雲上のテン泊縦走。三俣〜鷲羽〜水晶〜雲の平〜笠ヶ岳。
- GPS
- 77:26
- 距離
- 60.0km
- 登り
- 4,707m
- 下り
- 4,786m
コースタイム
- 山行
- 7:34
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 9:09
- 山行
- 6:51
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 8:43
- 山行
- 6:38
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 8:08
天候 | 8/8土、8/9日は晴れ、8/10月は晴れ後雨、8/11火は晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
深山荘前の無料が満車の場合はいつもここ。 新穂高かまで急な山道を30分歩くがやむなし。トイレ完備。 ここも拡張されて以前より駐車可能台数が増えていた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
残雪はところどころ少しはあるが問題なし。 危険箇所特になし。 |
その他周辺情報 | 三俣テン場1人1,000円。笠ヶ岳テン場1人700円。 いずれも水場あり。 笠ヶ岳は山荘のトイレまでガレ場登り10分。 |
写真
感想
今年は土曜日から4日間の夏休み。さて、どうしようか。
先週のテン泊復帰で特段支障が出なかったという妻が、「4日間テン泊行ける!」というので、無理はしたくないが、テン泊縦走とする。
複数日のテン泊縦走は手術以来2年ぶりなので、やや不安はあるが幸い天気は良さそうだ。
行き先は、お気に入りのテン場のひとつである黒部源流域の三俣蓮華とし、鷲羽、水晶、雲の平を漫遊して稜線伝いに笠ヶ岳というプランとする。
以前は本当にしょっちゅうテン泊していた三俣であるが、一昨年の薬師からの大縦走時は日程の関係で通過してしまったし、昨年は術後で、読売新道には行ったが、水晶小屋泊だったので三俣まで下りなかった。
久々の三俣テン泊は楽しみである。
初日に新穂高から三俣。
2日目は、三俣にテント張ったまま、黒部源流域の山々や雲の平など適当に周遊。
3日目は三俣から笠ヶ岳へ。
4日目下山。
というプランを立てた。
これなら2日目は定着型になるので、術後初のテント連泊の負担も少ないし。
土曜早朝。新穂高深山荘前の無料駐車場にはもちろん駐車できず、最初から遠い鍋平の無料駐車場へ向かう。ここもちょっと来ない間に登山者用無料駐車場スペースが新たに段々状態に増設されていた。
ここからの新穂高への下りが滑りそうな嫌らしい道であるが、以前はもっとヤブヤブであり、少し歩きやすくなっていた。
新穂高バスターミナルで登山届を提出し、出発。
わさび平小屋でいつものごとくうっかり林檎を購入。かぶりついていたら突然妻が、「手袋が片方ない!どっかで落としちゃった」と叫ぶ。
やれやれ、1時間しか歩いてないのに早くも落し物ですか。
替えの手袋をなぜか3組も持参したという妻は(軽量化しなさい!)、「持ってきてよかった」といいつつ別の手袋を嵌める。
しかし、今日の小池新道は暑い!
東京も異常値の暑さであるが、ここも暑い!たいへん歩きやすい小池新道はすきなのであるが、ギラギラした太陽光線と完全無風状態には参った。
鏡池では槍穂が輝いていたが、まずは一直線にかき氷!
冷たいものを一気に食べられない妻なので、いつもかき氷は一つを2人で食べるが、今日は迷わず2個注文。
しかし、小屋前のテラスも全く日陰がなく、かき氷効果も低かった。
あまりの暑さのせいか、こんなに天気が良いのに鏡平はいつもより格段に人が少なく、外トイレの列も並んでいなかった。
ここから弓折までの登りで妻があっという間にみえなくなり、こちらは暑さとかき氷とコーラがぶ飲みしたせいで足が上がらず、よれよれと稜線へ。稜線に出たら少しは風があるかと思ったが、全然無風。しかし、ここはいつ来ても景色がよく、一応稜線に出たので雲竜瀑状態の汗からはマシになった。今年は花期が早かったので、花見平の花も例年のこの時季に比べて少なくなっていた。
この稜線上のハイライトは、なんといっても鷲羽借景の双六の赤い屋根。
スイスアルプスのようなこの光景は何十回みても感動する。
双六小屋のテン場はまだ余裕たっぷり。ここもフラットで好きなテン場ではあるが、いつもの三俣へ向かう。
双六から三俣へ向かう3つのルートはいずれも魅力あるものだが、行きは大抵巻道を利用する。但し、巻道とはいってもそれなりのアップダウンあり。ここの巻道は花の宝庫であり、雷鳥も出現する率が高い。
花を楽しみながら静かな巻道を行く。しかしもう少し風が欲しい。この暑さに無風は辛い。三俣峠へ登り、テン場に向かって降り始めたところで反対側から来た男性に「ぺんぎんさん?」とお声がけいただいた。
なんと、日帰りの猛者millionさんでした!
