前からクライムダウンします。
2023年09月24日 10:06撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:06
2023年09月24日 10:08撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:08
通過してきた岩峰群
2023年09月24日 10:10撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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通過してきた岩峰群
2023年09月24日 10:24撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:24
この残置スリングがある箇所からクライムダウンしました。
2023年09月24日 10:29撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 10:29
この残置スリングがある箇所からクライムダウンしました。
見上げると懸垂支点も見えました。
2023年09月24日 10:29撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:29
見上げると懸垂支点も見えました。
ナイフリッジの最終地点。たまたまクライムダウンできましたが、バリエーションルートに踏み入るなら万が一の時の為ロープ、ガチャ類携帯は常識)
2023年09月24日 10:32撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 10:32
ナイフリッジの最終地点。たまたまクライムダウンできましたが、バリエーションルートに踏み入るなら万が一の時の為ロープ、ガチャ類携帯は常識)
あとは南稜の頭に向けてガレ場を詰めていくのみ
2023年09月24日 10:37撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 10:37
あとは南稜の頭に向けてガレ場を詰めていくのみ
あと一登りで南稜の頭へ到達
2023年09月24日 10:47撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:47
あと一登りで南稜の頭へ到達
奥穂山頂に人だかりが見えます
2023年09月24日 10:48撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 10:48
奥穂山頂に人だかりが見えます
ようやく南稜の頭へ。
2023年09月24日 10:49撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 10:49
ようやく南稜の頭へ。
登頂。前穂からの登山者に撮ってもらいました。
2023年09月24日 10:59撮影 by  SC-03L, samsung
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9/24 10:59
登頂。前穂からの登山者に撮ってもらいました。
北穂から槍へ繋がる大キレット。
2023年09月24日 11:08撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 11:08
北穂から槍へ繋がる大キレット。
涸沢を俯瞰
2023年09月24日 11:08撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 11:08
涸沢を俯瞰
前穂北尾根
2023年09月24日 11:33撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
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9/24 11:33
前穂北尾根
紀美子平から岳沢へ下降します。
2023年09月24日 11:59撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 11:59
紀美子平から岳沢へ下降します。
岳沢登山口へ帰還しました。
2023年09月24日 14:04撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
9/24 14:04
岳沢登山口へ帰還しました。
撮影機器:

装備

個人装備
ロープ(20m) スリング タイブロック 確保器等

感想

奥穂高岳南陵はウェルター・ウェストンと上條嘉門次が1912年8月に初登したルートとして、明神岳東稜と併せていずれは登ってみたいと候補に入れていたルートでした。
これらは積雪期を狙っていましたが、なんとなく時期を逸して数年が経過してしまい、気づけば時期の拘りも無くなっていました。
自宅から上高地はかなりの遠征になるので、出来れば一回の訪問で当該2ルートを歩ききってしまいたいと考えていた折、今回たまたま天気が良さそうだったので、勢いで計画しました。
結果、どちらもロープを出すほどの難易度ではなかったのが少し残念な点ではありますが、それを打ち消すほどの当初の期待値を遥かに上回る南稜の大展望に大満足の山行となりました。

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アルパインクライミング 槍・穂高・乗鞍 [2日]
奥穂高岳南稜(重太郎新道から下山)
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
5/5
体力レベル
4/5

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