一人だけの蝙蝠岳〜塩見岳縦走。おまけで千枚岳と伝付峠
- GPS
- 81:46
- 距離
- 48.9km
- 登り
- 5,097m
- 下り
- 5,083m
コースタイム
- 山行
- 8:49
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 10:41
- 山行
- 3:45
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 5:00
そして標高図は5日目が先に出ております。
天候 | 5月2日 晴 5月3日 晴 のち 曇 夜は雨 5月4日 曇 のち 雨 5月5日 晴 のち 曇 5月6日 晴 のち 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
(ゲート手前は林道を歩く人用、ダムを渡ってすぐ右に駐車場がある。) 行き 東海フォレストバス 畑薙ダム 8:00〜9:30 二軒小屋 帰り 東海フォレストバス 二軒小屋 9:30〜10:00椹島10:30〜11:30 畑薙ダム http://www.t-forest.com/alps/bus_sawara.html ※ 二軒小屋宿泊者でなければ二軒小屋まで乗れません。椹島も椹島での宿泊が必要。 http://www.t-forest.com/alps/park_ride.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山道 ・二軒小屋〜徳右衛門岳 テープとペンキで道は明瞭。 雪は2200m地点あたりから、2400くらいからはほぼ雪の上。アイゼン不要。 ・徳右衛門岳〜蝙蝠岳 樹林帯はズボズボでワカン。樹林帯は濃く、ルート見極めが大変で難儀した。 森林限界を越えてからはワカンをデポ、アイゼン不要。 ・蝙蝠岳〜塩見岳 2900mまでほぼ雪を踏むことはないが、稀に北斜面で雪の上の道も。ズボズボ。 リッジを渡った後の岩稜は雪がなく、アイゼンはギリギリまで我慢。 仙塩尾根合流前からアイゼン。気温が上がった帰りはズボズボな場所もあり。 ・二軒小屋〜マンノー沢頭 雪は2300m付近から。巻き道のトラバースでいやらしい場所もあるがノーアイゼン ・マンノー沢頭〜千枚 2600m付近の急登の腐った斜面で落ちかけたのでアイゼン装着。 ひたすら直登するとハイマツ帯にさえぎられ越えるのは困難。 2700mからはやや北を意識し雪面をトラバースする。 ただしここは雪質が悪いと滑ったらピッケルでは止まらそうなので要注意。 山頂付近は雪なし。 千枚〜悪沢はパッと見ですが雪は少なく、アイゼンなしで行けると思われます。 ■テン場 二軒小屋で紹介されていた山頂直下、東側の斜面。雪壁なくても良いくらいでした。 他に中電設備付近、2200m付近、徳右衛門岳山頂、2600-2700m付近は快適そう。 ■小屋 近辺の営業小屋は椹島と二軒小屋のみ。 夏季までは冬季小屋となる。二軒小屋の登山小屋は広くて良かった。 ■水場 二軒小屋の水道と雪を溶かした。 徳右衛門岳直下の水場は未確認(まだ雪の下のような気がする)。 ■携帯電波(docomoとsoftbank) 蝙蝠・マンノーでは、2200m越えるとdocomoが繋がるが、鞍部では電波弱い。 たぶん伝付峠の向こうからの電波を拾っている?椹島はdocomoは通じない。 伝付峠は全般的に電波状態良好。それより下では畑薙ダムまでつながりません。 で、softbankは椹島のみ。畑薙ダム付近も電波厳しい。 |
その他周辺情報 | ■温泉 赤石温泉 白樺荘 露天が程よい湯温で長湯できます。最高です。 http://ikawa.ooi-alps.jp/kanko/preview.asp?cd=7&no=82 |
写真
装備
個人装備 |
プロモンテ VL-23(冬張)
NANGA AURORA 750(シェラフ)
U.L.コンフォートシステム エアパッド150+ピロー(シェラフマット)
銀マット
ツェルト
スキーズボン
ミズノ ベルグテックEXストームセイバー(雨具防寒兼用)
mont-bell ULダウン ジャケット(防寒具)
フリース(NORTH FACE)
Snow Peak GigaPower ギガパワーマイクロマックス(大1個)
プリムス クッカー コッヘル
BlackDiamond ReVolt(ヘッデン)
予備電池
食事8食分
行動食5食
非常食2食分
水2L
ゼリー飲料×5
ビール350ml×1
黒霧島900ml
防寒用品(予備含む)
PENTAX K-5(一眼)
AIRMONTEワカン
kajitax 12本爪アイゼン
