富士山 (富士山駅から御殿場口)
- GPS
- 12:55
- 距離
- 28.7km
- 登り
- 3,025m
- 下り
- 2,405m
コースタイム
- 山行
- 4:37
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 4:42
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 7:51
天候 | ■9/5(土) 曇り時々晴れ ■9/6(日) 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
◆電車 05:24 立川駅 中央線快速 06:19 大月駅着 06:22 大月駅発 富士急行線 07:06 富士山駅 ■9/6(日) ◆バス 12:15 御殿場口新五合目 12:45 御殿場駅 13:10 御殿場駅 14:20 富士山駅 ◆電車 14:35 富士山駅 大月駅 立川駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆吉田遊歩道 北口本宮富士浅間神社の先、舗装路を進んで右折すると吉田遊歩道のスタート地点があります。 ここから馬返までの約8km、ほぼ平坦から極々ゆるい傾斜の登りが続きます。 舗装路とほぼ平行に作られた遊歩道なので車の通る音が時々聞こえますが、クルマが途絶えると静かになりアカマツの樹林帯歩きを楽しめます。 |
その他周辺情報 | ◆宿泊施設 五合目佐藤小屋< http://www.fuji-satogoya.com/ > 1泊2食付き8,000円 標高2230m |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
◆ワタシにとっての富士山
レコを見返すと必ずと言ってイイほど被写体に収まっている富士山。
展望が良ければ真っ先に目に飛び込んできますし、見ることができないと損をした気分になります。
そんな気になる存在ですが、混雑することが理由で登ることを敬遠していました。
いつしか「登るヤマ」ではなく「見るヤマ」というレッテルを貼っていて、一時は登ることに関して「アンチ富士山派」などと言うようになっていました。
しかし、登らずに「アンチ」を標榜するのはいかがなものか、とか、「食わず嫌いかもしれない」という思いは常に心の底にありました。
富士山の標高は、我が国で圧倒的な高さを誇ります。
国内第2位の標高である北岳との差は600m近く開きがあり、関東一円はもとより遠く福島からも望むことができるようです。
その形は、どの方角から見てもほぼ左右対称で、すそのを広げる美しい山容は日本を代表するヤマにふさわしい端正で秀麗な姿をしています。
年間約30万人が訪れる人気ぶりで、世界に誇れる名峰です。
◆出発は富士山駅
富士登山の多くは5合目からスタートしているようです。
しかし、「どうせ行くなら」といういつもの思いから「最低でも一合目から」という気持ちが湧き上がります。
さらに、富士山は古くは霊峰として山頂に神社が建立された歴史あるヤマであることから、敬意を表して麓の北口本宮富士浅間神社に参拝してから山頂にある奥宮まで歩いて行こうという思いに至ります。
ここまで下ってくると富士急行線の「富士山駅」はスタート地点として最適で、朝7時過ぎ、期待を胸に駅を出発しました。
◆佐藤小屋
吉田ルートには、多くの山小屋が建っています。
その中で今回お世話になったのは、創業100年の歴史を誇り、富士山では唯一の通年営業の佐藤小屋です。
ルート上で最も下部に位置するこの小屋は、吉田口五合目・標高2230m地点にあります。
山頂でご来光を迎えるためには、少しでも標高の高い山小屋に宿泊するのが賢明ですが、小屋の混雑や山頂付近の渋滞を回避するため「時差登頂」するつもりだったので、老舗の小屋に宿泊することにしました。
初日の正午、予想以上に早着したので、元気のイイ女将さんから宿泊棟の奥の部屋、二段ベッドの奥、さらにあらかじめ割り振られた番号の二つを使用することを許され、静かで広々とぜいたくな山小屋泊をさせていただきました。
◆登山者十人十色
富士山のネームバリューは全国的であるだけでなく国際的です。
英語やドイツ語、中国語、韓国語・・・国際色豊かな言語で話す登山者が行き交っていました。
国内組もそのお話しぶりから関西や九州、東北と思われる方々が山頂を目指していました。
また、老若男女、「初めてのヤマ」といった装いの方も多く見受けられました。
他のヤマに比べて、真新しいウエアと登山靴で挑戦している方の率が高い印象を持ちました。
街歩き用のリュックを背にスニーカー履きの方や霧雨の中を半透明のビニールカッパをはためかせた方といった軽装備の比率も高い気がしました。
土留めのステップに横に並んで腰かけて休憩している方々や携帯酸素ボンベを口に当てている方、中には登山道の脇に横になってぐったりしている方もいて、これまでのヤマ歩きでは見たことがない光景に出くわすことがありました。
◆標高が高いだけのヤマ?
