南岳～西穂高岳縦走 挑戦！大キレット、ジャンダルム

2024年08月17日(土) ~ 2024年08月19日(月)

• GPS: 27:56
• 距離: 24.6km
• 登り: 3,407m
• 下り: 2,308m

コースタイム

1日目

• 山行: 8:27
• 休憩: 1:00
• 合計: 9:27

距離 13.9km 登り 2,072m 下り 149m

4:03 新穂高温泉無料駐車場
4:08 新穂高温泉バス停
4:14 中崎山荘 奥飛騨の湯
4:33 小鍋谷ゲート
5:03 5:04 穂高平小屋
5:44 白出沢出合
7:18 滝谷避難小屋
7:24 藤木レリーフ
8:23 9:04 槍平小屋
12:00 12:20 南岳新道 救急箱
13:33 南岳小屋

2日目

• 山行: 5:28
• 休憩: 1:27
• 合計: 6:55

距離 3.5km 登り 652m 下り 643m

13:33 南岳小屋
6:51 7:09 長谷川ピーク
8:19 北穂高小屋
8:26 北穂高岳
8:50 9:35 北穂高小屋
9:36 9:37 北穂高岳
9:42 9:51 北穂高岳南峰
10:00 10:06 ドームの頭
11:35 11:44 涸沢岳
11:56 穂高岳山荘

3日目

• 山行: 5:45
• 休憩: 3:12
• 合計: 8:57

距離 7.2km 登り 683m 下り 1,515m

11:56 穂高岳山荘
6:17 6:35 穂高岳
6:57 7:10 馬の背
7:16 7:26 ロバの耳
7:32 8:03 ジャンダルム
8:57 9:20 天狗のコル
9:34 天狗岩
9:51 10:01 逆層スラブ
10:16 10:37 間ノ岳
10:59 11:06 赤岩岳
11:20 11:22 P１
11:26 11:41 西穂高岳
12:05 12:06 チャンピオンピーク４峰
12:17 12:18 ピラミッドピーク
12:42 12:43 西穂独標
13:10 13:11 西穂丸山
13:20 13:59 西穂山荘
14:20 14:21 旧ボッカ道分岐
14:37 西穂高口
14:37 ゴール地点

天候

8/16（金）山行前、移動日　
　関東は台風の影響が大きく、昼過ぎに出発すると高速が通行止めもの可能性があったため、昼前に自宅を移動。都内を通ると大雨でしたが、山梨を過ぎると徐々に曇り、諏訪では晴れに。

8/17（土）晴れ～雨～晴れ
　昼過ぎには崩れるとの登山天気アプリの予報。ギリギリ南岳小屋に到着できず、最後の30分くらいはガッツリ雨。その後も20:00頃まで雨予報でしたが‥晴れ間も出て、天気アプリを少し疑うように。

8/18（日）曇り～晴れ～曇り
　14:00くらいまで晴れ予報。実際は朝方少しモヤっていました。キレットアタック直後はガスの中で少し残念でした。長谷川ピークあたりから晴れ。以降予報通り、昼過ぎまでは晴れて視界良好でした。

8/19（月）晴れ～曇り
　14:00くらいまで晴れ予報！前回の奥穂高はガスに包まれていたので、予報を信じてのんびり朝食を食べてアタック開始。
　奥穂高、ジャンダルム、間ノ岳あたりまでしっかり晴れ。西穂高前から予報通りガスの中に‥。

アクセス

利用交通機関：

自家用車

16日の16:00くらいに新穂高登山者無料駐車場にチェックイン。警備員さんもいて、30台くらい空きがあるとのこと。よい場所がゲットできました。
　相棒は0:00前に到着。満車のようで鍋平駐車場に。

コース状況／危険箇所等

3日間、雨の影響がなく、良好。奥穂高から西穂高間は、ガレ場が多く、落石に気を配る必要があります。コースを軽くロストした時は、浮石を思い切り落としてしまい、ヒヤヒヤしました。

その他周辺情報

ひがくの湯と登山者食堂
　前日の夕飯で利用。飛騨牛フェアということもあり、飛騨牛肉大盛りを食す。大変美味しかったです！時間帯が合えば、また行きたいです。お風呂は未利用。
　【知らなかった情報】利用に際して新穂高登山者無料駐車場まで無料送迎サービスがあるようです。先に車置いて、飯食べて風呂入ってビール飲みたかった。次回はその作戦を活用させていただきます！

南岳小屋
　初めて宿泊。のんびりできるいいお宿です。乾燥室もあり。一人当たりのスペースも広めでした。朝の弁当も美味しかったです。

穂高岳山荘
　創業100周年とのこと（何月何日なのでしょう？）。とても多くの利用者がいました。自分はお昼にうどんを食べましたが、昼飯はどれも美味しそうでした。さすが天下の奥穂高のお膝元。作り的には天井の高さや部屋の間取りは身体が大きい人には狭めだと感じました。山荘自体は広くて綺麗で便利です。トイレも綺麗で乾燥室も広くて使いやすかったです。

