甲斐駒、仙丈山行 〜黒戸尾根を越えて〜
- GPS
- 28:42
- 距離
- 50.0km
- 登り
- 5,731m
- 下り
- 5,363m
コースタイム
- 山行
- 9:51
- 休憩
- 2:52
- 合計
- 12:43
- 山行
- 5:48
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 7:38
- 山行
- 6:08
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 7:22
天候 | 4/29晴れのち雨,4/30晴れ,5/1晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
甲斐駒ヶ岳:七丈小屋から山頂までが険しい岩稜コース 特に腐った雪のトラバースに注意が必要 仙丈ヶ岳:危険箇所はない |
その他周辺情報 | 尾白の湯は露天風呂が開放感があり良い 食事も美味 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 1
1/25,000地形図 1
コンパス 1
ロールペーパー 1
ファーストエイドキット 1
筆記具 1
保険証 1
携帯電話 1
計画書 1
ザック 1
ザックカバー 1
タオル 1
防寒着 1
雨具 1
スパッツ 1
帽子 1
登山靴 1
水筒 1
時計 1
非常食 1
カメラ 1
日焼け止め 1
サングラス 1
ストック 1
ピッケル+バンド 1
アイゼン 1
テルモス 1
アウターシェル 1
目出し帽 1
手袋(インナー,ミドル,オーバー,替え) 1
シュラフ 1
シュラフカバー 1
エアマット 1
サブザック 1 仙丈ヶ岳ピストン用
|
---|---|
共同装備 |
テント 1 hori
ガスヘッド 2 satoshi884,ykazama
ガス 2 satoshi884,ykazama
コッヘル 2 satoshi884,ykazama
シャベル 1 hori
ツエルト 1 satoshi884
テントマット 1 satoshi884
テントシート 1 satoshi884
共同食料 1 satoshi884
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感想
今回の山行では、黒戸尾根を越えて甲斐駒仙丈を登り、再度黒戸尾根を戻ってくるという欲張った計画を立てた。しかし、黒戸尾根の八合目付近では2週連続で滑落事故が相次ぎ、死者が出ていたため、安全を考え夜叉神峠まで歩いて下山するというルートに変更した(夜叉神まで歩くのも相当辛かったが…)。
・4/29 晴れ後雨
アクセスの良さと有名な急登黒戸尾根を越えてみたかったことから、黒戸尾根から甲斐駒を目指した。
はじめの樹林帯は雪もほとんどなく、完全な夏道をひたすら登って行った。刃渡りや樹林帯のハシゴも多少高度感あるもののそれほど危険性はなく、五合目小屋跡まで順調に登った。
五合目からはハシゴやクサリ場があり傾斜も急になるもののそこまでの危険性はないが、残雪のトラバースは注意しないと雪が崩れ一緒に滑って行きそうな箇所があった。
七丈小屋からは雪が多くなり、また岩の危険箇所も多数でてきた。最近の滑落箇所は八合目付近のとのことだったので、雪に慣れていない部員は小屋近くでピッケルの使い方や滑落停止訓練を実施した。七丈小屋より上は雪面や岩の急登が多く、また雪が腐って崩れやすくなっていたため、体力だけでなく精神的にも疲労し、全員かなり消耗、山頂へはコースタイムより1時間程度長くかかってしまった。
山頂では私たち以外に人はなく、南アルプスの山々を一望することができ、最高の気分だった。
皆、疲労していたため、摩利支天には向かわず、そのまま下山していった。六方石までは雪は谷や日陰の部分にわずかに残るのみで夏道だったが、石灰岩が崩れて滑りやすくなっている道をトラバースしながら下るため、意外に神経を使った。