北アルプスでお会いするとはびっくり。しかも新穂高から水晶までの日帰り途中と伺い、2度ビックリ!人間技ではありません。。
こんなごく普通の登山者にお声がけいただき、恐縮です。ありがとうございました。
millionさんにお会いしてから15分後に三俣のテン場到着。毎回お気に入りの水場のそばのフラットな場所無事GETし、テント設営。ここも漏れなくテント代は1人1,000円に値上っていた。
しかし、あまりの暑さにテント場にいられず、日陰を求めて右往左往。妻は日除けに傘をさして外に座っていた。
翌日。今日はこの山行ハイライトであるが急がない行程なのでテン場でまったり朝食。
日が昇ってからまずは鷲羽へ。我々と相性がものすごくよい鷲羽岳。なんと、これで鷲羽岳ピーカン快晴登頂記録を連続9回に更新!単なる晴ではなくて、全てピーカン快晴という相性の良さ。長期縦走していて天気が読めない時もあったのに、ずっーーーと天気のぐずついていた時もあったのに、なぜか鷲羽を通る時だけは絶対ピーカン!
いつまでこの記録を更新できるか?
相性がよいから好きなのか、好きだから相性がよいのかわからないが、この登りは妻は大好きであり、お猿のようにさっさと登って山頂でニコニコ景色を見ながら待っている。
妻は自分が到着する前にちょっと面白かったよと話してくれたのが、山頂にいた女性の方お二人に、写真を撮って欲しいと頼まれ、「どこをバックにしますか?」と聞いたところ、「烏帽子でお願いします」と言われ、ずいぶんシブい山を選択されるなーと思い、「槍じゃなくていいんですね?」と聞いたところ、「えっ!?あれ、烏帽子じゃくて槍なんですか?」とびっくりされたとのこと。
そんなこんなで歩き慣れた道ではあるが、いつもいつも毎回気分の良い道を行く。花の多いワリモを抜け、天気もいいから水晶も寄ろう。
その前に小腹がすいたので水晶小屋でカップラーメン食べたいと妻にごね、「そんなんゆっくり食べてるとさっき抜いた30人の団体とのすれ違いが面倒になるよ」と妻に渋い顔されたが強行。
水晶は賑わっていたが、景色はいつも最高。
白山から富士山までよく見える。
が、やはり水晶から戻る途中でさっきの団体の大渋滞に逢い、妻にそらみろと言われてしまった。すまんのう。
相変わらずぴかぴかの快晴なので雲の平へ。
雲の平山荘でランチにしよう。
祖父岳はなにげに穴場で好きなところ。
花々に囲まれた楽園の雲の平。
雲の平山荘でランチ。タイ風チキンライスという名前に惹かれてちゅうもんしたら、でてきたものは微妙でカレーにすれば良かったか。
雲の平は、今日は定員70人のところ予約だけで120人と言っていたが、朝出た人はもうおらず、今日泊まる人はまだ到着していないというこの「隙間の時間」が、一番人がいない。
ということで、雲の平漫遊散歩は、素晴らしい景色を独り占め。
帰りもスイス庭園、祖父庭園、日本庭園、と誰にも会わなかった。
最高の気分でのんびりする。今日はもう三俣にテントを張ってあるのでテン場場所確保の心配もないし。
黒部源流まで激降って渡渉し、また三俣へ登り返す。ここを通るたびにいつも吊り橋があってくれればな、と思う。
テン場に戻ったあとは昨日と違って心地よい風があるので、テントでまったり。今日は朝から晩までこのうえない天気であった。
が、テン場は大混雑。ここでテント泊は結構しているが、ここまで混んでいたことはあまり無かった。やはりテントブームか?しまいに目の前の登山道上に、「もう他に場所がないんです」と言ってカップルが張っていた。
