ラストフロンティア「伊藤新道」。湯俣↑新穂高温泉↓
- GPS
- 21:31
- 距離
- 37.5km
- 登り
- 1,843m
- 下り
- 2,020m
コースタイム
- 山行
- 6:49
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 7:21
- 山行
- 6:53
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:53
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 6:20
天候 | 1日目:晴れ 2日目:曇りのち雪/雨 3日目:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
高瀬ダムまでのタクシー2,400円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
伊藤新道を登る際は湯俣で通行届けを提出し三俣山荘で到着連絡をする必要有 |
その他周辺情報 | 中崎山荘奥飛騨の湯大人900円。リンスインシャンプー、ボディソープ、ドライヤー有。 下のビジターセンターに100円割引券有。 |
写真
感想
会の山行記録
CL:S藤、食担:K、S田、記録:A
CLより伊藤新道への参加者の公募があり、休暇予定を入れて直ぐに参加申込をした。
ご存知の方も多いと思うが、伊藤新道は黒部の山賊の著者故伊藤正一さんが三俣山荘建設のために1956年に切り開いた道で、その後1983年に通行困難となり地図から消えていた。
故人の息子さん(三俣山荘、水晶小屋経営)らが2年ほど前から再興に着手。昨年鉄砲水で第1吊橋を消失するなどしていたが、本年8月20日に40年振りに開通に漕ぎ着けたのだ。
伊藤新道は湯俣から第5吊橋までは谷パート、第5吊橋から三俣山荘までが森パートに大きく分けられる。
開通と言っても一般登山道ではなく、谷パートは水量により難易度が大きく変わることから沢の経験・上級者向けとなっている。
山行前夜千葉を出発し安曇野ICで降り途中仮眠。
1日目
06:00南安タクシーで回送サービスの受付をしてタクシーで七倉山荘まで移動。
七倉山荘からタクシーを乗り換えて高瀬ダムへ。
高瀬ダムは日本でも有数のロックフィルダムと岩石を積み上げられたダムで、タクシーはその岩石をつづら折りに上がって行く。
ダムの高さも黒部ダムに次ぐ2位とありその迫力に圧倒される。
ダムの端にはジャンプ台様のものがあり、そちらから放水されるとの事だった。
タクシーを降りるとエメラルドグリーンのダム湖がありトンネル前で準備を済ませる。
ヘッデンを点けスタートすぐのトンネルを2つ抜けるが、トンネル内でトラックが通り過ぎると音と暗さで怖いのと埃が舞うのでまあまあ居心地が悪かった。
2時間程歩いたら湯俣山荘に到着する。
こちらも再建したばかりで宿泊は素泊りのみで営業中とのこと。ここで伊藤新道の通行届を提出し、積雪、水場など道中の状況を確認した。
再び進むと対岸に晴嵐荘が見え、移動にはジップラインのブランコに横乗りし自分の手で手繰って行う。YouTubeで見て楽しそうだったが、コースから逸れタイムロスとなってしまうので今回はお預けとなった。
橋を渡ると鳥居があり山の神に安全登山を祈念し、ロープをつたって河原に降り沢装備の準備をする。
足元はS田さんが水捌けの良いトレランシューズで、他の3人はラバーソールの沢靴を履いた。
川沿いを歩き始めると辺りで湯気と水が吹き出していて近づくと暖かく、川の水と上手く温度調節して足湯を楽しんでいる人も居た。
更に進んでいくと右手の対岸に白い玉ねぎ状の物が見えてきて、渡渉して近づいていくと身長よりも大きいものだった。
これは噴湯丘と呼ばれ、河原に湧き出した温泉成分が長い年月をかけて湧き出し口付近に沈殿してできたもので、国の天然記念物に指定されている。
対岸に戻って右岸を歩いていき高巻して降りると第一吊橋が現れる。
一人ずつ渡って更に進むと直ぐガンダム岩が現れる。ホッチキス状のステップが造られて登り易くなっているが、川側に下りのステップがあり、降り始めが少し狭くなっているので慎重にゆっくり通過した。
