至仏山(鳩待峠〜山ノ鼻〜研究見本園〜鳩待峠)
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- GPS
- 07:56
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 870m
- 下り
- 869m
コースタイム
天候 | 朝のうち雨 高度2,000mは雲の中 ガスのち晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鳩待峠から山ノ鼻(尾瀬ヶ原)までは石畳と木道で整備されています。蛇紋岩は滑ると聞いていたのですが、泥さえつかなければ思ったほどではありませんでした。 |
その他周辺情報 | 戸倉の駐車場で割引券を手に入れ、望郷の湯(道の駅 白沢)でさっぱりし、夕食も済ませました。(パック券 入浴と食事で1,000円) |
写真
感想
高い山の雪の便りが届くようになり、夏山登山のシーズンもあと1ヶ月ほど。天気予報では晴れるというのを信じて、去年、燧ケ岳からみた景色を今度は反対側からと思い、膝の調子の悪いかみさんの具合をみながら日本百名山の至仏山に初挑戦です。
【戸倉駐車場〜鳩待峠】
6:30の戸倉〜鳩待峠の乗合バスに間に合うようにと家を出ましたが、駐車場からは随時人数が集まり次第、ワゴンの乗合タクシーが出ていました。第1駐車場にはまだ余裕があり、予定通り6:30のマイクロバスで鳩待峠に20分ほどで到着。
【鳩待峠〜山ノ鼻】
到着すると思ったより気温は低く、霧雨が降っていました。休憩所やベンチに50人ほどがいて、さすがは尾瀬と思いながら身支度を整えスタートします。
すぐに石畳から木道になり、川上川に沿って徐々に下っていきます。木道にはところどころに滑り止めのマットが貼ってあり、快適に歩けてウォーミングアップにちょうど良く、約1時間で山ノ鼻に到着です。
【研究見本園】
山ノ鼻にはテント場、山小屋、ビジターセンターがあり、到着、出発する人で朝から大賑わいです。
本来なら牛首の分岐まで行き、尾瀬ヶ原を楽しみたいところですが、かみさんの膝とコースタイムから研究見本園を周回することとします。研究見本園は人気がなく歩いていたのは私たちだけでした。時折、雲の切れ間から陽がさすようになり一瞬ですが湿原の美しさに目を奪われます。草丈のある草紅葉の中にトリカブト、オヤマリンドウとワレモコウがわずか残っていて、季節外れのニリンソウもみつけた静かな30分ほどの周遊でした。
【山ノ鼻〜至仏山山頂】
時計回りに研究見本園を周回すると、もう一度、山ノ鼻に戻ります。気持ちを登りのモードに切り替え木道で登山口へ。登山口からはいきなり急登です。木の階段やステップが作ってあり、人の手がかかっています。登山道は水が流れていますが、靴が水没することはありません。下山禁止なのですれ違いに気を使う必要がなく、急登なので休憩がてら適度に追い抜きされて、濡れて滑りやすい木道や斜めの木の階段を注意しながら高度を稼ぎます。
森林限界はすぐにやってきます。標識があり蛇紋岩によるものと書いてありました。
後ろを振り返ると尾瀬ヶ原がみえてきます。残念ながら燧ケ岳の山頂は雲にかかり双耳峰は顔を出してくれません。この辺から岩場も。蛇紋岩は滑ると聞いていましたが、水で泥が落ちているせいか、思ったより靴はグリップしていました。
途中ベンチもあり「お休み処」で休憩しつつ、中間点の標識を通過します。山頂は雲の中で全くわかりません。
斜度が一旦緩くなる高天原ではホソバヒナウスユキソウがたくさんあり、チングルマの花穂と紅葉でお花畑と納得します。
たおやかな山の斜面はナナカマド、カエデやドウダンの赤と笹の緑がきれいで、登山道脇のタカネバラの赤い実をみつけながら、高度2,000mの雲の中に入ると、真っ白に。寒さのおかげか、周りに同じくらいのペースの人がいるせいか、今日のかみさんは弱音を吐かずに登っていきます。
