岡山県鏡野町 花知ヶ仙 プチワイルドになった林道の動植物&展望
- GPS
- 03:31
- 距離
- 7.5km
- 登り
- 473m
- 下り
- 472m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
なお、標高850m近い分岐点から先は自動車は進入禁止となっており、標識があります。この周辺に駐車する方もおられますが、2年前に比べると溝状に掘れた箇所が増えており、四駆でなければ厳しいと思います。これまではさらに進んで標高985m辺りの登山口まで自動車を乗り入れる方もおられましたが、この先は倒木<写真08>で道が完全に塞がれていました。歩行者は通行可能です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。ただし、昨年8月の台風7号による大雨の影響なのか、溝状に掘れたり水が流れたりしている箇所があるため、雨天や雨後は避けたほうがいいでしょう。特に標高850m近い分岐点から先は倒木<写真08>や最大深さ1m程の溝状の陥没箇所があるため、雨が降り始めたらすぐに引き返したほうが安全です。 登山道は急登でステップがなくなっている箇所がありますが、下りでも滑りかけたら片足で踏みとどまれました。標高990m辺りで右折する箇所以外は迷いようがないと思います。 出発点から標高850m近い分岐点までは基本は砂利道で、一部、水がちょろちょろと流れていたり小石がゴロゴロしていたりしますが、歩くのに支障はありません。2年前に比べると溝状に掘れた箇所が増えているので、自動車は四駆でなければ厳しいと思います。 標高850m近い分岐点で右折すると、そこから先は自動車は進入禁止となっており、標識があります。倒木<写真08>が道を完全に塞いでいる箇所は、倒木は複数ありますがまたいですぐに通れました。この先の道は、溝状に陥没している箇所がいくつかあり、最大深さ1m程もありました。さらに沢の水がそのまま道に流れ出していることも多く、深さ1cm程の微妙な沢状態でした。歩くのに支障はありませんが、雨天や雨後は避け、雨が降り始めたらすぐに引き返したほうが安全です。 標高985m辺りの登山口で林道から逸れて左折すると、細道になります。最初のちょろちょろ流れをまたぐ箇所には蛇腹状の筒があります。ここから少しぬかるみが続き、標高990m辺りはうっかり直進すると道がなくなります。今回は右折箇所の足元のほうにあった「火の用心」の黄色い札が埋もれかけて見えにくくなっていました。右奥を見ると幹に巻かれたピンクテープが見えるので、ちょろちょろ流れをまたいでそちらに進みます。ここを過ぎれば、頂上まで迷いようがなく、標高1000m辺りの鞍部にある「これより山頂まで600メートル」の道標から標高1150m辺りまでは、かなりの急登となります。ステップがなくなっている箇所がありますが、下りでも滑りかけたら片足で踏みとどまれました。 |
その他周辺情報 | 出発点から南西方面の国道179号線沿いに道の駅奥津温泉があります。閉店となった「温泉亭」に代わりオープンした「お食事処 てっちりこ」<写真29>の営業時間は11時半〜14時半でランチバイキングではなく、麺類、ご飯物、定食を提供しています。売店は旧奥津町特産の姫とうがらしが目玉商品となり、野菜や果物のコーナーが縮小され、菓子類はほぼ変わらずでした。 鏡野町内は昨年8月の台風7号による大雨被害の影響で高清水トレイルや岩井滝の遊歩道が完全通行止めで復旧作業中です。詳細は鏡野町の観光&移住総合サイト「かがみの旅とくらし」のお知らせ一覧にて確認できます。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子(フード付き)
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
ザックカバー(防水用)
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(地図アプリ使用)
eTrex22x(GPSナビゲーター)
虫よけスプレー
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感想
【プチワイルドコースとなった林道】
