酷暑と重荷でバテバテの雲取山50登目、酉谷山長沢山飛龍山幕営縦走、ヤマレコ未踏ルートも踏査


- GPS
- 16:01
- 距離
- 42.3km
- 登り
- 3,793m
- 下り
- 3,844m
コースタイム
- 山行
- 7:57
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 9:27
- 山行
- 5:54
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 6:33
東日原バス停 08:30 - 08:36 登山口 - 08:49 鍾乳洞バス停 - 08:57 小川谷橋 - 09:03 日原鍾乳洞 - 09:36 かろう橋 - 10:14 滝上谷橋 - 11:14 立橋 - 11:42 七跳尾根分岐 - 11:47 七跳山 - 11:52 七跳尾根分岐 - 12:13 石楠花尾根 - 12:17 牛首分岐 - 12:37 酉谷避難小屋 - 12:55 酉谷山 - 13:12 行福ノタオ - 13:46 タワ尾根分岐 - 13:57 滝谷の峰ヘリポート - 14:17 水松山 - 14:49 長沢山 - 15:14 桂谷ノ頭 - 15:34 小屋瀬戸の頭 - 16:01 芋ノ木ドッケ - 16:28 大ダワ - 16:53 雲取山荘 (1泊)
雲取山荘 05:00 - 05:28 雲取山 - 05:29 避難小屋分岐 - 05:49 三条ダルミ - 07:37 北天のタル - 08:13 飛竜山 - 08:22 飛竜権現 - 08:42 前飛竜 - 08:45 岩岳尾根分岐 - 09:23 熊倉山 - 09:51 サオラ峠 - 11:07 丹波 - 11:08 丹波バス停 - 11:12 丹波村 - 11:15 道の駅丹波山
計画書リンクは以下
https://www.yamareco.com/modules/yr_plan/detail-4418680.html
天候 | 概ね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
↓ 08:10〜08:41 ↓ 西東京バス・奥20 鍾乳洞行 ■鍾乳洞/西東京バス 12:14丹波山温泉/西東京バス1,040円 13:06 奥多摩駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼小川谷林道からハンギョウノ頭(標高1553mピーク)付近の長沢背稜縦走路まで バリルートです。特に林道からハンギョウ尾根に合流するまでのルートはヤマレコに記録の無いルートです。この日は平日で時刻もすでに9時過ぎで、林道の工事の車両が通行する時刻になってしまっており、案の定トラックが爆走してきたので林道から右上に登る仕事道に入りました。そのまま踏み跡を辿って少しジグザグに登ると足下に林道をみながら左へトラバースするようになり、苔むした広い水の無い谷に出ます。踏み跡はそのままこの谷を登っていきますが、地形図で見るとかなり上まで緩やかに伸びていてそのまま登れることが分かりましたので、登れるところまで谷を詰め、適当なところで尾根によじ登ることにしました。広くて緩やかで気持ちの良い谷も次第に傾斜がきつくなり、右側のハンギョウ尾根に登る踏み跡が無いかと探しながら登っていると、突然水へに谷を横切る仕事道に登りつきました。あとでヤマレコの地図検索で調べると過去に2名ほどが歩いている水平道(たぶん東京都の水源巡視路)だと思われます。この道を右へたどってハンギョウ尾根に労せずして登り着くことができました。ハンギョウ尾根は長沢背稜に登りつく直前に少し急な岩場があるだけで全体にはとても緩やかで下草もなく歩きやすい尾根で、林業用のモノレールが敷設されていてこれに沿って登っていきます。 ▼熊倉山南尾根 東京都水道局の白い杭に沿って下ります。ほぼずっと踏み跡があります。灌木を縫って歩くところや、何カ所かの急斜面がありますが、木につかまって降りれば問題ありません。ほぼ真南に向かって真っすぐ下るので、途中の小ピークも巻かずに乗り越えます。標高1000m付近と、900m付近は尾根をまっすぐ下らず、右に曲がるところがあるので注意が必要です。 |
写真
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-200168.html
装備
個人装備 |
GPSヘッドランプ予備電池コンパス笛筆記具(メモ帳ボールペン)ティッシュバンドエイドタオルスマホレインスーツ&傘スパッツ手袋小ストック1本ビニール袋替え下着エアマットシュラフザックカバークマよけ鈴時計日焼け止め保険証お金カード