西穂高山荘
　味噌ラーメン美味しかったです！ジョッキビールとともに頼んでいる方がいて‥ジョッキもキンキンに冷えていて‥飲めなくて残念でした。山荘はとても綺麗でした。

新穂高ロープウェー
　人生2度目の利用（のようです）。鍋平までの移動で使いました。便利でとても眺望がよかったです。ロープウェーからの眺望で割と興奮できます。

中崎山荘　奥飛騨の湯
　毎回ここを使っているような‥。先週も利用させていただきました。とてもよい湯加減です！900円がJAF割で800円に！

写真

8/16 15:48

いよいよ大キレット、ジャンダルムに挑戦の日が。
翌日は南岳までの移動。結構な登りなので、飛騨牛で力を蓄えました。足りなかったのはビール‥。

8/16 16:35

深山荘前の吊り橋。露天は20:00までだそうです。入りに行こうとして、車で寝てしまいました。

8/17 5:43

いよいよ山行開始！
新穂高から砂利道、林道を進む。
サクサク進んで白出沢入り口を補足。そのうちここから奥穂高に直登するため使いそうな予感。
穂高岳山荘からの入り口も翌日下見しました。

8/17 8:23

槍平小屋。ここは冷たくて美味しい水が楽しみです。
南岳へは‥先週降りた感じでは行きたくないですが、行くしかないのです。

8/17 9:03

軽くトラウマなこの看板。
結果的には行ってしまえば、道中知ってるだけになんとかなるものですね。

8/17 11:35

この前もここの日陰で小休止。休憩ポイントは重要です。

8/17 11:41

忘れ去られたソール。
これはマズいのでは？！

8/17 11:49

尾根に出ると木道歩き。ガスで見えませんでしたが、ここは高度感ありますね。

8/17 13:21

雷鳥が目の前に。今回は雷鳥が目の前に降り立つ奇跡が2回。変なフラグじゃなければよいですが。

8/17 13:32

雨の中ボンヤリと南岳小屋。
助かりました。

8/17 17:03

夕飯がとても美味しかったです！
おかずが豊富！

8/17 17:54

天気予報を覆してこの眺望。
この写真は常念平からかな？！

8/17 18:13

そして先端からのキレット下部の写真。
上から見下ろす尾根って不思議な感覚。

8/17 18:18

日が沈む前、雲の中から槍ヶ岳がニョッキリ。
生クリームを添えて。

8/17 18:23

夕陽の北穂高。かっこいい！
GoPro、タイムワープで録画するも、のちにSDカードエラーでデータが飛びました‥😭

8/17 18:32

じょじょに赤く染まる‥
のんびり見られる贅沢な時間。

8/18 4:39

翌朝は早出のため弁当。
結局小屋で食べてから出ました。

8/18 5:09

いよいよ大キレットへ。
朝靄で不思議な色合い。

8/18 5:12

同じく不思議な色合い。
これから魔界にでも行くかのような様相。

8/18 5:23

ガレ場やこんなところを通りつつ、ガツンと高度を下げます。

8/18 5:24

いよいよ低くなっている地帯へ。

8/18 5:38

ガスってしまっていて残念。
予報では晴れ。がんばれ！

8/18 5:59

気になる雪残り。

8/18 6:00

最低鞍部に到着。
ここから北穂高まで登り返し！

8/18 6:19

うっすら見えるアレが長谷川ピーク？
みなさんはハセピーハセピーと呼んでいるんですね。

8/18 6:28

振り返ると獅子鼻が。
あそこから降りてきたのだなぁ。

8/18 6:38

無事、ハセピー到着！
そしてここから靄が晴れてくる。最高！
たまたま居合わせた方からドローン動画をいただきました。感謝感謝です。

8/18 6:58

降りてきたところを下から見ると中々凄まじい。

8/18 6:59

北穂高は目の前だ！
ほとんど垂直に見えます。

8/18 7:13

すっかり晴れました。

8/18 7:15

A沢とは？

8/18 7:20

南岳方面。結構進んで来ました。
相棒がカッコいい！

8/18 7:24

少し登ったところから、長谷川ピーク。
凄い存在感ですね。

8/18 7:47

こんなところをひたすら登ります。
ルートはわかりやすいので、見た目ほど危険ではないかもです。

8/18 7:48

ここはパっと見スリリング。
動画でも見たことあります。
足場はしっかり整備されていて、然程高度感を感じませんでした。

8/18 7:57

矢印の方向に突き進む。
ロッククライミング的で面白い！

8/18 8:23

北穂高小屋が見えた！
嬉しい！

8/18 8:44

