蝙蝠尾根から仙塩尾根、間ノ岳から白峰南嶺へ 〜伝付峠から周回〜
- GPS
- 36:47
- 距離
- 62.9km
- 登り
- 5,898m
- 下り
- 5,914m
コースタイム
- 山行
- 9:06
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 10:16
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 2:28
- 合計
- 11:38
- 山行
- 10:10
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 10:52
天候 | 22日 曇り時々晴れ 夕方から雨 23日 曇りのち晴れ 夕方にかけ快晴 24日 曇り時々晴れ 昼過ぎより雨 25日 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車スペースは2か所あり、合わせても5、6台 https://maps.app.goo.gl/vzzgx6YN5u2x4zzy7 県道37号線を南側から北上した場合、左手に新倉駐車場がありその奥に道あり ナビの案内で手前を右折させられ酷い悪路を通らされた |
コース状況/ 危険箇所等 |
■田代ゲート前〜伝付峠 ・中々の悪路、上りはまだ良いが下りはかなり迷いやすい ・沢筋を歩くところでは右岸、左岸の見極め重要 ・マーキングはそこそこあるが本道ではないところにもある ・工事現場で見られる足場板の上を歩くところが数か所ある、一部破損あり ■伝付峠〜二軒小屋 ・危険個所なし ■二軒小屋〜蝙蝠岳〜北俣岳分岐(蝙蝠尾根) ・破線ルートだがほぼ一般道に近いと感じた、序盤が少し迷いやすいくらい。 ・藪漕ぎも全くない ■北俣岳分岐〜三峰岳〜間ノ岳〜農鳥岳〜大門沢下降地点 ・沢山の方が歩かれているので割愛 ■大門沢下降地点〜笹山〜伝付峠(白峰南嶺) ・マーキングが極端に少なくなる、白河内岳くらいまでのゴーロ帯は迷いやすい ・笹山から先は最初道分かりにくいが樹林帯に入れば比較的明瞭 ・奈良田越から先は伝付峠までは荒れ果てた林道を忠実に歩いた、法面を歩けばショートカット出来そうな部分もある ・崩落個所は片斜面のトラバースあり、少し緊張した ◆水場 ・伝付峠 峠から新倉側へ、往復15分くらい そこそこ出ている ・徳右衛門岳手前 登山道に標識あり 往復15分くらい しっかり出てる ・熊の平小屋 トイレ近くにあり ドバドバ ・農鳥小屋 往復20〜30分 遠いが道はしっかり整備されてる ドバドバ ●幕営スペース 伝付峠 徳右衛門岳奥 2か所ほどスペースあり 蝙蝠岳山頂 笹山 大籠山周辺 広場 私が幕営した徳右衛門岳、農鳥小屋、伝付峠はいずれも携帯電波良好 (キャリアはdocomo) なお公式なテント場は熊の平小屋と農鳥小屋のみ 農鳥小屋は1人 1500円 |
その他周辺情報 | 草塩温泉 700円 https://maps.app.goo.gl/SiRwdMMyDTV88hcr6 平日11時、土日は10時より営業 |
写真
感想
元々は妻と合わせた4連休であったが、妻が8月初旬の北アルプスで足を怪我してしまいお流れとなった。休みだけが残った形となり久しぶりにソロで夏山テント泊、しかも4日間!。数日前から鼻血が出そうなくらい興奮した。行先は当然南アルプス、未踏区間がごっそり残っている。
今回の目的は大きく分けて3つ
1、蝙蝠尾根から蝙蝠岳登頂(出来れば御来光鑑賞)
2、白峰南嶺縦走(間ノ岳からの赤線繋ぎ)
3、笊ヶ岳登頂
結果は1、2は達成できたが3は未達となった。最初から分かっていたがこのコースだと伝付峠戻った時点でヤル気失せるので、その時点で余程の余力がない限り下山してしまいそうな気はしていた。
1日目
田代のゲート前から入山。最終日に絶対笊まで縦走して雨畑からバスで戻ってくるつもりなら伝付峠入口バス停から歩くべきだが、やはり自信が無かったのと初日に徳右衛門岳まで行きたかった。
狙い通り徳右衛門岳まで届いた。計画段階で手前の水場情報が最後まで分からずイライラしたので「自分が確認しよう!」と見に行った。
確かに崩落した形跡はあったがコンコンと出ていた、しかも美味い。スペースは小さいが水量は多かったのでしばらくは枯れないと思う。最後は少し雨にあったが小雨程度で済み徳右衛門岳で幕営、18時には就寝。
2日目