2年ぶりに花知ヶ仙(はなちがせん)を訪問しました。出発点はいつも通り、遠藤川を少し越えた舗装道路のほぼ終点にある車2台分程のスペースです。隣に位置する田んぼ越しに花知ヶ仙<写真01>や恩原高原<写真02>が見えます。2020年8月9日にこの出発点から少し進んだ所でミネラル補給(吸水)をするミヤマカラスアゲハの群れに出くわしたことがありましたので、今回も期待しましたが、残念ながら単独で飛翔している姿は確認できたものの、群れに出会うことはありませんでした。
しばらくは遠藤川沿いを歩きました。この日の鏡野町はよく晴れて気温30度を超す猛暑となりましたが、出発点が標高770m程あり、周囲に遠藤杉などの木が生い茂って日陰が続いたため、思ったより涼しく快適な山行となりました。途中、遠藤川に堰があったので上に立ってみると、カワムツらしき魚の群れ<写真03>が遊泳しているのを見ることができました。魚本体と水中に映る影とのコラボシーンがまるでアートを見ているようで癒やされました。
標高850m近い分岐点から花知ヶ仙の道標に従って西に進みます。この先は自動車は進入禁止となっており、標識があります。これまではさらに進んで標高985m辺りの登山口まで自動車を乗り入れる方もおられましたが、この先は倒木<写真08>で道が完全に塞がれていました。この手前には登山者らしき方の自動車が1台あり、持ち主の方とは後に頂上でお会いすることになりました。事前に地元の知人に下まで車で行けると言われ、何も気にせず進んだらしまいにこうなってしまったとのことでした。
倒木は複数ありますが、またいですぐに通れます。この先の道は、溝状に陥没している箇所がいくつかあり、最大深さ1m程もありました😱さらに沢の水がそのまま道に流れ出していることも多く、深さ1cm程の微妙な沢状態でした。最近の長雨の影響で水が増えているのでしょうが、2年前はここまでひどくえぐれてはいませんでした。鏡野町内は高清水トレイルや岩井滝の遊歩道で昨年8月の台風7号による大雨で崩落被害が出ており、通行止めにして復旧工事が進められています。ここもおそらく同じ原因でしょう。歩くのに支障はありませんが、雨天や雨後は避けたほうがよさそうです。あの倒木が車止めになっていなかったらと思うとぞっとしました。
こういう状況では、アカハライモリの群れなど通常は道ではお目にかかれない生き物との出会いがあるもので4年前ぶりの再会を期待しましたが、エゾハルゼミの鳴き声が断続的に聞こえてくるものの、目の前に現れる生き物は蝶やトンボだけでした。ただし、復路ではニホンノウサギが目の前を横切るシーンが見られました。蝶にはことごとく逃げられましたが、花が少ない時期でも小滝やトンボなど見て楽しいものはいくらでもあり、今回も十分満足できました。
【花知ヶ仙頂上からの大山&三ヶ上ビュー】
標高985m辺りの登山口で林道から逸れて左折すると、細道になります。最初のちょろちょろ流れをまたぐと少しぬかるみが続き、標高990m辺りはうっかり直進すると道がなくなります。今回は右折箇所の足元のほうにあった「火の用心」の黄色い札が埋もれかけて見えにくくなっていました。右奥を見ると幹に巻かれたピンクテープが見えるので、ちょろちょろ流れをまたいでそちらに進みます。
ここを過ぎれば、頂上まで迷いようがなく、標高1000m辺りの鞍部にある「これより山頂まで600メートル」の道標までは緩やかな傾斜が続きます。ところが、ここから標高1150m辺りまでは、かなりの急登となります。ステップがなくなっている箇所がありますが、下りでも滑りかけたら片足で踏みとどまれました。脚力に自信のある鹿パイセンは、最も滑りやすそうな道のど真ん中を堂々と歩き、1m程の滑り跡をつけていることがありますが、ここでは人間様もかなり派手にやらかしているようでした😅
この心臓破りの登りを抜けると、再び傾斜が緩くなり、「これより山頂まで600メートル」の道標から思ったより長く感じられた頂上にようやく到達しました。頂上には、倒木<写真08>の前に駐車してあった車の持ち主がおられ、ちょうどこれから下山なさるところでした。花知ヶ仙は初めてで、目的は蝶だとのことでした。この山の名物・ミヤマカラスアゲハはバッチリ見えたようです。そこで、この近くの恩原高原に、絶滅危惧砧爐忙慊蠅気譴討い襯Ε好ぅ蹈劵腑Ε皀鵐皀疋が生息していることをお伝えしました。ここ10年ぐらいで目撃されているのは恩原高原だけかもしれないという超貴重な蝶で、捕獲すると5年以下の懲役、または500万円以下の罰金を科せられます。我々も2年前の6月末に5度目の正直でやっと見られました。生息場所の前にはプレートのない駐車場があり、時期には監視員さんがおられますので、無事辿り着けただろうと思います。周辺に見えている山の名前なども含め、十数分の長い立ち話となりましたが、お役に立てたでしょうか。