北穂高小屋の青いやつはお盆に売り切れたそうで‥
恒例のキレットをバックに北穂コーヒー。

8/18 9:33

たくさん休んで1分で登頂！
槍方面はちょっとガスってしまいました。

8/18 9:40

今回の奇跡其のニ。
目の前に雷鳥が降り立つ。
なんか雷鳥に好かれる匂いでも出ていたのか？！

8/18 9:47

これから向かう涸沢岳、奥穂高方面。割と険しいとの情報ですがいかに。

8/18 9:48

完全に岩山。大きなガレを乗り越えて行きます。

8/18 10:03

スリリングな場所もチラホラ。

8/18 10:16

奥壁バンド。ずり落ちたら大変です。
注意書きもありました。
しっかりスタンスして通り抜けます。

8/18 10:27

ここに落ちてしまっては‥

8/18 10:58

ここが奥穂高への縦走路の核心部かな？
ハシゴの取り付きが結構シビアです。

8/18 11:10

涸沢岳まで登る、登る。

8/18 11:26

岩壁に取り付きながら、高度を上げます。
見晴らしは最高！

8/18 11:29

涸沢カールが広がる眺望は本当に最高！
そしてずっと3000m付近をウロウロしてることにふと疑問をもつ。

8/18 11:32

岩の裂け目を抜けて行きます。

8/18 11:38

涸沢岳着。
ここも3100mオーバー。高い！

8/18 11:50

穂高岳山荘は目の前です。

8/18 11:56

山荘着。
2年ぶりで懐かしい！

8/18 12:14

なんとなくガッツリではなく、アッサリが食べたかった。山でうどんを食べられて幸せ！

8/18 17:00

夕飯はハンバーグ！コロッケ！とおかずいっぱい。
盛り盛り白米を食べました。

8/18 18:05

裏の夕焼け劇場。少々匂います。
白出沢から上がってくるガスが面白い！

8/18 18:09

岩畳のマーク。
初めて気づきました。

8/19 5:17

昨夜は8:00が晴れだったため、少し遅らせて朝食ありに。予報を見直すと14:00まで晴れ‥ちゃんと確認しておけばよかった💦

8/19 5:43

朝食からすぐにハシゴ。
疲れます‥

8/19 6:10

本日のボス、ジャンダルムが目の前に！

8/19 6:17

奥穂高山頂。2年前はガスだったのでパノラマビューが嬉しい！

8/19 6:19

槍ヶ岳方面。槍の奥に剱岳かな？！

8/19 6:22

富士山、甲斐駒ヶ岳、北岳方面もしっかり見えました。今ひとつどれがどの山かわかりませんでしたが、案内のレリーフがあります。

8/19 6:23

焼岳、乗鞍岳、御嶽。
美しい！

8/19 6:35

十分堪能して西穂高方面へ！
一般登山道ではない！
この警告板に少しビビる（何を今更‥）。

8/19 6:42

すぐに道が間違っているのでは？も思うほどのナイフリッジ歩き。

8/19 6:47

そしてウマノセ。
てっきりこちらからだと登りだと思っていたので焦りましたがクリア。ちょうど相棒の下あたりが降り方的に一番の危険地帯ですね。

8/19 6:52

ウマノセクリア！
登り返したかったですが、もう一度降りるのが嫌で行きませんでした。

8/19 7:01

そしてジャンダルムを前に一気に降る。

8/19 7:04

はるか上に取り付いている相棒の姿。

8/19 7:08

まるでゴジラの背。
こんなところがアチラコチラに。

8/19 7:25

この降りも慎重に。

8/19 7:28

鳥が降り立っているような岩。
本当の鳥？！

8/19 7:43

そして念願のジャンダルム登頂！
天使が見えた瞬間に感動しました！

8/19 7:49

眺望は最高！
とてもよい日に登れて本当に嬉しい！

8/19 8:15

西穂高方面。
この時はすごく近く見えて安心していたのだが‥

8/19 8:17

上高地もくっきり！

8/19 8:32

さて歩を進めますが‥パンチの効いた裂け目。
雨降ってたら困りますね‥

8/19 8:35

ゴロゴロの岩を越えて少しずつ進みます。
気の抜けない場所が多く、とにかく降り、登り返しが多いです。

8/19 8:41

隙間に乗る岩。

8/19 8:51

この降りは岩を落とさないよう慎重に‥
コースをミスるとデカい浮石があって大変危険。

8/19 8:57

天狗のコルはバキバキに。
岳沢から来る方、ここから降りる方、両方いらっしゃいました。

8/19 9:25

まだまだピークは続く。

8/19 9:31

普通にクライミング。

8/19 9:50

