北岳〜山頂はパウダースノー
- GPS
- 08:08
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 1,749m
- 下り
- 1,738m
コースタイム
23:00 新宿<特急かいじ1号>〜00:40甲府駅着
11/3(水・祝)
04:00 甲府駅発・広河原行バス
06:11 広河原バス停着
06:20 登山開始
07:37 大樺沢二俣
08:40 アイゼン&スパッツ装着(10分程小休止)
09:07 最初の木の階段(梯子状)
09:27 八本歯のコル
10:17 池山吊尾根分岐
10:39 北岳(3193m)山頂
〜写真撮影、着替え等で32分間滞在
11:11 北岳山頂出発
11:22 北岳肩ノ小屋
〜昼食休憩のため36分間滞在
11:58 北岳肩ノ小屋出発
12:16 小太郎尾根分岐
12:26 大樺沢二俣への分岐
12:55 白根御池小屋
13:03 着替え等の後に小屋を出発
13:26 第2ベンチ
13:39 第1ベンチ
14:10 広河原バス停
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15:00 広河原バス停発
16:54 甲府駅
17:00 甲府駅発・新宿行高速バス
天候 | 晴れ(ほぼ快晴) 山頂付近は強風、麓も風あり、降雪・降雨なし |
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過去天気図(気象庁) | 2010年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
●下山後:往きと同じバスで広河原発15:00〜甲府駅/甲府から新宿行き高速バス |
コース状況/ 危険箇所等 |
前日(11/2)に北岳肩ノ小屋に電話で問い合わせたところ 「積雪5cm、日中で-5℃、朝晩はもっと冷える。要アイゼン、ピッケル」 とのことで、まさにその通りの状況でした。 今回特に厳しかったのは池山吊尾根分岐から山頂へ向かう辺り。 ここでは左手(西〜北西)から強風が吹き上げていて、他所に比べ雪面がかなり硬く、また雪も深く、少なくとも無雪期よりは経路がわかりづらい状況が続きました。 3,000mより上は風の強さと気温の低下が油断ならない状況ではありましたが、幸い天候に恵まれ降雪・降雨はなく、上記以外はパウダースノーで快適な初冬山行となりました。 |
写真
感想
私の最近の山行歴は、9/5に大山にハイキングに行くまで13年間ブランクがありまして。その13年前の最後に登ったのが広河原〜北岳〜間ノ岳〜農鳥岳〜西農鳥岳〜 の一泊二日テント泊の縦走でした。
そんな思い出もあって、せっかくの北岳は、日帰りで行くのはもったいないし、ということで今シーズンは後回しというか避けていました。あと10月のバットレス崩落事故も気にはなって。
10日前に鳳凰三山へ行って今シーズンの南アは打ち止めかな〜なんて思っていたものの、「あと1回行きてぇ」と思っていろいろ検証した結果、北岳にしました。天気予報も良かったし。
毎日山岳気象予報、ヤマケイオンラインの山小屋からの最新情報、そしてヤマレコの北岳関係のレポートを眺めながら情報収集は怠りませんでした。より正確な情報を、と前日11/2に肩ノ小屋へ電話で状況を問い合わせたところ、
「積雪5cm、日中で-5℃、朝晩はもっと冷える。アイゼン、ピッケルは必要だねぇ」とのことでした。今年5月の大掃除で、その十数年前に使っていたギアをすべて捨ててしまっていたので、アイゼン、ピッケルは新調しました。あと手袋も。ウール100%のインナーにゴアテックスのオーバーグローブ。私は秋葉原のニッピンを愛用していますが、店員さんのチョイスはことごとく的確でした。今考えると。
さて、10日前の鳳凰三山の時と同じように、前夜甲府入りで4時のバスに乗ろう、というプランニング。二日前に今回の山行をやっと決断したのですが、その時点では新宿発高速バスの最終22時発は空席ありありでした。が、前日昼に取ろうと思ったら、満席で取れず。仕方なく電車にしました。当初は中央本線(鈍行)でどんより行くつもりでしたが、仕事が長引き、かつおにぎりなんか作っていたら電車に間に合わない時間になってしまったので、結局1800円ほどの出費を加えて特急電車にしました。
(中略)
朝4時、甲府駅発・広河原行きバスは10日前の時より混んでいました。満席ではないけど。
6時10分、広河原到着。バスから降りての第一印象、、、麓でこんなに風があって寒いのかよ、、、。
