ホントにキレてる大キレット挑戦〜重太郎新道歩きたいPART2〜
- GPS
- 56:00
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,274m
- 下り
- 2,265m
コースタイム
9/22 山荘 4:36−5:00涸沢岳−5:33 D沢のコル−5:36涸沢槍−6:05最低コル−7:23北穂高岳/北穂高小屋−9:19 A沢のコル−9:48長谷川ピーク−11:32シシバナ展望台−11:40南岳小屋
9/23 小屋 4:05−4:17南岳−4:32分岐−5:31氷河公園−5:44天狗池−6:12天狗原分岐−6:46大曲−7:20槍沢ロッヂ−7:54二の俣−7:59一の俣−8:35横尾山荘−9:25徳澤園(ランチ)−10:52明神館−11:30河童橋
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
---|---|
アクセス | |
ファイル |
非公開
7057.xls
計画書
(更新時刻:2013/09/04 13:54) |
写真
感想
重太郎新道からの穂高三山縦走 〜おまけキレット編〜
いつも見上げてばかりだった穂高。
初めて上高地を訪れた時、山の上には小屋があったり、登山してる人がいるなんて全然想像できなかった。
ずっと憧れだった穂高。
何度訪れても、他の山から臨んでも、いつだって好奇心・想像力を掻き立てる山。
ひとつひとつピークハントするのではなく、
まっすぐに登っていくような重太郎新道から三山縦走をしてみたかった。
1日目:上高地〜前穂高〜奥穂高
平湯泊まりの新宿発の夜行バスを乗り継いで上高地BTに着いた時には、あたりは明るくなり初秋の空気。
フリース+カッパでも寒くて歯がガチガチ鳴る。
岳沢小屋までは森の散歩道。
ところどころ拓けた展望箇所から、どっしりとした焼岳や大好物の西穂高を臨む。空気にキレがあり空は澄み渡るブルー。
冬になったらどんな風に様変わりしてるんだろう?想像しながら歩く。
メインディッシュの重太郎新道は、これでもかっ!!
といわんばかりのハイステップ急登祭。
荷物の重さがダイレクトに足にくる。標高の高さが肺に応える。
堪え難いゼェハァっぷりにまだまだ修行が足りないと痛感する。
もっと楽にスタスタ歩けるようになりたい!!
歩くというよりはよじ登り体を引き上げる→「重ぉーい」「疲れたぁー」を連発。
沿道の方々からエールを頂く。大好きな岩場が本日は修羅場と化す。
「あっー本気でしんどい」と思った矢先、
突如現れるが如く前穂P分岐に到着。助かったー。
荷物をデポってピークハント。写真撮影を済ませ、
これから向かう奥穂・北穂を臨む。
のんびりしていると北尾根の上に人がいる!!「ビレイ解除ー」声が響く。
恐らく頂上にいる人のほとんどが羨望の眼差しで見守っていた。
全荷であんなギザギザのところを登ってくるなんてほんとに信じ難いものがある。
どんだけ体力あるんだ??アニィ。
アルパインをやる人たちはほんとに別次元だなぁとつくづく思う。
ふと足元に目をやると…
夏毛のオコジョが顔をだしている。
モグラタタキのようにいろんな穴から顔を出す。
激きゃわ。オコジョに夢中 「こっちおいでぇ」とでれでれ。
分岐に戻ると、ピークハントを終えた人たちがお昼寝してる。
ポカポカと日が当たり絶好のお昼寝ポイントじゃない!!
