八ヶ岳・硫黄岳〜横岳〜赤岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 20.2km
- 登り
- 1,679m
- 下り
- 1,661m
コースタイム
天候 | 19日:曇りのち雨 20日:朝は概ね晴れ,のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車券を八ヶ岳山荘で提示すると、ドリップコーヒー1杯と引き換えてくれる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(語り尽くされている感はあるが…)岩稜を越える横岳・赤岳付近の縦走路は、ハシゴ場・クサリ場の連続。山に慣れていればどうということはないが、山に不慣れな人だと大変そう。 |
その他周辺情報 | 下山後、昼食には富士見町のそば店・おっこと亭へ。ざるそば950円。 温泉は、富士見高原の八峯苑鹿の湯へ。日帰り入浴600円。 |
写真
感想
今年のメイン山域を八ヶ岳と決めた時、まず一番メジャーな硫黄岳〜横岳〜赤岳の縦走は初めに押さえておきたいと考えていた。しかし、人気コースだけに混雑は不可避と思われ、週末を避けた金・土で行くつもりで仕事のスケジュール調整を重ね、6月の金曜日はなんとか全部、あけてあった。先週末は、金曜日が天候不良だったので土曜日帰りの編笠山山行としたが、今週は、木曜日17時の予報によれば、金曜日は曇りなものの、土曜の午前は晴れと出た。少々悩んだが、稜線上で是非太陽を拝みたいと考え、出発を決意した。
さいたまの自宅を23時半に出て、途中仮眠を重ね、登山口の八ヶ岳山荘には6時半に着く。ザーザー降りの雨で気が滅入るが、今日はもともと天気は期待しておらず、コースタイムは十分余裕があるので、天気を見極めつつ、もう少し車中で仮眠する。7時半に雨がほぼ上がり、カッパ着用の雨対策フル装備で歩き出す。
しばらくは林道歩きが続く。やまのこ村・赤岳山荘までは自動車でも入れるようだ。美濃戸山荘の先で南沢への登山道を分け、林道は堰堤広場で切れる。雨はポツポツ降るか降らないかの状況が続き、時々うっすら太陽が見えたりもするので、若干は天気に期待しつつ進む。登山道に入ると時々幻想的なお花畑が現われ、その都度カメラを出して撮る。コースタイムより若干速いペースで行者小屋に着き、ベンチで一息入れる。
息が収まってまもなく、にぎやかな20人ほどの団体が登ってきた。会話からして韓国人らしいが、大声を出していて騒々しく、静かな雰囲気が台無しである。聞くと、この先は行者小屋を経由して、今夜は天望荘泊とのこと。今日はこれ以後、自分とかぶることはないようで、安心した。この先、水場はないので、持参の水筒を満タンに補給(4リットル)し、先に進む。
赤岩の頭に向け、樹林帯の中のジグザグの急登を進む。高度計の針は順調に上がっていくが、だんだん雨が落ちてくるとともに、風が出てくる。今日は雨は朝だけで、午後は概ね曇りの予報だったが…と考えもするが、もう来てしまったし、装備はきちんとしているので、構わず先に進む。赤岩の頭で森林限界を越えて稜線に出るが、時折横殴りの雨となる有様で、ガスで展望もない。写真だけ撮って硫黄岳山頂を経由し、早々に本日の宿・硫黄岳山荘に逃げ込んでしまうことにする。
平日日中の静かな小屋で手続きをし、荷物を整理し、濡れたものは乾燥室に入れて、少々遅くなった昼食を簡単にとる。雨だし、今日は空いているだろうなと、スタッフに今日のお客の数を聞いてみると
2人です。
とのこと。定員200人の小屋で、これは貸切状態である。平日に休みを取って山に入る重要性を再認識する。雨風あって外を出歩くような状況にないので、午後は昼寝をしたり、談話室でストーブにあたりながら本を読んで過ごす。
夕方になっても天気は変わらず、自炊で早々に夕食をとり、もう一人のお客(女性)と若干話をしたりして、消灯までまったりとする。明日の予報は曇りに変わってしまっており、このまま稜線を進んでもガスガスで何も見えないのなら、縦走はまたの機会にして、明日は来た道を引き返そうかとも考え始める。明日起きて空を見て行動方針を立てようと決め、布団に入る。
