寺谷〜皆子山〜皆子谷源頭部〜西尾根〜西南尾根〜陸地谷南尾根〜滝谷山
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- GPS
- 09:44
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 1,218m
- 下り
- 910m
コースタイム
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 9:44
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
京都バス - 出町柳駅前〜平 840円 京都バス - 花背峠〜烏丸北大路 560円 京都市営地下鉄 - 北大路〜四条 260円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■平バス停〜寺谷〜皆子山山頂 安曇川源流沿いの林道を上流方向へしばらく進むと橋があり、その先が寺谷との出合です。 橋の手前に迂回路の標識がありますが、そちらには難しい箇所があるようでもあり、注意を要しそう。 以前は安曇川源流に丸太橋が架かっていたようだけど、もう存在しておらず、渡渉するしかなく、今回はサンダルに履き替えて対岸へ渡っています。 大雨後など、水量の多い日には流されてしまう危険がありそうで、避けておく方が良さそう。 寺谷はやや荒れている所もあるけれど、ある程度の経験値があり、ルートファインディングを普通にできれば、そんなに問題はないと思う。 下りだと、また違うと思われるけども。 踏み跡は思っていたよりもしっかりと存在しているけど、所々で見失ったり、消失しているという感じでしょうか。 最後に谷を離れる箇所は急斜面でロープも設置されていて、登りだと問題はなさそうだけど、下りだと滑落しないように注意しておきたい。 軽くジグザグしながら登って行くと東尾根ルートと合流し、すぐに皆子山山頂へ至ります。 今回は近くの展望所に寄り道しています。 ■皆子山山頂〜西尾根〜西南尾根〜西南尾根登山口 山頂から西に延びる尾根を進んで行きますが、地形図を見て分かるように支尾根が多いので、進行方向に注意が必要。 踏み跡は薄めの所もあり、目印の有無は経時変化するので、現在地を把握できる手段を整えておきたいですね。 途中、皆子谷の源頭部に寄り道しています。 尾根分岐から南へ延びる尾根、西南尾根へ進みます。 多少のアップダウンはあるものの、進行方向に迷うような支尾根はあまりないはず。 P819の辺りはなだらかな地形が広がっており、きちんと進路を確認します。 方向転換する辺りで右側は植林帯となり、最後はジグザグ道へ進むか、急斜面の尾根をそのまま下るか、お好きな方を。 修道院村の敷地内へ突っ込んでしまうという事例があるようなので、注意が必要か? ■西南尾根登山口〜ヒノコ〜陸地谷出合 舗装路歩きです。 ■陸地谷出合〜滝谷山〜花背峠バス停 百井川と陸地谷の沢の出合には橋が架かっており、それを渡った地点が陸地谷南尾根への取り付きとなります。 最初はやせ尾根の急斜面となっており、滑落しないように気を付けて登ると、その後はやや傾斜が緩み、イワウチワの群生地もあります。 その先は尾根芯が藪となるので、適当に迂回したりして進みます。 緩斜面となると、歩きにくさは軽減します。 地形図を見ても分かるように、支尾根が方々に延びており、進行方向には注意が必要。 踏み跡ははっきりしていないし、所々に倒木があり、やや荒れた印象。 目印は散見されるけど、それを頼りにするのは良くなさそう。 一旦、どこにいるかが分からなくなると、現在地を把握するための目印となる要素が少なそうなだけに、読図だけだと不安になりそう? GPS機能のある機器を持っていると心強いかと。 滝谷山山頂から下って行くと林道に合流し、そのまま道なりに進むと花背峠バス停に至ります。 一般のルート以外も歩いているので、一定の注意が必要でしょう。 |
写真
感想
この日は広い範囲で晴天との予報で、青空に映える風景を見られる山を歩きたい。
霊仙山や高島トレイルなども候補だったのだけど、まだ今年は京都府最高峰の皆子山へ行っておらず、このタイミングで出かける事にする。
紅葉が見頃になっていそうだし、気持ちの良い山行になるはず。
2年前の11月とほぼ同様の行程とし、時間管理をしやすいようにしています。
朽木方面行きの京都バスは臨時便も出る盛況ながら、立ち客の数は程々という感じ。
平バス停での下車は臨時便も含めて10人に満たないぐらいで、大半は坊村から武奈ヶ岳へ向かう方々でしょうか。
皆子山へ向かう人が他にいたのかどうかは分からないけど、安曇川の源流沿いの林道へ進む人はおらず、この日も静かな山行になりそう。
