【常念山脈縦走】冷たい北アの女王と、梅雨明け晴れの常念岳(中房温泉〜燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳〜上高地)
- GPS
- 52:58
- 距離
- 49.1km
- 登り
- 4,150m
- 下り
- 4,096m
コースタイム
- 山行
- 3:17
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 4:23
- 山行
- 6:27
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 8:24
- 山行
- 9:52
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 10:51
天候 | ■1日目(7/18:土) 雨・・・ ■2日目(7/19:日) 雨→晴れ→曇り→雨 明け方は雨。 午前中は一時的に日が差すときがあるも曇りがち。 午後からは再び雨。 夜は雨と強風。雨は夜半過ぎに上がるも、風は明け方まで。 ■3日目(7/20:月) 晴れ! |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
新宿発07:30のあずさ3号に乗車、穂高10:45着。 指定席は満席、新宿で10分前くらいから並んでいましたが、なんとか座ることができた状態。新宿からすでに立っている人あり。 穂高発10:55の中房温泉行のバスに乗車、バスは補助席をひとつ出して全員が座れる程度。11:50頃に中房温泉着。 ■帰り 上高地発17:25のバスで新島々へ、18:30頃に新島々着。 新島々18:42発の松本行きの松本電鉄に乗り換え、19:11に松本着。 慌ただしく切符を購入し、松本発19:21のあずさ36号に乗り込み新宿へ、22:07新宿着。 指定席は満席。始発だったこともあり、自由席はそれなりに空いていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体に危険個所なし。 ただし、岩場が多く滑るところはあります。特に雨の際には注意が必要かと。 一ヶ所、危険を感じたところがありましたが、コースアウトの道迷いでした・・・ ■中房温泉〜燕山荘(合戦尾根) 北ア三大急登と言われていますが、登っている間はそこまでの急登だとは感じませんでした。 クサリもありますが、タテ方向のクサリではなく、危険は感じませんでした。 ■燕山荘〜大天井岳 2,600m超の縦走路。向かいに水晶岳、鷲羽岳等を見ながら歩くことができる、気持ちのよい道です。 槍・常念分岐の手前にクサリ・ハシゴがありますが、普通に注意すれば問題なし。 大天荘に向かう最後の登りは、結構、キツかったです・・・ ■大天井岳〜常念小屋 気持ちのよい稜線歩き。なんだろうなあ、晴れていたら・・・ 雨が降っていたため、サクサクと歩き、あまり印象には残っていません。 ■常念小屋〜蝶ヶ岳 個人的には、常念小屋から常念岳への登りが、今回の道中で一番、キツかったです。 常念岳から蝶槍に向かう途中のピークを巻く道で、コースを外してしまいました。 すぐに落石を起こすようなガレ場で、危険な道でした。 かなり足跡も多かったので、同じように道を間違える人も多かったのかもしれません。 蝶槍への登り返しは急で、結構、きつく感じます。 蝶槍を超えると、なだらかな稜線歩き。 ■蝶ヶ岳〜徳沢 基本的にずっと下り。登り返しは長塀山のあたりだけ。 下部は木製のハシゴ(あまり好きではない・・・)が多くあります。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
酒(ウィスキー500ml)
|
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感想
■前日まで
青春18きっぷが使える時期になり、テント泊での安上がり山行を狙って3連休での2泊3日コースということで、燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳と、常念山脈の縦走へ。
今年初のテントを背負っての山行です。
出発前日に青春18きっぷを購入。ここで注意書きを読んで、利用開始日が7月20日だったことに気が付く・・・
しょうがないので、行きは特急利用に切り替え。
準備をして、ザックの重さを測ると水を入れない状態で18kg。今回のコースは水場も少ないため、4ℓ持っていくつもりで水を入れると22kg。
一眼レフを持っていくと、それだけで2kg。どうしても重くなりがちになるのですが、他はそれほど荷物が多いとも思わず。なんとか減らせないものか。みなさん、どうしているのでしょうね?
