大雪縦走(旭岳〜トムラウシ)
- GPS
- 24:14
- 距離
- 49.4km
- 登り
- 2,435m
- 下り
- 3,388m
コースタイム
- 山行
- 5:56
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 6:10
- 山行
- 11:06
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 12:01
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
帰り:トムラウシ温泉(家族による迎え) |
コース状況/ 危険箇所等 |
道は良いが、忠別岳手前にはぬかるみがある 水場: ・裏旭キャンプ指定地近くの雪渓(水音あり) ・白雲岳避難小屋 ・北沼 ※南沼周辺はちょっと... |
写真
感想
北海道で大雪山の縦走を目指した。旭岳から十勝岳まで行く予定だったが、途中で天気が悪化することがわかったので、トムラウシで降りることにした。薄曇りの天気で眺めはイマイチだったが、暑くも寒くもなく快適な歩きを楽しむことができた。
【1日目】
北側(旭岳)からか南側(十勝岳)からか迷うところだが、南側から登ると水の入手が確実ではないため、北→南のルートを選択した。旭川に前泊して朝一のバスで旭岳ロープウェーに行ったが、姿見駅からのスタートは9時半だった。姿見の池周辺は噴煙が上がっていて、雄大な景色を楽しむことができる。ここから山頂までの標高差は約700メートル。荷物が重いのでゆっくりと登る。
旭岳の山頂に着いた時はガスがかかっていて、眺めは無かった。しばらく待てば晴れるのはわかっていたが、装備を整理して早々に反対側へ下る。以前来た時は裏側の斜面は凄いガレ場だったが、今はジグザグのルートが整備されていて、歩きやすかった。裏旭のテント場は近くに雪渓があり、水の音が聞こえていたので取水可能と思われる(見てない)。
お鉢平の縁まで登ると素晴らしい景色が目の前に広がった。眺めを楽しみながら北海岳へ徐々に登っていく。この辺はエゾゼミが多い。寒いせいか動きが鈍く、登山道のすぐ脇で鳴いている。カメラを近づけても逃げる気配もない。しばらく行くと白雲岳分岐の前に雪渓があった。ここでも水を取ることができるが、もうすぐ小屋だ。分岐にザックを置いて行こうかと思ったら、クマ対策で荷物の残置は禁止となっていた。仕方がないので重たい荷物を背負って登る。
白雲岳への道は岩場があるので、重い荷物が疲れをさらに増やす。白雲岳もガスがかかっていて眺めがなかった。早々に白雲岳を降りて小屋へ向かう。小屋は新しくて素晴らしい。平日で混んでないので、ここは小屋泊まり。夕方には遠くにトムラウシが見えた。夕日のトムラウシは素晴らしい。
【2日目】
翌朝4時に起きて出発する。さほど寒くはないが朝露があるのでレインウェアを着て行く。熊鈴は2個でガランガラン鳴らしながら歩く。忠別岳までの道のりは長いが、高原を歩いていると気持ちがいい。しかし、あちこちにぬかるみがあり、気を使う場所が点在する。途中、ササ藪を歩いているときにガサガサと音がして熊かと焦ったが、向こうから来た人だった。良かった。百名山のTVで中別沼の近くで熊と出会ったエピソードがあった。実際に見ると思ったより近い(汗)。あの距離で襲われたら腰のスプレーを出す時間はないだろう。
忠別岳が近づいてくると、格好のよい山容が見えてきた。素晴らしい。背景の化雲岳までの山並みも美しい。忠別岳の山頂はチングルマの花畑だった。今は花が散って綿毛になっているが、それでも綺麗だった。一旦降りて避難小屋の近くを通り、五色岳に向かう。五色岳はさほど高くないが、疲れてきたのか登りがきつく感じる。ここから崖の裏を通って化雲岳へ向かう。最初は草の中を抜けるような所で時間がかかるかと思ったが、途中から木の道が延々と続き、意外とハイスピードで通り抜けることができた。
化雲岳は先端に岩があり、実にかっこいい。でも残念なことに到着時にはガスがかかっていて、眺めはなかった。トムラウシに向かう途中にはロックガーデンなどの岩場がある。岩場のところで休んでいると、何の音も聞こえない。静寂の中、ナキウサギの声が聞こえた。しばらく粘ったが、さすがに姿を見つけることはできなかった。トムラウシの麓に行くまでに2回ほど鳴き声を聞くことができた。
トムラウシの麓に到着したところで取水をどうするか悩んだ。事前情報ではきれいな水は北沼でしか手に入らない。ここは重要な水場なので、目一杯確保しておきたい。荷物が重いので、距離はあるがテントを置いてから、トムラウシの山頂を越えて水を取りに戻ることにした。テントを張った後で山頂を眺めたらガスがかかっていた。夕方には晴れると思うが、時間がもったいないので山頂を目指す。
山頂はやはりガスがかかっていた。まぁ仕方がない。とりあえず北側に降りて取水する。結構きれいな水だ。水を5リットルほど取ってテント場まで戻ったが、うまく汲めずに時間がかかってしまい、少し体が冷えてしまった。テント場までは地図では平坦な道のように見えるが、実際のところ岩が多くて歩きにくい。テント場には私の他にもう1組いた。
スマホが使えるか確認してみると、なんと使える(au)!それにしてもこんな山奥のテント場で普通に使えるのはちょっと驚きだ。スマホが使えたので早速、天気予報を確認する。数日間は安定する天気予報だったが、明日の午後から崩れ、明後日は大雨となる天気だった。完全縦走コースを行くと、オプタテシケを超える前から雨が降り、大雨の中の下山となる。少し悩んだが、家族に迎えにきてもらい、最短で降りてトムラウシ温泉に行くことにした。午前中に着けば雨に降られることもない。
【3日目】
次の日はゆっくりと起きて朝焼けのトムラウシを眺めた。その後、のんびりと下り始める。しかし、思ったよりも距離が長く、登りもあって疲れる道だった。加えて、下るにつれて気温が上がっていくので、想定していた1.5Lの水だとギリギリくらいだった。もう少し水を持って来るべきであった。
そのまま温泉まで降りてもよかったのだが、早く安全な場所に行こうと思い、短縮ルートで駐車場側に抜けることにした。後はゆっくり林道を降りればよいはず...と思ったら、林道の分岐から2km近く乗り坂となるのはいただけない。もう少しきちんと地図を見るべきだった。仕方ないので気合いで温泉まで歩いた。家族が迎えに来るまでオープンスペースで休んでいたら、突然の雨に降らた。最後の最後で濡れてしまった。
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完全縦走を目指して臨んだが、トムラウシで終わりとなってしまった。天気は曇りで安定する予報だったので、水を安定確保する作戦をとったが、天候が悪化したのは残念だ。また、温泉の露天風呂でブヨに刺されたのも失敗。一方、帰りに新得蕎麦を食べたら美味しかった。
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