本山行で日本一の標高を誇るヤマに登ることができましたが、さほどの感慨もなく、「標高の高い山に行っただけ」という印象が否めません。
標高差は一日目が約1400m、二日目の登高が約1500mでトータル約2900mに及び登高時間は約8時間です。
数値だけを見ると確かに登っているのですが、アップダウンがなくひたすら登りが続いたため比較的簡単に登れた、あっけなく山頂に着いた感じがします。
登山道が整備され、多くの方の来訪を待つヤマだからこそ経験の乏しいワタシでもこんなことが言えるのかもしれません。
◆富士山らしさ
今回の天候は決して芳しいものではなく、山頂での眺望が皆無の山行になったことも「高いだけのヤマ」と思った要因の一つだと思います。
「♪日本のヤマを見下ろして♪」と歌われた光景が見られず、日本一高い山に登った実感がありません。
また、お鉢巡りをし、宝永山にも立ち寄りましたが、いずれも濃い霧に阻まれて噴火口を見ることができず火山としての富士山の予備知識と一致した体験が得られなかったことが残念です。
日を選べばまた違った印象になったのかもしれません。
では、本山行がつまらないものだったかといえば決してそうではありません。
荒涼とした大地やもろく崩れやすい岩、赤土と黒土が交互に現れる登山道、そして大砂走りは富士山が火山として活発に活動していた最大の特徴であり、そのスケールの大きさは十分実感することができました。
自然の驚異はそのような大地の活動だけではなく、黒土の上に点々と根を張り淡い色ながら力強く咲く花を見ても感じました。
このまま「高いだけのヤマ」で終わってイイのか、という問いに対しては、いつかまた気持ちが高まり、富士山の魅力を感じたいと思える日が来たら再挑戦してみたいと思います。
◆おまけ
GPSから標高グラフを標示させると富士山の形!
宝永山もあるから静岡から見た形そっくりでした。
◆暦
甲府(山梨県)
2015年9月5日(土)
日の出 5:20
日南中時 11:45
日の入り 18:09
月の出 22:54
月南中時 5:06
月の入り 12:10
正午月齢 21.5
コメント
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初めまして。kunadonoと申します。
私は5日に登頂しておりました。
もし一日早ければ、全く違った印象だったかもしれませんね。
富士山は天候に恵まれないことの方が多いかと思います。
その運試し的な要素も、見る山と言わしめている理由だったりするかもですね。
私はかつて傘雲に突入したこともありましたが
富士山の大きさは、本当に広大です。いろんな意味で。
今回はちょっと残念だったかもしれませんが、
次に登られる機会があるなら、また全然違う姿を見せるはずですよ
はじめまして!
コメントありがとうございます。
運試し・・・今回はちょっと運がなかったんですね。
そういえば傘をかぶった富士山を見ることがあります。
ワタシが山頂にいた時も傘雲だったのかなぁ。。。
お鉢巡りのとき、前進するのが結構大変な時がありました。
広大な富士山・・・次は違った魅力、できれば好天で見せてもらえる日に行ってみます。
北アルプス大縦走以来アップが暫くないので心配していました。
富士山でしたか。
相変わらずタフで安心しました。
私も富士山は渋滞する山だということで敬遠していましたが、一昨年お散歩さんのお誘いで開山前の混まない時期に初めて登りました。
ガスで景色が見えなかったのでもう一度登って見たいと思っています。
いつもコメントいただきありがとうございます。
心配していただきありがとうございます。
8月はちょっとおヤマから離れてしまいましたが、元気に3776踏んできました。
お散歩さんとのレコを拝見しました。
須走口だったんですね。
ガスで遠望が残念だったのは一緒だったようですが、お釜は覗けたようで・・・
滑降した方がいらっしゃるとは!!びっくりです
こんにちは!
