栂海新道 日本海を目指して
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 69:51
- 距離
- 44.3km
- 登り
- 2,719m
- 下り
- 4,464m
コースタイム
- 山行
- 2:30
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 2:50
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:20
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:00
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:30
天候 | 1日目:曇り時々雨一瞬晴れ 2日目:ほとんど雨 3日目:晴れ時々曇り 4日目:晴れ時々曇りの灼熱地獄 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰りは北陸新幹線 はくたか |
コース状況/ 危険箇所等 |
栂池から朝日岳は危険個所なし。 天候だけ気を付けてください。 栂海新道の黒岩山以北から坂田峠までの区間は痩せ尾根やトラロープの急坂があります。 転倒による滑落や怪我には注意が必要です。 2日目以降の行動時間が6時間少々になっていますが個人差がありますのでお気を付け下さい。 基本CT 9時間コースです。 |
その他周辺情報 | 親不知観光ホテルにて入浴できます。 親不知駅への送迎付きで1500円なり。 女将さんが一人で切り盛りしていました。 汚いザックは外に、入浴前によ〜く洗ってね とテキパキ言われました。 そりゃそーだ。 平均4日間も風呂入ってない連中が汗だくで降りてくるんだから。 送迎も女将さんの運転するマジェスタです。 女将さんいない間に誰か下山してきたらどーすんだろ・・・といらぬ心配。 親不知観光ホテルでは食事はできません。 親不知駅周辺にも何もありません。 糸魚川は14時過ぎると数少ない飲食店が全部昼休みに入ってしまい、イカ墨焼きそば以外何も食べるものがありません。 |
写真
今回4日間なので前半の夕食に小屋食を取り入れた。
で、事前に白馬館に小屋食OKの確認をとったのだが、受付のねーちゃんはテントの方には提供しませんとのたまい、白馬館で了解取ったと言ったら夕食1800円が何故か2300円になった。
なんだか納得いかないぞ!!
高っけーカレーだ。
感想
毎年恒例のテント泊ソロ山行。
年初からいろんな方とコラボしてきたのでソロでしっとりというのは久しぶりです。
今回はペルセウス座流星群を見ながら日本海を目指す縦走ということで、実にえのしまんらしいロマンチックな旅であります。(^-^)v
昨年栂海新道を開拓した小野 健さんの訃報を聞いてからずっと歩きたいと思っていました。
ということで初めての毎日アルペン号に乗って栂池にやって来ました。
勿論使える交通機関は何でも使います。
ゴンドラ、ロープウエイでヌルッと標高を上げちゃいます。
初日は歩行時間3時間の超ゆるふわモードです。
積雪期に弁当喰った天狗原の祠、雪が融けたら随分高いところにあったんですね。
天狗原も白馬乗鞍も前回来たときとはまったく風景が異なっていて、灌木がたくさん生い茂っていました。
冬になるとこれが全部埋まってしまうのが嘘のようです。
山頂を越えると直ぐに大池が見えてきます。
時刻はまだ11時半。
あとはテント張ってノンビリです。
花の写真を撮ったり昼寝したりビールを飲んだりしているうちに周りのテント泊者の皆さんとプチ宴会になりました。
初めてなのに山好き同士話題に事欠かない楽しい時間を過ごしました。
二日目は5時出発。
小雨のなか小蓮華山に登ります。
勿論視界不良でダイナミックな山陵の風景は半減しています。
やがて三国堺。
ここで進路を白馬岳から雪倉岳に転じます。
あとわずかな距離ですが、混んでる白馬岳なんて行ってやんないもんねーだ。
あたりはマツムシソウの群落があります。
午前7時45分、雨を避けて雪倉の避難小屋に寄って早い昼飯を喰います。
避難小屋に山ガールさんが一人。
朝日小屋まで行くそうなので晩ごはんは一緒に食べましょーねと予約。
雪倉の登りは思っていたよりも大したことはありませんでした。
このルート、一番だるいのは朝日平へ抜ける水平じゃない水平道でした。
結局11時20分に朝日平到着。
結構強い雨のなか、たった一人テントを張ります。
一番乗りは良いのですが雨のなかポツンと一人は悲しくなるくらい寂しいのです。
こうなると濡れた衣服を着替え、登山靴も脱ぎ捨ててふて寝しかありません。
ふて寝しているうちに後続登山者が続々と増えてきました。
山ガールさんも到着したので、暫し歓談。
やがて夕食タイム。
朝日小屋の小屋食は美味しいと有名なので今晩も小屋食にします。
隣のテントの方と山ガールさんともう一人男性の4人で歓談しながら夕食をいただきました。
三日目
A朝3時半起床。
就寝時はどんよりしていたのに空は雲ひとつなく天の川がはっきり見えます。
夜空に見とれていると時折閃光が走ります。
流れ星はたくさん見てきましたがこんな閃光のように明るいのは初めてです。
願い事は欲張らずただ一点。
宝くじ当たりますように!!!