ブラックダイヤモンド <br />レイブンプロ(ピッケル)
montbellトレッキング フォトポール1本
象印500MLテルモス
一眼予備バッテリー・スマホ充電バッテリー×2
総重量24.5kg
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感想
GWは南アルプスに入るパターン。今年は奇跡的に五連休になった。
となると、一昨年に断念した聖東尾根〜赤石〜悪沢周回と悩むが‥
リニア工事が始まるとどうなるかわからないし、蝙蝠に今こそいくべきと思い立つ。
が‥椹島からでも二軒小屋まで歩くのはシンドイ。
しかしマウンテンバイクは自分の車に積めないし、レンタカーの出費は痛い。
二軒小屋泊となると3泊4日になる。バスに乗れるとしても、二軒〜塩見〜悪沢〜二軒周回は夏ならともかく、4日に天気が崩れるし、ゆとりをもって4泊5日行程だろう。
ということで蝙蝠〜塩見ピストンして、一日予備日(悪天日)、最終日はケースバイケースとした。
初日
3時起床、4時に名古屋発。東海フォレストのバスは8:00、7:20頃ダムに到着。
ゲート手前と勘違いしており、バスの運転手さんに指摘されダムへ戻った。
バスは8割程乗車で、殆ど椹島で降りていった。二軒に行くのは釣り人だけ。
電話ではドミトリーで予約していたが、せっかくなので美味しいごはんを食べようと椹島でドミトリーから二食付の通常泊に変更してもらった。
登山届を家に忘れるという失態、二軒小屋で登山届をもらい、提出。
二軒小屋は初めてでしたが、意外にも釣り人でにぎわっており驚いた。
林道を進み、登山道取付き。2200mまでは良いペースだったが、ここから鈍足化。
ザックが重い‥。2700mで幕営するつもりだったが、徳右衛門岳でダウン。
大人しく雪かきして幕営。空荷で夕日時展望の良い場所を探すが、全然なし。
適当な場所で撮影してテントで寝た(森林限界まで視界はなかった)。
二軒小屋を出てから誰にも会わなかった。
2日目
4時にテントを出る予定で3時起床、しかしいろいろ手間取り、遅れる。
樹林帯は途中から樹林が濃くなり、歩き回るとズボズボ。ワカンもってきてよかったが、ルートを彷徨う間に日が昇ってしまった。無念。
森林限界を越えると極上の展望が待っていた。蝙蝠山頂でしばしマッタリ。
塩見遠いなぁ‥。しかし明日は雨予報、ここまで来たらやるしかない。
雪の状態が気になるがひとまず展望を楽しみながら北俣岳へ。
中ア・北アが見えテンションがあがる。午後から徐々に崩れるようだ、先を急ぐ。
リッジや岩稜の状態が気になったが、特に問題なし。しかし軽荷でも息が切れる‥
塩見の山頂に人が居るのが見えるが、ほかの稜線に人の姿は見えない。
ひーひー言いながら念願の山頂に到着!誰もいなかった。
ボーっと展望を楽しんでいると、二人組が登場。二軒を出てから初めて人に会った。
東峰に行くが、雪が少ないというか殆どない、三伏からもさほど難しくなさそうだ。
二人組はすぐに下ってしまい、山頂をしばし一人占め‥。
中アに雲がかかりだしたので、下山。下っていくと、また山頂に人が。
三伏は人が多そうだ。気温も上がり雪のコンディションは悪化し慎重に進む。
北俣岳で一息。ぽかぽかして暖かいので昼寝してしまった。
起きると北岳付近も雲がかかりだしていた。蝙蝠へ富士山を見ながら進む。
蝙蝠の登り返し、雪が腐った場所もありシンドイ。13時に山頂、もう大丈夫。
悪沢付近もガスがかかりだしたので、テントへ下る(アップダウンけっこうあり)。
ヘロヘロになり、テント着。ビールを飲んで即寝た。夜、黒霧を飲みまた寝る。
塩見の山頂以外、誰にも会わなかった。
3日目
夜から雨が降っており、朝起きると‥意外にも明るい。
テン場を下ると、富士山が見えたり意外に展望の良い場所があった。
予報では今夜が雨のピークのようだ。9時から下山することにした。
下りはやはり楽だ。食料もお酒も減り、30分→5分休み という感じで下った。
雨はぱらついたりしていたが、ほとんど濡れず二軒小屋到着。
登山小屋は貸切、テントと寝袋を小屋内に干し、ダラダラと過ごす。
明日は千枚、調子良ければ悪沢ピストンしようと、取付き場所を偵察。
すると雨が降り出した。小屋に戻り、ビールを飲んで寝る、ビールを飲んで寝る。
昨夜に続き、良く寝ました(笑)
二軒小屋以外、誰にも会わなかった。
4日目
3時起床、荷物を小屋にデポして装備をパクられるのは勘弁(蔵王の山行を参照)。
コインロッカーにザックを預ける。
サブザックにアイゼン・3食・水2L・ツェルトを詰めピッケルとストックで出発。
高曇り。とにかくガツガツ登る。ロボット雨量計もマンノー沢も標識もない(?)