その方とお別れしてから山頂からの景色をゆっくりと楽しみました。北北東には恩原高原<写真20>、北北西には高清水高原<写真15>、西北西には三ヶ上(さんがじょう)<写真13>、さらにわずかに立ち位置を北寄りに変えると、奧のほうに日本百名山・大山(だいせん)<写真16〜18>がはっきりと見えました。大山に気づいたのは先程の方が立ち去られた後でした。県外から来られたのに、これをお見せできなくて残念です。
頂上三角点<写真12>の側で見上げると、美しい青空と雲が広がり、その中をミヤマカラスアゲハが舞っており、まるでアニメの世界のようでした。撮りたかったのですが、ずっとヤマキマダラヒカゲらしき蝶に追いかけられていました。ヤマキちゃんは人懐っこく可愛いと思っていたのですが、自分より大きな蝶を追いかけまわすとは😅復路の水たまりに期待しましたが、結局、蝶の撮影はできませんでした。
ちなみに、今回は頂上で獣臭がしてハエの羽音がよく聞こえました。見えませんでしたが、クマか鹿の糞があったのかもしれません。9年前は登山道にクマのフレッシュなブツがあったので、いるのは確かです。あれだけハエが来ているということは、出してからしばらく経っているということなので、もう近くにはいないだろうと安心しました。鹿パイセンだったりして😊
【道の駅奥津温泉「お食事処てっちりこ」で食事をせずに野菜購入】
さて、山行後、同じ鏡野町内にある道の駅奥津温泉に寄りました。経営者が「NPO法人てっちりこ」に変更になって初めての訪問です。“てっちりこ”は、古くから奥津に伝わるわら細工です。お正月のお飾りを燃やす「とんど」の際、嫁の尻をたたいて出産や母体の健康を祈りました。現在は「とんど」の際、体の痛いところを叩いて健康を祈る行事として残っており、全国的にも貴重なものとなっています。
まずは、今年の2月29日に閉店した「温泉亭」が現在どうなっているのかを確かめに行きました。5月3日にリニューアルオープンした店の名は「お食事処 てっちりこ」<写真29>に変わっていました。営業時間は11時半〜14時半でランチバイキングではなく、麺類、ご飯物、定食を提供しています。13時過ぎでしたが、外からちらっと見える範囲では3組だけでした。温泉亭のときはこの時間にはかなり行列ができており、14時頃にならないと入れないことが多かったので、かなり客が減って寂しくなった印象です。
食事メニューは17種類あり、おすすめは「辛みそラーメン」「てっちりこラーメン」「やまめ定食」のようでした。2種類のラーメンには日本古来品種と言われている唐辛子・姫とうがらしが使用されています。奥津地域で代々栽培され、実が下向きになるのが特徴ですが、姫とうがらしの名で上向きに実がなる外国原産の唐辛子の種などが流通しているので混同しないよう注意が必要です。
少し悩みましたが食事はやめて売店に移動すると、この姫とうがらしを原材料とした「とうがらし醤油」、「とうがらし味噌」、「とうがらしドレッシング」などの加工品も販売されていました。好きにブレンドしてマイ七味をつくれるコーナーもあり、旧奥津町特産の姫とうがらしがここの目玉になったようです。その代わり、野菜や果物のコーナーが縮小され、菓子類はほぼ変わらずでした。そういえば、同じく特産のわさび製品のコーナーを見なかったのですが、単に見落としただけでしょうか。種類や数は減りましたが野菜の鮮度は変わらず、太いのにやわらかいキュウリ、緑の箇所があるものの十分食べられる黄色いミニトマト、パリパリのピーマン、味の濃いナスを購入しました。
その後は、やはり恒例の総合ディスカウントストアのPLANT-5で買い物。広いので品数が豊富で、日用品やここでしか見たことがない栃木県のせんべいなどを購入したら、1時間かかりました。山行が早めに終わった分、ここで追加の運動ができてよかったです😊
昨年8月の台風7号による大雨被害の影響がまだ残って大変な状況なので、今年も鏡野町で買い物などのプチ支援をしたいと思います。
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