しまった300円でも当たりは当たりだった(;´д`)
今日も5時出発。
水を吸った装備が異常に重く感じられます。
朝日岳に登る途中、剣岳が見えましたが山頂はガスの中。
山頂から少し下った吹上のコルは蓮華温泉への道を分け、ここから日本海親不知への栂海新道がスタートします。
眼下に複数の湿原が見えています。
吹上のコルから黒岩山に至るまで複数の湿原、池塘、雪田が散在しており素晴らしい風景です。
訪れる人が増えたとはいえ、他の北アルプスエリアに較べればマイナーで、奥まっていることで多様で豊富な自然が維持されています。
黒岩山を過ぎると景色は様相を変え、地味な山稜のアップダウンになります。
サワガニ山を越え犬ヶ岳前最後の北俣の水場で水を汲んでいるとご夫婦のトレイルランナーがやってきました。
新発田市から来たというご夫妻は親不知に車を置いて黒岩山まで日帰りピストン中だそう。
軽装とはいえ厳しいアップダウンなので凄いです。
今回の山旅では素敵なご夫婦二組にお会いしました。
トレランのご夫婦と白馬大池でお会いしたヤマレコユーザーのmakotenさんご夫妻。
トレランご夫婦は超パワフル。
makotenさんご夫婦は余裕を持った山旅をゆったりとされています。
スタイルが対照的な二組のご夫婦ですが、爽やかな印象が共通していて少々羨ましく感じました。
もう一度結婚?する機会があれば山好きの女性だな。
犬ヶ岳山頂に11時に到着し、15分後には栂海山荘前でテントの設営を開始していました。
犬ヶ岳は時折ガスに包まれますが、折角の天気なので濡れた装備を草むらに広げて大乾燥大会です。
時間が早いので栂海山荘に置いてあった栂海新道開拓の記録を読破しました。
小野 健さんが率いたサワガニ山岳会、関係した多くの人々の手によってこうして日本海目指して旅ができることを感謝です。
小野 健さんの本では将来の栂海新道に対してあっという間に藪に覆われ消えてゆくかもしれないと危惧されていましたが、世界ジオパークに指定され、我々のような登山者が歩き続ける限り踏み跡が消えることはないですよと呟きました。
読破して暫く経つと先ほどのトレランご夫婦が黒岩平から戻ってきました。
引き続きの縦走お気をつけて!
最終日
今日も5時スタート。
トラロープが張られた急坂のアップダウンが続きます。
どんどん標高を下げてゆくのですがこの日が一番キツイ行程でした。
特に最後の1000m峰白鳥山の登りは疲れがどっと出ました。
しかし白鳥山の避難小屋は日本海を見下ろす抜群のロケーションでこの小屋の2階は窓越しに海が見えます。
この小屋で読書するのも優雅でいいなあ。
坂田峠まではタフな道が続きます。
その先はもう標高600m台。
最後は海に向かって穏やかな道が続きます。
樹間から海が見えるようになってきました。
ゴールはもう間もなく。
やがて国道と親不知観光ホテル前に降り立ちました。
時刻は午前11時。
しかしまだゴールではありません。
ここは標高80m。
海までまだ少し下ります。
そして遂に大海原!
長い道のりでした。
登山靴を脱いで裸足になり、海水に足を浸します。
何故か少しうるっときます。
少年時代に家出同然で自転車に乗って日本海を目指したあの頃と今がシンクロしています。
考えてみるとあれが原点でした。
えのしまんは山屋である前に旅人なのです。
だからアルパインよりも縦走が似合っているのです。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
日本海まで完歩おめでとうございます。
4日続けて歩くなんてもう20年近くやってないので
私には無理ですね。でも、やったら痩せそう。
で、少年えのしまんは日本海にたどり着いたのでしょうか?
えのしまん少年は町田から直江津まで走り、そしてまた町田に帰ってゆきました。
道中、戸隠や志賀高原、草津、軽井沢などを周り、山に目覚めていったのです。
尾崎豊の15の夜って感じでしたとさ
やっぱ、縦走が山歩きの原点ですね。
毎日毎日、午後はウダウダと過ごせたようで、それも良かったですね
2泊や3泊で歩けるえのさんやテンさんは立派だと思います。
中高年ですからね〜
久々に中高年えのしまんらしいレコ拝見しました。
がんこ総帥おはようございます!
ほんと、毎日午後はウダウダ過ごしました。
午前中はガッツリ歩き午後はまったり、これがえのしまんスタイルです。
ところでえのは中年ですけどまだ高年ではありません。
enoさん おはようございます
海まで辿る花の道栂海新道お疲れ様でした。
昼下がりビ−を呑み飲みうだうだ昼寝憧れます
ワタクシ昼寝しますと暴睡・・・
夜寝られなくなり執事が羊を数えなくてはならない事になります
テンさんおはようございます!
これが小屋泊だと眠れないんですが、テントだといっくらでも寝れちゃうんですよ。
今回みたいに美味しい小屋食を採り入れれば多少重くてもテントの中はパラダイスです。
でも雨のテン場で独りぼっちは流石に嫌です。
えの隊長オジャマします!!
