鳳凰山(観音ヶ岳・薬師岳):雷で鳳凰三山縦走ならず
- GPS
- 17:07
- 距離
- 36.8km
- 登り
- 2,202m
- 下り
- 3,045m
コースタイム
- 山行
- 15:41
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 16:59
天候 | 曇のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は特になし。踏み跡明瞭、ピンクリボン多数。 燕頭山から先は傾斜が急で非常に歩きにくい。 |
写真
感想
夏の18きっぷ7、8回目。
今回は、前回行きそびれた鳳凰三山にチャレンジ。甲府に前泊し、始発のバスで夜叉神峠から登ることで、(下山後の歩きが長くなりますが)穴山駅or日野春駅から日帰り可能と判断しました。
結果的にはその通りとなったのですが、雷やら雨やらに見舞われて、散々な結果に…
【コース状況】
■夜叉神峠登山口〜夜叉神峠〜杖立峠〜苺平〜南御室小屋
・甲府駅から出ている夜叉神峠(広河原行き)の始発バスは、電車よりも早く動いているため、甲府駅までの足or宿を確保する必要があります。
・夜叉神峠登山口には、トイレ(水洗・洋式・おそらく夏季のみ給水可)があります。
・登山口から夜叉神峠までは、そこそこ急登ですが、よく踏まれていて、幅も広く、非常に歩きやすいです。
・夜叉神峠からは、全般的に緩やかで歩きやすい登山道となります。
・アップダウンを繰り返しながら、杖立峠、次いで苺平に進みます。
・苺平からは、緩やかに降って、南御室小屋に到着。
・南御室小屋では、水場、簡易トイレ(100円)があります。
■南御室小屋〜薬師岳小屋
・南御室小屋からは、鳳凰小屋までは水場がないため、ここで給水。
・休んでいると、小屋番さんからお声がけ。今後のルートについて話していると、何やら警告めいた忠告が。
・曰く、稜線は雲の中であること、今日の天気では稜線ではいつ雷が発生してもおかしくないこと、危険を感じたら地蔵ヶ岳は諦めて巻道で鳳凰小屋へエスケープすること、巻道にはハシゴがあること、雨が降ったらドンドコ沢は降ってはならないこと。
・聞いた当初は(ずいぶんと具体的な”予言”だなぁ…)くらいにしか捉えていなかったのですが、後にこの忠告に救われることとなります。
・雷が出ると聞いてはのんびりしていられないため、薬師岳小屋に向けて登山再開。
・小屋の裏が急登となっていますが、その先はわりと緩やかです。
・森林限界を越えて、砂払の岩場を通過すると、薬師岳小屋が見えてきます。
■薬師岳小屋〜薬師岳山頂〜観音ヶ岳山頂
・薬師岳小屋でトイレ(200円)をお借りして、薬師岳へアタック開始。
・山頂直下であるにもかかわらず、緩やかな登りを経て、山頂標識に到着。相変わらず雲の中であり、せっかく景観が開けているものの、眺望は望めません。
・三角点は山頂標識とは別のところにあるようですが、先が長く、天気が怪しいため、今回はスルー。次の観音ヶ岳を目指します。
・観音ヶ岳までは、緩やかなアップダウンの稜線歩きとなります。
・森林限界を越えてはいるものの、傾斜は緩く、危険箇所はほとんどありません。
・そうこうしているうちに、観音ヶ岳に到着。
■観音ヶ岳山頂〜鳳凰小屋分岐〜鳳凰小屋
・観音ヶ岳の山頂も景観は開けているのですが、同様に雲の中です。景色が見えないとあっては長居は無用ですので、地蔵ヶ岳に向かいます。
・まずは鳳凰小屋分岐にむけて、そこそこの斜面を降っていきます。
・ガレた斜面を降っていくと、鳳凰小屋への分岐点が見えてきました。…と同時に雨が振り始め、後方からゴロゴロと雷鳴が響き始めました。個人的には、地蔵ヶ岳までは保つと思っていたのですが、結果的には小屋番さんの”予言”がピタリと的中しました。
・地蔵ヶ岳は以前登頂していたので、後ろ髪を引かれますが、あっさりと巻道でのエスケープを決断。登頂済み、かつ景観が望めないとあっては、落雷のリスクを取ってまで登るほどではありません。
・巻道に入った直後はダケカンバの疎林帯ですが、遮るものが何も無い岩稜帯の稜線に比べると、落雷のリスクは桁違いに低い、少なくとも安心感がまるで違います
・巻道はよく踏まれているものの、若干荒れ気味で、一部傾斜がキツい箇所もあり、油断できません。
・小屋手前の沢の取り付きにハシゴがありますが、特に危険ではありません。沢を渡渉し、若干登り返して、鳳凰小屋に到着。
■鳳凰小屋〜燕頭山〜西ノ平〜御座石温泉
・鳳凰小屋は建替え中のため、水場・トイレ(有料)のみ使えます。物販もあるようです。
・先が長いため、給水をして休憩もそこそこに、下山開始。
・鳳凰小屋からは燕頭山までは緩やかなアップダウンの巻道が続きます。この区間は非常に歩きやすいのですが…
・燕頭山からは、傾斜がキツい激降りとなります。雨が降っていたため、慎重に降った結果、前回(5年前)の倍以上の時間がかかってしましました。
・西ノ平から御座石温泉までのルートは、ガチガチに整備されている箇所と、踏み跡だけで整備されてない箇所があり、頭の中が「?」になりながら、ヘッデンの明かりとGPSを頼りに降っていきます。おそらく、西ノ平からは林道で北東方向に遠回りしたほうが、結果的に早く降りられたと思います。
・どうにかこうにか、日没後に御座石温泉の駐車場に降りられました。
■御座石温泉〜穴山駅
・御座石温泉には、トイレがあります。おそらく、給水もできます。
・そこから先は、穴山駅まで、長い林道&車道歩きとなります。
・林道は、舗装区間と未舗装区間があり、思いのほか歩きづらく、スピードが出ません。しかも、途中で土砂降りに見舞われる始末。
・どうにか国道20号線まで出て、そこからは、七里岩の上にある穴山駅への登り返しです。これが地味にキツい。
・ようやく穴山駅に到着し、どうにか甲府駅までの終電に間に合ったのですが、ホッとしたのもつかの間、なんと大雨で電車が止まっていて、結局1時間以上も待たされることに。
【まとめ】
・夜叉神峠からの登りは、稜線上も含めて、概ね傾斜が緩やかで、非常に歩きやすいです。人気のほどが伺えます。途中に小屋があり、給水もできるため、総じて登りやすいルートです。
・他方で、燕頭山〜御座石温泉の区間は、非常に傾斜が急であり、整備も最低限であるためか、雨中での降りルートとしては、かなり難儀をしました。
・鳳凰三山はドンドコ沢から登り、中道ルートで降るルートがメジャーなようですが、その理由の一端が分かった気がします。
・今回、雷の影響で地蔵ヶ岳への登頂は断念しましたが、小屋番さんの忠告があまりにも的中したのには驚きました。
・地蔵ヶ岳は登頂済みだったため、あっさりと諦めがつきましたが、もし登頂済みでなかったとしたら、どうなっていたことやら…
・それにしても、八ヶ岳では稜線が雲の中でも雷が発生した経験が無いのですが、処変われば天気も変わるものなのでしょう。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する