■1日目(7/18:土)
朝、起きて天気予報を見ると、この日の予報はイマイチ。
雨の中を歩くのはイヤなので、行こうか迷いましたが、日曜、月曜はそれなりに天気がいい予報。
この日は移動日と割り切って、出かけます。
穂高駅から中房温泉に向かうバスでは、しゃくなげ荘で下車するというおばあさん。
色々と話をしている中で、「学生さん?」と。
あらやだもう、40過ぎのオッサン捕まえて。どこをどう見たら、学生に見えたのだろうか。
中房温泉に着くと、登り始めから雨の中。最初からレインウェアを着込んでスタートです。
「北アの3大急登」にビビッていましたが、確かに急登ではあるものの、思っていたほどではありません。
スイカが有名な合戦小屋ですが、思いのほか寒かったため暖かいものがほしくなり、山菜キノコうどんを食します。
合戦小屋を越えると、山頂までは1時間少し。
燕山荘でもやっぱり雨。それでも、テントの方々は意外と多く、それほど空きスペースは残っていません。
上から二段目に場所を確保してテントを張ります。
その後はもう、ビールと食事、つまみの世界。一通りいい気分になって、20時には就寝。
■2日目(7/19:日)
目が覚めたのは3時頃。外はまだ、雨が降り続いています。
天気予報をチェックすると、5時から6時には雨があがりそうな感じ。
2日続けて雨に濡れたくなかったので、食事をして、雨があがるのを待ちます。
結局、雨があがったのは6時過ぎ。まずは空身で燕岳に向かいます。
が、燕岳まで降られることはなかったものの、終始ガスガスで展望なし。
花だけ愛でて、すぐに折り返してテントを撤収します。
テントをたたみながら、先に進むか、このまま下山するかで迷います。
燕山荘に向かって天気予報を見ると、午前中は晴れるも夕方には雨の予報。
ところが近辺は晴れる様子もなかったため、迷っていると、山小屋の親父さんが「ガスはこの辺だけだな。晴れるよ。」と言っているのが聞こえます。
なぜ、わかるのか不思議に思いながらも、その言葉を信じて大天井岳方面に向かいます。
歩を進めて10分も立たないうちに、なんと、本当に雲が晴れてきた!!!
向かいには裏銀座縦走コースの稜線。
多少、雲が多めではあるものの、2,500mの稜線歩きを楽しみます。
この稜線は景色だけでなく、花も楽しめる気分のよい道です。
大天井岳への分岐を過ぎて、きつい登りを登っているころには、また、雲が増えてきます。
大天荘に到着するころには、すっかりガスの中。大天井岳の山頂を望むこともできません。
大天荘で昼食。
途中で、ここはナンとカレーが名物だと話をしているのが聞こえたため、私もナンとカレーを注文。
確かに、おいしゅうございました。ただ、チャイもついてきたのですが、私はあんまりチャイは好きではないので・・・
昼食後はとりあえず、大天井岳山頂に向かいます。
大天井岳はガスガスで展望なし。さらに、山頂にいる間に雨が降り始めます。
急いで大天荘に戻り、常念小屋に向かいます。
が、途中からは本降り。途中からはだいぶ風も強くなってきます。
常念小屋につくころには、ちょうど風の吹き抜け場所ということもあり、かなりの強風。
2日続けて雨歩きだったため、乾かしたくて小屋泊まりにしようと思っていましたが、この日は混雑予想で1畳に2名と。確かに、中を見ると、すでにかなりの混雑具合。
それなら多少、濡れていてもテントでノンビリの方がマシだろうと、結局、テント泊を選択。
当然、テン場もそれなりに混雑しており、すでにいい場所は取られてしまっています。
少し傾いているところに場所を確保。
この日も小屋で買ったビールと、持ってきたウィスキーでノンビリと。そして、やっぱり20時には就寝。
外は風がうるさくて眠れないなあ、と思っていたのもつかの間(だった模様)。あっさりと就寝。こういうときには、どこでも寝ることができる体質(?)なのは助かります。
■3日目(7/20:月)
強風の影響でテントがだいぶ揺れて、夜中に何度か目が覚めます。
0時過ぎの目が覚めたタイミングで外をのぞいてみると、風は強いものの、雨はあがっています。このまま天気が持つことを期待して、また、そのまま就寝。
ぱっちりと目が覚めて時計を見ると02:48。このまま起きて活動開始すれば、04:00頃には登山開始できるなあ、と思っていたら、次に時計を見るともう05:00前。なぜだ・・・
予定に比べると完全に寝坊。
結局、出発したのは6時過ぎで、予定よりは2時間遅れ。まずは常念岳に向かいます。
小屋前からは、すでに登っている人、下り始めている人が多く見えます。
常念岳に向かう登りは、結構な急坂。寝起きでいきなりはつらい。個人的には、合戦尾根よりもよっぽど堪えました。
地図に記載のコースタイムよりも、かなり時間を要して常念岳山頂へ。
登っている人が多かったので、予想はしていましたが、山頂直下の道は山頂での写真撮影渋滞。前の方には小さい子供の姿も見えます。
しばらく待って、ようやく山頂に。写真だけ撮って少し下ったところで一息入れます。