逆層スラブ。思ったより急じゃなくてよかった。
でも雨天時は降りは困りそう‥

8/19 10:02

間ノ岳。異常な尖りっぷり。

8/19 10:08

振り返ると岩だらけ。
あまり見かけない構図だったのでパシャり。

8/19 10:18

間ノ岳は標識が立ってなかったのでこちらを撮りました。
そして少し不調だったGoProがここでSDカードエラーに‥

8/19 10:54

降っては登る。
稜線の醍醐味でもあり、試練でもあり‥。
早く西穂高に着いてくれ！が頭の中を占める。

8/19 11:21

いよいよ西穂高岳！

8/19 11:26

到着！
ここからは一般登山道！のはず。
まだ先はあるがひとまず安堵。

8/19 11:58

様々なピークを越えて行きます。

8/19 12:04

これでも幸せに思える登山道。
いかにジャンダルム〜がハードだったのかがわかりました。

8/19 12:05

タヌキ岩。
こういうところ多いですね！（割と好き）

8/19 12:19

幸せな降り。気を抜かずに進みます。

8/19 12:33

独票に到着。
あと少しで西穂高山荘！

8/19 12:51

しっかり整備されています。
結構降りますが、助かります。

8/19 13:14

土の上を歩くのが本当に幸せ&歩きやすい。

8/19 13:37

西穂高山荘到着。
味噌ラーメンとコーラをいただきました。
コーラはすぐに蒸発しました。

8/19 13:45

多くの人が利用していました。

8/19 14:00

整備された木道、登山道を通って‥

8/19 14:37

ロープウェー着！お疲れさまでした！
わざわざ4階に行ったら、乗り場は2階でした。

8/19 15:53

念願のお風呂に入って、ノンアルで乾杯！
ノンアルビールは、下山後に飲むと美味しいことが前回の山行でわかりました。

撮影機器：

iPhone 11 Apple

感想

アツシ

　中6日で再び新穂高から南岳へ。先週（今週？）降りた時はまた登るの嫌だなーと思いましたが、いざ登山が始まると、まだ同じところに行ける喜びで割とニコニコ登ってしまいました。むしろ槍平までの登山道がイマイチ好きでなく、早々に木の根に足を持っていかれ、派手に転んでしまいました。相棒も鍋平からの降りで派手にやったらしく、これからキレット、ジャンダルム行く身としては不安でした。
　初めて南岳から西穂高まで縦走した身として、通ってみての感覚を以下に記載したいと思います。

　南岳～大キレット～北穂高
　思ったより難易度は高くなく、慎重に進んだことでヒヤリなしに進めました。ゆっくりの割にコースタイムも1時間以上早かったです。難所ですれ違いが少なかったからかもしれません。長谷川ピークで撮ってもらったドローン映像は一生物の宝になりました。ありがとうございました。
　長谷川ピークから北穂高までの登りは梯子や鎖が多く疲れますが、落石に注意して、進めました。

　北穂高～涸沢岳～奥穂高
　ハシゴ近辺に足をかける場所がすぐに見当たらないことや、奥壁バンドの危険地帯、岩ゴロゴロの尾根歩きなど、緊張を強いられる場面が大キレットより多かった気がしました。しかしながら、しっかり足場や周りをよく確認すれば、ある程度の登山経験があれば問題なく進めるかと思います。

　奥穂高岳～ジャンダルム
　いきなりの岩場、稜線歩きはルートミスかと思いましたが正解でした。そしてウマノセの降り。途中の足をかける部分を確信するまではヒヤヒヤしました。その後のジャンダルムへの道（？）も、しっかりとしたルート、足場を探して進むことが大切かと思いました。これまた今までの登山経験が生きたと思います。ちなみにジャンダルムは、西穂高側からの上り口を無視していきなり登っていこうとしてました。危ない危ない。

　ジャンダルム～天狗ノ頭～間ノ岳～西穂高岳
　きっちりとしたルーファイと、慎重な登り降りが全てのような気がします。危険地帯の連続と激しいアップダウンで必然的に疲れますので、疲れる前の小休止が重要かと思いました。余裕をもった山行の大切さは、ハードな場面でも同じだと思いました。しかしながら、早く西穂高に着かないかなーという気持ちで心を支配されていたとも思いました。稜線歩きは楽しかったのですが、山行3日目ということもあり、風呂入りたい欲やら、キンキンに冷えたビール飲みたいやら邪念が混じっていたことが反省点です。

　念願の大キレット、ジャンダルムを踏破し、少しだけ自信もついたと思います。そして、改めてゆるりと楽しめる山に行きたいとも思いました。
　次回の山行はどうしましょうか‥。