ついにLArcさんも富士山の頂に!!
と言っても、天気が残念でしたね
晴れていれば相当な高度感なんですけどね、こればかりは仕方ないです。。。
次(あるのか!?)はコーヒーでも啜りながら絶景を心行くまで堪能してみてくださいませ!
ついに・・・ついに!行ってきました!
山梨から登ってしぞーかに下る南北縦走です。
日ごろの行いの悪さから高度感ゼロの最高峰。
山頂コーヒーどころではなく、立っているのがやっとの時もあって断念しました。
次こそは日本のヤマを見下ろして美味しいコーヒーを飲みたいものです。
コメントどうもありがとうございました。
LArcさん、こんにちは。
よく知っているつもりの五合目までのルートですが、
自分のたどった道を明るい時間帯であらためて見るといいものですね。
「なるほど、そうだそうだ」という感じで復習になります。
次に来るときは、是非食べてみたいカレーですが、
佐藤小屋のカレーはさすが五合目、具が多い感じですね。
天気のほうは残念でしたね。
富士山はアルプスと違ってアプローチ楽ですし、晴れた時にまた是非。
ゼロ合目から踏破済ですから、次は五合目から気楽にどうぞ!
それと、皆さん頂上ありきなのですが、
先人の営みを知るには中腹から下の多くのルートを歩くのがおすすめです。
(私も全部歩いてないので大きいこと言えませんが)
私は、それによって、富士山が眺める山から歩く山に変わりました。
コメントいただきどうもありがとうございます。
一合目から五合目までは樹林帯の中に広く整備された登山道が築かれていました。
都心から近い上、登山口までのアクセスもgoodなので、晴れを狙って再チャレンジですね。
お勧めの「先人の営みを知るルート」も豊富ですね。
yamaheroさんは、富士・御坂周辺をよく歩いていらっしゃいますし、山スキーで富士山麓にも行かれているので、それらのレコと仕舞った地図をもう一度出してしげしげと眺めてしまいました。
ワタシも「歩くヤマ」に変わるかもしれませんね。
LArcさん、こんばんは!
日記の方に「今週末は国内の高いヤマに…」と書かれていたので
雨 は大丈夫だったかなぁ と思っていましたが、
「暴風雨」にならず「時々雨」くらいで済んだようで何よりでした。
ガスって しまって眺望が望めなかったのは残念でしたね…
自分の時もお鉢めぐりは全く「お鉢」感が無かったのを思い出しました。
ただ、五合目からなら十分に日帰り可能だと思いますし
「時差」にすれば(混んではいるものの)御来光渋滞のようなことにはならないと思いますので
また「富士山の気分 」になるようであれば
天気が良い日 を狙って行ってみるのも良いかもですね!!
何はともあれ、
「駅から富士山」お疲れ様でした!
コメントありがとうございます。
国内の(日本一)高いヤマ・・・
( )の中はあぶり出しで読めたんです
本山行では久しぶりに盛大なガスでした。
お鉢に大盛りです。
駅富士ピークハントは達成できたので、晴れ狙い、眺望狙いで日帰り山行ですね。
「富士山の気分 」になればGO!です。
LArcさん、はじめまして。また遅コメ失礼します。
先ほど、yamaheroさんの駅から富士山の記録へのコメントを改めて拝見して、
LArcさんの記録にお邪魔させてもらいました。
9番目の写真の「トレイルランナー」、私です。
実際には「トレーニングしている俄かランナー」なんですが。
一応自分では馬返しまで歩かずに走ったつもりでしたので、写っている
後ろ姿が歩きではなくてホッとしています。
明日は良い天気になりそうなので、改めて富士山駅から吉田口登山道(遊歩道)
を歩く予定です。(少し走る予定ですが。)
富士山、山頂に高さ以外に5合目から下も広大な麓ですから、色々と
趣があって楽しいところ多いですよ。
是非、「富士山の魅力を感じたい」と思える日が来ましたら、
別のルートの麓からや、山頂を目指さない富士登山にトライしてみてください。
楽しいですよ。
こんにちは!
