塩見岳、間ノ岳、農鳥岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 3,277m
- 下り
- 4,099m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:30
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 11:00
- 山行
- 8:29
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 9:40
- 山行
- 3:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:00
天候 | 晴れ 時々 くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
連休2日目の10時の時点で、満車。下方の駐車スペースも一杯だったが、わずかな路肩スペースを発見し駐車できた。 ◆3日目の大門沢小屋にて、白根三山を縦走してきたチームメンバーと合流し、奈良田から鳥倉に回送してもらい、マイカーを回収。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
何れも、慎重に通過すれば特に問題はありません。 ◆塩見岳小屋から塩見岳山頂の間…岩場有り。特に山頂手前の岩峰を巻いて登っていく所と、頂上直下ではやや注意が必要。 ◆塩見岳からの下り…左側がずっと切れている。 ◆三峰岳の登り…頂上までの約20分は、トラバースやナイフエッジ状の箇所が複数あり。 ◆大門沢への急な下り。 |
その他周辺情報 | ◆奈良田温泉 |
写真
装備
個人装備 |
ザック(1)
ザックカバー(1)
レインウェア(1)
長袖シャツ(1)
アウターウェア(1)
着替え(1)
登山靴(1)
靴下(1)
スパッツ(1)
帽子(1)
手袋(1)
非常食(1)
1日目の昼食(1)
水(1)
地図(1)
タオル(1)
コンパス(1)
サングラス(1)
ストック(1)
ペーパー(1)
ヘッドランプ(1)
替靴ひも(1)
予備電池(1)
時計(1)
携帯電話(1)
笛(1)
保険証コピー(1)
薬
救急用品(1)
現金(1)
ツェルト(1)
細引き(1)
行動食
非常食
調理用食材
調味料
ガスカートリッジ
コンロ
食器
調理器具
ライター
計画書
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
|
---|
感想
◆シルバーウィークは、久しぶりのテント泊縦走、3泊4日。ターゲットにしたのは未踏の塩見岳。ただ鳥倉までのバスが終了しているこの時期はマイカーで行ってピストンするしか方法がない(タクシー使うという手はあるが15,000円程度かかる)。今回は無理かと思っていたら、何と隊長が白根三山を縦走して奈良田へ降りるというではないか。しかも奈良田から鳥倉まで送ってくれるとのありがたいお言葉。大門沢小屋で合流という計画で決行。
◆ずっしりと重いザックは20キロオーバー。軽量化が苦手というより水を心置きなく飲みたい派の私は、2ℓペットを3本詰め込んだのであった。初日は三伏峠までだから…と舐めてかかり…。案の定、あざ笑うかのように重いザックは肩に食い込み、脚もプルプル…牛歩戦術を採らざるを得ない。しかし救いは今回新調したザック、グレゴリーのバルトロ75。数時間歩いて慣れてきた頃には完全に体の一部。さすがの背負い心地、そして密着感。今回バルトロでなかったら完走できなかったかも知れない。
◆這う這うの体で三伏峠に辿り着いたが、テン場は激混み。ギリギリ最下方のスペースに設営し、早々に夕食、就寝とした。日没前後の塩見岳は綺麗。
◆2日目は今回のポイントとなる行程。この長丁場をクリアするため、3時起きの4時前出発、何とか熊ノ平に15時前に着きたいところ。真っ暗闇の森は一人ではとてつもなく寂しい。物の怪に囲まれているのではないかという幻覚、幻聴に怯え、ひたすら夜明けを心待ちにしつつかなり飛ばす。暗闇では鳥も鳴かないということを改めて知る。