テント本体(1)銀マット(1)テントポールフライシートガスコンロガスカートリッジ小コッヘル小ライターポリタン折りたたみ式テルモスラジオ予備電池単3×2本医薬品マグカップスポンジペグ箸スプーン
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備考 | 食料は夜、朝ともジフィーズ五目御飯でおかずは夕;フリーズドライビーフシチュー、朝;カップスープで軽量化。 |
感想
来月妻との3泊のテント縦走を計画しており、ここ何年かそういうテント泊をしていなかったので、事前確認で雲取山荘テント泊で縦走することにしました。
今回は1泊×1人なので、テントは来月使う2〜3人用のmont-bellステラリッジIIですが、その他は必要最低限にしました。
ザックはオスプレーバリアント52。このザックは造りがごついですが背負った時に荷重が分散されてあまり重さを感じない優れもの、下山後肩も痛くならないので気に入っています。このザックでテント装備は初めてですが、歩き始めてすぐにその良さを実感しました。
ところが、林道から離れて山の急登になってから異変に気がつきました。肩や腰は荷物が重い感じはなかったのですが、大腿がきつくて身体を持上げられず、全く脚が思ったように動かないのです。休憩するとその直後は直りますが、すぐまたダメになります。
そして暑かったのか吸水力の大きい帽子にもかかわらずツバからボタボタと汗が滴る状態でした。最近、日焼け防止のために冷感生地のフェイスマスクをしてますが耳から首の後ろまで覆っているので頭が汗をかいてもこのフェイスマスクが吸い取ってくれて汗をかいていることを感じさせないので帽子から滴るのを見て初めて大汗をかいていることに気が付きました。
なんとか快適な長沢背稜に乗って、緩やかなアップダウンで酉谷山避難小屋に計画より30分位の遅れ(あれだけ牛歩で遠回りもしたのわずか30分!)までたどり着き、わずかに出ている水を汲んだりして大休止。このままこの大好きな小屋で泊まろうかと、かなり心動かされましたが、30分以上ゆっくりして疲れがとれたこともあり、まあ明るい内になんとか雲取山荘の天場までつければいいか、場合によっては途中で緊急幕営でもと考えて水を少し多めにもって、計画より1時間強遅れて出発しました。
小屋の外の温度計が25℃を差す中、汗が完全に引いて元気回復して出発しましたが、酉谷山の登りではまたすぐに大汗をかき始めると同時に脚に力が入らなくなってきました。山頂で少し休憩して汗が引くのを待ち、下りや平坦部は汗をかかないので快調に飛ばしながら歩き、その後は何とか計画通り(らくルートの7割掛け)で進み、先月来たばかりの水松山(なんと新しい山頂標識がありました)や天然芝と天然林が美しい長沢山をクリアし、芋の木ドッケへの大登りに差し掛かりました。ここでまたまた大汗をかいて脚がつらくなり、牛歩となりました。先日大雪森のガーデンでもらった小さな団扇を持って来ていることを思い出し、これで顔や上半身をガンガン扇いだところ汗が引いてとても涼しく、その後は扇ぎながら歩くことで脚もなんとかついてきてそれほど遅れることなく芋の木ドッケをクリア、一気に下って大ダワ、そして男坂を登り返して雲取小屋跡の隣の幕営地に計画の約1時間遅れ、酉谷山避難小屋からはほぼ計画通りコースタイムの0.7掛け(休憩込み)で午後6時に到着しました。
この日の牛歩の原因としては、大汗をかき始めると脚に力が入らなくなってテンポよく登ることができなくなったことから、体温が上がり過ぎて身体がオーバーヒート状態となって、これ以上の発熱を防止するために大腿四頭筋に力が入らなくなったと思われます。気温25℃超・無風・高湿度で汗をかいても乾かない(気化熱で冷えない)ため軽い熱中症だったと考えられます。
汗を拭いたり、団扇で扇いで風を作ることで汗を気化させ、同時に水分をこまめに摂ることで熱中症にならずに芋の木ドッケの標高差300mを登り切り、無事に雲鳥山荘へと着くことができましたが、このような経験は長い登山人生で初めて、それだけこの日が暑かったということだと思います。やはり、真夏(猛暑日)の奥多摩(標高2000m以下)は厳しいことを痛感しました酉谷山避難小屋を出たときは場合によっては19時以降暗くなってから雲取山荘到着をある程度覚悟していましたが、この状態でも×0.7のタイムを維持できたことは久々の天泊装備登山としては予想外で、少し自信を取り戻しました。