この日は天気もよく、槍・穂高方面は雲が多かったものの、八ヶ岳、富士山、南アルプスははっきり姿が見えました。
2日目の朝は、燕岳から帰ってしまおうかとも思っていましたが、このまま来てよかった・・・
山頂からの下りは、岩場の急登。慎重に降りていきます。
後ろを振り返ると、山頂で見た子供もスイスイと降りてきます。子供は身軽なので、早いですよね。
鞍部で少し、息を入れていると先の親子に追いつかれます。
話を聞いてみると6歳。しかも6歳になったばかりで小学校に入る前。先週は白馬岳、その前の週は白山に登っており、3週連続ということ。
長野・岐阜あたりの方なのでしょうか、うらやましい。
歩を先に進め、あるピークを巻いたところで、前に進むご夫婦を追いかけて進みます。急なところに差し掛かる前に道を譲っていただくと、ガレ場の急な下りに。
このガレ場、かなり足場が悪くて足を進めると落石も起こしてしまいます。上からの落石もかなり怖い道。
常念岳って危険個所は山だと思っていたので、一般道でこんな場所があったのはびっくり。後から来る子供が、こんなところを通ると大変だなあ、と思いながら、坂を下りていきます。
急な部分を降り切って、周りを見渡すと、左の方に稜線が見えます。そこには人が歩いているのも見えます。
ん?ひょっとして、道を間違えた???と気づいたのは、このときでした。
同じように道を間違える人も多いのか、左の方に続く足跡も見えます。
後ろから来るご夫婦に声をかけ、ハイマツ帯を越えて無事に稜線に戻ります。少し、後ろのご夫婦も待って、無事に戻ってきたのを確認します。
一歩、間違えばケガに結びつきますので、気を付けないといけないですね・・・
再び稜線に戻り、途中のピーク手前でオコジョとも出会いながら、先を進みます。
蝶ヶ岳手前のピークで小休止。
ここで同じく休憩していた方とお話すると、その方は前日に三俣から常念小屋でテン泊。この日は蝶ヶ岳でやはりテン泊ということ。
私が上高地までを予定しているというと、かなりびっくりされました。確かにもう一泊したいけど、火曜からびっちり仕事が入っておりますので・・・
蝶槍まではいったん下って、その後は200mくらいの登り返し。
ソコソコ急な道で、荷物が減っているとはいえおそらくは20kg弱。この荷物を背負っての登りはやっぱり堪えます・・・
蝶槍で休んでいると、先ほどのピークでお会いした方が、後ろから登ってきます。しばらく歓談しながら休憩。
しばらく経つと、下の方から子供の声が。あらびっくり、常念ヶ岳で見た6歳の子が登ってきました。
こちらもそれほど早くはなかったとはいえ、ソコソコのペース。空身とはいえ、小学校に入る前の子が大人と同じようなペースで登ってくるのにビックリです。
蝶槍を下る道、しばらく親子連れとご一緒に。ここに来ても子供は元気、稜線(しかも登り)を駆け回っています・・・
こちらの親子は三俣〜常念小屋泊〜蝶ヶ岳ヒュッテ泊〜三俣予定。常念小屋は結局、6畳一間に10人だったということでした(それでも狭いですが・・・)。
私の予定をお話すると、子連れだと車移動になってしまうので、気ままな縦走がうらやましいと。
我が家も昨年までは次男を連れて歩いていましたが、中学生になって部活の予定が忙しく、連れて歩くことができなくなっています。そんな事情をお話しながら、あと6年は子供と一緒に歩くことができるのを、うらやましく思います。
写真をお撮りになっている間に先に進み、蝶ヶ岳ヒュッテへ。ちょっと遅めのお昼ご飯で、この日はうどん。
待っている間に、途中でお話をした方々が続々と。
みなさんは蝶ヶ岳ヒュッテ(あるいはテント)泊ですが、私はこれから上高地まで下山せねばなりません。さっさと食べて、ご挨拶だけして先に進みます。
蝶ヶ岳の頂を踏んでからは、上高地へ下山。途中、多少の登り返しはありますが、基本的には下りの一本道。樹林帯の道で、展望はまったくありません。
早く下りたいところではありますが、あまり急ぐと後から足に来てしまうため、はやる気持ちを抑えて極力、普通のペースで。
徳沢まで降りると、後は上高地までの散策路。
私は上高地、初めてだったのですが、バスの時間を考えるとノンビリ探索しているヒマもありません。
上高地のバス停までは速足で。狙っていた17:25発のバスの10分少し前に、下山することができました。
最初の2日間は天気に恵まれなかったものの、最後の日の天気と出会いでそんなことは忘れてしまうくらいのいい気分。不思議ですよね・・・
今回は、天気と面白い出会いに恵まれたことに感謝です。
とはいえ・・・
やはり晴れてこその山ですので、また今度、天気のいいときにリベンジしたい!!!
そして、、、
帰りは青春18きっぷ予定だったのが、時間も遅かったため結局、往復とも特急で。
帰京して、新宿で降りた時のもわっとした暑さにびっくりです。。。
また、すぐにでも山に戻りたい!!!
# 花名がわからないものがあります。追って確認する予定です。
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