その先にはスラブ状の大きな岩が現れるが、ここにもホッチキスとアルミ板が設置されており歩き易くなっており、バランスを取りながら進んだり脇のロープを頼りながら進んだり、浅い所はそのまま沢を進んだりした。
この後から渡渉が多くなってきて、このままだと進めなさそうといった所には両岸にケルンが置かれていて渡渉ポイントを知らせてくれていてありがたかった。
また流れの強い場所では2人スクラムなどで安全に渡渉していった。
第三吊橋、第四吊橋跡と通過し、14:30過ぎに第五吊橋に到着した。
当初第五吊橋まで進めればベストで第四吊橋跡付近でビバークかと思っていたので、ここまで順調に進めて良かった。
第五吊橋先の左岸には水場があり、少し進むと平らで広い場所があり幕営した。
晩御飯はKさんがシェフで
・サンマの蒲焼鰻ざく風
・銀杏のガーリック炒め
・かぼちゃサラダ
・甘栗、さつまいも、きのこの炊き込みご飯
と秋の味覚祭りメニューを作ってくれ、美味しいご飯にお酒も進んだ。
翌朝はゆっくり目に起きて、炊き込みご飯をリゾットにして頂いた。
出発の準備をしていると、三俣山荘から降りてきたカップルがいて道の状況を聞くと、チェーンスパイク無しで降りてきたとの事だったので、我々も予定通り三俣山荘まで上がる事に決めた。
幕営地からは直ぐに急登となり、その後赤沢に降りて対岸の緑ロープを登った。
そこからも展望台までは急登と歩きづらい道が続いた。
展望台から先は良く整備されていて歩き易くなり、第二庭園辺りから雪が出てきて、第一庭園と通過した。
かぶり岩を過ぎると三俣山荘のヘリポートの吹き流しが見えてきた。
そのままトラバース道を歩き鷲羽岳と三俣山荘への分岐へ到達した。
ここで伊藤新道が終わってしまうと思うと寂しい気持ちになった。
三俣山荘で伊藤新道を無事通過した事を伝えて更に双六小屋を目指す。
巻道ルートを進むが、意外と雪が残っているのに驚いたが歩行が困難な程では無かった。
三俣山荘から3時間弱で双六小屋へと到達すると丁度雪がチラつき始め、急いでテントを設営した。
小屋へ行くとおでんとカレーはテイクアウトできるとの事でおでんを人数分買ってテントに戻りコッフェルで温めた。
S藤さんS田さんが持っていた炊き込みご飯を晩ご飯にして、おでんと皆のおツマミで乾杯した。
外は雪から雨に変わっていて風も思ったより吹き、夜中は風の音で何度も目が覚めてしまった。
翌朝は4:00に起床し朝食と準備を済ませ、メッシュ天気予報で雨が弱まるタイミングを図った。
しかし、メッシュ予報はコロコロ変わって雨も弱まる気配がないのでCLの決断で6:00過ぎにテント撤収を決行し、トイレを済ませて出発する。
寒さが心配だったが思ったよりも暖かく、雨も風もさほど強くならず、更には雷鳥にも遭遇と雨の日ならではの良い出来事も😄
順調に高度を下げて新穂高のビジターセンターに到着するとCLが回送先である深山荘へ車を取りに行ってくださり楽をさせて貰った。
その後ビジターセンター上の中崎山荘奥飛騨の湯で身体を暖めて帰葉した。
今回は秘境の沢登り、急登の森、今シーズン初の雪歩き、この時期の雨中行動と変化に富んだ山行となった。
無事に山行を完遂させて頂いたメンバー。募集、計画、山行中とコントロールして頂いたCLに共に感謝。
また伊藤新道を訪れるなら第五吊橋の先の野湯に入って、晴嵐荘に戻ってまた温泉に入って温泉三昧したいなぁとも思う。
今回、谷パートの沢は水量が少なかったため難易度が低かったが、今後も訪れる際は水量と当日までの天気をしっかりと確認する必要があると思う。
装備に関してはラバーソールの沢靴が一番だが、S田さんの水捌けの良いトレランシューズにウールソックスも快適に歩けたとのこと。
S田さんはトレッキング用にノーカットシューズも持ってきていたが、トレランシューズ一足で通すのも有りだと思った。
みんなで🍢も美味しそう(≧∀≦)
双六小屋のおでんほ7種も入ってて美味しかったよ〜😉
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