(冬山準備) 奥又白池〜前穂高北尾根〜明神主稜
- GPS
- 13:50
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,849m
- 下り
- 1,853m
コースタイム
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 8:20
天候 | 1日目:晴のち曇 2日目:晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
冬山準備として
前穂高北尾根〜明神岳主稜に行ってきました。
内容はアイゼントレーニング+前穂高頂上ビバーク。
日中はそこそこ暖かいけど、
日が落ちるとけっこう寒いです。
前日(12日・土曜日)に若干降雪したようで
北尾根上の涸沢側は雪が残っていました。
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9時30分
奥又白池手前の岩場に着。
どうも疲れている。
晴れ予報の連休ということで決行したけど、
やっぱり出張帰りでは厳しかったかな。
先週の北尾根とジムの疲れも残ってる。
5/6のコルには11時30分くらいかな。
途中1ケ所、危ないところがある。
まずはそこで調子を確認しよう。
仮に調子が悪くても一歩一歩確実にいけば抜けられるはずだ。
前穂高頂上には15時頃かな、
そう予想してお茶とアンパンを摂取した。
目の前には優美な常念岳があり、
北尾根は青空に屹立としてたたずんでいた。
5/6のコルには11時に着いた。
予想より30分程度早い。
頂上には14時前後か。
稜線を見ると少し雪が残っているようだった。
やはり昨日降ったのか。
アイゼンを準備しつつ休憩をとった。
絞でのアイゼン登攀は問題なく通過できた。
それでもいつもと比べて動きが変な気がした。
足先への集中がない気がする。
一歩一歩着実に行くよう心がける。
上を見上げると、少しずつ雲が出てきているようだった。
己・景登攀もなんだか変な気がした。
力に頼りすぎていて、ムーブがおかしい。
それでも落ちては元も子もない。
何でもいいからまずは無事に抜けることが最優先だ。
足下を見ると
先週気づかなかったイワギキョウが強かに咲いていた。
13時40分
前穂高山頂に到着。
体調は変だったけど、まずは予定通りに到着して一安心。
友人にLINEしてツェルトを建て、紅茶を作った。
暖かくて美味しい。
雲を纏った槍穂高連峰は荘厳で美しく、
下をみると雲に自分の大きな影が映っていた。
15時00分
大事件発生。
なにやらツェルトの前にトレペらしき残骸を発見。
凹みながらトレペを移動させる。
ツェルトの中に入って道具を整理していると
今度はすぐ近くにアレを発見。
発狂しそうになる。
こんなところで誰やねんと思いつつ、
オコジョかなと自分に言い聞かせた。
オコジョはトレペ使わないけど、、、。
気を取り直して北アルプスの山山を眺める。
雲を纏ったり晴れたりと
その都度移り変わる景色が新鮮で見ていて飽きない。
そのうちに
日は傾きはじめ、
吊り尾根から流れる滝雲をオレンジ色に染めた。
荘厳な奥穂高からのオレンジ色の滝雲。
何度もきているが初めて見た景色だった。
急いで携帯を取りだして写真を撮ろうとする。
しかし何故か携帯のアプリが更新中で、カメラを起動できない。
なかなか終わらなくて、終わっちょる。
発狂しそうになる。
確か山月記では李徴が発狂して虎になったな。
僕も虎になってしまうかと思った。
いろいろ変だったのは
おとなしく家で休養して仕事しろということだったのかな。
まぁ、今回は冬山準備が目標だったからなと言い聞かせた。
日が沈んだので早々に就寝することにした。
夜は月明かりで明るかったけど
それでも天の川がうっすらと流れているようだった。
松本の夜景が綺麗だった。
月が沈めば満天の空になるだろうな
そう思いつつ、シュラフに入った。
うつらうつらしながら夜を過ごしていると
いつの間にか外が明るくなっていた。
時刻は5時、東の空が明るくなっていた。
外に出てみれば気持ちの良いくらいの快晴。
東を見れば
雲海に浮かぶ山脈に秀麗な富士山の影。
羊雲は赤く染まって、地平線が次第に赤くなっていった。
暫くすると
雲間から太陽が出てきた。
槍穂高連峰は赤く染まり、
明神岳から霞沢岳は優しいピンク色を帯びていった。
刻々とかわる情景に目が離せない。
最高の一日の始まりだった。
日が登ると再び碧い世界へと変わっていった。
これから行く明神主稜は静かな縦走を楽しめる。
穏やかな己で一休憩もいいし、
紅葉を楽しみながら南西尾根を下っていくのもなかなかだ。
今日一日も楽しみだな。
紅茶を飲みながら一時、前穂高山頂を堪能した。
