快晴の南アルプス(聖沢〜聖岳〜赤石岳〜椹島)
- GPS
- 51:20
- 距離
- 30.0km
- 登り
- 3,773m
- 下り
- 3,797m
コースタイム
7/17(土):8:00畑薙第一ダム臨時駐車場-(バス)-8:45〜9:00聖沢登山口-9:20出会所小屋跡-10:00〜15聖沢吊橋-
11:00〜10造林小屋跡-12:00〜20乗越過ぎ水場-13:00〜10岩頭滝見台-14:30聖平小屋(テント泊)
7/18(日):5:15聖平小屋-6:20〜35小聖岳-7:35〜8:00前聖岳-8:15〜20奥聖岳-8:35〜45前聖岳-9:35〜45聖兎のコル-10:30〜45兎岳-
11:20〜30小兎岳-12:15〜25中盛丸山-12:55百間洞下降点-13:10〜20大沢岳-14:00百間洞山の家(小屋泊)
7/19(月):4:10百間洞山の家-5:00百間平-5:20〜30馬の背手前-6:35〜7:10赤石岳-8:40〜9:00富士見平-9:15〜25赤石小屋-
(10:00〜25標高2250m地点)-11:00樺段-12:20〜13:00椹島-(バス)-14:00畑薙第一ダム臨時駐車場
天候 | 3日とも快晴 昼から雲がモクモク |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所はありませんでした。 一部雪が残っていましたが、問題なく通れます。 |
写真
感想
7/16(金)
久しぶりなんです・・・がっつり山に登るのは。。。
甲斐駒・千丈は軽荷だったし、とりあえず山に2泊って何年振りでしょうか?
しかも・・・最終日の行動時間が9〜10時間と聞いており・・・。
明らかに体力なし根性なしの私を誘ってくれたAさんの勇気にまずは感謝したい。
と思えるほど、私にとっては無謀な山でした。
でも、天気予報は前日までのどしゃぶりが嘘のように梅雨明けし、
文句なしの晴れ模様です。南アルプスは前回2回とも天気がすぐれなかっただけに期待です。
まずは畑薙ダムまで名古屋から車を走らせます。
南アルプスってほんと、登山口までが遠いです。
高速降りてから永遠と下道を進み、午前1時、ダムに到着して仮眠しました。
7/17(土)
朝起きると・・・晴れてまーす(@ ̄∇ ̄@)/
先週の伊吹山は太陽を見ることはなかっただけに、人知れずヨシと拳を握ります。
でも、車中泊の翌日が一番つらい私・・・今日の行程時間は短いですが不安です。
調子が悪いのか、それともただの運動不足かあまりペースもあがりませんが、
日差しも木々にさえぎられ、まずは何事もなく進んでいきます。
しかし途中から、右の膝上・・・下太ももというんでしょうか?
なんだかピクピクけいれんしはじめました。
はじめのうちはおかしいなーと思いつつ、騙し騙し歩きます。
そのうちピクピクが大きくなり、そしてついに・・・・
ピキッ(; ̄- ̄)...
そうです、足がつってしまいました。
そんな経験がないので、どうしていいのかも分からず、とりあえず揉んでみます。
しばらく座っていたら治ったので、また進みますが、
無理に足を上げたり力を入れたりするとやっぱりつります。
そのうち休憩しても回復しなくなり、
前を行くAさんに声をかける事もできずにそのまま座り込んでしまいました。
どうしよう・・・このままじゃ辿り着けないかも(/-_-\)
そっか・・・こんな時には・・・・
バナナチップス!!