軽快なリズムで足音が聞こえ颯爽と通りすぎていきました。
力強い走りに(どこまで行くのかな。頂上かな)と想像していました。
拙レコにご出演していただいたお礼は今度お目にかかったときに!
今回は麓とピークを結ぶルートしか目に入りませんでした。
山を知る、山を楽しむ、山を好きになるためにも、他のルートや麓の散策も楽しみたいと思います。
コメントいただきどうもありがとうございました。
LArcさん、こんばんは。
なんだか、ヤマレコでコメントするのも久し振りなのですが、すっかり遅くなってしまってすみません
富士山計画、とうとう決行されたのですね。
どうせならsea to summitで…とは申し上げません(笑)
予定どおり完歩されたようですが、不完全燃焼のようなご様子。
他の方が仰るとおり、天気の影響は否めないと思います。
私も若かりし頃に登ったときは、6合目からすでに雨で、ご来光を拝むこともできず、ほとんどいい印象はありませんでしたが、昨年、上司のアテンドで登ったときは、ご来光はもちろんのこと、富士五湖周辺の山々、丹沢山塊はもちろんのこと、日本アルプスをも見下ろすロケーションはなかなかのものだと思います
また気が向いたときは、絶景を眺めつつ、「日本一」のコーヒーを堪能されてはいかがでしょうか
コメントありがとうございます。
行ってきました!「みななろう」
不完全燃焼ですね、今回は。
一度しか行ってはいけない訳ではないのでリベンジですかね。
本当の日本一を体感せずに「アンチ」は名乗れませんね。
sea to summitは、気力、体力に自信があるrgzさんの挑戦を楽しみにしています。
なんだか随分達観された感想というか、
物足りなさがにじみ出ているようにも思えますが…
でも1合目から歩かれたことは、素晴らしいことだと思いますよ。
そしてLArcさんの力量、ご自身がいちばんわかっているからこそ、
今回の山行が達成できたのだろうと思っています!
もちろん、LArcさんは多くの山を知りすぎているベテランさんなので、
もっとほかの山の楽しみ方を味わったほうが充実感を覚えるでしょうが、
一般の方々にしてみれば、知名度のありすぎる富士山に立つことこそが、
感極まれるわけなので…。達成感は一般の方に譲ってあげてくださいね
ちなみに私にとっての富士山は、
誰かに連れて行ってほしいと言われたときに同行し、
日本一の高さを共に喜べる場所にしておきたいと思っています
それと、剣ヶ峰3776m、生涯最高峰でいいんですか?
またまたご冗談を〜
コメントいただきありがとうございます。
今回は、こだわりを捨てて土曜日に山頂に到達していたら眺望が利いたかもしれません。
「いち富士」は、どうせ行くならという欲張りの産物です。
お天気の見極めを誤ったのは、自身が招いた結果なのです。
でも「いち富士」は挑戦したかったし、達成できたことは自信になりました。
生涯最高峰・・・ですよね?
まさか!海外!?・・・絶対にないです。。。
それと・・・
ワタシ、ベテランなんかではありません
まだまだ駆け出しのひよっこです。
遅参m(_ _)m
自分の中では、すっかりコメントした気になってましたσ(^_^;)
wwさんもおっしゃってますけど、なんだかずいぶん達観されているというか…
目的の110をやりとげた感も、なーんかうすいですよね。
こういうとこ、綿密に調べて達成するのはトラッドならるさんらしい山行なのに。
富士山の魅力はやはり著しく眺望に左右されてしまうのかなぁ…σ(^_^;)
手前味噌で恐縮ですが、私が登った時は、そりゃぁもう良いお天気で、こんな私ですら富士山スゲー\(^o^)/
って思いましたもん。
おかげで大渋滞で剣ヶ峰には登れてなくて、生涯最高峰は3776mじゃないんですけど。
なんで、私もそう言えばイマイチやり切った感のない旅だったことを思い出しました。
今度お天気の良い日を狙ってよかったら一緒に回収の旅に出かけましょう(^-^)/
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