蝙蝠岳山頂からの御来光狙いで3時出発、4時半に着いたが真っ白。後にしても良かったがここは今回1番登りたかったピークなので一応時間まで待とうとテント設営、15分ほど仮眠。結局真っ白のまま日の出時刻となり出発。残念無念。
北俣分岐までの途中でガスが抜ける、「遅せーよ」と思ったがガスが徐々に抜けて見える悪沢岳が素晴らしくそんな考えは一気に吹っ飛んだ。
仙塩尾根に入り熊の小屋で一服、当然ビールを頼んだが黄色い方は売り切れ(涙)、大人の黒ビールとなった。女性小屋番さんに「何処から?」と聞かれたので正直に答えたらし尿問題でこっ酷く怒られた。そこを突かれたらぐうの音も出ない。私が泊まった徳右衛門岳もそうだが蝙蝠岳山頂もテント場が複数ある。携帯トイレなど持っている人は稀だろう。昨年もお世話になったが真っ直ぐな小屋番さんだ。
三峰岳から間ノ岳を経て農鳥小屋へ。巻道を使いたいところだが、私は間ノ岳から先が未踏区間なのできっちり赤線繋ぐ。小屋の受付でまた何処からか聞かれる。恐る恐る正直に答えたらこちらの女性小屋番さんは好意的。「明日は?」と聞かれ「伝付峠です」と答えたら「じゃあ周回ね!」と言ってきた。県営と民間の違い??。でもその答えは後から分かった、こちらの小屋のトイレは完全垂れ流し。小屋自体も昭和を感じる造りであったが嫌いでは無い。
この日は予報が良い方に外れ夕方にかけて快晴、間ノ岳と農鳥が綺麗に見え眼下にはブロッケンがずーっと出ていた。小屋泊の方々も皆外に出て歓声を上げていた。大の大人が騒ぐこの雰囲気がとても好きだ。
・・・とここまでは良かったのだが、その後貸切だったテン場に3人やって来たのが17時くらい。挨拶すると韓国の方だった。テントをバラバラに張るのでどうもおかしいと思ったら18時頃10名くらいの団体さんが遅れて到着。どうやらツアー客で2班に分かれていたようだ。
この方達が超うるさい連中で、私の事など一切気にせず大声で喋る喋る。到着が遅いので当然だろうけど19時頃から食事を始める、お喋りは相変わらず。すると小屋番さんが現れて「ガイドさん何処、うるさい‼︎。小屋の消灯19時だから‼」と注意してくれた。その後も20時過ぎまで音量は変化なかったが嬉しかった。小屋まで響く大音量、犠牲者が私一人で良かった。
3日目、4日目
2時頃起床、周りはテントだらけだが音など一切きにせず支度して3時半出発。それでも腹の虫が収まらないので、持っていた熊鈴を思いっきり鳴らしたかったくらい。私みたいなマナーのある人で助かったな韓国人!(笑)
ほぼガスガスで西農鳥岳登頂、偶にガスの切れ間からブルーアワーが見えた。これは期待できるかも?、急いで農鳥岳へ向かいご来光前に到着。ガスから徐々に見えだす山々がとても美しい。ピーカンは見飽きているので本当に大満足なご来光であった。
大門沢下降点を経て白峰南嶺へ。あまり寝れなかったのもありこの日は絶不調であったが全体的に下り基調なのと百高3座ともさほど急な登りではなかったので助かった。途中西側に昨日歩いた蝙蝠岳の稜線がみえて少し元気もらえた。
奈良田越まで出たらあとは林道歩き、と言っても序盤は「ホントに林道だったの?」と思うほど跡形もなし。偶にあるカーブミラーがその証拠だろうけど自然の力は物凄い。
残念ながら伝付峠まであと1時間くらいのところで雨。しっかりカッパを着てなんとか伝付峠まで出たが、もうこの時点で明日は下山と決めていた。かと言ってこのまま降りる馬力もなく幕営。まだ1リットル以上あったのに何故か水場までピストンしたあと泥のように眠った。
翌日は夜中に一度起きて簡単に食事、二度寝して明け方から下山。結局雨の中汲みに行った水はほとんど捨てた、バカみたい。
入浴施設の営業開始時間(10時)に合わせてゆっくり下山。よってなにも慌ててなかったし、尚且つ3日前に歩いているにもかかわらず3回ほど迷った。伝付峠から新倉への登山道は今回歩いた中では一番の危険個所だと思う。
4日間とも事前の予報はあまり良くなかった。下手をすれば4日間とも雨に当たる覚悟で突っ込んだのだが、とてもラッキーだった。調べたら4日間の山行は実に7年ぶり、色々キツかったけど楽しい4日間でした!。
未登頂となった笊ヶ岳は今一番登りたい山となった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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すごいです!