最近は大冒険することを「エノってる」っていうそうですよ?
まぁ、帰る原点があるだけいいと思います。少年の頃なんてジャンプ読んでマガジン読んでスピリッツ読んであー今日は木曜だー雑誌発売がねー!!でおしまい、でしたから。
栂海新道の踏み跡、消さないように私も歩いてみたくなりました。隊長が高年になる前に!
少年時代はかなりエノってたよ。
小中学生の頃は読書少年だったので旅の手段を手にいれたら反動で弾けちゃって弾けちゃってたいへんなことになりました。
今は保守的なおじさんになった・・・
流れ星を見ながらの願い事
山の頂で現実的なことを願っているのに笑っちゃいました
カレーは大盛り
もしくは追加されましたでしょうか?
旅の原点の日本海へ
新たなる到達はとても感慨深く こちらまで元気を貰えます
mermaidさんこんにちはー(・∀・)ノ
えのしまんが手を出す唯一のギャンブルが宝くじなので。
もっとも知る人には人生そのものがギャンブルだと言われそうですが。
カレー勿論2杯喰いました。
日本海まで行くと欲が出てくるもんで、太平洋まで全部赤線繋ぎしたくなってきました。
えのさん
そんな素敵な原点があったとは。 (’-’*)♪
あともう少しで日本海っていうところ、
そして少年期の回想シーン。
メチャクチャ鳥肌立ちました!
“高っけーカレー”
そういうの納得いかないし許せない。
私ならたぶんこうなります(笑)
(ノ-_-)ノ~┻━┻
それにしても、夏の終わりに
いい山旅ができましたね。。。
テント、やっぱりいいなあー!
sionさんこんばんはー\(^_^)/
エロしまんだって少年時代はとっても純粋だったんですよ。
カレーね、朝日小屋の夕食より高いっていったいどーゆーことだー!!
責任者出てこーい!‼って叫びたかったっす。
全日本避難小屋を愛する会 会長のsionさんに耳寄りな情報です。
白鳥山避難小屋の2階、マジでいいっす。
お薦めです。
えのしまんの書斎にしたいです。
えのしまんさん、こんばんはー!
大池では大変にお世話になりました。
そして、無事に日本海まで到達お疲れさまでした!
いや〜 こんな素晴らしいルートがあるんですねーー!!
全くもって知りませんでした(苦笑)
山から海、そしてワイルドなトイレ・・・
何かロマンを感じますよ(笑)
何とか嫁さんの了承を得て
私もチャレンジしようと思いました(笑)
makotenさん おはよーございます(・∀・)ノ
その節はお世話になりました。
白馬山荘、楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
えのしまんも昔は月山遠征でジャズライブを聴いたり、ユースホステルで歌を歌ったりしてたので、本当はイベント大好物なんですよ。
栂海新道ほんとお薦めなんですが、確かに奥様と一緒は少しハードかもしれませんね。
どうしても日数が必要なんで、例えば奥様は北陸 新潟グルメ旅で親不知待ち合わせ集合とかだったら許可が出やすいかも。
ご健闘をお祈りいたします!
おつかれさまでーす
4日間雨じゃなくて良かったです
そして いい出会いもあったようで良かった良かった。
カレー2300円 高いよ〜 2杯って おかわり自由ですか? 4600円じゃないですよね?
三国境のポイントなんか好きですね〜
サワガニ山岳会の栂海新道か〜 こっち行きたいなぁ なんてしばし立ち止まった
記憶があります。
涼しくなってから そして海からやってみようかな〜なんて思ったりしてます。
アンさんおはよー!!
雨降ったところは山スキーシーズンにまた行きたいと思ってます。
カレーはおかわり勿論自由なんですが、流石に3杯目はいける雰囲気じゃなかったかな。
海からスタートってことは太平洋までトランスオーシャン?
ワイルダーのアンさんだったらあのトイレも大丈夫かも
むしろ気持ちいーーーなーんてね。
病み付きになるかもしれませんよ
えのしまさんさん、こんばんは
ツッコミどころ満載なんだろうなぁと思いつつも、いやいやカッコいいです
自撮りストックでのお写真。2枚ともモザイクありますが、みなさんの笑顔はモザイク越しにも伝わってきますね
いつか同じ道を歩きたいと思い、お気に入りに登録させて頂きました
ファンキーさんいらっしゃいませ!!
カッコいいだなんて・・うふっ
山での出逢いは一瞬で打ち解けることができるので最高ですね。
レコには書いてなかったですが、朝日平で一緒にご飯を食べた隣のテント方、翌日の犬ヶ岳でもお隣さんでした。
同じルートを歩く同志って感じがしてきます。
こんな旅先の出逢いがあるからソロでも楽しいんですね。
そーいえば健脚の息子さんの怪我治りましたか―?
このルート、親子鷹で縦走できたら最高ですねー。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する