いいなぁ チョットだけ寝たい。眠い眠い眠い。
吊り尾根は重太郎の印象が強すぎて記憶にない。
でも、「まだ登んのかー」とうんざりしたことは確か。
奥穂のピークに着いた時、ジャンダルムの魔界の用な様相に興奮するより先に、
「やった!やっともう登らなくてすむ」と思ったのが正直な感想。
ここまで余裕だったキナさんが、流石に「疲れたぁ」と漏らした。
よかったキナさんも疲れるんだね。安心したよ。
奥穂から山荘までの道、よく雑誌やら本やらで見たことあるおんなじ景色。
上から山荘を見下ろして、
ほんとに、よくこんなとこに山小屋つくったなぁと改めて感心する。
15時過ぎていたため、テン場は予想通り全部埋まっている。
夕方過ぎに張り切れなかったテン泊者用に小屋前の広場を開放してもらう。
小屋の前もテント村。
プチ宴会+夕飯を早めに済ませ、日の入りと共に早めに寝る。
2日目:涸沢岳〜北穂〜大キレット〜南岳
今日の行程こそ大集中大会・集中集中大集中。気を抜いちゃダメ!と自分に言い聞かせる。
涸沢岳までの登りは予想外に道が整えられている。
ピークでしばし休憩して先を急ぐ。
薄闇の中、真下には涸沢カールやテント村が見える。
下りだして直ぐの直下降の鎖場を下降中、外付けしすぎたデカザックが間に挟まり身動きが取れなくなる。
思い切り引っこ抜くが、「あっ、今ここ、ホールドが崩れたら、死ぬんだなぁ」と思い出してゾッーとする。
気の抜けない激下りのあとの激登り。想像していたほど道は悪くなかった。
ダンダンとダイキレットが近づいてくる。
遠くにあるのに長谷川ピークの人だかりが見える。カラフルなありんこの行列。
北穂の小屋でメットを装着。
※涸沢岳通過中は全然他のパーティと遭遇しなかった為、メットを被らなかったが、人がもっとたくさんいたら被ったほうがいい。
大キレットってどんなかなぁ。
YOUTUBEやいろんな記録を見る限り、怖くてちびっちゃうかなぁ?
直前に副会長の副子さんの記録を拝見させてもらったけど、全然想像がつかない。
北穂の小屋からA沢のコルまでの下りがこれまた激急下り&所々ザレているものだから、とにかく「丁寧に丁寧に絶対に石落とさない。」何度も自分に言い聞かせる。
南岳からキレットを超えてきた人たちとのすれ違いも多くなり、緊張の連続。
とにかくよける場所が余りない。逆からくるパーティの数が多い。
すれ違うたびにヒヤヒヤする。
上からは、真下が余りよく見えないため、登りの人をまっていて、
下るタイミングが掴めない。たまに声掛けするが、だれも止まってくれない。
待ちの間がクソ寒い。待ってる場所が落石多発地帯。
よけれないんですけどー。早く交代してくれー。
そんなこんなでやっとA沢のコルで一息ついたとき、
横尾?から直登してきたパーティとでくわした。
リーダー風の人が、
「ここからはショッパくても一般登山道だから安心」と言っていた。
メンバーの人も楽しそうに「今日の核心は○○でしたねー」なんて談笑してる。
その人たちが西側の切れてる方をみて、
「うわっこっちからじゃなくて良かったわー」と言っていた。
キングが今度登るらしい「滝谷」。
凄いV字に切れ込み入った谷の上?に悪そーな尾根があった。
どこ登るの???
そういえば、もう長谷川ピークは目の前だけど、ところで飛騨泣きは??
どこだったんだろう。気づかず通過してしまった…。
休憩最後に
「もし、<キナさん、コワァーイ>って半べそかいたら、渇入れてね」と一言。
相変わらず、南岳方面から来る人が続く。
こんな山奥にこんな行列や渋滞がある。大人気ルートなんだな?
逆から登ってきた方に、「こっちよけてあげるから、そこから下りな!」と声を掛けられ、
「え?まだピークにいってないんですけど」と言ったとき、ふと手元に目をやると、
そこには「Hピーク」の文字。
危なぁーい。また見逃すとこだったー。全然気づかなかったよー。
お約束のマタギと写真撮影を無事済ませるが、とにかくドンドン人が登ってくるので、ピークは大混雑。
しばらくまっても人が途切れないので、先に下らせてもらうことに。
アッサリしすぎて実感がない。さっきのとこが噂のキレット????
北穂からの下りの方が、凄い道だったけどなー。
全部を含めて大キレット???