2300m辺りから雪とトレースが現れる。どうやらGW前半に登った人のようだ。
2700mに近づく辺りから急登が現れ、滑り落ちそうになり、アイゼン装着。
ガツガツ標高を上げると、ハイマツに行き詰る。トレースはハイマツに突入(?)
背が高く先が見えず、様子を見に進むが、めちゃくちゃ濃い。
格闘して諦め、を三回ほど繰り返し‥やっとそれっぽい場所を見つける。
登山道には復帰したが、このハイマツ格闘と登山道検索で疲労困憊。
千枚までは惰性で進む。雪がなくなりアイゼンを外し山頂着、いつのまにか快晴。
意外にも辺りに誰もいない。またまた山頂で昼寝を30分、1時間半も滞在。
そんな時間あったら悪沢ピストンできたような‥?
が今日は小屋泊だし、あまり遅くなると心配するだろうと思い、下山へ。
下りはハイマツ帯のショートカット道を使い、正しい登山道で下る。
と、恐ろしいトラバースに出くわす。アイゼン再装着。慎重にトラバース。
急斜面は雪も緩く尻セードできそうな場所は滑り、10分休憩を二本し小屋へ。
二軒小屋はこの日は8人?登山客は自分以外に一人、笊〜青薙縦走されるとのこと。
美味い食事とお酒で酔う。さらに残っていた黒霧島を空にして就寝。
翌日は夜明けの富士を見に、伝付峠へ登ることにした。
二軒小屋以外、誰にも会わなかった。
5日目
自然に3時前に目が覚める。3時半小屋発。頑張れば夜明け前につけるだろう。
と思いきや、ヘッデンの電池が切れてる‥。予備バッテリーに入れ直し、10分ロス。
弁当と水1Lなので急ぐが、昨日飲みすぎたのか?ペースが上がらない‥。
それでもなんとか夜明けの富士を見ることができた。
展望台から塩見・悪沢も見れ満足。林道もちょっと歩きまわってみた。
お腹が空いたので昨日小屋で頼んだ弁当を展望台で食べる。美味いーー!
お腹も満たされ、ポカポカ暖かい場所で富士山を眺め、少し寝る。
40分も寝てしまった。朝のバスで帰ることにしていたので、下る。
と、この五連休で初めて登山道で人とすれ違った!(東海パルプの人っぽかった)
小屋に戻り、荷物を整え、また寝る。
どうやら朝の便は私だけで、バスではなく、デリカでの送迎でした。
ダムまで結局一人だけ、リニアの工事や林道工事について色々伺え、良かったです。
下山後は白樺荘へ直行、マッタリと温泉と食事を楽しみ、多少渋滞もありましたが、
日が暮れる前に名古屋に帰ることができました!
悪沢には登れませんでしたが、憧れの蝙蝠の稜線も歩けたし。
GWなのに人が少ない南アルプスはやっぱり最高ーー。
リニア工事前に縦走路や破線や、機会があれば廃道歩きもしたいなーと思います。
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