足がつった時にはカリウムを食べればいいことを思い出し、
ラッキーなことにたまたま持っていたバナナチップス( ̄ー ̄)v
おもむろにザックから取り出して登山道の真ん中で(←迷惑)ムシャムシャと食べ始めます。
Aさんも私が滑落したのかと心配して飛んできてくれました。
さすがに心配ということで、今度は私が前を歩くことになりました。
かなりの鈍足ですが、自分のペースで歩くことで、つることはなくなりました。
きっとバナナチップスのおかげもあることでしょう。
持っててよかったバナナチップス・・・
滝見台では前日までの大雨のせいなのか、雪解け水のせいなのか、
大水量の滝をのぞきこんで圧倒されました。
なんとか聖平小屋にたどりつき、私はその場に倒れこみました。
易老渡への道が通れないらしく、そちらからの登山者はいなかったせいか、
聖平小屋のテン場はかなり空いていて、トイレもかなり綺麗で快適でした。
午後にモクモクあがってきた雲も、夕方になるとまた晴れてきて青空が広がります。
そんな澄み渡った空とは対照的に雲って行く私の心。
今日休めば回復するのか・・・でも明日からの行程の方がつらいのです。
明日、このまま帰りませんか?とAさんに提案する事も考えつつ、
食事をして、談笑しながら20時就寝です。
7/18(日)
朝起きると・・・再び快晴です(@ ̄∇ ̄@)/
さて、今日は何個も山を越えるので、高低差が心配です。
とりあえず聖に着けばあとは大丈夫だろうと自分に言い聞かせて出発です。
朝一番の登りはつらいですねー。
この時ばかりは、これは何かのバツゲームなんじゃないかと思ってしまいます。
黙々と登っていると、空が白みはじめ、ピンク色に染まっていきます。
まずは小聖岳に到着。前聖まではまだまだです。
いまのところ足はつっていないので大丈夫!もうひと踏ん張りで登ります。
ようやく前聖に到着!すばらしい景色が広がっています。
聖岳自体は易老渡から登ったことはあるのですが、その時は天気がすぐれず、
こんな景色が見られたの初めてです。
そして、奥聖に行く途中に可愛い雷鳥親子にも遭遇し、お花畑も堪能しました。
さて・・・メインも終わったしあとは気楽に行きましょうv(* ̄∇ ̄*)v
といきたいところですが、なんだか稜線がかなり上下してるし、
目指す宿はえらい下のほうにありそうです。ガッカリ・・・。
目標が1時間毎くらいに現れるので、なんとか励みになるのが救いです。
兎・小兎くらいまでは私も調子よくがんばって登りきりました。
ただ、兎岳の三角点はルートから外れたことにあるようなことが地図に書いてあるのですが、
見に行った人に聞いてみると、何にもなかったよ!だそうです。
というわけで、私たちはそちらには行きませんでした。
そして一番つらかった登りは中盛丸山の登りでした。
ただの丘くらいかと思いきや、遠くから見るとその名の通り、モコッと中が盛り上がってる丸山で、
疲れた体には相当登り応えがあります。暑いし!!
ヒーヒー言いながら登りきり、満足したのもつかの間、また下って次は大沢岳に向かいます。
こんな上り下りを今日だけで5回も繰り返しました。
トレーニングにはよさそうですが、これはほんとうにしんどかったです。
更に、大沢岳から宿への下り・・・小石のザレた登山道で、
滑るし狭いし本当にイヤ(;_:)足も痛いし、巻き道で大沢岳に登らずに
そのまま宿に行ったほうがよかったんじゃないかと思えるほどつらーいつらーい下りでした。
でも、世の中には達人がいるもので、聖から兎に向かう途中で
トレランをしている若者2人組に出会いました。
『昨日荒川に泊まって、今日は畑薙まで行くんです!』
荒川って赤石の向こうですよね・・・まだ9時半なのにすごいスピード。
『この上り下りはさすがにつらいですね!!』
いやいや、めっちゃ笑顔やし。
世の中にはすごい人たちがいるものだと改めて感動してしまいました。
ヘロヘロで百間洞山の家にたどりついて、とりあえず乾杯!
ここは木々と川に囲まれたとっても素敵なところにあります。
ナナカマドの花が綺麗に咲いていたので、秋は紅葉もきれいそうです。
東海フォレストのバスに乗るには1泊は小屋に泊まらなければいけないということで、
今日は小屋泊になりました。
私たちは食べませんでしたが、ここのトンカツは有名らしく、
食べた人はとってもボリュームがあっておいしかったと言っていました。
明日は行動時間の長さもさることながら、最終バスが14時というリミットもあり、
なるべく焦らないように、4時出発を目指して早めに就寝です。
7/19(月)
朝起きると・・・まだ真っ暗です。3時なので当然です。
今日は4時10分、周りが白み始めたと同時に出発します。
最初はまたしてもアサイチの登りです。
でも、最初の登りを過ぎると、百間平の素晴らしい光景に圧倒されます。
壮大な緑が広がっていて、まるで北海道みたいなスケール!(北海道登山経験者のAさんは語る)だそうです。
わー飛んでるみたいーとルンルン気分で進むのもつかの間、
赤石への最後の登りが始まります。
大斜面下のトラバース箇所は、どこか火星にでもいる気分になるような、
ちょっと地球離れした風景でした。カッコイイです。
ひたすら登って登って登って・・・途中で太陽が顔を出します。
赤石岳避難小屋に着いたら、ここからすぐ赤石岳です。
さむっ
頂上は突風が吹きつけ、フリースとカッパを着ても寒くて寒くて。
小屋に戻ったAさんを待つ間、私は寒すぎて何もできず呆然と立ちすくんでいました。
帰ったきたAさん、すかさず段差の下に連れて行ってくれました。
ほっっ( ̄∇ ̄o)天国です。楽園です。
富士山を見ながら、最高の朝食をいただきました。
ここの避難小屋はちょっと登れば赤石だし、富士山もこんなに近く見えるし、
次回は泊まってみたいくらい最高の場所にありました。
さて、これで登りは終了です。
あとはひたすら下って下って下るだけです。
下りがとっても苦手な私ですが、時間内に戻れるかも心配です。
足がもってくれるかも不安です。
その不安は的中し、最初の下りは私の一番嫌いなザレた滑る下りでした。
傾斜も結構急だし・・・。
下界だったら、イヤイヤ言って、家に逃げ帰っているところです。
下りはAさんに先に行ってもらったのですが、私のペースが全然上がらず、
いつもいつも待たせてしまいました。
私も待たせているのは分かってるのですが、
滑るのが怖くて、足にもう力も入らないので、これ以上速くは進めませんでした。
でも、見上げれば青空とお花畑が素晴らしく、癒されました。
途中から少し歩きやすい道に変わり、私のペースもさっきよりは上がります。
富士見平で最後の富士山を堪能したあと、赤石小屋へ。
あまり変化のない下りを繰り返しますが、思ったよりも早く進み、
登山口まであと1時間半!あと1時間!の標識に励まされました。
と思いきや・・・足が痛くなってきました。
元々登りではかかとが靴擦れし、下りでは足の指の付け根下部分が痛くなるのですが、
ここまで長い下りだと、その足の付け根下が耐えられなくなってきました。
今回、かかとには人工肌(ソルボ?)を貼って大丈夫だったので、
調子に乗って足の付け根にも貼ってみたら、あまり効果がないばかりかずれてきたので、
貼りなおそうと剥がしてみたら、ソルボに肌がくっついてめくれてきた(゜▽ ゜)!!
