酉谷山・熊倉山・赤岩尾根
- GPS
- 10:12
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 2,172m
- 下り
- 2,232m
コースタイム
- 山行
- 9:04
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 10:12
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
下山口:秩父鉄道浦山口駅 |
写真
感想
飯能からだと秩父鉄道の始発に乗ることができ、終点ひとつ前の白久駅で下車した。早速、谷津川沿いの林道を南へ進むと直ぐに白久温泉があり下山に使えば入浴ができ良いかもしれない。熊倉山へは谷津川林道コース、城山コース、日野コースの3ルートあり今日は山数を稼げる城山コースを取ることにした。先ず谷津川林道コースが分岐しているが、しっかりした林道ではなく林道跡のような登山道だ。しかも途中に崩落があり通行止めで熊倉山へは到達できない。林道コースが分岐するとこちらの林道も傾斜が急になりヘアピンカーブを繰り返す。斜面を攀じ適当にショートカットして城山の南直下に達した。斜面を這い上がろうと取付きを物色するが急過ぎて取り付けそうもない。林道が尾根を乗越す少し手前に取り付き点を求めて何とか這い登った。稜線に到ると整備された登山道に飛び出した。尾根分岐点からしっかりした道があったようだ。城山(648m)山頂部は熊倉城本丸の跡で人工的に平坦にしたような地形に空濠で仕切られ南曲輪が付随していた。案内版によると中世の山城で文明12(1480)年6月扇谷上杉氏の家臣大田道灌が長尾景春の籠るこの城を攻め落としたとされている。この城には井戸がなく谷津川から引水している水路を発見されて断たれのが落城の原因だったそうだ。
来た道を引き返し尾根分岐点に下りると広場になっていて此処まで車で来て登ることもできそうだ。熊倉山登山道に入ると暫くはなだらかだったが直ぐに急登が始まった。熊倉山までの3劼鰐槁己もなく標高差820mを只管登った。地形図ではP1238の直前で谷津川を登って来るもう一つのコースが合流する筈だが最早完全に失われたのか案内はなく道形も見つからなかった。熊倉山(1,427m)直下はまた更に急登で這い上がり山頂に達した。3等三角点「蝉」が置かれ和名倉山方面が展望できた。昨日に続き寒風厳しく秩父市の最低気温が氷点下3.6℃なので熊倉山では氷点下10℃、酉谷山では同12.6℃と云う計算になる。何時もの軍手では耐えられず、防寒手袋と耳あてをするが汗をかくので上はシャツ1枚で縦走を続けた。
この先酉谷山までは4.4辧¬槊ったピークは4ヶ所、名前のあるのは最後の小黒(1,650m)のみだが山頂を示すものはなく展望もなかった。テープに従い大血川峠に下るが赤テープを辿ると東尾根に行ってしまい断崖に阻められてしまった。無理にトラバースを敢行し何とか大血川峠に出ることができた。酉谷山(1,718m)への登りもまた厳しく白久駅から5時間掛けて漸く長沢背稜に達した。酉谷山は平成14年以来10年ぶりだが殆ど記憶に残っていない。2等三角点「小川」があり南側の展望が良く奥多摩の大岳山、御前山や石尾根の山々、そして富士山も見渡すことができた。昼食休憩をすると風が凪いで太陽が暖かく心地が良い。
前回は東側の酉谷峠から稜線南側の巻道を歩いたので日向谷ノ頭と坊主山はピークを踏んでいない。今回は稜線を忠実に辿り登頂しなければならない。酉谷峠から登り返して日向谷ノ頭(1,702m)に達するが木立の中で展望はなく、山頂を示すものもなかった。坊主山も同様だが若干木の密度が低く、山頂標識があった。引き返して日向谷ノ頭との鞍部から赤岩ノ頭、矢岳の尾根(赤岩尾根と仮称する)に入った。登山道は赤テープがあるだけで指導票は無い。しかも登山地図は赤点線道で「この山域は遭難事故多し、初心者のみの入山は危険」と書かれていた。地形図からは読み取れないが岩場のアップダウンが続き確かに険しい。
まずは牛首への100m余りの下降、登り返したピークからは小黒(1,650m)の全姿が初めて見ることができた。展望のない立橋山(約1,530m)からは北西に立橋尾根が分岐する。赤岩ノ頭(1,448m)は赤テープに書かれた山名表示でお粗末。山頂の北で烏帽子谷を下る登山道が分岐するがこれも赤点線道だ。矢岳(1,358m)は3等三角点「南山」があるが最高点より1m程低い処に設置されているので山岳標高としては1,359mとなりそうだ。デンゴー平の鞍部までは小さなコブはあるが370mの下降、この鞍部の辺りから北600〜700mの間は東側が伐採され展望が良く武甲山、小持・大持、有間山、長沢背稜が遮るものなく見えて素晴らしい。伐採木の運び出しは既に終わり裸山として次世代の植樹が待たれている状態だった。伐採地帯の最高所P1040は思いがけず山名があった。“篠戸山”とテープにマジック書きながら記されていて此処も登山数に加えた。
赤岩尾根も漸く行程半ば、標高も1,000mを切り送電線を潜ると“クタシノクビレ”、「クタシ」とは何だろう片仮名では全く意味不明、名前があるくらいの括れなので登り返しも100m弱あり、クたビレる。登り返すと大反山(854m)で杉林の中に3等三角点「大反」があった。時刻は15:50、冬の日差しは傾き、日の入りまであと1時間、行程はまだある。此のエリアの登山地図はコースタイムが辛い。大概のエリアなら休憩込みで相当時間短縮できるが此処は短縮できる幅が小さい。昨日もそうだった。陽が暮れるまでに里に下りたい。
北に下ると鳥居があり、祠が3つ祀られていた。此処から登山地図では武州中川駅に向けて下りて行くが赤岩尾根は右に続いている。此処まで来れば尾根の先端まで行ってみたいし先には若御子山もある。登山地図から道は無くなったが赤テープは続き踏跡もある。問題なく若御子山(730m)に達し、その先の峠で再び登山地図に描かれた道と合流した。此処を左に行けば当初の予定通り武州中川駅だが、更に先端迄行くと浦山ダムに下りられる。時刻は16:15先端部の魅力と車道に早く下りられそうなので直進しP606に向かった。しっかりした道で展望台に達した。「国見の広場」と標識があり展望台もあるが木が育ち余り展望は良くない。ピーク性があり名前もあるので此れも1座としてカウントした。
遊歩道で尾根の先端近く迄進み東側の急斜面を大きくターンを繰り返しながら下り16:37暗くなる前に浦山ダム登山口に下り立つことができた。対岸には昨日登った城山(705m)とダムも見え、山端には月齢14.4日の満円い月が登って来た。後は車道歩き2.9辧浦山口駅に到着したのは17:08、既に薄暗くなっていた。振り返ると今日の山行は10時間を超える長丁場の山行で、誰も人に会うことがない孤独な山行だ
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