明けて翌朝、朝焼けはしているが稜線のガスは相変わらずで、どうしようかと迷ったが、上空に青空がチラッと見え隠れしているのも窺え、縦走を決行することにする。簡単に朝食をとって出発すると、だんだんガスがとれてきて、右前方に阿弥陀岳が見え隠れするようになる。横岳山頂に着く頃には頭上は青空が広がり、赤岳の山頂だけ、雲の上にぽっかり頭を出している。他に誰もいないので、ここでコーヒーを沸かし、しばしパノラマを楽しむこととする。
見ていくうちにだんだんガスがとれてきて、遠くの南アルプスや、富士山も見えるようになる。雨上がりなので空気がしまっていて、遠くまで視界が効くのだ。そのうち、近くの赤岳・中岳・阿弥陀岳含め、八ヶ岳も全貌が見渡せるようになる。これは素晴らしい。静かな山の上でこの光景を一人占めできるのは、休みを取って来た甲斐があるというものである。
展望を十分満喫してから、縦走路を先に進む。ここからは岩場・ハシゴ場が連続する。自分自身は難なく通過するが、山歩きに慣れない人だと難儀するだろうなと感じる。あちこちのお花畑を見てはカメラに収め、かわいらしい小鳥に見送りを受け、日ノ岳からは八ヶ岳山域の定番カットを望み、天望荘を目指す。
天望荘は今日は通過するが、昨日いた韓国人の集団が出発準備をしている。こんなのに一緒に来られたら五月蠅くてかなわないと、ペースを上げ、急ぎ赤岳山頂を目指す。目の前に見えている山頂がグングン近づき、ほどなくして山頂小屋,そして南峰に到着する。この頃になると東側はガスに覆われ始めていて、パノラマはまだ維持しているが、さっきの横岳ほどの状況ではなくなってしまっていた。
10分ほどですぐ山頂を後にしたが、ここでルートを一時誤ってしまった。地形図上、中岳方向には登山道は真西に描かれており、その通りに進んだのだが、じきに道らしきものは消え、足場が危うくなる。改めてガイドを見ると、中岳方向へは山頂から一旦南に少し下り、主稜線との分岐を経て進むと書かれている。これはまずい。確実に場所がわかるところまで戻るべきと考え、再度赤岳山頂に登り返す。30分ほどロスしてしまったが改めて正規のルートを辿り、下りだす。
この頃になると週末の登山者が次から次へと登ってくるが、文三郎道を含め、トンデモナイ急下降が続く。私は下りだからいいが、ここを登路に使うと相当大変なんだろうなと思う。中岳道分岐を過ぎると傾斜が緩くなり、ほどなく行者小屋が現われる。テン場がいい雰囲気を出している。南沢ルートに入ってからも登山者はどんどん上がってきて、そのたび道を譲りつつ下る。飽きるほど歩いて、やがて昨日通った美濃戸山荘が現われるとゴールは近い。
八ヶ岳山荘に着くと、まだ多くの登山者が出発準備をしている。様子からして学校の登山部みたいなのがテン泊で合宿にでも行くようである。そんな慌ただしい様子を、こちらは駐車券で一杯サービスのドリップコーヒーをいただきながら眺める。ゆっくり落ち着いてから、帰途についた。
一時は天気がどうなるかと思ったが、結果として早朝の稜線上ではパノラマが満喫でき、週末をはずしたおかげで小屋も静かで、満足のいく山行であった。
おはようございます!
硫黄岳山荘で一緒になった者です
お話しさせて頂き、ありがとうございました!
翌日の午前中はいいお天気に恵まれて
景色も堪能できて楽しめましたね~
富士山も見えていたとは羨ましいです。
こちらはずっと東側にガスが残っていたので
見えませんでした・・・
またどこかでお会いできるといいですね~。
こんばんは。
金曜日は雨の中、おつかれさまでした。
(小屋の方も、この天気で観音平から上がってこれるのかと、かなり心配されていました。)
でも土曜日は天気に恵まれ、八ヶ岳を歩き始めた自分としても、十二分に満足のいく山行でした。休みが入り難いですが、またすぐにでも平日の長閑な山に出かけたくなりました。
またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
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