見なかったことにしてもう一度貼りなおしましたが、全体的に肌がもう切れそうでした。
痛くて痛くて泣きそうです。よろよろです、へろへろです。
『なんか、ばあちゃんみたい・・・』
そんな私を見かねて、なんとAさん、私の荷物を全部持ってくれました(_ _;)
最後の30分だから私も大丈夫と思ったのですが、
結果的に荷物なしでも足は痛かったので、本当に助かりました。
しかもめっちゃ速い・・・追いつけません。
今日は他の登山者の方たちも同じようなペースで降りていくのか、休憩の度に追い越し、追い越され、
同じメンバーと何度も顔をあわせることになりました。
なのですっかり顔馴染みな感じになり、
いつのまにか荷物を持っていない私を見て、からかわれたりもしました。
みなさん重い荷物を持って最後まで下りきってました。ほんと、おつかれさまです。
さすがに北アルプスなどと比べると若い人たちが圧倒的に多く、
ツアー客の客層も若かったです。
なので、いつもと雰囲気が違って新鮮な気分でした。
元々そんなに体力があるほうでもないですが、
やっぱり、運動不足なのに急に山に入ったら危険ですね。
子どもの運動会で、久しぶりに走るからと張り切って転んでしまったお父さんの気分です。
帰りのバスはぐーぐー寝てしまいました。
さすが3連休、帰りはしっかり渋滞にはまり、帰宅は22時を過ぎました。
連れて行ってくれたAさんには本当に感謝しつつ、
色々と反省することがたくさんありました。
また近所の里山から出直そうと決めた、快晴の南アルプスでした。
次回は・・・爺ヶ岳〜鹿島槍ヶ岳の予定です。
しっかり体力をつけて臨みます( ̄  ̄*)
コメント
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南アの醍醐味ルートですね。
しかもはげしく晴れてるし、いい空してますね
二泊でテン泊もありだとすると
身体の疲労も相当だったでしょう
達成おめでとうございます。
聖から北が私の目標なので先越されましたね。
南アのヘヴィな山塊の峰を歩いてみたいです
雷鳥かわいいですね〜
見たことがないので羨ましいです。
今年は夏山当たり年かもですね
梅雨明けしてからずっと晴れてますね
去年はぐずぐず雨が残ったりしていたので、
今年はほんとに夏山当たり年かも
南アルプスはなかなか行く機会がないので、
今回行くことができてよかったです。
思いがけず色々な風景に出会うことができました。
天気もよくて景色も最高・・・
あとは自分の体力だけですね、問題なのは
初めまして
この日は本当にお天気に恵まれましたね。
tamtamさんの行程を見て、私達の行程がいかに無謀だったかと思いました。
辛かったですね〜
百間洞の山の家どうでしたか?とても良い所でしたよね
私もここに泊まりたかった〜
小さな男の子に逢いましたでしょ!?かわいい子
お空好きなんですね 写真…綺麗な青です。ステキ
「下り」楽なはずなのに辛いですよね
私も体力と下りが課題です
辛かったですね〜。
百間洞の山の家は、川のせせらぎが心地よく、
緑も深くてとっても素敵なところでした。
残念ながら小さな男の子には会えませんでしたけど・・・。
(疲れすぎて見えなかっただけかも?)
今回はこの空と雲たちに本当に癒されました。
昔から空を見るのが好きで、
小さい頃はよく屋根に登って親から怒られておりました
夏山本番ですね、
お互い満喫しましょう
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