登り始めに想定外でヤマレコ未踏の谷を探索したり、快適でとても美しい長沢背稜歩き完全独占(雲取山荘以外ではだれにも会いませんでした)で楽満喫できたのも歩くのが嫌にならずに歩き続けらてた大きな要因だったと思われます。
ただ、歩いている間はもですが、立ち止まったり休憩中は絶えず小虫(ブヨ)が大量に纏わりついてきて鬱陶しく、ゆっくり休憩できる感じではありませんでした。大きな黄色い虻もbunbunと飛び回って煩わしく、真夏の登山では仕方がないとはいえ、虫よけを持ってこなかったことを後悔しました。
久々の天泊も到着が遅かったので急いでテントを張って中に入り、ようやく横になって少し休憩し、すぐに酉谷山避難小屋から汲んできた水で夕食の準備をしましたが、テントを張っている時に虻に何カ所か刺されました。小虫も相変わらずたくさんで、テントの外側にも大量にたかっていて、入口を開けることもできず、夕食が終わって暗くなるまで外に出られませんでした。ライトをつけると小虫が寄ってくるので、暗くしてテントの外に出て、雲取山荘まで行き、天泊の受付(1500円/人)トイレ、水汲みを終え、テントに戻って20時30分ころに就寝しました。
明け方涼しくなるかと期待したのですが、半そで&タイツだけで夏用シュラフでも暑く、テントのすぐ外では鹿がガサゴソと何かしていてよく眠れませんでした。(クマじゃなくてよかった)
翌日3:30に起床、朝食&テント撤収して4:30には出発したしたが、まったく涼しくなくて、雲取山への登りですぐに大汗をかそうになり、ペースダウンしてのぼりました。眠れなかったにしては昨日の疲れはほとんどとれていました。
昨日頑張って計画のルートを歩き通したので、今日は計画通り干支の山飛龍山へ行き、丹波山村へ下山して久しぶりに「のめこいの湯」にはいって汗だくの身体をさっぱりし、午後から雷雨の可能性があったのでお昼過ぎのバスで帰途に着くことにしました。
雲取山荘前でご来光を拝み、珍しく無人貸し切りの雲取山に、足掛け42年で50登目の登頂を果たしました。真夏にしては澄んだ空気で、傘雲を被った富士山が祝福してくれました。
計画では余裕があったら前飛龍からは未踏のバリ尾根、栗山尾根を下ろうとしていて、温泉に入ってお昼のバス、となるとゆっくりする余裕はなく、ほとんど休まず写真だけで山頂を辞しました。
三条タルミまでの下りは歩きやすくあっという間。狼平付近のたおやかで小笹と白樺が美しい稜線の小道に朝日が差してなんとも清々しく、昨日頑張った甲斐があったなあ、と嬉しく思いました。
今年の干支の山である飛龍山は13年5月の秩父湖から和名倉山・飛龍山・雲取山日帰り周回
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-301869.html
依頼で久しぶりですが、真夏の晴れた朝だからか、イメージとは違って明るくさっぱりした感じだったのに驚きました。でも山頂は眺望無いので証拠写真だけでスルー。飛龍に来たらここ、と決めている禿岩へ直行し最後の大休憩としました。ここで今回山荘以外で初めて今朝将監小屋から来たという女性3人組に会いました。前飛龍の手前でもう一人、登ってくる男性とすれ違いましたが、今回は登山中に会ったのはこの2組だけでした。
予定していた栗山尾根を下るには、前飛龍の南の肩から南西の尾根へ入る必要がありますが、見落としてしまい、気が付いたときには超急降下の熊倉山へ向かう一般道を結構下ってしまっていました。登りなおすのも時間がないので、栗山尾根はまたの機会にして、そのまま熊倉山へと歩を進めました。
歩きながら、丹波山へ下る一般道は、サオラ峠からの下りが崩れて滑落しそうなトラバース道や最後の両側をフェンスに囲まれたジグザグ道路をあるくのが嫌で、以前一度下ったことがある熊倉山南尾根を降りることにしました。
この尾根は登山道はありませんが、東京都水道局の白い杭がたくさんあり、仕事道と思われる踏み跡も続いていてバリ慣れた方なら歩きやすい尾根でした。でも標高が下がってきて暑く、下りでも大汗をかいたので休み休み下ってだいたい予想通りの所要時間で国道411号に下山。道路降り立つ部分もスムーズで、歩きやすいバリルートでした。ここから舗装路歩きは半分以上炎天下の酷暑で、なるべく体が発熱しないようにゆっくり歩き、丹波山温泉には計画書に書いた時間ピッタリに到着しました。
奥多摩駅行きの西東京バスまで1時間ちょうど。のめこいの湯で汗を流してさっぱりすることができました。
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