駒津峰ではわずかに登り(きつかった…)、その後仙水峠まで樹林帯の急坂を一気に下った。この間に雨が降り出し、暗くなってきたので、急いで下山し、なんとか日没前に仙水小屋に到着した。
小屋には管理人さんが2名いたが、宿泊客は誰もおらず、テント場も雪に覆われていたため、急いで雪かきしてテント設営場所を確保し、幕営。その後、食事をとり、疲労困憊した体を休めた。
・4/30 晴れ
前日降った雨も夜には止み、スッキリ晴れていた。しかし、放射冷却で冷え(-1℃程度)濡れていた靴が凍っていた。
朝食を済ませ、予定どおり仙丈ヶ岳まで向かう。本日はサブザックでの行動だったので、とても身軽で良い。
長衛小屋までは仙水沢を下っていくが、凍っていたため、雪のトラバースなどを慎重に進んでいった。
長衛小屋では10張ほどのテントが雪のない河原に張ってあった。
北沢峠への分岐から雪のある樹林帯の急坂を登っていったが、荷物が軽いので全く苦がなかった。時々バックに見える甲斐駒の雄姿が美しかった。
大滝ノ頭(馬ノ背ヒュッテへの分岐)を越えると樹林帯を脱するので、北岳、鳳凰や北、中央アルプスの山々を見ながら雪面を登って行くことができた。
コース上で危険箇所はなく、凍った箇所もなかったため、アイゼンなしのダブルストックで十分だった。
途中、長野県警のヘリがしきりに、仙丈のカールを捜索していたが、小屋の人に聞いた所、年末年始で遭難した方が出てきていないか探していたのではとのことだった。
天気が良いGWだったにもかかわらず、山頂を目指す人は10〜15名程度だったため、山頂ではまたしても私たちのみで、ゆっくり過ごすことができた。景色は絶景で、北岳、間ノ、鳳凰、甲斐駒、鋸、八ツ、金峯、北アルプス、中央アルプス、御嶽等が一望でき、最高だった。
下山前に頂上脇の程よい坂で、再度、雪上訓練を行い、下山中の雪の急坂はシリセードで下山した(やはり楽しい)。
途中、雷鳥を5羽程見ることができ、鳳凰や北岳をバックにした冬毛の雷鳥はとても美しかった。
順調に下山し、長衛小屋で登山バッジをゲットし、無事下山できた。
下山後は、持ってきたビールで乾杯!
・5/1 晴れ
初日の状況から、体力的、技術的に全員が安全に黒戸尾根を越えることができるか疑問があったため、話し合いの結果、別ルートで下山することに決定した。
当初、オーソドックスに戸台方面へ下山し、バス、電車、タクシーを乗り継いで竹宇駒ヶ岳神社まで向かおうかと考えていたが、小屋の方に夜叉神まで歩いていく案もあると教えていただいたため、よりシンプルなそちらの案で向かうことにした。
朝は昨日よりも冷え込み(-3℃程)、靴がカチカチだった。
折角なのでアイゼンワークの練習ということで、長衛小屋までアイゼンを装着し、下山した。
長衛小屋から先は、ひたすら林道を夜叉神まで歩いて行った。野呂川出合までは所々雪が残っていたが、それ以降はほとんど雪はなかった。ただし、いたるところで崩落があり、大きなものでは乗用車ほどの岩がゴロゴロしていた。
バスの道なので急な登りや下りはないものの、とにかく長い(25km程)。しかも、靴が濡れていた影響で早々に靴づれが発生、痛みに耐えつつ夜叉神を目指し、歩いて行った。
広河原を過ぎると白根三山が時々顔をのぞかせるので、その眺めを楽しみながら歩いていった。
最後に2kmほどの夜叉神峠直下のトンネルを抜け、ようやく夜叉神の森 駐車場に到着した。
そこで、芦安タクシーを呼んで、竹宇駒ヶ岳神社駐車場まで帰った(13420円)。
下山後は尾白の湯に入浴して3日間の汗を流し、施設内の食事処で遅い昼食をとった(食事はとても美味!)。
皆さん、3日間大変お疲れ様でした。
(Satoshi884)
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