最近、私も南アルプス系が多くなっています。
伝付峠、二軒小屋からの蝙蝠尾根!やっぱりここはいいですよね!7月の頭に蝙蝠尾根をやったばかりですごくわかります!徳右衛門岳まで私も行きたかったのですが、雨が降ってきたために2216の樹林帯の中で幕営しました。
白峰南嶺・・・ここも昨年歩きましたが、笹山以南が誰も歩いてない雰囲気なんですよね。しかも林業遺構がちらちらと残されており、登山道とはいえない廃林道を歩く道。なんか思い出しました。
けっして天気予報は良くない日程だと思いますがさすが!ベテランのきやさん、物ともせず敢行されているのが素晴らしいです。
南アルプス歩き。。。ハマるとハマる!
素晴らしいレコありがとうございました。
蝙蝠尾根の山行動画
https://youtu.be/jyCMlIOop1E
南アルプス夏休み山行動画
https://youtu.be/-ffzr57rdBk
白峰南稜の山行の動画は編集できずお蔵入りしていますが...
きやさんのレコを拝見してあらためて、編集したいと思った次第です。(完成するかどうかはわかんないですけど)
コメントありがとうございます!
レコはup当時はもちろんのこと、今回の出発前にも何度も拝見しました。
百高は私も達成するつもりですが、元々蝙蝠岳は蝙蝠尾根から取ろうと思っていました。omatsuさんの感想を読みながら考え方が全く同じで驚きましたよ。幕営場所も参考になりました、私はゲート前から出たので何とか徳右衛門岳まで届いた感じです。
白峰南嶺は独特でしたね。白峰三山の賑やかな雰囲気とはガラッと変わると言うか。大門沢下降点から笹山まで、笹山から伝付峠でも雰囲気が違うように感じました。
深南部行ったときも思いましたが、南アルプス(特に南部)は廃林道多い気がします。何か産業があったのかな?
今回は多少の雨は覚悟の上で突っ込みました。所詮夏山、これくらいでヘコたれるようでは冬山イグルー泊なんて出来ませんからね!、4日間あれば少しは景色も見られと思いましたし。
私は百名山すらまだ残っている状況ですが南アルプスはハマりますね。バリルートも含めてまだまだ歩きたいところ沢山!
近年軽装備の日帰りが主流になりつつあるように感じますが、omatsuさんのような方がおられ、いつも刺激を貰えてます(^。^)
こちらこそ、いつも刺激を頂いております。
新倉の駐車スペース…わたしもゲート前にしようか?どうか迷ったのですが、下山日が平日(月曜)になるので工事車両とかなにかトラブルあっても嫌だなと思って...一旦、ゲートまで行ってやっぱり麓の駐車場にとめたんですよ(意気地なしです)
白峰南稜・・・ちょうど1年前に百高山を3つ取るためと赤線繋ぎのために登ってきました。きやさんの山行をみて懐かしく思って・・・さらにノロノロ台風のお陰で山行計画が立てれず、2週連続の山休みとなってしまって。動画編集が進みました。
冬のイグルーは何基作れるだろうか?きやさんに負けないように…頑張りたい。(自信はない)
1年まえの山行・・・お蔵入りでしたが、きやさんが救ってくれました。
白峰南嶺・南アルプスマイナールート山行動画できました。
https://youtu.be/GqeflAlu0KM
道路脇にしっかりスペースあったし、特に駐車禁止看板等もなかったので私はゲート前に停めました。でも確実なのはバス停のある駐車場だと思います。
私、山に限らすYouTubeというか動画関係はほとんど見ないんですよ。それこそイグルー泊始めるときに米山さんの動画をじっくり見たくらい。
で、今回折角なのでomatsuさんの動画拝見しましたがあまりにも素人離れした動画でちとビックリ!、肉声も入ってるし編集もしっかりされていて驚きました。
南嶺歩いた時は良い天気だったようで!、私が見れなかった景色も沢山拝見出来ました。
イグルーは1シーズンで最低5基、できれば二桁造りたい気持ちはあるのですが中々難しいですね。要は1泊2日じゃなく2泊とか3泊とかすれば一気に増えるんでしょうけどこれが中々大変!
2泊3日まではあるので今シーズンはイグルー泊で3泊4日が目標です。
※まだ秋になったばかりなのに冬の話ですいません汗
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