山荘の方も大混雑のようであった。
翌日。今日は笠までの移動。
モルゲンに染まる槍穂を眺めて、まずは三俣蓮華へ登り、景色を堪能しつつ稜線を双六へ。
小屋でラーメンの後は弓折、大ノマ、などなどのアップダウンを繰り返しながら笠ヶ岳へ。ものすごく暑くてまた無風になった。
秩父平で休憩していたらガスってきた。
この稜線でよく雷鳥に会うが、今回は会わず。
笠ヶ岳のテン場ではとてもよい場所をGETできた。
双六からスタートした方々が当然先に到着しているだろうから、よい場所に張れるか心配だったが杞憂であった。まったくフラットで壁もあり、その先は花がたくさん。
ここは素晴らしいテント場であるが、トイレが無く、山荘まで10分ガレ場を登らなければならないのが難点。夜中に行くのは避けたい感じ。それ以外は最高。
山頂はあいにくガスガスであったが、ピーカンの時に何度もきてるのでまあいいか。
山荘の売店で色々買い込み、テントに戻る。
山荘は天水利用で水不足とのことであったが、テント場から1分下った水場の水はものすごく冷たくて最高であった!
大量に水を汲んで、後はテン場でまったり。
妻は売店で買ってきたチューハイを飲みまくっていた。
3時頃から雨になった。到着した方たちが、雨の中テント設営しているのを見て大変そうだなと思いながら、こちらは雨音を聞きながらテント内でのんびり。
明日の朝撤収時に止んでてくれればいいし。
テント場は非常に静かで朝までぐっすり寝られた。
翌日。クリヤ谷ルートも静かで好きであるが、今年は倒木多く荒れ気味とのことなので無難に笠新道から下山する。
12日が年に一度の日の出ダイヤモンド槍の日とのことで今日は前日であったが、限りなく殆どダイヤモンド槍であった。
抜戸岳へ寄道し、花の多い杓子平への斜面を下りる。
杓子平で笠ヶ岳を眺めて飯にし、あとは笠新道を淡々と下山。さすがに妻も傷跡が下りだと少し痛くなってきたとのことと、自分も岩にひざを打ち付けて痛くなったので、ゆっくりと下山。ここはやはり登りの方がいい。あとで見たら今回下った時間が登りにとったときの時間と変わらなかった。
笠新道入口まで下りて、水場で顔を洗ってサッパリ。
新穂高まで戻る途中の工事看板の上に、妻が初日に失くしたと騒いでいた手袋を見つけて笑ってしまった。
飛んで行ってしまわずにずっとここにあったのだろうか?
拾ってここに置いて下さった方に感謝。
夏休み4日間。術後初の複数日テン泊縦走復帰山行は、暑かったが快晴のピーカンで迎えてくれた。
最後は少し痛みもあったようであるが、またこの大好きな場所をテントで歩くことができた妻の笑顔を見て嬉しくなった。
帰りはひらゆの森の温泉でサッパリする。
何度来てもやはりよい。これだから同じとこばかり来てしまう。。
が、夏山、満喫!
こちらで夏休みでしたか
新穂高から幾恵もある好きなルートを
テン泊装備で天候に恵まれ歩き回れたら
笑顔がこぼれまくりますね
お二人がものすごく楽しまれている様子が素敵です
鷲羽、水晶で晴れたためしが無い私にとって
羨望のレコとなりました
近いうちに(数年のうちに)必ず訪れてみたいと
思わせていただきました
そうなんです。
おかげさまで妻も傷に大きな支障は出ず、復活といえそうです。
ここを歩く時は、いかに暑かろうともやはり が最高ですね
鷲羽、水晶でまだ に巡り合われておられないのですか?
