オロフレ山〜徳舜瞥山縦走のはずが
- GPS
- 56:00
- 距離
- 40.0km
- 登り
- 1,995m
- 下り
- 1,943m
コースタイム
15日:6:05 C1発ー8:17 1071.4Pー13:53 1250Pー15:28ホロホロ山直下引き返し地点ー17:52 標高770m附近の林道上C2
16日:5:35 C2発ー7:46道道86号線近くに縦走装備デポ8:18ー11:06ホロホロ峠ー13:14三階滝公園ー13:54徳舜瞥岳登山口デポ車回収
天候 | 1日目:晴れのち曇り 2日目:曇り 3日目:曇りのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
メンバー:山キチのッマさん、プチ山キチ。
オロフレ山からホロホロ山経由で徳舜瞥山への縦走計画で入山。入山口と下山口が離れているので2台の車で行き入山口、下山口に車をデポ。
1日目:
新雪が10cmほど積もっていて朝から除雪車が出動していた。昭園の集会所前から入山、いきなりラッセルがきつく先が思いやられた。樹林帯を抜けると、きついラッセルからは解放されたが、今度は雪面のクラストが硬く、さらに氷化した部分もありスキーアイゼンが活躍するものの歩きにくい。1049Pから視界が悪くなる。オロフレ山とホロホロ山を繋ぐ尾根上に縦走装備をデポ、予定時間をオーバーしているので先に進みたいが、今の状況からオロフレ山を登っておかないと、どのピークも踏まずに終わってしまいそうな気がした。ホワイトアウトの中、オロフレ山に向かいながら今日の幕営地は少し戻って、1049Pの東側のコル付近にしようと思っていた。
オロフレ山頂上に着くころいくらか視界が良くなってきた。頂上に着き、シールを剥がしていると視界が広がってきた。
デポ地に着き、幕営予定時間は過ぎているものの、見えるようになったことで、誘われるように歩みを先に進めた。
計画では1071.4P(三角点名:中島)付近が幕営予定地だったが、16:17、876コル付近で幕営適地を大滝側に見つけ幕営、風も当たらず暖かい夜だった。
2日目:美しい朝日を見ながら出発。山キチのッマさんTLTビンデングの装着不良で苦戦、装備の不調は貴重な時間を無駄食いしてしまう。
今日もシール登行時はスキーアイゼンの世話になる。平坦な所でもスキーアイゼン無しでは進めない所もある。スキーアイゼンなど無い、カンダハーの時代からこの尾根を歩いているが、こんな状況は初めてだ。暖冬のせいだろうか?みぞれでも降ったのだろう、そんな雪面状態だった。
1250P(通称:無名峰・オロオロ山)の登りから雲の中となり視界は奪われ、冷たい風も吹き出した。標高1200m附近から急になりアイゼンに履き替えた。硬く蹴りこまなければならない所と、クラストが弱く踏み抜いて足場の決まらない所もあり、一度荷物を置いて、標高差20〜30mトレースつけを行った。ここをスキーで登ったこともあったが、今日の状況では考えられないことだった。
1250Pに登りついてホッとしたのもつかの間、コルへ向かう斜面が風によって段差や凹凸が激しく、さらにホワイトアウト状態では何度もこけた。進む方向は地図とコンパスで判断できるが、足元が確認できない状況に苦戦させられた。
コルに着いたのが14:37、下山時間を考えホロホロ山、徳舜瞥山の頂上はパスと決める。
その結果、ホロホロ山のトラバース位置の判断を誤り、低い所からはじめてしまった。それはホロホロ山の頂上らしきものが、一瞬見えたことにより起こった凡ミスだった。
進んで行くと地形が一変した、踏み出した斜面の傾斜も強く硬い雪面で、戻るに戻れない。山キチのッマさんに待つように言って、スキーアイゼンに頼って15m程進んで小さなテラスにたどり着き、アイゼンに履き替え戻ることが出来た。
こんな足元の状況も判りづらい中で、ホロホロ山直下まで登っても硬い雪面に苦戦して時間を浪費して暗くなりでもしたら命取りになる。今日は単独行じゃないのだ。
ホロホロ山夏道登山道側の尾根からの下山を決意。山キチのッマさん、任せるとのことでエスケープを決断した。関係先に下山が1日遅れることも伝えた。
一段降りた所で幕営も可能だったが、ここでは未練が残る。山キチのッマさん、まだ余力があるとのことでシールを剥がして滑り降りる。こちらの斜面はソコソコのいい雪で、やけ気味だったが、声を出してスキーを楽しんだ。
林道に出てホッとしたのか?疲れを感じた、暗くなる直前に標高770m附近の林道上で幕営。下山が1日延びたことで残り物の食料で寂しい夕食だったが、燃料は暖房用にもと多めに持ってきたのでよかった。
二人とも明日どうやって大滝にある車を回収するか、思案の一夜を送った。
3日目:
風で山が吠えていたがテントに風は当たらなかった。でも寒い夜だった、寒さで目が覚めテルモスの湯を飲み、着れるものを着込むと眠れた。
この一度起きた時に、人に迷惑をかけずに、自分達の力でと言うことで、四季彩街道(道道86号白老大滝線)を通って車の回収に向かうことにした。でも何キロあるのだろう?でも行けない距離じゃないと思った。
トドマツ林道はそれなりに滑る所が多かった。途中から支線に入り三重の沢左岸に出て道道86号線近くで、テントを張り縦走装備をデポ、身軽になってホロホロ峠、三階滝公園、と進んで徳舜瞥山登山口にデポした車を回収できた。
翌日、白老町森野から往復10km弱のクールダウンウォーキング?でデポ品を回収した。
入山数日前に続いた大荒れの天気は山を凄いことに変えていた。1泊2日の山行計画だったが、2泊3日となり反省多き山行となった。
長文でしかも駄文の備忘録にお付き合いくださった方、ありがとうございました。
コメント
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私には想像もつかない厳しい状況の中で、
お二人がお互いを思いやる気持ちに感動しています。
やけ気味とは言え声を出してスキーを楽しんだ...
きっとッマさんにとって大きな励ましになったのではないかと思います。
これからも二人三脚の素敵なレポート楽しみにしています。
今回もまたたくさんの拍手をお送り致します。
nakkorinさん、コメントありがとうございます。
私の拙い文章の中から、私達の心の中を読み取って頂いたのは、望外の喜びです。
2000年に徳舜瞥山から室蘭岳へ日帰り縦走した時も、オロフレ山まではホワイトアウトの中での行動でした。そんな経験と自信が、今回は邪魔したかも?です。
ホワイトアウトとはいえ、安易に危険な所に足を踏み入れたのは、大失敗でしたが、何をすべきかを見失うことは無かったです。
白老側に下って、ホロホロ峠越えという新しい経験も出来、それはそれで良い思い出となりました。
今度は、逆コースからノンビリと山中泊を楽しみながら、スキー縦走できればいいな〜って考えています。
拍手を頂くと励みになります、ありがとうございました。
今回の山行は、大変でしたね!山のプロとは言っても、何が有るか判らないです。
十分気をつけて下さい (^^);
やはりそうでしたか、懐かしいです。
山はその時その時でいろいろな事があって、日常生活では味わえないものがあります。
物事が順調に行かないのは当たり前かも?おかれた状況の中でどうしていくかも楽しみの一つです。
とは言っても、社会や他人に迷惑は掛けられないので、十分に気をつけてやっていきます。お心遣いありがとうございます。
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