インフォメーションセンターで、事前に準備しておいた登山計画書を提出していざ出発。13年前、出発が広河原だったことと、テントを張ったのが北岳山荘脇だったこと以外、殆ど覚えていなくて(天気は良かった)どのコースだったんだろうと思いながら大樺沢コースを登ります。インフォセンターに寄ったり、ストレッチしたりで、同じバスに乗った北岳ハイカーの中で出発が一番遅かったように思います。といっても数人だけでしたが。。。
途中何人が追い抜いて、大樺沢二俣分岐までの所要時間が、ガイドブックの標準タイムのちょうど半分で、順調なペースだったので、慎重に左俣コースをとることにしました。ちょうどベテランっぽい人も登ってきて同じく左俣のコースをとったので、暫く2人で少し間隔をあけた状態で歩いていました。余談ですが、その方は途中まで私の少し後ろを歩いていて、私がアイゼン、スパッツを装着していた脇を追い越していきましたが、結構上に行ってから戻ってきました。え?早ぇえ!と思ったんですが、聞いたら「いつもの感じで今日はアイゼン無しでいけると思ったんだけど、あっちはカチカチで無理でしたわ。山頂諦めて引き返します」と。アイゼンなしで、そこ(山頂まで1時間くらいのところ)まで登っていたこと自体、びっくりで、かつ危険じゃないの〜と思いましたが。
左俣をとった以上、バットレス崩落現場下などに注意しようと思っていましたが、雪の中を歩いているうちに、気付いたら通過していました。
アイゼンは、この日の時点で4本刃の超簡易アイゼンでは厳しかったかもしれません。私のも(6本刃ではありますが)簡易式でしたが。
コース状況のところにも書きましたが、途中まではパウダースノーで、そこそこ雪に締まりもあって歩きづらさは感じませんでした。池山吊尾根分岐を右に折れると山頂まで北上する格好となりますが、この辺りから西側から吹き上げる強風が厳しく突き刺さってきて気温も明らかに下がってきました。雪面も、アイスバーンまでいきませんが、それまでより確実に硬く(こりゃアイゼンなしで歩けるわけがない)、一歩一歩を確実に雪面に刃を突き刺すように歩きました。急坂場面ではピッケルを使おうかな、とも思いましたが「使っても足が多少楽になる程度かな」、、、だったので使いませんでした。ちなみに普段の登山で私は”ステッキングポール絶対使わない”派なので、それも好みというかスタイルですかね。
山頂に近づけば近づくほど、慎重さを要する状況。幸い、朝方のペースが順調だったので精神的にゆとりがあり、時間を焦る必要もなかったのが良かったかもしれません。
山頂、、、やはり西側からの突風が強くて、食事どころか長居できないな〜とか思いつつ、いつものセルフ写真やら風景写真やらパチパチやってたら、あっという間に30分過ぎていました(汗)。
一端ピークから下山し始めたのですが、強風がキツくて、あと下りは登りより寒さを感じやすいことから、もう一枚着て防寒を整えてから下山開始。
下山に関しては写真とコメントをご参照ください。
特筆すべき箇所はなかったのですが、肩ノ小屋で「なるほど」と思ったことを1つだけ。
小屋内で休憩させてもらっている時に、私が「この先、危険箇所とか注意すべきところはありますかねえ?」と尋ねたところ「山頂付近以外は特にないねえ。いやでも、そういう気が緩んだ時に限って事故が起こるもんだよ」と。
確かに。
小太郎尾根を過ぎた辺りでアイゼンを脱ぎましたが、この直後は少し足のグリップ感覚が急変するので慎重になりました。
・・・・
事前の計画書では、広河原発最終バス=16時10分発 に乗る想定でしたが、下山ペースも順調で、広河原までゆっくり下りても1時間半という白根御池小屋を出たのが13時だったので、1本早い15時発のパスでも余裕、という状況でした。なので、下山の最後はのんびり風景をかみしめながらゆっくり下山しました。
このところ、バスの出発に間に合うか間に合わないかのギリギリで、必ず最後はトレラン状態になったのですが、この日は久々にのんびりできました。
ただ、この下山路は結構急坂なので、ヒザへの負担はそこそこありました。100円サポーターが大活躍(写真参照)。
総括すると、これ以上にない満足のいく初冬の北岳山行でした。
ものの本によると「初冬の登山こそ一番難しい」という考え方もあるようで。それは天候による振り幅が大きい点。張れたら初夏並み、一転悪天候なら真冬。この日は天候に恵まれ、二日前に降ったという雪の状態も程よい感じ。とはいえ山頂付近は平地の真冬以上に寒く、下山の終盤は西日を浴びながら、それこそ半そででも汗ばむくらいでしたから、この1回の山行に「春夏秋冬が凝縮」されてた、とも言えるのかな〜 んて。
十分満足したので、これで今シーズンの南アルプスは打ち止めでしょう。
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