白峰三山縦走 北岳〜間ノ岳〜農鳥岳 三度目の正直で完登したけれど
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- GPS
- 17:04
- 距離
- 26.7km
- 登り
- 2,699m
- 下り
- 3,399m
コースタイム
- 山行
- 4:29
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 4:55
- 山行
- 8:34
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 9:24
天候 | 1日目 曇 2日目 曇ときどき雨 3日目 雨のち曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
四年越し三度目の正直で、白峰三山縦走を完登することが出来ました。
毎度北岳山荘の先で風速20メートルの雪や雨に恐れおののき撤退し、‘北岳に来ただけ’を繰り返していましたが、けして望ましい天候ではない中、今回は意を決して敢行してきました。
甲府からバスで広河原に着いた時はいつも青空が見えて悪くはない。今年は予報では明日まで天気はもつとのこと。雲が多いのは気がかりだが。
初日は肩の小屋へ。白根御池まではいつも通りに順調だが、見上げた山頂部は雲の中。
時間的に余裕があったので、今回は右俣コース
をチョイス。色づき始めた木々を眺めながら、草すべりや左俣のような急直登がない九十九折りの道を進む。少し距離は長いがこれはこれで楽かもしれない。
小太郎尾根分岐まで上がると、雲間から稜線が見えたりするが一瞬のこと。
まもなく肩の小屋に到着。夕食の名物肩ロースで英気を養う。とにかく明日の天気が心配でならない。19時過ぎにトイレで外に出ると、満点の星空が広がって、希望を抱きながら就寝できた。
二日目朝4時起床。すっかり辺りりはガスに包まれ、そこそこの風が吹いている。ご来光なんて望むべくもない。
少し明るくなった5時半に出発。雨は降っておらず、風はあるが適度な気温でなんとかなりそうな荒天か。
北岳山頂到着。三度目のガスガスの景色。相変わらずお地蔵さんが侘しい。早々に先に進む。
北岳山荘を過ぎ、登り返しの問題の地点。ガスガスのビュービューなので気乗りはしないが、前のような恐怖心を抱くほどではない。意を決して進む。
西風は強くて10メートル強くらいか。雨はないが、湿度ほぼ100%の圧を受けるのでレインウェアを着込んで正解だった。黙々と登る。
中白峰山を越え、少し下り、また上り返す。視界が悪くて見通しが効かないので、体感として何度もひな壇状の地形をひたすら登っている感覚。
間ノ岳山頂到着。真っ白な世界にポツンと立つ。
黄色ペンキを追って下る。ひらけたガレ場が続くので、大切な道しるべである。丁寧にマーキングしてあるのがありがたい。
農鳥小屋到着。もうすでに今期営業は終了しているので無人。冬期小屋が開いており、そこでしばし風除け休憩。
小屋をあとにして、しばらく歩いていると雨が落ちてくる。落ちてくるというか、横風にのってバチバチとぶち当たってくる。ちょっとしんどくなってきた。
西農鳥岳到着。ここは完全にスルー。
出発から6時間ほどで農鳥岳到着。ともかく白峰三山完登。吹きっさらしなので感慨に耽る間もなく退散。
しばらく下ったハイマツ帯のあたりで、3羽のライチョウと遭遇。散々な山行で荒んだ心をちょっとだけ癒してくれる。写真を撮る余裕は無かった。
やっと大門沢下降点の鐘に到着。東側に一気に下って行き、やっと強烈な西風攻撃から回避できる。普通の下山行に戻ってかなり気持ちが楽になるが、斜度がキツく濡れて滑りやすいので、改めて気を引き締めて歩みを進める。
3時間ほどで大門沢小屋到着。なかなか風情のある雰囲気。ようやっと一日中の緊張感から解放される。
宿泊者もわずかで、広く使って山行の後始末ができたのがとても助かる。夕食もしっかりと食べてリカバリーする。沢音と雨音の合奏を聞きながら就寝。
3日目、雨は止まず。中腹から下るだけなので6時半にのんびりと出発。
早々に増水した沢渡りで股下まで濡れる。地形的にけっこうリスキーかつ滑りやすい道を一気に下る。不安定な丸木橋や吊り橋を渡る。逃げ場のないドロドロの道を歩く。河川工事の為にぐるっと迂回する。ようやく車道歩きとなったと思ったら大型ダンプと次々とすれ違う。いやはやわずか3時間弱で最後まで飽きさせない行程でした。
奈良田の里にゴール。さっそく名湯にゆったりとひたり、南アルプス山岳写真館 白簱史朗記念館で白峰三山縦走の無念を慰め、焼畑を中心とした展示が充実した資料館で独自民俗を学び、ほっこり楽しんだ上で帰途についたのでした。
とりあえず目標は達成したので良しとしたいのですが、さすがに稜線歩きの醍醐味とは程遠い内容だったので、いずれリトライはしたいとは思ってます。いや、またまた荒天だとウンザリしそうなので、しばらく間隔はおいておこうかしら…
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