草木は朝露に濡れており、朝日を浴びて輝き、それによる熱で蒸気が漂っていて、自然が作り出す風景の美しさに心動かされる。
2年前に比べ、数日早い訪問なのを差し引いても、この辺りの紅葉の進み具合は遅いように思われ、夏からの高温続きの気候が影響しているよう。
山中での事だけを考えると、歓迎材料ですね。
しばし歩いて行き、橋を渡ると、すぐに写真3の寺谷出合で、今回は夏場の沢歩きで使用しているサンダルに履き替えて、渡渉します。
水量はいくらか少なめと思われ、滑り止め能力のあるサンダルでもあり、2年前よりも余裕を持って対岸へ到着。
水はそれなりに冷たかったけれども。
対岸では、今回も花がささやかに出迎えてくれ、少し観察した後、装備を元に戻します。
予想通り、寺谷の沢の水量は少なめのようで、風景としては少し残念かな。
序盤は前回の記憶があまりなく、こんな感じだったのかなと思いつつ。
最初の二俣地点で、ルートは左俣のはずなのに、右俣に梯子があり、踏み跡もある。
地形図で確認すると、傾斜は左俣と大きな差はなく、こちらを登るのも可能かなとの印象。
気にはなるけど、当然ながら、左俣へ。
その先に立派な木があり、葉を見た感じだとトチノキのようで、近くに実があったし、間違いないはず。
力強さと同時に気品も感じさせ、この谷の主と言って良さそう。
目印の看板を経て、2年前にもきれいだった黄葉の地点に到着。
構図を考えながら撮影していると、右後方からドスンと音が聞こえる。
何かなと思って振り返ると、黒い物体がモコモコと斜面を駆け上がっている。
クマです!
急いでカメラをそちらに向けたものの、きちんと撮影はできず。
いくらか距離があったので断言はできないものの、大きさは80cmに満たないぐらいで、成長途上の個体との印象。
先にこちらの存在を察知し、慌てて去って行ったという感じでしょうか。
気配は消えてしまい、黄葉の撮影に戻ります。
その後は前回の記憶がそれなりに残っていて、軽く懐かしさが感じられ、落差のある滝や大岩などを見つつ、先へ。
写真21の地点で谷を離れ、気を付けて急斜面へ。
その後は植林帯を登って行き、色付いた雑木が見られるようになると、すぐに東尾根ルートに合流です。
鈴を鳴らしている人がいたのだけど、下って行っているようで、姿は見かけず。
山頂へ向かう前に、少し下った位置にある好展望の場所に寄り、ここで昼食にします。
色付いた木々を眺めながら、来た道をゆっくりと登って行きます。
山頂手前で単独行の方とすれ違い、挨拶を。
山中では、この日に見かけた唯一の登山者でした。
皆子山山頂に到着し、所定の撮影を済ませ、雰囲気に浸ります。
この時期としては日射しが強いので、日焼け止めのクリームを忘れずに塗っておきます。
山頂のシンボル的な木が傾いており、倒れてしまいそうな状態。
冬の風雪に耐えられるか、心配になりますね。
ここからが本日の醍醐味、皆子山の西尾根へ。
皆子谷の源頭部を始めとして、この山を訪れたなら、是非とも歩いておきたいエリアなのです。
それを知らずに平から山頂へのピストンで帰っちゃう人が多くて、もったいないなとも思うし、ここが静かなまま保たれるのがうれしくもある。
また倒木が増えたかなと思いつつ下って行くと、すぐに皆子谷の源頭部へ至ります。
ここならではの風景が広がっていて、また来る事ができた喜びがじんわりと湧いて来て、幸福感と共に歩を進めて行きます。
新緑の季節の美しさには負けるけど、草木はこの時期らしい色合いで、良い感じです。
十分に谷歩きをした後なので、あまり深入りはせず、早めに引き返します。
もう少しゆっくりと滞在していたいけど、また次があるはずなので、最後にシンボル的な木を抱くように触れ、西尾根に戻ります。
所々できれいに色付いている木があり、ベニドウダンの葉は深い赤さを呈しています。
尾根分岐まで来ると、次は皆子谷の左俣の源頭部へ。
こちらの方が規模としては大きく、素晴らしい風景が広がっています。
雄大という感じではないけど、京都らしく程良い空間となっていて、自分の心と共振するとでも言うか、他では得られない心地良さがあるように感じるのです。
いつものように下って行き、こちらでも程々にするべく、谷を見渡す事ができる場所へ進み、のんびりする事にします。
しかし、小型のスズメバチが飛来して来て、まずはザックを熱心に嗅ぎまわり、次は人体を標的にして来たので、刺激しないようにして我慢してみたものの、あちらの好奇心は尽きないようなので、去る事にします。
ゆっくりできなくて残念だけど、まあ、仕方がない。
今年最初で最後の皆子谷の左俣の風景を目に焼き付けるべく歩き、尾根分岐へ。
次は西南尾根へ。
まずは倒木がたくさんあり、この先も同様だと、積雪期に歩くのは大変になりそうと思ってしまうのだけど、その先は以前と同じぐらいだったかな?