独り言をぶつぶついいつつ、南岳小屋までの最後の急登をこれまたゼェハァしながら、やっとこ登る。
小屋に下りる前に最後にキレット展望大でしばらく来た道を臨む。
尾根にはまだ人だかり…。
それにしても飛騨泣きはどこだったんだろう…。
3日目:南岳〜天狗平〜上高地
天狗平までの下り、月明かりに照らされ、うす闇のシルエットから想像するに、超絶景ポイントじゃない?
暗くて残念。明るい時にゆっくり堪能したい道だった。
天狗池で<錦秋>とまで行かないけれど、秋の装いの逆さ槍をみて、先を急ぐ。
あぁ、あとちょっとで終わっちゃう…。名残惜しいけど、もう足腰がガタガタです。アミノ酸を飲みまくったのに筋肉痛です。
早く徳沢園までいってランチ♪ランチ♪
単調な長ぁーい下りで、完全に飽きてしまった。走れるものなら走りたい!!
やっと徳沢園に着き、のんびりランチにデザート、ティータイムを過ごしたあと、
「もうあとは、のんびりいこう」とゆっくりおしゃべりしながら上高地に向かう。
最後にカッパ橋で二人で記念撮影。
改めて穂高を見上げる。
やったーこれで全方向・いろんな角度から穂高三山をみれたよー!!
やったーやったー!!
本当に何回訪れても、何度見上げても、どこの角度からみても、どの季節でも全然飽きない。また来年も穂高にくるよ!
キナさんと一緒に大満足な旅ができて本当によかった。
3日間本当に疲れたけど、過度な緊張をせず気負いなく登れたよ。
一緒にいったのがキナさんでよかった。ほんとうにありがとう。
<反省点>
軽量化を無視して重量でいってしまい。ところどころの下りでバランスを崩しそうになった。
ザックの外にたくさんものをつけてたので、イチイチ岩場でひっかかり、動きにくかった。
寒気予報にヒヨって必要以上の防寒具を持ち込んだが、
やはり荷物は軽量化が一番だ。
ルーファイがもっと上手になりたい。
体力はまだまだ足りない。
「今までで、いちばんキツかった山行は?」
ときどき聞かれる質問に、即答できない自分だったけど、
今なら言える。
「今回の、この山行だよ!!」
一日目。
岩リョウ大好きだけど、
「もういい加減にして!」
って、思ったくらい、
ずーーっと岩の上を歩き通した印象。
許容範囲越えた!
二日目。
北穂の下りと、南岳への登り返しのおかげで、
飛騨泣き(結局、どのポイントか分からずじまい。)と、
長谷川ピークの印象が、すっかり薄れてる!
わたしにとっては、全部含めて大キレット。
やっぱり、切れてた!
三日目。
「きなさん、わし、もうボロボロ。
(カラダの)○○が死んだ。。。」
と、言うわりに、道行く誰よりも高速で、
徳澤園に向かう、ぴこやま。
強すぎ!!
ずっと、小走りで追い掛けたんだよ!
と、以上、ざっくりとした感想です。
結局最後まで、(エセ)怖がりを出さなかった、ぴこさん。
えらいぞ!
そして、きなこの提案は、その柔軟力と許容力で、
すべて受け入れてくれること。
とっても感謝しています。
今回も、すばらしい旅へ招待してくれて、
どうもありがとう〜
今回、2人旅のせいか、キツいコースのせいか、
山で出会い、声を交わした人たちに、
すごく力づけてもらった気がします。
それと、山行前にエールくれた人、
アドバイスくれた人、テント貸してくれた人、
一緒には行けなかったけど、当初計画を進めてくれた人。
関わってくれた全ての人に、お礼が言いたい!
みなさん、どうもありがとう! !