鷲羽岳連続9回快晴記録更新中の身としてなんだか申し訳ないです
が、こんなに天気と相性の良い山は、さすがに鷲羽岳だけです。
他の山は複数回行ったらどこかで や で、
まあそれが当たり前なんですけど。 それだけに貴重感が際立ちます!
naotosasさんも、次回、鷲羽、水晶で るといいですね。
最高の景色をGETなさって下さい
ガッツリですね〜〜〜
晴天の雲の平いいな〜〜〜
また行きたい場所です。
(つーかホントは先週行くはずだったんだけど )
そう、笠からのご来光は槍から登るんですよね。
知らずに見たので感動しました。
あそこまでテント持ってあがったのに、雷雨に負けて小屋に泊まってしまいました。
雨でトイレの遠いテン場ってイヤですよね〜〜〜
姐さん、
雲の平ともかなり相性が良くて、
高い晴天遭遇率なのですが、
何度来てもやはり るといいですね
笠ヶ岳のテン場はトイレの近い人にはお勧めできませんが、
そうでなければロケーションは最高ですね
だとトイレに行くだけで大変ですが。。
Pengin22さん、こんばんは。
4日間北アを堪能でしたね。
贅沢な夏休みですね。
いつも記録拝見させて頂いていて思うのが、「本当に楽しそうだな」
なんです。
生楽しいに遭遇出来て、嬉しかったです。
槍からの日の出、私たちは8日に見てましたが、ちょっと惜しいなと
思ったら、ドンピシャ の日が有るんですね。
替えの手袋3組。流石です。
今日、剱岳登ったのですが、私はイボイボ軍手でした。
millionさんが1日で駆け抜けられたところですが、
こちらはテン泊でのんびり させていただきました
こちらこそ今回はお会いできて本当に嬉しかったです。
我々はmillionさんのような水晶日帰りという人間とは思えない歩きは到底できませんが、天気の良い稜線歩きは本当に最高だといつも思います :!
妻は時々妙にたくさん持ってくる癖があり、前に1泊なのび帽子と手袋を7組ずつ持ってきたことも
手袋はまだよいとしても、頭幾つあるんですか?と思いました。
このルートスゴイですね〜
普通なら4日では行けないでしょう
すべて好天に恵まれて、素晴らしい
鷲羽、水晶はいつも念頭にあるのですが、なかなか
行けず〜キツイ、遠いと・・・考えて。
たぶん鏡平あたりまで暑いと思いますから、
もう少し涼しい風が吹いたら行きたいと・・・
carolさんこんばんは。
普通に4日で行けますよ
ちょっときついと思われる場合は、初日に三俣でなく双六までにして、翌日水晶か雲の平どちらか1択とすればより楽かと思います。
下記´△旅堋でテント3泊したときは本当にちょっとハードでしたが 。今回のは2日目が定着型となるだけ楽さが違います。
―蘰:新穂高→三俣、2日目:三俣→雲の平経由薬師平、3日目:薬師往復→黒部五郎、4日目:黒部五郎→新穂高。
⊇蘰:室堂→スゴ、2日目:スゴ→黒部五郎、3日目:黒部五郎→烏帽子。
ただ、やはり雷雨の危険回避や良いテント場所を確保するにも早着が基本dwすので、初めて行かれる場合は無理のない行程で、この雲上の楽園を満喫されればよいかと思います
今度ぜひ。
4日間ガッツリ、いいコースですね。
笠のテン場もよかったけど、ダイヤモンド槍の日があるとは知りませんでした。
鷲羽岳の連続9回快晴記録もすごいです。
私は鷲羽岳はまだ3回ですが、3回ともピーカン。なので、とってもいい山の
イメージなのです。penginさんたちのように快晴記録が続くといいな〜と、
ひそかに期待しています。
oさん、ご無沙汰しています。
捻挫の方はもう完治されましたでしょうか?
oさんも鷲羽連続3回ピーカンでしたか!
もしかするととても晴天率の高い山なのかもしれませんね
笠ヶ岳からの「殆どダイヤモンド槍」も良かったです
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