西尾根は風の影響が強いのか、色付いた木々は限定的だったかなとの印象だけど、西南尾根では見頃の紅葉や黄葉が目を楽しませてくれる。
圧巻という感じではないけど、京都北山らしい奥ゆかしさとでも言いましょうか、ささやかな幸福感を届けてくれるのです。
2年前と比べると、今回の方が紅葉のピークに近い状態だと思われ、良い時期に訪れる事ができたように思う。
P889、P819を経て、修道院村の横の登山口に到着。
しばらくは舗装路歩きとなり、写真69の陸地谷出合へ。
滝谷山へ向かうべく、陸地谷南尾根へ。
北山分水嶺のトレッキングマップではルート表記があるけど、一般のルートではない。
初めての際、時間が遅めだったのに加え、最初のやせ尾根の急斜面への不安感があったのに、そのまま先へと進んだ事が思い出される。
あの頃は中途半端に怖いもの知らずだったな、と今となっては思いますね。
ここ最近は緩い山行が多かったせいか、最初のやせ尾根では、2年前よりも怖く感じてしまい、軽くショックを受ける。
最初の急斜面を登り終えた辺りで陸地谷の方を見ると、沢からは程々の斜面となっていて、ここを登る方が安全かなとの印象。
次の機会があれば、確かめてみるのも良いかも。
その後は以前と印象は変わらず、黙々と進んで行きます。
倒木で荒れている所もあるけど、2年前も同様だったはず。
写真75の手前ぐらいから色付いた木々が見られるようになります。
まだピーク前だったと思われ、標高が上がるにつれて見頃の木が多くなる。
地形図を見て分かるように支尾根が多いのだけど、そちらは下り基調となるので、仮に間違えて進んでしまっても、気付きやすいはず。
P780へのピストンを含め、物好きな人しか歩かなさそうなので、山と自分だけの世界に浸ったまま歩いて行きます。
写真85のブナは一見の価値ありで、大見尾根から滝谷山に来た人には、ここまで足を延ばしてもらいたいと思う。
傾きつつある陽光を浴びる尾根を進み、滝谷山山頂に到着です。
時間があるので、汚れているピークハンターさんのプレートの汚れ落としを。
大見尾根の林道に合流、バスに発車まで時間があるので、ゆったりと進みます。
P841のプレートは健在、びわ湖展望所にてアルコールに身を寄せます。
暗くなってしまう前に花脊の鉄塔跡地に移動。
2年前は冷たい風が吹いて、どう時間を過ごして良いのか分からなかったのだけど、この日はiPadで好きな音楽を流し、ほろ酔い気分で口ずさみます。
世間と隔絶しつつ、いくらかの繋がりも感じる時間だったかな。
知らんけど。
のんびりし過ぎてしまったようで、速足で進んで行き、花背峠バス停にてゴールです。
京都府最高峰の皆子山。
僕の最も好きな京都の山でもあると思う。
今年は訪れる機会を持つ事がないまま11月を迎えてしまったのだけど、素晴らしい好天の日に歩き、例年よりも遅いであろう紅葉が楽しませてくれました。
この日の出来事としては、何と言ってもクマとの遭遇で、写真に収められなかったのは残念だけど、今後も忘れられない山行となるはず。
文中にも書いたように、小熊だったはずで、その場での恐怖感はなく、とにかく動きが可愛らしかった。
ただ、このような好ましい遭遇とはならない可能性も十分にあるので、どう備えておくべきかを良く考えた上で、きちんと実践したいと思う。
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