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【日程】
《10月12日》 12:50自宅出発➡16:40 アカンダナ駐車場(泊)
《10月13日》 アカンダナ駐車場4:45(※1)➡上高地520➡前穂高13:40(泊)
《10月14日》 前穂高山頂➡明神岳主稜➡明神岳南西尾根➡上高地
※1:通常は5時20分始発だが、紅葉の三連休の為か大幅に増便した模様。
チケットは平湯温泉バスターミナルでも購入可(18時迄可能)
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【ソロ対策】
・登山計画書:会社引き出しの中、車の中(ダッシュボード上)、登山口
・連絡:友人に要所要所で随時連絡
・ココヘリに登録済
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【ソロリードについて】
・支点がしっかりしていないと意味が無い。
この為、基本的にはノーザイルで通過予定。
ザイル可能性箇所は以下。
前穂高岳4峰:大岩を上高地側に巻いた後、直上する箇所
前穂高岳3峰:1ピッチ目、2ピッチ目(大チムニー)
2峰へのクライムダウン
明神岳:2峰
・ザイルは7.1ミリ ダブルロープをシングル方式で予定。
この径では通常使用しているグリグリの適用外の為、 ルベルソを使用。
ロールンロックも7.1ミリザイルでは適用外だが事前に確保可能は確認済。
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【衣類装備】
上:厚手ベースレイヤ−(ファイントラック)
フーディニエアジャケット(パタゴニア;サイズS)
R1フーディー(パタゴニア;サイズS)
ナノエアジャケット(パタゴニア;サイズS・フーディーの方が良い)
ストーム10ジャケット(パタゴニア;サイズS)、ダウン
下:厚手ベースレイヤー(ファイントラック)
ガルヴァナイズドパンツ(パタゴニア;サイズS)
ナノエアパンツ(パタゴニア;サイズS)、厚手靴下
手袋:アウター(ブラックダイヤモンド/ソロイスト)
薄手ドライフット(ファイントラック)
薄手手袋 予備手袋(ソロイスト/ブラックダイヤモンド)
※行動中は暑く、厚手ベースレイヤーのみ
(または+フーディニエアジャケット)
※今回は薄手インナーでも可能
パンツはサイマルアルパインパンツ+薄手ベースレイヤーでも良さそう。
※ヤマテン予想気温
13日;6時-2℃、12時6℃
14日;6時1℃、12時6℃
【登攀装備】
ザイル(7.1ミリ・60メートル;エーデルリッド/スキマープロドライ)
ハーネス(ブルーアイス/コーカスプロ)、チェストハーネス(自作)
ルベルソ×2+管付カラビナ×2 ※2
アルパインヌンチャク(60僉2、120僉2)
アイゼン(ペツル/サルケン※3)
登山靴(スカルパ・リベレライト)
ヘルメット、ストック(BD・ディスタンスカーボンZ)
※2:ロールンロック+カラビナも携行した方がよい。
※3:軽量化の為、事前にアイゼンプレートは外す。
また連結金具も若干カット。
【宿泊装備】
シュラフ(イスカ/エア630)
シュラフカバ-(イスカ/ウルトラライトシュラフカバー)
マット(サーマレスト/ネオエアーXサーモ(女性用))
テントマット(薄手/100円ショップ)
銀マット(薄手/100円ショップ)
ツェルト(1人用※4)、ペグ(割り箸)、 コッヘル、コップ
火器、ガスカートリッジ、スプーン、 コンタクトレンズ、
メガネ、食料/水(下記)、ヘッドランプ、電池、テーピング
地図、コンパス、ライター、 リップ、ナイフ、トレペ
ウェットテッシュ、お金、腕時計(※7) 携帯充電器、登山靴用の袋
※4:ツェルトはやはり2人用の方が快適
※:前穂高山頂での就寝時は下記で特に問題なし(若干腰が寒いのみ)。
上:R1フーディー+ナノエアフーディー+ダウン
下:ナノエアパンツ
寝具:イスカ/エア630+ウルトラライトシュラフカバー
+サーマレスト/ネオエア−Xサーモ
※ガスカートリッジ使用量:20g(148g→128g)
水200ml×4回+水300ml×2回沸騰させるのに使用。
【摂取量(食料/水分)】
1日目:アンパン(75kcal)×5、、ソーセージ、
ドライカレー、レトルトカレー
お茶1,000ml+お湯200ml×2+300ml×2
2日目:サツマイモパン(70kcal×6)、ソーセージ、レーズン少々
お茶800ml+水分200ml×2
※他、アーモンド小魚、ベビスターラーメン、甘納豆
紅茶/コーヒーパック×4を携帯。
※ゴミ袋を忘れないこと。
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