ほぼコースタイムで着いた山頂はにぎわっていて、山頂標識は順番待ちです。シャッターを押していただいて写真撮影。ご親切にありがとうございます。お昼にしようとバーナーをセット。ガスが一瞬晴れます。尾瀬ヶ原、黄金の稜線、ならまた湖がみえて、歓声があがります。しかし、バーナーに異変が…なんとガス欠! 風も強く、寒かったのでラーメンを楽しみにしていたのにガッカリです。(T_T) たまたま、かみさんのお昼はおにぎりだったので何とかなりました。おまけにこっそり大福まで買っていたのでカロリーも十分! あまりの初歩的な失態にガッカリしていると、周りの人が「人懐っこい鳥!」と…スズメより一回り大きい鳥が、人の足元をウロウロ。カメラを近づけても逃げません! 後で調べてみたら、イワヒバリだそうです。可愛さに癒されましたが、ガスガスと寒さには勝てず、早々に下山開始です。
【至仏山〜小至仏山】
こちらのルートは強風と寒さで急ぎたいのですが、お昼なので登りも下りも混雑! 岩場のすれ違いに時間がかかり、ぬかるみで泥がつき蛇紋岩で滑りやすくなりペースも落ちます。ただ、時折ガスが晴れると絶景です! 晴れていれば楽しい稜線歩きとなるはずが…ガスと寒さで「また来なよ!」と至仏山に言われたようです。少し登り返しがあり小1時間ほどで小至仏山に到着。
【小至仏山〜オヤマ沢田代】
ここからどんどん高度を下げていくと小さな湿原に。途中ベンチがあるところからは、ようやく雲の中から至仏山と双耳峰を出した燧ケ岳、景鶴山、尾瀬ヶ原、アヤメ平、日光白根山が望めます。斜面のダケカンバの葉の黄と木肌の白が笹の緑に映えて「小暮真望」の版画を彷彿とさせます。笠ヶ岳(湯の小屋温泉)への分岐からすぐにオヤマ沢田代です。
【オヤマ沢田代〜鳩待峠】
トドマツ、ブナ、ダケカンバの林に入り風も治まり気温も上がり始め、ようやく寒さから解放されました。登山道はいかにも樹林帯の土の道となります。小石や木の階段、木道が整備がされているため、ぬかるんで滑ることはありません。ナナカマドの大群落を抜け、ゆっくりと高度を下げていきます。この辺で下界のバイクや工事の音が聞こえ、山裾をトラバースするためか、正面に燧ケ岳がみえます。標識で鳩待峠まで2辧1劼箸△箸匹谿未箸錣るので、ほとんど休まず登山口にゴールしました。
【鳩待峠〜】
朝、撮り忘れた「尾瀬」の看板の前でまたも親切な方にシャッターをお願いし、鳩待休憩所でお土産とバッチをゲット! 花豆ソフトクリームでおやつタイム。バランスが悪いのか結構ソフトを落としていたようです。待ち時間もなく15:20のマイクロバスで戸倉の駐車場へ。帰りは第2駐車場で降りる人が大半で、第1駐車場に到着すると車は1/3程度でした。かみさんが券売所で割引券をみつけ、帰りに「望郷の湯」(道の駅白沢 http://www.boukyou.com/)に寄ることとしました。シーズン限定パック券ですが、入場券(入浴)3時間とごはん(あなご天丼とお味噌汁か温玉うどん又はそばとネギトロ丼のどちらか)で1,000円で大変お得でした。お湯は肌がヌルヌルとした感じになり、露天風呂からは日没を望めました。大広間もあり、中も広く営業時間も22:00(食事のラストオーダー20:00)までとあり、お土産も販売しているので山帰りに便利かもしれません。
今回、ガスとガス欠の失態で、落ち込んでしまうところですが、さすがは尾瀬・百名山! 紅葉と草紅葉で大満足です。!(^^)! しかも、かみさんは膝の調子が悪いわりには弱音を吐かず、帰ってからも歩くのがつらくなることがないと言っていました。高低差はそれなりにあるものの登山道そのものが短いのが幸いしたようです。
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