そして、過去最大のチャレンジ山行に挑むにあたり・・・。
まず、軽量化を考える。
シュラフはやっぱり欲しい。
となると、個人マットをカットしてみよう。
代わりにペラペラの、スペース暖シートなるものを敷き、
ダウン上下、カッパ上下、プラス帰りの着替えも着込む。
足下は、ザックに突っ込んで終わり。
一日目はまったく寒くなかったけど、
二日目は寒かったー。
朝、結露が凍るくらい冷え込んだからみたいだ。
ザックへの外付けをしたくなかったから、
下山用のストックもカット。
膝痛対策として、ひろしちゃん直伝の、
サポーターとキネシオテープを用意。
サポーターは、痛みがヒドイ方の左膝に、
登りから装着。
テープの方は、3日目に右膝に貼って、
下山をやり過ごす。
これが、みごとに利いて、
3日間、痛み知らず!
ひろしちゃん、教えてくれてありがとう!
命の恩人だよ、まったくぅ。
宿命の外反母趾と靴擦れ対策。
指や踵に貼るテープ類を、
いつも以上に、てんこ盛り。
靴そのものにも、擦れ予防シールを貼っつけ、
靴と踵の隙間に、肩パッド挿入。
登りは、休憩のたびに、靴ひも締め直す。
これも功を奏したのかな?
外反母趾はともかく、靴擦れは防止できた。
でも今後は、オーダーメイド計画だな。
体力不足は、とにかく省エネでカバー。
岩登りはもちろん、単なる歩行も、
バランス/体重移動を意識。
全てのハシゴを、いわゆる「振り」で登る。
岩の上り下りは、細かいホールドを見つけて行く。
そんなふうに、両手両足を使う場面はいいのだけど、
手を使うまでもない、ザレ場の斜面の通過で、
足運びの下手さを、改めて露呈。
またもや落石を起こすしまつ。
丁寧に慎重に足を置くという意識が、
まだまだ足りないし、
今現在自分の置かれている状況が、
人を怪我させる可能性が非常に高い、
危険を孕んだ場所なんだという意識も、
もっと強く持たないといけない。
そのためには、より素早く状況判断できるように
ならないと!
修行だー!
今度は私も連れて行って!!!
キレットデビューおめでとう!
名前刻んでくれてありがとう
キレット卒業おめでとう
十分すぎるトレーニングで肝心の本番が
「アレ」ってくらいあっけないのかもしれない
けど、きっとそれが本来の姿なのかなと。
今どき、どこの人気ルートも「憧れ」と「大量な情報」を
基にろくにトレーニングもしないまま、突っ込む
輩が多いんだから、お二人にはホントに感服です。
>全荷であんなギザギザのところを登ってくるなんてほ
>んとに信じ難いものがある。
→北尾根、もう十分な体力があると思うよ。
岩のトレーニングすれば遠からず行けるよ。
もちろん、そちらの世界に足を踏み入れるか、という
そもそも論が大事だけど。
そんな話はともかく・・・
一連の写真、キナさんのPへの愛が存分に
伝わってくる名作でした。本当にオモロかった〜!
続編待ってます
前穂で名前を呼び、奥穂で御姿を拝見。
明神館で幻影をみる。
裏キミコ縦走でした。
きみちゃんずっといたんでしょ!!
やっさんのコメントに泣かされた〜
(仕事中なのに )
次回作に向けて、腕磨いときます
きみちゃん、やっぱりピンクのフリースがお似合いだね
久しぶりの疲れる登りに、北穂からキレットまでの下りが特に痺れたぁ!
これからも
1に練習 2に練習で、行きたいとこ、一個一個訪れたいです。
再来年、伊藤新道からの硫黄赤岳一緒にいってー!!
すごい旅だね〜。拍手x100万回!!
ひろしちゃんにつづき、ふたりもどんどん遠くに行っちゃうなあ・・・・。
わたしもマイペースではありますが、いずれはキレットいきまーす。
癒されたいときでいいです、(癒されたいときなんてあるのかな??とくにPさんは。。。)また縦走一緒に行ってねー!
それにしてもおかしいなあ、、きみちゃん一緒に沢にいたはずなのになあ????分身の術?!!!?
ここ5週間の歩いてないよ病から復帰できました。
たいへん疲れましたが、
スッキリ
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する