◆本谷山で夜が明けた。塩見岳は赤く染まった東側にあるため綺麗なシルエットだ。素晴らしい情景に勇気を貰い、塩見小屋を目指して頑張る。小屋は工事中で休憩スペースもなかったため先へ進む。
◆塩見の登りに差し掛かった。楽しかったせいで油断したのか、隙が生じたのか、はたまたザックが重かったのか…塩見手前の大きな岩峰トラバースの岩場で後ろにバランスを崩し、ハイマツ上をきれいに後転しながら滑落。しかし本当に運よく3mほど下は平地だったため、両足で着地(10点満点?)。笑い事ではない。こんな経験は初めてだった。誰かが「気を付けい!」と戒めてくれたと信じ、以後はかなり慎重に歩を進める。
◆塩見岳(3,046m)の山頂は期待通りの景観だった。南アルプスの真ん中だけあって北は甲斐駒・仙丈、これから向かう間ノ岳や農鳥岳、南にはちょうど昨年の今頃その頂に立った荒川三山、そして東の富士山が指呼の間。西峰をスルーし、空いていた東峰でまったりと。ただ仙塩尾根の長さにやや不安を覚える。
◆その不安は的中した。塩見岳本体を下りきった後は、小さい登下降を繰り返し段々と体力が奪われてゆく。それでもまだ北荒川岳までは景色が慰めてくれていたが、その先は仙塩尾根らしい樹林帯へ、まさに苦行である。休憩回数が徐々に増えて、休憩時間も長くなった。行き交う登山者もめっきり減少し寂しい。しかし14時くらいに新蛇抜山や安倍荒倉岳近辺ですれ違った方々はどこまで行くのだろうか?
◆3日目も辛い。でも頑張るしかない。三国平はとてもいい雰囲気のところ。長居したいが先を急ぐ。農鳥小屋へのトラバース道を行く人も多く、後ろ髪引かれながらもやはり真の完走目指して三峰岳の登りに取り掛かる。だがこの辺りは岩場満載で結構危ない。慎重にいけばもちろん大丈夫なのだが、昨日のこともあるのでゆっくりと。
◆三峰岳(2,999m)は28年ぶりの登頂。前回は仙丈からの縦走だったのでこれで仙塩尾根が繋がった。あっちも辛かったがこっちも…。気合いを入れ直してさらに間ノ岳(3,190m)まで1時間ほど登る。そして辿り着いた日本第三位の高峰はさすがの景観を用意してくれていた。北岳や甲斐駒・仙丈…etc。隊長たちはもうすでに通過したのだろうか、ここにはいなかった。
◆農鳥小屋まで下り、あの有名な○○レに…。これはある意味日本一といっても過言ではない。危険すぎる。そしてもう一つ危険な事…、あの「親父さん」のことだが、ニコニコしていい感じ。気さくに声をかけてもらったので10分くらい話し込む。これで隊長との間隔は広がったか…。
◆西農鳥岳の登りはこんなにも厳しかったか。そして西農鳥と農鳥の間もこんなに長くアップダウンがあったか…。人間の記憶はいい加減だ。前回はガスの中だった所為なのか。この辺で大きく体力と気力を消耗した。あまり食べていなかったのでシャリバテなのかも。気力を振り絞って大門沢下降点まで頑張って歩いた。食欲はあまりないが何か無理やりにでも腹の中に入れよう。でもこういう時は食べたいものではないとイヤ。そうだスモークチーズがあった!う、うまい!
◆いわずと知れた急降下。何やら空模様も怪しくなってきた。ここで雨は勘弁してほしい。大門沢の降雨は難易度を大きく変える。しかし本当に急な所だ。しかも滑りやすい赤土や大きな段差、壊れかけの木ハシゴなど歩きにくいことこの上ない。今日もボロボロになりながら大門沢小屋に到着。テン場には隊長たちが待っていた。無事合流できた。
◆最終日大門沢をどんどん下る。ただやはり道は良いとは言えない。特に橋関係はかえって使わずに渡渉した方が安全な箇所もあった。そして吊り橋。これほど怖い吊り橋は初めてだった。見た目は楽勝に見えるがいざ渡ってみると揺れる、高い、狭い…。
◆何とか完走できた。我ながらこの年でこれができるとは…まだまだいけると自信が付いた。でも滑落がね…。南アルプスはやっぱり骨がある。
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